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  • 桜底 警視庁異能処理班ミカヅチ
    値引きあり
    4.0
    1~5巻374~748円 (税込)
    彼らは、事件を解決せず救わず、 ただ「処理」する。 内藤了待望の新シリーズは、 警視庁の底に棲むやつらを描く、 前代未聞の警察×怪異の物語! ☆☆☆ ヤクザに追われ、アルバイト先も失った霊視の青年・安田怜は、 路上で眠っていたところ、サラリーマン風の男に声をかけられる。 曰く 「すこし危険な、でも条件のいい仕事を紹介しよう」 「場所は警視庁本部――」 警視正は首無し幽霊、同僚も捜査一課も癖の強いやつばかり。 彼らは人も怪異も救わない。仕事は、人知れず処理すること――。 桜の代紋いただく警視庁の底の底、彼らはそこにいる。
  • 文藝春秋2024年5月号
    NEW
    -
    ■■■緊急特集 都知事の「ウラの顔」■■■ ◎小池百合子都知事 元側近の爆弾告発 小島敏郎(元都民ファーストの会事務総長・弁護士) 「私は学歴詐称工作に加担してしまった」 ◎カイロで共に暮らした友への手紙 北原百代 百合子さん、あなたが落第して大学を去ったことを私は知っている── ◎コロナワクチン後遺症 読者の疑問に答える 福島雅典(京都大学名誉教授) ◎大座談会 昭和海軍に見る日本型エリート 保阪正康/河野克俊/戸高一成/新浪剛史/楠木建 ◎特捜部はなぜ五人衆を逮捕できないか 五十嵐紀男(元東京地検特捜部長) ◎プーチン新政権の「影の軍団」小泉悠×長谷川雄之 ◎トランプ前大統領は気配りもできる 杉山晋輔(元駐米大使) ◎短期集中連載4  駐中国大使、かく戦えり 原発処理水「情報戦」の真相 垂秀夫 ◎訂正できない日本共産党 東浩紀×松竹伸幸 ◎五大商社を鍛えた失敗の歴史 秋場大輔 ◎伝説のサラリーマン投資家が明かす個人資産800億円の投資術 清原達郎 ◎東大教授の「尊厳死」提言 あなたはどう死にたいですか 佐倉統 ◎カラダの不調スッキリ 室伏流4つのメソッド 室伏広治(スポーツ庁長官) ◎令和Z世代はなぜ働かないのか 麻布競馬場 佐藤優 ◎皇居の新博物館で宝物を探そう 磯田道史 島谷弘幸 ◎アカデミー賞なんて夢みたい 本田雄 ◎松本幸四郎インタビュー 叔父吉右衛門の煙草入れ 【連載】 ◎新連載 地図を持たない旅人 大栗博司 ◎お笑い社長繁盛記4 太田光代 ◎ムーンサルトは寝て待て10 内館牧子 ◎記者は天国に行けない28 清武英利 ◎有働由美子対談64 万城目学(作家) ◎小説 病葉草紙 京極夏彦

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  • 傲慢と善良
    4.4
    婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ》
  • 怪と幽 vol.016 2024年5月
    NEW
    -
    「怪と幽」16号は、特集二本立て! 特集1 陰陽師を知る もともとは古代律令国家の官職のひとつでありながら、さまざまな物語のなかに登場し活躍し、我々の心をつかみ続けている陰陽師。天文と暦を読み解き、占いや祭祀やまじないを行うその者たちは、歴史上にあまた実在し、研鑽を積みながらそれぞれの時代に合った姿に進化し続けてきた。現在、古と同じ〈陰陽師〉は存在しない。だが創作のなかでは、ときに史実を採り入れながら、令和の今も新たな陰陽師像が生み出され続けている。呪術や式神を操る特殊能力者のようなイメージとともに想起されるようになった彼らは、そもそもどういった存在だったのだろうか。また、現代の我々にとって陰陽師とはどのような存在なのか。 フィクションのなかの陰陽師、歴史のなかに実在した陰陽師、両面から迫ります 特集2 京極夏彦「巷説百物語」了 デビュー30周年を迎えた京極夏彦の代表作「巷説百物語」シリーズ。完結編『了巷説百物語』が、いよいよ今夏刊行される。「怪」から「怪と幽」へと連載された本作は累計140万部に達し、『後巷説百物語』で直木三十五賞、『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞し、史上初となる同一シリーズで文学賞三冠を獲得した。京極作品クロニクルの起点となる本作は、「書楼弔堂」「江戸怪談」そして昨年『【ぬえ】の碑』が刊行されて大きな話題を呼んだ「百鬼夜行」シリーズにも繋がってゆく! 完結編の刊行を目前に控えた今こそ、「巷説百物語」を振り返る。 ※【ぬえ】は空へんに鳥 ●表紙 石黒亜矢子 特集連動「安倍晴明と京極夏彦」をモチーフに描き下ろし! ――― ※電子化に伴い、一部省略されたページがございます。あらかじめご了承ください。
  • かがみの孤城
    4.8
    1巻1,980円 (税込)
    学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 そこにはちょうど“こころ”と似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。 すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。
  • かがみの孤城 1
    完結
    4.6
    学校に居場所をなくし、閉じこもっていた中学1年生の安西こころの目の前で、ある日、突然、部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けると、その先にあったのは不思議な城。こころを含む7人の中学生は、案内人の“オオカミさま”から「どんな願いでも叶えられる“開かずの部屋”」の鍵を探すよう告げられる。本屋大賞第1位の感動作、渾身のコミカライズ!
