アイヌ学入門

アイヌ学入門

ビジネス・実用
1,320円 (税込)

6pt

海を渡り北方世界と日本を繋ぐ大交易民族としてのアイヌ。中国王朝と戦うアイヌ。従来のステレオタイプを覆し、ダイナミックに外の世界と繋がった「海のノマド」としてのアイヌ像を様々なトピックから提示する。(講談社現代新書)

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アイヌ学入門 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    アイヌのことを知りたくて、その時の気持ちが「入門」という書名に惹かれて購入。独自の言語体系と祭祀、習俗を持つ民族でありながら、北海道に定住していたために江戸時代以降、本土からの移民に謂れなき差別を受けた。しかし、樺太や千島列島への民族的な広がりと、青森を含め本土とも交易や文化交流の史料が残り、アイヌ研究の面白さを感じた。今度はアイヌ語に特化した入門書が読みたくなった。

    0
    2021年12月04日

    Posted by ブクログ

    アイヌは、我々が忘れ去った縄文文化の記憶を深くとどめている。しかし、それは、アイヌ文化が進化しなかった、ということでは決してない。
    アイヌは、和人や他の民族と密接に交流し、自らの文化や世界観を変化させた。和人や他の民族からたくさんの文化を吸収し、また、和人や他の民族の文化にも多くの影響を与えてきた。そのダイナミックさは、我々の想像を超える。
    アイヌは文字を持たなかったゆえに、その歴史は未解明なところが多い。だが、我々が縄文から脈々と続く真の歴史に迫るためには、さらに深くアイヌを知らなければならないのである。

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    2020年05月28日

    Posted by ブクログ

    アイヌとは北海道に孤立した民族だと思っていた自分には衝撃的な本。
    古代から和人・渡来人・大陸とグローバルに交流し、交じり合い、影響しあう人々の生き生きとした姿が描かれます。
    アイヌの風俗に和人が及ぼした影響、義経伝説の影響、日本語起原のアイヌ語、驚くべきアイヌの躍動する姿。いやあ、知らなかったことばかり!
    それにしても、現代でもアイヌがおかれた厳しい状況、貧困、学歴といった問題にも驚き。こういったことはある意味隠されているんだなぁ。
    ただ、内容は筆者の仮説にとどまるものも多く注意が必要です。

    アイヌとはどのような人びとか
    縄文―一万年の伝統を継ぐ
    交易―沈黙交易とエスニシティ
    伝説―古代ローマからアイヌへ
    呪術―行進する人びとと陰陽道
    疫病―アイヌの疱瘡神と蘇民将来
    祭祀―狩猟民と山の神の農耕儀礼
    黄金―アイヌは黄金の民だったか
    現代―アイヌとして生きる

    第3回古代歴史文化賞
    著者:瀬川拓郎(1958-、札幌市、考古学者)

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    2019年11月14日

    Posted by ブクログ

    アイヌ民族について、世間に広く流布しているイメージ・ラベリングされた既存の概念を丁寧に剥がして、解説、訂正しておられると思います。タイトル通りの入門的な読みやすさですが、内容はしっかりと濃いです。

    0
    2016年09月20日

    Posted by ブクログ

    これまた、新しい視界を提供する良書と思います。この年齢になってもまだまだ発見です。アイヌ民族は、ダイナミックに外の世界とつながり、発展してきた「海のノマド」だというのです。外界への働きかけと受容の相互作用が新しい地平を切り開いていくということを実感します。

    0
    2016年08月10日

    Posted by ブクログ

    “アイヌ”というのは、壮大な交易を行っていた人達で、アイヌが伝えてきた様々な文物には、古来からアイヌが自身で産み出しただけではない、日本等の隣接する他文化の顕著な影響を認めざるを得ない部分も在る。また日本で古来から珍重された様々なモノの中には、アイヌがもたらしたと考えられるモノも実は色々と在るという。そんな物語を考古学や近年の歴史研究の成果を踏まえて綴ったのが本作である。アイヌは文字を持っておらず、文書記録が「間接的なモノ」になってしまって限定的なので、「北海道辺りの歴史」にはマダマダ“不詳”、“不明”が多いことが否めないのだが、そういう部分を埋める様々な物語が本作の中には在る。
    アイヌが壮大な交易の中に生きた民であったという物語が、本書には判り易い型で収められている。「必読!!」という感…面白かった!!

