宇野常寛の一覧
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ユーザーレビュー
いや、面白かった。
水曜日は働かないに続く二冊目だが、水曜日は後半から少しついていけなかった感じがあるのだけれど、この本は最後に、宇野さんの言いたいことがよく分かるようになっている。
読んでる途中で遅いインターネットのサイトから参加をしようか考えたのだが、「書きたい」わけでは多分ない、けど、「読みた
...続きを読む い」どう読むかを知りたいとは思っている。あと20人くらいで締め切りになるように見えたのだが、それこそゆっくり考えたい。
明日は市ヶ谷に行く予定だから、帰りに新宿のブックファーストに寄って、モノノメという雑誌、置いてあったら買ってみようと思う。
Posted by ブクログ
うん、これは面白かった!タイトルに惹かれて読んでみたのだが、いわゆる批評の集まりだった。
以前読んだ武田砂鉄さんのものよりは、しっくりくる感じで、最後は久しぶりに読み終わるのがもったいない感じが得られた本だった。
特に、京都の話かな、こういう考え方をする人は基本的に好きなので、もっとこの人の書いたも
...続きを読む のを読みたいと思ったし、この本もやっぱり買いたいなと考えている。
Posted by ブクログ
基本的に宇野さんの文体は難しくスッと落ちてこない印象があるものの繰り返し読み、別の媒体で類似の主張を繰り返し聞いていく中で少しずつ理解できる。
世界に境界なんてない、インターネットを通じてどの国でも仕事や活動ができるんだ、壁なんてないと主張するのがAnywhereな人々。ここはグローバル経済の資本
...続きを読む 主義に基づく考え方。ベンチャーやIT、スタートアップと言った職種で意識が高い人々が多い。一方で低所得者やホワイトカラーではない人々はグローバル経済を通じて世界に触れることがない為、境界も壁もあると考え、ローカルな政治に支持を置く。このSomewhereな人々は基本的に仕事を通じて世界を感じることはない。Anywhereな人々は壁なんてない、GAFAを通じれば世界のどこへでも飛んでいける、と説得を試みるが、この時点で「壁」ができていることに気づかない(むしろこの行為が壁を作り出している)。結果、物理的にも壁を作れ!と主張し閉じたアメリカを進めようとしたトランプに多くの投票が入り、当選した‥という流れ。
能動的で自発的な市民と、受動的な大衆に民主主義の属性は分かれる。前者は映画を見に行き、後者はテレビを眺めるような感覚。意識が高くデモなどを起こす市民と、ドブ板選挙で握手をしただけで投票をしてしまうような意識の低い大衆が交わることはなく、まさにテレビショーを通じて後者の意識を操作することが可能であった。
一方で前者後者いずれも職業人としての「私」を通じての政治参加ではないが、プロフェッショナルの延長線上で政治への参加がかなうクラウドローなどが台湾を始めインターネットを通じて勃興。
‥と、途中からメモができていなかったですがインターネット時代に意識が高い人々は選挙によらずとも政治参加や社会を変える体験をしていることから、一票の投票で社会を変えるという民主主義の根源から価値を見出さなくなってしまった。また情報があふれる現代で「声を上げる」ことがSNSで意識高い系のイベントで写真を撮り、あるいは他の主張をあたかも自らの声のように主張し、あるいはタイムラインの潮目を読みながら「世間」の逆張りを批判的に行うことが溢れかえってしまう。目まぐるしく流れていく情報に溺れるよりも1つ1つの情報をしっかりと咀嚼し考えること、またそれを自らの言葉で書き発信することが(そしてその能力が)これからは必要なのでは?(後半がしっかりメモ取れていなかった‥
22年はこれがアップデートされた新刊が出るらしい?ので楽しみです。
Posted by ブクログ
大きく分けて、
70年代 「大きな物語」に支えられた時代
80年代 「大きな物語」の喪失後も好景気でそれが見えなかった時代
90年代 「物はあるが物語がない」価値観の宙ずりの時代
00年代 究極的には無根拠なのだから決断主義的に「信じたいものを信じる」時代
00年代後半 決断主義が孕む暴力性の克服
...続きを読む を模索
という流れになっている。
主に90年代の引きこもりから00年代の決断主義(引きこもっていたら殺される)への変化を当時のアニメを通じて浮かび上がらせている。
自分はおたく、もしくは引きこもりの体質のある人にとっては、それを社会に還元できるのではないかという希望を持たされるだろう。それと同時に、結局は何を信じるかは究極的には無根拠であると放り出され、「open the door」して他者とコミュニケーションをとろう!と突き落とされる。もっともそれができれば苦労はないが。
シンエヴァを見て最後には「大人になれ」と放り出される感じと似ている笑
Posted by ブクログ
SNSでよく上がってくる#〇〇(議員名)辞めろ、#〇〇法改悪に反対します。
中身のない言葉にうんざりしていた。主張を拡散することで、自己幻想を肥大化させる。そして世界に素手で触れている気になっている。そんなポピュリズムが横行した民主主義には溜息が出る。
思考を十分にせず、タイムラインを読んでマジョ
...続きを読む リティであることに安心覚える大衆と本書で述べられているが、おそらく現代の早いインターネットでは当然の成り行きだったのだろう。
モノからコト主義へ進む中で個が埋もれゆく世界に逆らうように自己幻想はますます肥大する。
ここでこの大衆を「思考が不十分だ」と取り締まるのは不可能だ。なぜなら正解がない世界で不十分と言い切れる根拠などありもせず、言い切ろうものならその人が多様性を理解していないという矛盾に陥るからだ。ではどうするのか。人々の考えること読むこと、書くことのリテラシーを底上げするしかない。「遅いインターネット」はあえて遅くする(書くことに思考を用いて、Yes・Noの答えを用意しない。思考に愉しみを追求する)ことでインスタントな自己表現を抑制し、自己幻想をマネジメントする。
利便性や即効性など表面的なメリットを追いかけて、発展した気になっていた人類へのアンチテーゼと言えるのではないだろうか。
Posted by ブクログ
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