  • あなたの言葉を
    4.2
    「辻村さんは大人なのに、どうして子どもの気持ちがわかるのですか?」 あの時、のみこんだひと言。いま感じている気持ち。 その言葉はいつか必ず、あなたを助けてくれる。 これから大人になる人たちへ、辻村深月が一緒に考える。 学校生活、出会いと別れ、読むこと、書くこと―― 自らの体験を元にまっすぐに語りかけるエッセイ集。 【本文より】 大人になってよかった、と思うこともたくさんあります。そのひとつが、「自分の言葉」で気持ちが伝えられるようになったことです。 さあ、一緒に「あなたの言葉」を探しにいきましょう。
  • かがみの孤城 上
    4.4
    学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 そこには“こころ”を含め、似た境遇の7人が集められていた。 なぜこの7人が、なぜこの場所に―― すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。  受賞歴:2017年啓文堂書店文芸書大賞・大賞、『ダ・ヴィンチ』BOOK OF THE TEAR特集 小説ランキング部門・1位、『王様のブラインチ』ブランチBOOK大賞2017・大賞、第11回神奈川学校図書館員大賞(KO本大賞)・大賞、埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2017・1位、熊本県学校図書館大賞2017・大賞、第15回本屋大賞・1位、第6回ブクログ大賞 小説部門・大賞
  • はじめての
    4.3
    「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しい。 日本エンターテインメントの最前線&最高峰! 日本を代表する4人の直木賞作家と、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIが奇跡のコラボレーション! 小説、音楽、映像など、さまざまなジャンルで作品を展開しながら物語世界をつくりあげていく、壮大なプロジェクトが始まりました。 小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。 この書籍『はじめての』には以下の4作品が収録されており、これらの小説を原作としたYOASOBIの楽曲が、2022年中に順次配信リリースされます。(第一弾は、「私だけの所有者」を原作とした楽曲「ミスター」) 「『私だけの所有者』ーーはじめて人を好きになったときに読む物語」(島本理生) 「『ユーレイ』ーーはじめて家出したときに読む物語」(辻村深月)  「『色違いのトランプ』ーーはじめて容疑者になったときに読む物語」(宮部みゆき) 「『ヒカリノタネ』ーーはじめて告白したときに読む物語」(森絵都) ※文字をやや大きくし、漢字にはルビを多めにふっています。 それぞれの作家のファンはもちろん、全ての世代の方々に楽しんで頂ける、「はじめての」読書にもお勧めしたい小説集になりました。 ■YOASOBIからのメッセージ 4作品全て本当に面白くて、読み終えた時、全作品、計4回「めちゃくちゃ面白かった!」と声に出し、原稿の前で拍手をしました。「はじめての」という一つのテーマから生まれた4つの色とりどりな物語が、それぞれ違うゴールへと向かう様に心が震えました。 (YOASOBI composer Ayase) はじめて読んだ物語なのに、私の奥底に眠っている記憶が呼び起こされるような体験でした。 4つの物語、4つの世界と出会って生まれたこの感動を、まっすぐに歌に乗せられたらと思います。 (YOASOBI vocal ikura) ■作家からのメッセージ 初めての挑戦をたくさん詰め込んだら、むしろ自分の原点とも言うべき、好きな人との物語になりました。恋よりも強い絆で結ばれた「私だけの所有者」にこの短編で出会ってください。 (島本理生) 人は誰でも、その出会いの前と後で人生が変わってしまうような一生モノの出会いの経験があると思います。その一夜を通じて、前の自分にはもう戻れなくなるような、そんなはじめての家出を書きました。この小説もまた、読む前と読んだ後で誰かの何かが変わると信じて、送り出します。 (辻村深月) いつも物語をつくる時は、そのイメージに合った音楽を探すようにしています。ぴったりな音楽が見つかれば、その音楽が私を正しい方向に導いてくれるからです。今回はまず物語が先にあり、そこから音楽が誕生するという企画で、私にはまったく新しい経験に、胸が高鳴っています。 (宮部みゆき) 「はじめての」というお題をいただき、私もはじめての設定にトライしてみました。時空を超える片思い――この物語が、読者の皆さんの過去に灯る大事な瞬間とつながってくれますように。 (森 絵都)
  • MASK 東京駅おもてうら交番・堀北恵平
    3.7
    1~8巻704~792円 (税込)
    東京駅のコインロッカーで、箱詰めになった少年の遺体が発見される。遺体は全裸で、不気味な面を着けていた――東京駅おもて交番で研修中の堀北恵平は、女性っぽくない名前を気にする新人警察官。先輩刑事に協力して事件を捜査することになった彼女は、古びた交番に迷い込み、過去のある猟奇殺人について聞く。その顛末を知った恵平は、犯人のおぞましい目的に気づく! 「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズ著者による新ヒロインの警察小説、開幕!
  • 夢探偵フロイト -マッド・モラン連続死事件-
    4.0
    “人を殺す悪夢”の正体に挑むミステリー。  ある会社員が、自宅マンションから謎の飛び降り自殺をした事件。ネットのオカルト板で、彼が見ていたのと同じ“悪夢”を繰り返し見る人がいる、という噂が広まる。森の中を逃げ回り、得体の知れない怪物に襲われる――  私立未来世紀大学の夢科学研究所。夢の研究をするフロイト教授と、彼の右腕であるCGクリエイターのヲタ森、彼らの助手をすることになった学生のあかねは、この悪夢の情報を募集する。同じ悪夢に悩まされているという美女・音羽楓花は、ヲタ森が再現した夢のVR映像を見ると恐怖を感じた様子で、行方不明になってしまう。  <MUD MOLAN(マッド・モラン)>――フロイトがそう名付けた夢の中の怪物。それを見る者は次々に謎の死を遂げていて・・・。フロイト達は“人を殺す悪夢”の正体に迫っていく。  大ヒットした『猟奇犯罪捜査班 藤堂比奈子』シリーズで熱狂的に支持される著者による渾身の新シリーズ始動!! 夢を切り口に怪事件に挑む前代未聞のミステリー(2018年2月発表作品)。
  • 冷たい校舎の時は止まる(1)
    完結
    3.6
    雪の降る登校日、いつも通りに教室に向かった8人の仲間達。だが、そこに待っていたのは誰もいない教室だった……。閉ざされた扉、割れない窓ガラス、止まったままの時計。理解を超えた事態に戸惑う彼らに、静かに悪意が迫る――。
  • 名前探しの放課後(上)
    3.8
    依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ1つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」2人はその「誰か」を探し始める。 (講談社文庫)
  • FIND 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花
    4.0
    1~3巻792~836円 (税込)
    取り調べ中に被疑者を自死させてしまい、県警捜査一課を追われた刑事・木下清花。 異動先の「警察庁特捜地域潜入班」ははみ出し者の集まる新設部署だった……。 栃木の村落で発生していた「児童連続神隠し事件」の真相を追い、清花たちは潜入捜査を開始する!
  • スロウハイツの神様(上)
    4.0
    1~2巻726~924円 (税込)
    人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ――あの事件から10年。アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。夢を語り、物語を作る。好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。(講談社文庫)
  • 子どもたちは夜と遊ぶ(上)
    3.9
    1~2巻825~880円 (税込)
    始まりは、海外留学をかけた論文コンクール。幻の学生、『i』の登場だった。大学受験間近の高校3年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番――」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。(講談社文庫)
  • 凍りのくじら
    4.4
    藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う1人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき――。(講談社文庫)
  • わたし、定時で帰ります。(新潮文庫)
    4.0
    1~3巻649~880円 (税込)
    絶対に定時で帰ると心に決めている会社員の東山結衣。非難されることもあるが、彼女にはどうしても残業したくない理由があった。仕事中毒の元婚約者、風邪をひいても休まない同僚、すぐに辞めると言い出す新人……。様々な社員と格闘しながら自分を貫く彼女だが、無茶な仕事を振って部下を潰すと噂のブラック上司が現れて!? 働き方に悩むすべての会社員必読必涙の、全く新しいお仕事小説!
