日本文化の論点

日本文化の論点

ビジネス・実用
770円 (税込)

3pt

情報化の進行は、二〇世紀的な旧来の文化論を過去のものにした――。本書は情報化と日本的想像力の生む「新たな人間像」を紐解きながら、日本の今とこれからを描きだす。私たちは今、何を欲望し、何に魅せられ、何を想像/創造しているのか。私たちの文化と社会はこれからどこへ向かうのか。ポップカルチャーの分析から、人間と情報、人間と記号、そして人間と社会との新しい関係を説く、渾身の現代文化論。

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日本文化の論点 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    批評や批判は数あれど、創造的な文章こそが今求められていると思う。そういう意味でこの本はすばらしいと思います。
    文化の発生が場所発ではなくコンテンツ発だとか、新美南吉の「おぢいさんのランプ」の話など。そして昼の世界、夜の世界の話も賛成です。
    予め設定された大きな物語もないし、二元論で語ることも先が見えない。そんな今、ヒントがちりばめられている本でした。

    0
    2013年03月23日

    Posted by ブクログ

    AKBの章の熱量が他と違いすぎる。文化論というより、AKBのシステム論が主題のようでしたが、非常によく分かった。
    握手券単体で売ればいいやん、と思っていた私が浅はかでした。

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    2018年01月18日

    Posted by ブクログ

    気鋭の評論家、宇野常寛氏によるポップカルチャーの論点を抽出しつつ、現代日本社会を論じるという時代の地図を描き出す入門書的な書籍でございます。視点が斬新で宇野氏の発言はとても読んでいて面白かったです。

    本書は気鋭の評論家、宇野常寛氏による現代文明批評を新書という形にし、入門書という形でまとめたものです。僕が宇野氏を知るきっかけとなったのはいまや国民的アイドルグループとなったAKB48について、『ゴーマニズム宣言』などでも知られる小林よしのり氏らとともに、熱く激しい論戦を繰り広げていた様子を動画投稿サイトなどで目にしたからでございました。さらに宇野氏は自費出版で批評雑誌を主宰、刊行しながら自らを『政治評論からAKBまで』と称し、多彩な評論活動を展開されている方だということを本書を通して理解いたしました。

    僕自身もサブカルチャー畑出身の人間ですので、宇野氏の紹介する「特撮もの」(仮面ライダーやウルトラマンetc)を自分なりに見ていたつもりではありましたが、正直な話、ここまで深くは見ていなかったことをつくづく思い知らされ、
    「まだまだ修行がたりんなぁ」
    と反省してしまいました。

    冒頭のほうで掲げられているとで見る日本というお話はとても面白かったです。これは宇野氏の友人の社会学者である濱野智史氏がおっしゃったことなのだそうですが、続に『失われた20年』を生きる現代の日本社会とその狭間で蠢く、ソーシャルメディアや動画投稿サイトなどのネット文化のガラパゴス的な発展は自分もまたその恩恵を受けている人間の一人として、とても共感することが多かったです。

    さらに自らが高田馬場に拠点を構えているということで、東京という街全体が「距離」ではなくて「時間」に置き換わっているというくだりは僕自身も東京で生活をしていた時期がありますので、その辺のことはとてもヴィヴィッドであり、皮膚感覚で理解ができました。さらに、宇野氏自身が得意とする音楽や特撮から日本の社会やコミュニケーションを論じたあと、本書の真骨頂である『AKB48と日本文化』に入っていくのです。

    正直なところ、僕はAKB48については、「広く浅く」というスタンスで、宇野氏のようにCDを何枚も買っては足しげく「握手会」に通ったり「総選挙」で票を投じているわけでありません。『あ、あの娘はいいナ』というメンバーは若干名こそいても、宇野氏が積極的に応援し、更には自らの主催する雑誌の表紙にまで起用した横山由依ちゃんのような存在はいないわけであります。

    俗に「識者」と呼ばれる人間がそれこそ口角泡を飛ばして語られる話題が「AKB48」という「事実」が例えようも無く知的に面白いのです。だからこそ僕は2006年当時、付き合いのあった人間から幾度と無くAKB48の公演に誘われておりましたが、そのときは全く興味が無かったので適当な理由をつけては断り続けて現在に至るという経緯を非常に後悔し続けているのかもしれません。もしも、あそこで彼女達の公演に足を運んでいたとしたら、メジャーになる前の彼女達の貴重な瞬間に立ち会えていたのでしょうし、もしかすれば宇野氏とAKBグループについて熱く語りあえていたのかもしれません。返す返すも残念です。

    しかし、彼女達のドキュメンタリー映画は見ているので、本書で紹介されているエピソードを読んでも『あぁ、あの話か』という理解はでき、彼女たちが有名になるまでのプロセスがかつてのアイドルとは一線を画す形であったのだと言うことは良くわかるような気がするのでした。最後に、我々は宇野氏や濱野氏がおっしゃるように古いとあたらしいが存在する中に生きているのでしょう。個人的にはその両方を行き来しつつ、日常を送っていると認識しておりますが、他者から見た僕はに属している人間なのでしょう。おそらく。

