あらすじ
水曜日が休みになると1年365日がすべて休日に隣接する――毎週水曜日を「自分を大切にするための時間」に充てることにした著者の日常を綴った、笑えてそして思わず考えさせられるエッセイ集。働かない、飲み会に参加しない等、何かを「する」でなく、「しない」ことから見えてくる幸福論の第一部「水曜日は働かない」。批評家として「テラスハウス」「大豆田とわ子と三人の元夫」「ジョーカー」「花束みたいな恋をした」等近年の作品を論じた第二部「2020年代の想像力」。チームラボの猪子寿之や、香港の政治運動家である周庭との交流などを綴った第三部「水曜日も働く人たち」。
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Posted by ブクログ
うん、これは面白かった!タイトルに惹かれて読んでみたのだが、いわゆる批評の集まりだった。
以前読んだ武田砂鉄さんのものよりは、しっくりくる感じで、最後は久しぶりに読み終わるのがもったいない感じが得られた本だった。
特に、京都の話かな、こういう考え方をする人は基本的に好きなので、もっとこの人の書いたものを読みたいと思ったし、この本もやっぱり買いたいなと考えている。
Posted by ブクログ
著者のエッセイ集。
宇野さんは正直で賢くて、人間味に溢れた面白い人だなと思った。
そうそう!って思う部分もたくさんあって
庶民なら飲み会の愚痴になりそうな話題を実に建設的に、代替案まで提示して言語化する能力や文章力は圧巻。
そして、くすりと笑えるエピソードも忘れないところも素敵。
中々の良書だった。
Posted by ブクログ
宇野さんの洞察力の深さに感嘆させられる。ただ、読み手側がその作品を見たり読んだりしていないと、イマイチ理解出来ない。作品を見れば良いんだろうけど。
読み終わって頭に浮かんだのは、宇野さんが「で、これからどうする?」って、言ってるイメージ。物事の本質を考え、今後それをどう発展・変革していくのか、そこから未来が始まるような気がする。さて、どうしていこうか?
チームラボにも、行ってみたい!
Posted by ブクログ
この方の本は初めて読んだ。
確かに、水曜日と土日休みだとどの平日も休日と隣り合わせになるんだ。私たちはあまりにも休まないことに慣れてしまってるんだなぁ。
張りつめた糸は切れやすいって話や、内面と向き合わないとどんなに外に向かっても何も掴めない話は納得。
Posted by ブクログ
第2部は、これまで知っていた評論家としての宇野常寛の世界。それをはさむ第1・3部は、朝井リョウみたいな日常生活を説き直すようなPart。もちろん、第1・3部も、時代を深く捉え直している。
タイトルに限らず、本当にそうなのかを問いかけてくる一冊。コロナ禍やカレンダーの休日にまどわされず、そんな風に生活していることは意味はと考えるための本。
Posted by ブクログ
同著者の「ゼロ年代の想像力」を読んだ流れで新しいものを読みたく購入。
SNS時代を踏まえて、コロナやオリンピックを踏まえて著者が感じたことがまとめられている。
「議論は相手を打ち負かすゲームではない、重要なのは問題そのものの解決あるいは解体することであること、お互いの考えを聞くことで自分の思考の手がかりとしたいと思っていただけだ。」
という部分にコミュニケーションの望ましい形が端的に示されていると強く感銘を受けた。
エッセイ調なので評論を読まない人にもおすすめです。
Posted by ブクログ
タイトルにすっかりやられてしまった。
クスッとさせられるエピソードから考えさせられるエピソードまで。
確固たる信念がありながらも排他的でない宇野さんのスタンスに魅力を感じた。
Posted by ブクログ
「ラーメンと瞑想」に続いてこちらを読んだ。発売順は逆だが。エッセイ部分は相変わらず面白い。オリンピックやコロナ禍期間の宇野の活動については興味深かった。オルタナティブオリンピックはなんとなくプラネットで発表してるなとは思ってたがしっかりとは見ていない。
このような代替案を提示する形で体制に抗い、社会を変えようとする姿勢は「志や良し」なのだが、いかんせん宇野自身あるいは宇野の考えに賛同したチームの社会への影響力がそれほど大きくなく、この試みが世論を巻き込んだムーブメントになり得なかったのは残念ではある。
このプロジェクトを東浩紀や荻上チキ、落合や成田などの日本の批評界隈・IT界隈フル動員でおこなっていたら、もう少し世間へのインパクトはあったかもしれないが、その旗振り役は宇野ではないのだろうなとは感じた。結果的に今の宇野(チーム)の限界を露呈してしまってる感はある。
本の中盤の文芸批評の部分は、正直解釈はどうとでも書ける部分があり、一人の批評家の感想の域をでない。そういう見方もあるよね、と一定の距離をとって読むのが読者としては正しいかと。
Posted by ブクログ
毎週水曜日を「自分を大切にするための時間」に充てることにした著者の日常を綴った、笑えてそして思わず考えさせられるエッセイ集。
発売されてすぐに買ってたはずだが、なんだかんだと寝かせてしまった。宇野さんの久しぶりのエッセイ。小難しく感じることもあるけどやっぱり面白いなあ。分かる、と分からないの狭間にいる感じ。社畜なのでとても水曜日は休めないのだけど、自分で生き方を決められるって素敵なことだ。コロナになっていいこともゼロではない。坂元裕二さんの作品が大好きなのでその考察は一番面白かった。片思いの関係性がさらに突っ込んでいくって話。
Posted by ブクログ
働き方改革的な内容を期待してたので、星は低目。内容自体は面白かったけど、小説なのか、エッセイなのかルポなのかわからなかった。東京住みにしかわからないネタが多く、そっちも分からなかった