  • 青空と逃げる
    4.0
    深夜、夫が交通事故に遭った。病院に駆けつけた早苗と息子の力は、そこで彼が誰の運転する車に乗っていたかを知らされる……。夫は何も語らぬまま、知らぬ間に退院し失踪。残された早苗と力に悪意と追及が押し寄せ、追い詰められた二人は東京を飛び出した。高知、兵庫、大分、仙台――。壊れてしまった家族がたどりつく場所は。<解説>早見和真
  • アイズ 猟奇死体観察官・児玉永久
    4.3
    かつて連続殺人を犯した16歳の少年・児玉永久は、天才的プロファイラー・中島保の保護の下、晩期死体現象と法医昆虫学の研究を続けていた。ある日彼らの許に、猟奇犯罪捜査班の厚田巌夫、検死官・石上妙子、新人刑事の堀北恵平が訪れる。発生したのは女児誘拐殺害事件。被害者は瞼を切り付けられ、片眼を刳り貫かれていた。 事件の解決が過去の償いになると信じ、永久は事件を追い始めるが――。「藤堂比奈子」シリーズ、感動のスピンオフ。
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集
    4.0
    『影牢 現代ホラー小説傑作集』に続く2010年代を中心に発表された傑作ホラー短編7選。小野不由美の“営繕かるかや怪異譚”シリーズからは死霊に魅入られた主人公の心理に慄然とさせられる「芙蓉忌」。土俗的作品で知られる岩井志麻子による怨霊の圧倒的恐怖を描いた海の怪談「あまぞわい」。怪談の存在意義を問う辻村深月の「七つのカップ」など。作家たちの巧みな想像力により紡がれた悪夢の数々がここに。解説・朝宮運河 【収録作】 小野不由美「芙蓉忌」(『営繕かるかや怪異譚 その弐』角川文庫 山白朝子「子どもを沈める」(『私の頭が正常であったなら』角川文庫 恒川光太郎「死神と旅する女」(『無貌の神』角川文庫 小林泰三「お祖父ちゃんの絵(『家に棲むもの』)角川ホラー文庫 澤村伊智「シュマシラ」(『ひとんち』光文社文庫 岩井志麻子「あまぞわい」(『ぼっけえ、きょうてえ』角川ホラー文庫 辻村深月「七つのカップ」(『きのうの影踏み』角川文庫
  • 朝が来る
    4.3
    第147回直木賞、第15回本屋大賞の受賞作家が到達した新境地! 長く辛い不妊治療の末、栗原清和・佐都子夫婦は、民間団体の仲介で男の子を授かる。朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、夫妻のもとに電話が。それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった――。 自分たちの子供を産めずに、特別養子縁組という手段を選んだ夫婦。 中学生で妊娠し、断腸の思いで子供を手放すことになった幼い母。 それぞれの葛藤、人生を丹念に描いた、胸に迫る長編。 河瀬直美監督も推薦! 「このラストシーンはとてつもなく強いリアリティがある。」(解説より)
  • スマイル・ハンター 憑依作家 雨宮縁
    3.9
    1~4巻726~770円 (税込)
    人気推理作家・雨宮縁。執筆時、作品ごとに主人公に成りきる姿は多重人格さながらで、憑依作家と呼ばれていた。寿退社をした恩人の夫の自殺に不審を覚えた雨宮は、担当編集者らを使い、真相を調べ始める。すると、幸せの絶頂から不幸のどん底へ突き落とされた被害者が続々と浮上、雨宮は犯人を炙り出すため、周到な罠を仕掛け……。狂気を裁く新クライム・ミステリー誕生!
  • この夏の星を見る
    4.6
    亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。コロナ禍で部活動が次々と制限され、楽しみにしていた合宿も中止になる中、望遠鏡で星を捉えるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」も今年は開催できないだろうと悩んでいた。真宙(まひろ)は渋谷区立ひばり森中学の一年生。27人しかいない新入生のうち、唯一の男子であることにショックを受け、「長引け、コロナ」と日々念じている。円華(まどか)は長崎県五島列島の旅館の娘。高校三年生で、吹奏楽部。旅館に他県からのお客が泊っていることで親友から距離を置かれ、やりきれない思いを抱えている時に、クラスメイトに天文台に誘われる――。 コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。しかしコロナ禍ならではの出会いもあった。リモート会議を駆使して、全国で繋がっていく天文部の生徒たち。スターキャッチコンテストの次に彼らが狙うのは――。 哀しさ、優しさ、あたたかさ。人間の感情のすべてがここにある。
  • 琥珀の夏
    4.1
    1巻1,100円 (税込)
    見つかったのは、ミカちゃんなんじゃないか―― 『かがみの孤城』『傲慢と善良』の著者が描く、 瑞々しい子どもたちの日々。そして、痛みと成長。 かつて、カルトだと批判を浴びた<ミライの学校>の敷地跡から、 少女の白骨遺体が見つかった。 ニュースを知った弁護士の法子は、無騒ぎを覚える。 埋められていたのは、ミカちゃんではないか――。 小学生時代に参加した<ミライの学校>の夏合宿で出会ったふたり。 法子が最後に参加した夏、ミカは合宿に姿を見せなかった。 30年前の記憶の扉が開くとき、幼い日の友情と罪があふれ出す。 解説・桜庭一樹 ※この電子書籍は2021年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 嘘つきジェンガ
    3.8
    1巻1,800円 (税込)
    つい重ねてしまった嘘の先に…… 『鍵のない夢を見る』から10年、辻村深月が詐欺を描く。幸せが欲しくて嘘にすがりついてしまう人間の哀しみが、心に迫る3篇。
  • やさしい猫
    4.3
    1巻2,090円 (税込)
    家族三人で暮らしたい、 ただそれだけの望みを叶えるのが こんなに難しいなんて シングルマザーの保育士ミユキさんが心ひかれたのは、八歳年下の自動車整備士クマさん。娘のマヤも面倒見のいいクマさんに懐いて、すったもんだはありつつも、穏やかな日々が続くはずだったのに……。 出会って、好きになって、ずっと一緒にいたいと願う。 そんな小さな幸せが突然奪われたのは、 クマさんがスリランカ出身の外国人だったから。 〈ハラハラしてます〉〈ラストがよかった〉〈知らないって恐ろしい〉 読売新聞連載中から反響続々 中島京子の長編小説最新刊
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)
    3.9
    タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花(いちのせらんか)は自身の美貌に無自覚で、恋もまだ知らなかった。だが、大学のオーケストラに指揮者として迎えられた茂実星近(しげみほしちか)が、彼女の人生を一変させる。茂実との恋愛に溺れる蘭花だったが、やがて彼の裏切りを知る。五年間の激しい恋の衝撃的な終焉。蘭花の友人・留利絵(るりえ)の目からその歳月を見つめたとき、また別の真実が――。男女の、そして女友達の妄執を描き切る長編。
  • 冷たい校舎の時は止まる(上)
    4.0
    雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう――。第31回メフィスト賞受賞作。
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~
    4.2
    本格ミステリの巨匠にして、新人発掘にも多くの実績を持つ綾辻行人が、それぞれのデビュー時からかかわりを持ってきた10人の後輩作家たちと夜な夜な語る、ミステリの魅力と創作の秘密。着想の手段、執筆時のこだわり、影響を受けた本、これまでに書いてきた作品への想い。作家たちが語る創作の魅力に触れれば、きっと、小説がさらに面白くなる。ミステリ専門誌「ジャーロ」に不定期連載された噂の「京都対談」、待望の単行本化!
  • ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
    3.6
    地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。あの事件が起こるまでは。チエミが母親を殺し、失踪してから半年。みずほの脳裏に浮かんだのはチエミと交わした幼い約束。彼女が逃げ続ける理由が明らかになるとき、全ての娘は救われる。著者の新たな代表作。(講談社文庫)
  • ツナグ(新潮文庫)
    4.3
    一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員……ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。
  • 東京會舘とわたし 上 旧館
    4.2
    1~2巻800円 (税込)
    数々の結婚式やパーティー、この場所が見てきた百年の歴史。 社交の殿堂を舞台に描く感動小説。 大正十一年、社交の殿堂として丸の内に創業。 東京會舘は訪れる客や従業員に寄り添いつつ、その人の数だけ物語を紡いできた。 記憶に残る戦前のクラシック演奏会、戦中の結婚披露宴、戦後に誕生したオリジナルカクテル、クッキングスクールの開校――。 震災や空襲、GHQの接収などの荒波を経て、激動の昭和を見続けた建物の物語。
  • 島はぼくらと
    4.4
    この島の別れの言葉は「行ってきます」。きっと「おかえり」が待っているから。 瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。
  • メデューサの首 微生物研究室特任教授 坂口信
    3.6
    微生物学者の坂口がある日発見した新型ウイルス。感染したラットは互いを獰猛にむさぼ り喰い、死んでいった。後輩に処分を任せたが後日、ウイルスを手に入れたという謎の団 体から首相官邸に犯行予告が届く。人質は、全国民。目的は何なのか?   毒舌女刑事・海谷 とウイルスを捜すが、都内では次々と爆破事件が発生し――衝撃連発のサスペンス開幕!
  • 本格王2019
    3.0
    「ゴルゴダ」飴村行 「逆縁の午後」長岡弘樹 「枇杷の種」友井羊 「願い笹」戸田義長 「ちびまんとジャンボ」白井智之 「探偵台本」大山誠一郎
  • 鍵のない夢を見る
    3.6
    望むことは、罪ですか? 誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったDV男との逃避行──。普通の町に生きるありふれた人々に、ふと魔が差す瞬間、転がり落ちる奈落を見事にとらえる五篇。現代の地方の閉塞感を背景に、五人の女がささやかな夢を叶える鍵を求めてもがく様を、時に突き放し、時にそっと寄り添い描き出す。著者の巧みな筆が光る傑作。第147回直木賞受賞作!
  • Another side of 辻村深月
    4.0
    書き下ろし短編、宮部みゆき・伊坂幸太郎との特別対談、全作品解説インタビュー――唯一無二の小説を生み出し続ける辻村深月の裏側を徹底解剖。ファン必読の1冊、誕生! 【内容紹介】 <新規収録> 書下ろし短編小説 書籍未収録短編「影踏みの記憶」 著者による全作品解説インタビュー 特別対談 宮部みゆき 伊坂幸太郎 新刊『この夏の星を見る』(2023年6月刊行予定)紹介書評 吉田大助 エッセイ 浅倉秋成 一穂ミチ 呉勝浩 白尾悠 武田綾乃 成井豊 吉野耕平 論考 朝宮運河 千街晶之 東畑開人 トリビュートイラスト 山田章博 木村風太 雁須磨子 ほか <再録> 対談 朝井リョウ あずまきよひこ 幾原邦彦 羽海野チカ 大島てる 大槻ケンヂ 藤田貴大 藤巻亮太 中村義洋 松坂桃李 松本理恵 師弟問答with綾辻行人 辻村深月の100問100答 大山のぶ代さんにお会いした日(文:辻村深月) 文庫解説『ののはな通信』『あとは野となれ大和撫子』 etc
  • 時の罠
    3.7
    辻村深月、万城目学、湊かなえ、米澤穂信――。 綺羅、星のごとく輝く人気作家たちによる、“時”をテーマにしたアンソロジー。 小学校時代に埋めたタイムカプセルがほどくこじれた関係、配置換えになった「縁結び」の神様の新たな仕事、人類には想像もつかない悠久なる物語……。 “時間”が築いたきらびやかな迷宮へ、ようこそ――。
  • ロードムービー
    3.8
    運動神経抜群で学校の人気者のトシと気弱で友達の少ないワタル。小学五年生の彼らはある日、家出を決意する。きっかけは新学期。組替えで親しくなった二人がクラスから孤立し始めたことだった。「大丈夫、きっとうまくいく」(「ロードムービー」)。いつか見たあの校舎へ、懐かしさを刺激する表題作他、4編(「街灯」/「道の先」/「トーキョー語り」/「雪の降る道」 )収録。(講談社文庫)
  • 対岸の家事
    値引きあり
    4.3
    家族のために「家事をすること」を仕事に選んだ、専業主婦の詩穂。娘とたった二人だけの、途方もなく繰り返される毎日。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。二児を抱え、自分に熱があっても休めない多忙なワーキングマザー。医者の夫との間に子どもができず、姑や患者にプレッシャーをかけられる主婦。外資系企業で働く妻の代わりに、二年間の育休をとり、1歳の娘を育てるエリート公務員。誰にも頼れず、いつしか限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始める――。 手を抜いたっていい。休んだっていい。でも、誰もが考えなければいけないこと。『わたし、定時で帰ります。』の著者が描く、もう一つの長時間労働。 終わりのない「仕事」と戦う人たちをめぐる、優しさと元気にあふれた傑作長編! 「あさイチ」(NHK)紹介で大反響!共感の嵐! みんなそれぞれ違っていても大丈夫と思え、気持ちが楽になりました!(20代女性) いいですね、結末が。主人公の日常を大切に歩む姿勢が好きです。(30代女性) こんなに色々な立場から入れるにはなかなか出会えません。 読み終えて、なんだかすっきりしました。(40代女性) 世の中の男性がもっと読むべき本だと思う。私は読めてよかった!(50代男性) 巻末特別収録☆彡スピンオフショートストーリー
  • AID 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    4.1
    腐乱自殺死体の爆発事件を皮切りに、続々と起こる異常な自殺事件。捜査に乗り出した比奈子ら「猟奇犯罪捜査班」は、背後に「AID(エイド)」という存在が居ることを突き止めるが。大人気・藤堂比奈子シリーズ第三弾! 【電子版特別付録】次巻『LEAK(リーク)』プロローグ原稿
  • CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.7
    廃墟になっている洋館から見つかった何体ものミイラ化した女性の遺体。それらはすべて体の一部分が欠損していた。猟奇犯罪捜査班の藤奈子らの捜査によって浮かび上がる意外な容疑者。果たして犯人の目的は?