    僕は宇野氏とはまた別のアプローチで「見えないもの」を「観る」ようにはしているつもりですが、僕と宇野氏の違いを挙げるならば、アニメ、ゲーム、アイドルの「濃度」が低い代わりに「文学」と「宗教」さらに「哲学」や「金融・経済」などの視点が入っているのかもしれないと、読み終えた後にそんなことを思いつつ、この文章をしたためております。

    0
    2013年09月23日

    Posted by ブクログ

    ●標準家庭という概念の無効性 P9
    ●情報技術の生むあらたな「中間のもの」P18
    ●「地理」の死んだ街・東京
    P43 七年間住んでつくづく思うのですが、僕はこの東京という街はとても「変な街」だと思っています。たとえば僕は自宅のある高田馬場から距離的には数キロと離れていないはずの護国寺や目白台といった地区のことをとても遠くに感じている。感覚的には九段下や渋谷よりも遠くにあるくらいです。これはどういうことかというと、単純に鉄道のアクセスの問題です。電車の乗り換えの関係で、本来近い場所が遠い場所として機能しているし、その逆のケースも多い。これはおそらく、この街が極度の鉄道依存の街であるために起こっている現象です。
    ●コミックマーケット、ニコニコ超会議の開催場所について P50
    ●「虚構の時代」の終わりと東日本大震災 P103

    0
    2013年08月07日

    Posted by ブクログ

    AKB48が最大の論点かは、かなり疑問が残るものの味わい深いエッセイと評論の中間を狙った文体、論点の切り出し方は、秀逸。構造改革+リベラルを志向する政治運動が必要だという現状分析も素晴らしい。ただファンだからこそAKB48を最大の論点として取り上げるエビデンスが欲しかった。また、夜の世界をどう昼の世界を改革するのかについて改めて論考を待ちたい。

    0
    2013年04月06日

    Posted by ブクログ

    PLANETS副読本、的な。
    宇野さんがいまどんなことを意図しているか、問題意識を持っているか、についてコンパクトにまとまってる。その意味では非常に新書というパッケージを活かした感じ。ふらっと本屋さんに行くくらいの(言葉は悪いけど)文化レベルがあって、かつちょっと手にとってみた人に刺さりやすそうな印象。PLANETSを読んだあとだったので、そこまで興奮がなかったのは事実ですが、復習を兼ねる感じになったというか、そういう意味でも副読本。

    0
    2013年03月14日

    Posted by ブクログ

    昨年の大河『平清盛』を論じるネット界隈で偶然宇野氏を知り、現代のサブカルチャーを批評する人たちの動きに興味を持つようになった最近。先日はETV特集にも出演した宇野氏が考えていることが、新書本らしく端的にわかりやすくまとめられたというのが本書のようである。
    論点3〔音楽消費とコンテンツの「価値」〕、論点5〔ファンタジーの作用する場所〕は、とりわけ興味深く読み進めた。そして論点6〔日本文化最大の論点〕(内容はとある国民的アイドルグループについて)をクライマックスにもってくるような強かさこそが、彼の批評家としての活動の原動力なのだろうか、と感じた。
    情報社会で立ちまわる宇野氏が、あえて先日のようにETV特集というテレビメディアに出演したり、書籍(新書本というタイプの)という形で社会へはたらきかけたりすることの意図をさぐるのも興味深い。

    0
    2013年03月07日

    Posted by ブクログ

    宇野さんの活動を追っていたり連載を読んでいるとこれは前に言ってた事や書いてた事をわかりやすく、普段読まない人に手に取ってもらおうとしているのがよくわかる。
    だから新書でということなのだろう。
    『リトル・ピープルの時代』から『PLANETS』vol.8からそしてその先へ向かうための過程にあるものたちが書かれている。
    宇野さんがEテレに出たりとかそういう活動が普段届かない層に向けて昼の世界を夜の世界に導くためのものだと思うがどんどん仕掛けていく決意というかある種の本気の遊びなのだろう。

    またAKBの話かよという人もいるのかもしれない。僕はAKBに関して詳しくはないが宇野さんや濱野さんが語る事で興味はあるし確かにアークテクスチャやデータベース、二次創作など様々な現代的なものが内包された文化としてそれはある。どこに向かうのかはやはり気になる。

    平清盛や新劇場版エヴァなんかの話も読みたいがそれは文化批評で補完されるだろうからそちらを楽しみにする。

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    2013年03月06日

    Posted by ブクログ

    宇野さんの『日本文化の論点』を読む。当たり前だけど、新書ということもあり『ゼロ年代』のような重厚な筆致で構成されているわけではない。情報社会論とサブカル批評を往復しながら、現代文化批評を行う試みとあとがきになるように、さすがAKB48の全体構造に関する分析は流石すぎた。

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    2017年03月14日

    Posted by ブクログ

    昼の世界と夜らなの世界の分析から現代日本 文化を切る。(1)地理を規定している。オタク文化が秋葉原を塗り替えた。特定の都市文化が規模の文化を生んだ最後は裏原宿。
    (2)新宿、渋谷で乗り替えて、一時間かけて都心に通うライフスタイルが取れるのは、専業主婦の奥さんがいたから。戦後的サラリーマンのライフスタイルが東京を西側に延ばした。

    0
    2015年10月25日

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