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Posted by ブクログ
敵と友だったり、ナショナリズムとグローバリズムだったりいろいろと現代社会は分断の機会が多い。そんな中、ゆるやかな連帯を模索できないか…というテーマ。このゆるやかな連帯に「観光客」という概念がピッタリではないかと提案されています。
最近は過度な正義の暴走であったり、開き直りのような言説だったり分断されがちですが、それではちょっとまずいよねと。だったら、「観光客」のようないい意味での無責任な立ち位置がいいじゃないかと。「あれ?なんか目的地と違うけど、まぁいいか」という「誤配」を楽しむのがいいんじゃないかと。多分そんな感じの本です。
本編は凄くおもしろいです。柄谷、アレント、カール・シュミット、ネットワーク理論などの知識を練り上げて一つの本にするのは流石東さん。個人的には最後の方に書かれているドフトエフスキー論が面白かったですね。理想主義者としての社会主義者→マゾヒスト→サディズト→無関心みたいな思想の流れを作品とドフトエフスキー自身の生き様をベースに書いていく。
Posted by ブクログ
観光客=誤配=他者といった認識。
意図しない偶発性が生み出す関係に基づく、グローバリズムとナショナリズムの二者択一ではなくて、新しいアイデンティティを。そこには政治的なや経済的なつながりではなく、「憐れみ」のような感情的なものに促される連帯がある。
過去の哲学者や事象による思想を乗り越えようという試みは、哲学入門書を読んでいるだけでは味わえない生の哲学という感触で読み応えがある。同時に、過去の思想に(著者の解釈を織り込んであるだろうが)も多角的に触れることができるのは個人的に有益。ここから興味の幅が広げることができるのさ。
姉妹編「訂正可能性の哲学」も早速読み始めよう。
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