  • 夢見る帝国図書館
    4.3
    「図書館を愛した」喜和子さんと、「図書館が愛した」人々の物語 上野公園のベンチで偶然、出会った喜和子さんは、 作家のわたしに「図書館が主人公の小説」を書いてほしいと持ち掛けてきた。 ふたりの穏やかな交流が始まり、 やがて喜和子さんは 終戦直後の幼かった日々を上野で過ごした記憶が語るのだが……。 日本で初めての国立図書館の物語と、戦後を生きた女性の物語が 共鳴しながら紡がれる、紫式部文学賞受賞作。 解説・京極夏彦 個性的でキュートな喜和子さんの物語と、 波乱万丈な国立図書館の物語が共鳴しながら紡がれる、 唯一無二の小説です。 軽妙洒脱に語られる図書館の物語パートと、 戦後を生きた喜和子さんの切なくも愛おしい記憶。 そのなんともいえないハーモニー……。 京極夏彦さんが解説で「小説でしか為しえない技法で、 小説という装置を用いる以外に行きつけない場所に連れて行ってくれる、 そうした小説なのである」とお書きになったのを読んで、 「まさに!」と膝を打ちました。 読書の喜びを存分に味わっていただける作品です! ※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 神様の罠
    3.6
    人気作家6人の豪華すぎるアンソロジー! ミステリー界をリードする作家による、珠玉の「罠」。 好きな作家を指名買いの方も、新たなお気に入り作家を探す方も納得の一冊です。 「夫の余命」乾くるみ 「崖の下」米澤穂信 「投了図」芦沢央 「孤独な容疑者」大山誠一郎 「推理研VSパズル研」有栖川有栖 「2020年のロマンス詐欺」辻村深月
  • 鬼の蔵 よろず建物因縁帳
    値引きあり
    3.8
    1~10巻407~825円 (税込)
    盆に隠れ鬼をしてはいけない――。それが山深い寒村に佇む旧家・蒼具家の掟。広告代理店勤務の高沢春菜は移築工事の下見ため訪れた屋敷の蔵で、人間の血液で「鬼」という文字が大書された土戸を発見する。調査の過程で明らかになるのは、一族で頻発する不審死。春菜を襲いはじめた災厄を祓うため、春奈は「因縁切り」を専門とする曳家・仙龍に「鬼の蔵」の調査を依頼する。
  • ふちなしのかがみ
    3.7
    この学校の花子さんは、音楽室から飛び降り自殺した少女の霊です。花子さんは階段に棲んでいて、一生懸命掃除すれば会うことができます。でも、彼女がくれる食べ物や飲み物を口にしてはいけません。嘘をついてもいけません。さもないと――。おまじないや占い、夢中で話した「学校の七不思議」、おそるおそる試した「コックリさん」。青春ミステリの旗手・辻村深月の新境地、懐かしくって怖い現代の怪談。
  • LEAK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    4.0
    正月の秋葉原で見つかった死体には、大量の現金が詰め込まれていた。連続して同様の死体が発見されるが被害者の共通点は見つからない。比奈子ら「猟奇犯罪捜査班」は警視庁で「リッチマン殺人事件」に取り組むが……【電子版特別付録】次巻『ZERO(ゼロ)』プロローグ原稿
  • ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.8
    謎の連続自殺事件。被害者は、かつて自分が犯した殺人事件と同じ手口で死んでいく。事件を追う新人刑事・藤堂比奈子が出会ったおぞましい真実とは!? 第21回日本ホラー小説大賞読者賞受賞!
  • V.T.R.
    3.4
    辻村深月の長編ミステリーから物語が飛び出した。「スロウハイツ」の住人を受け止め、支えたあの作家。物語に生きる彼らと同じ視線で、チヨダ・コーキのデビュー作を味わおう。『スロウハイツの神様』の世界へようこそ。「ねえ、ティー。一人ぼっちにならないで。アタシはあなたを愛してる」。解説・赤羽環。(講談社文庫)
  • 噛みあわない会話と、ある過去について
    4.0
    あなたの「過去」は、大丈夫? 美しい「思い出」として記憶された日々――。 その裏側に触れたとき、見ていた世界は豹変する。 無自覚な心の内をあぶりだす「鳥肌」必至の傑作短編集! 大学の部活で仲のよかった男友達のナベちゃんが結婚するという。だが、紹介された婚約者はどこかズレていて――。 「ナベちゃんのヨメ」 国民的アイドルになったかつての教え子がやってくる。小学校教諭の美穂は、ある特別な思い出を胸に再会を喜ぶが……。「パッとしない子」 人の心裏を鋭くあばく傑作短編集!
  • てのひら怪談 こっちへおいで
    3.0
    てのひら怪談──それは、てのひらにおさまるほど小さな小さな物語。すべて800字以内で書かれた、こわい話やふしぎな話のこと。短いから、あっというまに読みおわる。でも、油断しちゃだめだよ。幽霊やのろいの話、学校でおこった事件、聞いたこともないような変わった話……どれも本当におそろしいんだ。さあ、勇気を出して、ページをめくってみて。50編の小さな物語が、きみがやってくるのを待っているよ──。
  • OFF 猟奇犯罪分析官・中島保
    3.9
    見習いカウンセラーの中島保は、殺人者の脳に働きかけて犯行を抑制する「スイッチ」の開発を進めていた。殺人への欲望を強制的に痛みへ変換する、そんなSFじみた研究のはずが、実験は成功。野放しになっている犯罪者たちにスイッチを埋め込む保だが、それは想像を超え、犯罪者が自らの肉体を傷つける破滅のスイッチへと化してゆく――。「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズ始まりの事件を保目線で描く約束のスピンオフ長編! 【電子版特別付録】『OFF』イラストカード(絵=内藤了)
  • 小さいおうち
    4.2
    昭和6年、若く美しい時子奥様との出会いが長年の奉公のなかでも特に忘れがたい日々の始まりだった。女中という職業に誇りをもち、思い出をノートに綴る老女、タキ。モダンな風物や戦争に向かう世相をよそに続く穏やかな家庭生活、そこに秘められた奥様の切ない恋。そして物語は意外な形で現代へと継がれ……。最終章で浮かび上がるタキの秘密の想いに胸を熱くせずにおれない、上質の恋愛小説。第143回直木賞受賞作。山田洋次監督で映画化。
  • 水底フェスタ
    3.6
    自然を切り崩し、ロックフェスを誘致する以外に取柄もない山村。田舎特有の、窒息しそうな閉塞感に苛立つ高校生の広海は、突然村に戻ってきた地元出身の有名モデル・由貴美と出会い、囚われてゆく。ある晩彼女から「村への復讐に協力してほしい」と持ちかけられ、広海は求めに応じるが、実は由貴美には“真の目的”があった。そしてフェスの夜、取り返しのつかない事件が二人を襲う──。新直木賞作家による傑作長篇。息を呑むラストまでページを繰る手が止まらない!
