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Posted by ブクログ
人間は環境に規定されてしまう。
そんな人間が「かけがえのない自分」として生きていくためのヒントとして、環境にノイズを忍び込ませること、記号では捉えきれない「モノ」があると認識すること、無責任・軽薄に生きる側面を持つこと、すなわち「観光客」として生きてみることが提案されている。
最近、法律の勉強に時間を割かれ、記号の世界に閉じ込められていた。お金も時間もないし、友人が海外旅行する様をInstagramで見て、俺は日常の中に小さい幸せを見つけられるんだ、なんて小さい捻くれた世界に閉じこもっていた。
旅に出たいと本気で思う本だった。今の僕の人生には明らかにノイズが足りていない。脳みそも心もどんどん痩せ細っていってるのが分かる。旅に出よう。
Posted by ブクログ
(2014/10/11)
ネットは弱いようで強いつながりだという。
固定した仲間としかつるまない。
新しい環境に触れるには、
弱いリアルを求めるのが一番。
そのためには旅をしようという。
ネットでストリートビューをすれば現地の様子はわかる、
でもそれは旅ではない。
その違いは移動時間にあるという。
その場に行くまで、帰るとき、
体を一定時間その場に拘束すること、そして欲望することに
意味があるという。
深い。
だから著者はダークツーリズム、チェルノブイリ観光を実施し、
さらに福島原発を観光地化しようとする。
平野啓一郎氏の分人化にも触れている。
ただ、平野氏がそれぞれの村人であれ、というのには反対し、観光客でいい、という。
日本人は村人になりたがる。正社員もそれ、と。
従来の仲間ではなく、パーティであっただけの人の言葉をきっかけに転職する、
なんて話もあった。
弱いつながりがきっかけになると。
同感できる。
気楽に、でも新しい刺激を求めたい。
ネットをやるなら日本語以外で検索を。そうだよなあ。。。
目次
0 はじめに――強いネットと弱いリアル
1 旅に出る 台湾/インド
2 観光客になる 福島
3 モノに触れる アウシュヴィッツ
4 欲望を作る チェルノブイリ
5 憐れみを感じる 韓国
6 コピーを怖れない バンコク
7 老いに抵抗する 東京
8 ボーナストラック 観光客の五つの心得
9 おわりに――旅とイメージ
Posted by ブクログ
読む前と読んだ後でものの見方ガラッと変わるような内容だった。
膨大な情報にいつでもアクセスできるって思い込んでいたけど、検索ワードは自分が選んだものだし、だからバイアスがかかった都合の良い情報にしかアクセスできていないってこの本読まなきゃ気づかなかった。
SNSが促進する村のような強いつながりが、強固になる程見える世界は狭く届く情報は限定されていくし、だからこそ多様な検索ワードを得るために偶然性による弱いつながりを疎かにしないことが大切。
当事者として盲目に被害者の声を上げることも、専門家として見下ろすような議論を交わすことも避けたいからと言ってそこに距離を取るのではなく、ただ観光客の目でそこにあることを知る、考える、第3の態度を得ることができた気がする。
旅行に行きたくなった!堂々と観光するって言える。
Posted by ブクログ
「観光客」であることを、惨めに思う必要はない。
むしろ、「観光客でいること」に自覚的であるからこそ生み出せるモノがあるのではないか。
そんなことを考えさせられた。東浩紀さんの本を読んだのは初めてだけど、言葉を扱う仕事をしている人が書くものは、私達が読んでもスッーと身体に入っていくものなんだなと感じた。
今この時代にこの本と出会えて、本当に良かった。
自分がなんでこの本を選んだのかはよく思い出せない。この本との出会いも偶然性によるものだったのかなと感じている。
先行き不安とはよく言われるけど、そもそも未来が予測できる人なんていない。あした自分が、生きていることすらわからない。自分自身のことですら予測できないのだから、まわりのことなんて予測できっこない。だからこそ、今自分がここにいるということに、少しでも意識をむけられたら、けっこう幸せなんじゃないかと思う。だって、いまを意識できるってことはそれだけ余裕があるってことだから。
東浩紀さん、ありがとう!
Posted by ブクログ
「統計的な最適を考えるのではなく、偶然に身を曝せ」
ネットの評価経済社会が強いるどぶ板選挙のような体力勝負の消耗戦に身を賭すのではなく、環境を変えインプットを変えることによってアウトプットが変わる可能性に賭けよ。
消耗戦の中からは本当に新しいコンテンツ、本当に素晴らしいコンテンツは出てこない。そこから離れ、ゆるやかに流れる時間のなかに身を置くために、旅が必要なのだ。
入門書として書いてある通り、非常に読みやすく示唆に富む内容であったし、これからの生き方を変えるほどの影響を受けた。まだまだ噛み砕くのに時間はかかりそうだが、また読み返したい。最後に仮に賭けに失敗してしまってもあずまんはこう曰く、
しかし、人生において「失敗」とはなんでしょう。事業の失敗、投資の失敗、結婚の失敗とういう個別例はあると思います。けれどもその失敗はつぎの局面の出発点になるかもしれない。人生そのものには失敗なんてないのです。だってその成否を測る基準はどこにもないのですから。観光ガイドを見て計画を立てるのはよし。けれど実際には計画は無視し、どんどんコースは変更しましょう!そのほうが旅=人生は楽しくなります。
勇気をもらえた。
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