    0
    2015年04月19日

    Posted by ブクログ

    今までにはなかったトータルに知ることができる良書だ。
    人に薦めるということで「5」の評価。
    OKI DUB AINU BANDのCDを久しぶりに聞く。

    0
    2015年04月05日

    Posted by ブクログ

    【内容】
    アイヌの人々の様々な風俗とその歴史について分かりやすくまとめている、まさに題名通り入門的な内容の本。最初にこれまでのアイヌ研究について検証し、それらがステレオタイプ的な誤ったアイヌのイメージ形成に繋がってしまったと批判している。その上で言語、交易、小人神話(コロポックル)、呪術、疫病への対応、祭祀、黄金採取といった7つの主要な観点について、続縄文文化、擦文文化、アイヌ文化(筆者はニブタニ文化という名称を提唱している)の変遷の中での様態とその変化を説明している。アイヌの歴史の中で、ある部分では和人の影響を受け、ある部分では大陸やオホーツク文化等周辺の影響を受けており、そういった影響を一つずつ分析することで、さらにその根底に息づく縄文時代から受け継いでいる文化、思想を読み解くことが出来ると筆者は説く。
    本書では縄文時代をそのまま引き継ぐものでもなく他民族とどこかで入れ替わるものでもなく、断続的に相互に影響し合いながらも独自の文化とアイデンティティを形成していったアイヌの人々の姿がいきいきと描かれている。また最後に現代のアイヌの生活にも触れ、筆者の知人のA氏との対話からアイヌの人々が差別により苦労してきた歴史やアイヌとしてのアイデンティティの苦悩を描いている。

    【印象に残った点】
    コロポックル伝説の正体の一案としての、千島アイヌ正体説。一方でその内容の一部は遠くローマから伝来してきた言い伝えが大陸から伝わり影響を受けている可能性も示唆している。
    北海道における砂金の採取が、奥州藤原氏の時代やさらにそれ以前から本州に影響を与えていた可能性。及びアイヌの人々が交易の品目として砂金を採取、精錬していた可能性も指摘している。そこでは、貨幣経済の枠外にある自然と生きる人々といった従来のアイヌ像とは異なる姿が示唆される。
    あとがき、渡来系の人々が5世紀後半からアイヌの人々と交流し、北海道にまで渡っていた可能性。

    【感想】
    蝦夷とアイヌの関係や違いもわかっていない、続縄文文化という響きになんとなく後進性を感じてしまう程度の初学者である私にとっては、概説書としても今後の興味への入口としても最適な入門書であるように思う。また著者のアイヌに対する思想の押し付け等がなく、客観的かつ真摯な姿勢に好感を覚えられ、少なからずセンシティブな要素がある分野にも関わらずストレスなく読み進められた。
    本書ではアイヌに影響を与えたものとして本州の陰陽道や呪術、修験道等にも触れられているが、そういった知識も不足しているため知識習得の必要性を感じた。

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    2026年01月18日

    Posted by ブクログ

    アイヌ文化が本州や朝鮮、オホーツクといった周囲の文化の影響を大きくうけてつくられてきたものだと示す。

    0
    2025年10月31日

    Posted by ブクログ

    「専ら自然とのみ共生し、他との交流を断つことで独自色を保ってきた民族」という我々の偏頗なアイヌ観に、鮮やかに改定を迫る良書。本書の至る所で、和人を始めとする他民族とアイヌ民族との豊かな「交易」の実情が実証性ある資料を伴って紹介されており、読み応えは申し分なし。北海道旅行のお供にどうぞ。

    0
    2024年03月26日

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