  • わたしの名店
    3.6
    三浦しをん、西加奈子、道尾秀介、ジェーン・スー、朝井リョウ、瀬尾まいこ、畠中恵、はるな檸檬、小川糸、森見登美彦――全28名が競演する「おいしい」エッセイ集。キラキラとした幸福感が染み入る「鴨ロースト」、憂鬱の原因が汗とともに流れ出ていく「ガパオ」など、自身にとっての「名店」と大好きな一皿をエピソードを交えて綴る。お腹も心も満たされる食エッセイ。エッセイに登場するお店の情報も掲載。
  • 本日は大安なり
    4.5
    企みを胸に秘めた美人双子新婦、プランナーを困らせるクレーマー夫妻、新婦に重大な事実を告げられないまま、結婚式当日を迎えた新郎……。人気結婚式場の一日を舞台に人生の悲喜こもごもをすくい取る。
  • BACK 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.9
    連ドラ化された大人気シリーズ第7弾! 病院で起きた大量殺人! 比奈子らが追う犯人の目的は? 12月25日未明、都心の病院で大量殺人が発生との報が入った。死傷者多数で院内は停電。現場に急行した比奈子らは生々しい殺戮現場に息を呑む。そこは特殊な受刑者を入院させるための特別病棟があり、狙われたのはまさにその階のようだった。相応のセキュリティがあるはずの場所でなぜ事件が? そして関連が疑われるネット情報に、「スイッチを押す者」の記述が見つかり……。 大人気シリーズは新たな局面へ、戦慄の第7弾!  【電子版特別付録】次巻『MIX(ミックス)』プロローグ原稿
  • きのうの影踏み
    3.7
    あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。編集者たちの集まりによると、チェーンメールのように、何人かの作家にも届いているという。かくいう私にもその手紙は届いていた。その手紙のことを調べるうちに、文面の後ろのほう、文字が乱れて読み取れなくなっていた部分が、徐々に鮮明になってきている……。ある日、友人作家が手紙のことで相談があると言ってきた。なんと、その手紙、サイン会で手渡しされたという。誰がその人物だったかはわからない。けれど、確実に近づいてきているーー。(「手紙の主」)。その交差点はよく交通事故が起こる。かつてそこで亡くなった娘の霊が、巻き添えにしていると、事故死した娘の母親は言っているという。その娘が好きだったという「M」の字の入ったカップがいつもお供えされていた。ある雨の日、そのおばさんがふらふらと横断歩道にさしかかり……。死が母娘を分かつとも、つながろうとする見えない深い縁を繊細な筆致で描く「七つのカップ」。闇の世界の扉を一度開けてしまったらもう、戻れない。辻村深月が描く、あなたの隣にもそっとそこにある、後戻りできない恐くて、優しい世界。 【解説:朝霧カフカ】
  • ZERO 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.9
    新人刑事・比奈子が里帰り中の長野で幼児のバラバラ遺体が発見される。都内でも同様の事件が起き、関連を調べる猟奇犯罪捜査班。一方、以前比奈子が逮捕した連続殺人鬼・佐藤都夜のもとに、ある手紙が届いていた。【電子版特別付録】次巻『ONE(ワン)』プロローグ原稿
  • ONE 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
    3.9
    比奈子の故郷・長野と東京都内で発見された複数の幼児の部分遺体は、神話等になぞらえて遺棄されていた。被虐待児童のカウンセリングを行う団体を探るなか深手を負った比奈子は、そのまま行方不明に。残された猟奇犯罪捜査班の面々は各地で起きた事件をつなぐ鍵を必死に捜す。そして比奈子への復讐心を燃やしている連続殺人鬼・都夜が自由の身となり向かった先は……。新しいタイプのヒロインが大活躍の警察小説、第6弾! 【電子版特別付録】次巻『BACK(バック)』プロローグ原稿
  • きっと、夢にみる 競作集 <怪談実話系>
    3.0
    幼い息子が口にする「だまだまマーク」ということばに隠された秘密、夢で聞こえる音が生活を脅かしていく異様さ……ふとした瞬間に歪む現実の風景と不協和音を端正な筆致で紡ぐ。読む者を恐怖に誘う豪華怪談競作集。
  • ぼくのメジャースプーン
    4.0
    ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に1度だけ。これはぼくの闘いだ。(講談社文庫)
  • 冠・婚・葬・祭
    3.9
    成人式、結婚、葬式、お盆。人生の節目に訪れた4つの物語。新人記者が成人式の取材に行く「冠」、引退したお見合いおばさんの縁結びの顛末を描く「婚」、社命で参列のお供をしたおばあちゃんの人生がほの見える「葬」、姉妹が両親を失った田舎の家に集まる「祭」。さまざまな人生や人間模様が、鮮やかに描かれる連作小説。
  • ツナグ 想い人の心得(新潮文庫)
    4.3
    僕が使者(ツナグ)だと打ち明けようか――。死者との面会を叶える役目を祖母から受け継いで七年目。渋谷歩美は会社員として働きながら、使者の務めも続けていた。「代理」で頼みに来た若手俳優、歴史の資料でしか接したことのない相手を指名する元教員、亡くした娘を思う二人の母親。切実な思いを抱える依頼人に応える歩美だったが、初めての迷いが訪れて……。心揺さぶるベストセラー、待望の続編!(解説・深木章子)
  • ユーレイ
    4.7
    「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しい。 日本エンターテインメントの最前線&最高峰! 日本を代表する4人の直木賞作家と、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIによる奇跡のプロジェクト「はじめての」。 その第三弾となるYOASOBIの楽曲「海のまにまに」の原作となった、辻村深月氏の小説「ユーレイ はじめて家出したときに読む物語」を電子書籍で単独配信! 〈あらすじ〉 家出をして海沿いの駅に降り立った私は、花束が手向けられた夜の広場で、突然、不思議な女の子から声をかけられた。「ねえ、ひとり?」 ※文字をやや大きくし、漢字にはルビを多めにふっています。 作家のファンはもちろん、全ての世代の方々に楽しんで頂ける、「はじめての」読書にもお勧めしたい小説になりました。 ■YOASOBIからのメッセージ 4作品全て本当に面白くて、読み終えた時、全作品、計4回「めちゃくちゃ面白かった!」と声に出し、原稿の前で拍手をしました。「はじめての」という一つのテーマから生まれた4つの色とりどりな物語が、それぞれ違うゴールへと向かう様に心が震えました。 (YOASOBI composer Ayase) はじめて読んだ物語なのに、私の奥底に眠っている記憶が呼び起こされるような体験でした。 4つの物語、4つの世界と出会って生まれたこの感動を、まっすぐに歌に乗せられたらと思います。 (YOASOBI vocal ikura) ■著者からのメッセージ 人は誰でも、その出会いの前と後で人生が変わってしまうような一生モノの出会いの経験があると思います。その一夜を通じて、前の自分にはもう戻れなくなるような、そんなはじめての家出を書きました。この小説もまた、読む前と読んだ後で誰かの何かが変わると信じて、送り出します。 (辻村深月) ■著者プロフィール 辻村深月(つじむら・みづき) 一九八〇年山梨県生まれ。二〇〇四年『冷たい校舎の時は止まる』でメフィスト賞を受賞しデビュー。二〇一一年『ツナグ』で吉川英治文学新人賞、二〇一二年『鍵のない夢を見る』で直木三十五賞、二〇一八年『かがみの孤城』で本屋大賞を受賞。他の著書に『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『ハケンアニメ!』『朝が来る』『小説「映画ドラえもん のび太の月面探査記」』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』など。思春期の心の痛みや不安を生々しく描きながらも、爽快なカタルシスのある作風で、多くの読者を得ている。
  • 超聴覚者 七川小春 真実への潜入
    3.3
    九歳の時に受けた遺伝子治療によって聴覚が異常に発達した小春は、勤めていたブラック企業の過酷さに耐えきれず辞職した。再就職が困難を極める中、寿命遺伝子治療薬発売を予定する巨大企業の事業部長から、正社員になる条件として発売阻止を目論む子会社への潜入を持ちかけられる。『真実への盗聴』改題。
  • くらやみガールズトーク
    3.5
    ※本書は、角川書店単行本『くらやみガールズトーク』を加筆修正のうえ、文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 なんだろ? この不平等感! そろそろ口に出してもいいんじゃない? 『わたし、定時で帰ります。』の著者が放つ、女子たちの本音満載の物語。例えば――。 女性には”もやもや”がつきものだ。たとえば何回か来る人生の通過儀礼。結婚では夫の名前になり、旧姓は消えてしまう。義理のお母さんから孫を早く生んでと言われる。けれど嫁だから、夫の実家をたてて、自分の本当の気持ちはしまい込む……。最初はちょっとだけのがまんのはずが……。出産、親の痴ほう、失恋、引っ越しなど、人生は常に変わっていく。大小問わず、ふいに訪れる人生の節目で、これまで築いてきた人間関係は変わってしまう。どうして、女性ばかりがそれらを全部背負わなきゃいけないの。普段、人に言えずしまい込んでいる嫌な気持ちを、見つめ、解放してくれる物語の数々。くらやみから聞こえてくるのは――女子たちの本音。私たちはもう一度、生まれ変わる。解放される。自分のために!すべての戦う女性たちのための応援歌!
  • 陽はまた昇る 黄昏ホテル
    値引きあり
    -
    1巻55円 (税込)
    幼いころに視力を失った「わたし」に、<風>が、ホテルというものの存在を教えてくれた。「ホテルは、太陽みたいなもの? 星みたいなもの?」。そう訊ねるわたしに<風>は、様々なイメージを与えてくれる。そしてわたしは、かつて目がまだ見えていた頃の記憶を頼りに、私だけのホテルを思い描く…。美しい言葉で綴られた魅惑の幻想小説。(本作は「黄昏ホテル」をテーマとする読み切り連作小説の一篇です)

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  • ハツキス 0号
    無料
    4.7
    完全無料! 全36作品、総ページ1300超の大ボリュームでお届けします! ハツキス・プチキスレーベルの1話目を集めた特別編集版「ハツキス」。『透明なゆりかご』『繕い断つ人』『17歳の塔』など、掲載されている作品は、続きがデジタルで買える漫画ばかり。これを読んで、お気に入りの作品を見つけてください! 読みたいものがすぐに選べるテーマ別タグのついた目次も収録。必ず大好きになれる作品を見つけられるはず!

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  • てのひら怪談 こっちへおいで【試し読み】
    無料あり
    3.0
    てのひら怪談──それは、てのひらにおさまるほど小さな小さな物語。すべて800字以内で書かれた、こわい話やふしぎな話のこと。短いから、あっというまに読みおわる。でも、油断しちゃだめだよ。幽霊やのろいの話、学校でおこった事件、聞いたこともないような変わった話……どれも本当におそろしいんだ。さあ、勇気を出して、ページをめくってみて。50編の小さな物語が、きみがやってくるのを待っているよ──。

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  • 【無料先読み】桜底 警視庁異能処理班ミカヅチ 【新シリーズ・第一章】
    無料あり
    4.5
    【無料先読み】内藤了の「警察×怪異」新シリーズが緊急始動!  ヤクザに追われ、アルバイト先も失った霊視の青年・安田怜は、路上で眠っていたところ、サラリーマン風の男に声をかけられる。 曰く「すこし危険な、でも条件のいい仕事を紹介しよう」「場所は警察庁――」 人気ホラーミステリ作家・内藤了が満を持して送り出す新シリーズ! 住所不定無職の青年を待ち受けるのは、怪奇に満ちた東京!

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  • 会津恋い鷹
    4.0
    鷹の野性を愛した女を描く凄艶な時代長編。無辺の空を映す鷹の眸に魅入られたさよは、長じて城下の鷹匠に嫁ぐが、戊辰の動乱は鷹との幸せを奪い去る。束縛を逃れて高く飛翔する魂を描く、感動の長編小説。(講談社文庫)
  • 愛と髑髏と
    4.3
    檻の中に監禁された美青年と犬の関係を鮮烈に描く「悦楽園」、無垢な少女の残酷さを抉り出す「人それぞれ噴火獣」、不可解な殺人に手を染めた女の姿が哀切な「舟唄」ほか、妖しく美しい輝きを秘めた短編集。
  • 朱の檻 【単話売】
    完結
    -
    その土蔵造りの離れの二階には古くからある座敷牢が…。東北に紀行エッセイを書くための取材旅行に出かけた私は、座敷牢に泊まることになり……。 ※本作品は、他コンテンツに収録されている場合がございます。重複購入にご注意ください。
  • あの紫は
    値引きあり
    -
    金沢行きの飛行機の中で、うたた寝をしていた主人公は、何度も繰り返しみている夢をみていた。ふと目覚め、三人掛けのシートの空席となった真ん中を挟んだ通路側に和装の女がいるのに気付いた。少女のような無邪気さを漂わせる彼女からは夢でかいだのと、同じ香りが漂ってきて…。泉鏡花作のわらべ唄の歌詞をモチーフに描かれた幻想短編。
  • ある日の結婚
    3.0
    1巻1,562円 (税込)
    ありふれた男女の恋愛がたどる奇想天外な展開と衝撃のラスト。「ある日の結婚」は群像2013年7月号に掲載され、各紙文芸時評でも高く評価された傑作です。「恋愛の究極」を淡々とユーモラスに描いて恐ろしくも美しい、一度読んだら忘れられない表題作ほか、デビュー作「朝が止まる」、フジテレビ「世にも奇妙な物語 2013年秋の特別編」で映像化され話題を呼んだ短編「水を預かる」を収録する、注目の第一作品集。
  • アルモニカ・ディアボリカ
    4.1
    第12回本格ミステリ大賞受賞、そして本の雑誌増刊《おすすめ文庫王国2014》国内ミステリー部門第1位に輝いた『開かせていただき光栄です』の待望の続篇、ついに刊行! 前作のラストから5年後の1775年英国。愛弟子エドらを失った解剖医ダニエルが失意の日々を送る一方、暇になった弟子のアルたちは盲目の判事の要請で犯罪防止のための新聞を作っていた。ある日、オックスフォード郊外で天使のごとく美しい屍体が発見され、情報を求める広告依頼が舞い込む。屍体の胸には〈ベツレヘムの子よ、よみがえれ! アルモニカ・ディアボリカ〉と謎の暗号が。師匠を元気づけるには解剖が一番!と、アルたちはダニエルと共に現場に旅立つ。それは、彼らを過去へと繋ぐ恐るべき事件の幕開けだった。ユーモアとペーソスに満ちた絢爛な歴史ミステリ、オールスター・キャストで再度開幕!
  • 「いじめ」をめぐる物語
    3.5
    いじめを受けた側、いじめた側、その友だち、家族、教師……。「いじめ」には、さまざまな“当事者”たちがいる。7人の人気作家が「いじめ」をめぐる人々の心模様を競作。胸の奥にしずかに波紋を投げかける、文庫オリジナルアンソロジー。
  • 「いじめ」をめぐる物語 早穂とゆかり
    -
    1巻330円 (税込)
    「いじめ」をテーマにした短編を収めた競作アンソロジー『「いじめ」をめぐる物語』から著者別に制作した電子版オリジナル短編。 ※文庫版『「いじめ」をめぐる物語』を底本とし再制作したものです。
  • イトウの恋
    3.8
    維新後間もない日本の奥地を旅する英国女性を通訳として導いた青年イトウは、諍いを繰り返しながらも親子ほど年上の彼女に惹かれていく――。イトウの手記を発見し、文学的背景もかけ離れた二人の恋の行末を見届けたい新米教師の久保耕平と、イトウの孫の娘にあたる劇画原作者の田中シゲルの思いは……。
  • 稲生物怪録
    3.9
    江戸時代中期、広島・三次藩の武士・稲生平太郎の屋敷に、一ヶ月にわたって連日、怪異現象が頻発。その目撃談をもとに描かれた「稲生物怪録絵巻」(堀田家本、全巻カラー)、平太郎本人が書き残したと伝わる『三次実録物語』(京極夏彦訳)、柏正甫『稲生物怪録』(東雅夫訳・註)が一冊に。多彩な妖怪変化、想像を絶する奇抜な生態、冷静沈着に観察する平太郎の武勇……日本各地に伝わる妖怪物語の最高峰が、待望ひさしいコンパクトな文庫版で初登場!
  • インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー
    5.0
    独立戦争中のアメリカ。投獄された英国兵エドワードは、何故植民地開拓者と先住民族のミックスの青年アシュリーを殺害したのか?
  • 奪われた死の物語
    -
    平戸、網走、能登、京都と、景勝の地に、花と物語を訪ねる取材グループに加わった独身作家が、知らず知らず巻き込まれていった哀しい犯罪。復讐者の巧妙な罠がついに犯人を捕えた時、浮びあがった異常な執念と、愛にこたえない人を想う苦悩と絶望の果てを、甘美に、きめこまかく描く、長編ミステリーロマン。むくわれない愛の果てを痛切に描く!
  • 海に降る
    4.0
    深海には美しい雪が降るんだ――。幼い頃に別れた父の言葉に導かれ、潜水調査船のパイロットを目指す深雪。ところが閉所恐怖症になり、叶いかけた夢は遠のいてしまう。失意に沈む深雪の前に現れたのは、謎の深海生物〈白い糸〉を追う男・高峰だった。反発しあう二人だが、運命はいつしか彼らを大冒険へといざない……。壮大かつ爽快な傑作長編。
  • うらはぐさ風土記
    3.8
    30年ぶりにアメリカから帰国し、武蔵野の一角・うらはぐさ地区の伯父の家にひとり住むことになった大学教員の沙希。 そこで出会ったのは、伯父の友人で庭仕事に詳しい秋葉原さんをはじめとする、一風変わった多様な人々だった。 コロナ下で紡がれる人と人とのゆるやかなつながり、町なかの四季やおいしいごはんを瑞々しく描く物語。
  • U

    U

    4.0
    1巻1,001円 (税込)
    第一次世界大戦中の独軍と一七世紀初頭のオスマン帝国。戦争に翻弄される三人の少年、ヤーノシュ、シュテファン、ミハイは、時空を超えて巡り合います。オスマン朝の風俗やUボート艦内の緊迫した雰囲気など、「幻想小説の女王」の目眩く世界をご堪能ください。 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 駅物語
    3.8
    「大事なことを三つ言っとく。緊急時は非常停止ボタン。間に合わなければ走れ。線路に落ちたら退避スペースに入れ」 酔っ払う乗客、鉄道マニアの同期、全自動化を目論む副駅長に、圧倒的な個性をもつ先輩たち。毎日100万人以上が乗降する東京駅に配属された若菜は、定時発車の奇跡を目の当たりにし、鉄道員の職務に圧倒される。臨場感あふれる筆致で駅を支える人と行き交う人を描ききった、書き下ろしエンターテインメント!
  • ユリイカ 2015年8月号 特集=江戸川乱歩
    -
    没後50年、江戸川乱歩の魅力に迫る。 「乱歩奇譚 Game of Laplace」7月に放映開始!
  • 江戸川乱歩傑作選 蟲
    4.0
    辻村深月が選び抜いた巨匠の妖しい美の結晶 大乱歩没後50年を記念する傑作選第3弾は、猟奇の美に焦点を当てる。 恋する美女に嘲笑された孤独な男の妄執を綿密に描く「蟲」。 四肢を失って帰還した軍人と妻の関係を描いた名作「芋虫」。 さらに「盲獣」「鏡地獄」「押絵と旅する男」など全9編を収録。 【目次】 「白昼夢」 「鏡地獄」 「芋虫」 「人でなしの恋」 「蟲」 「押絵と旅する男」 「防空壕」 「目羅博士の不思議な犯罪」 「盲獣」 随筆「残虐への郷愁」 随想「レンズ嗜好症」 随筆「妖蟲」 監修・新保博久
  • 江戸東京怪談文学散歩
    3.5
    1巻1,320円 (税込)
    江戸、東京には、怪談や怪奇小説の舞台が随所にある。芥川龍之介、永井荷風、岡本綺堂、三遊亭円朝から宮部みゆきまで、怖ろしくも興趣尽きない、古今の名作怪談にゆかりの場所と不思議な伝承を案内する。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • エルニーニョ
    3.8
    暴力男の留守を狙い、一週間ぶりに外出した瑛。公園で出会った謎の中年女は、『森のくまさん』を歌って言った。この歌にはあなたへのメッセージが隠れてる。「お嬢さん、今すぐそこから逃げなさい」。瑛は南へ旅立ち、ホテルで一本の留守番電話を聞いた。「ボート乗り場に十時でいいですか?」。瑛は待ち合わせ場所に向かうことを決める。それが運命を劇的に変える出会いだとは知らずに。直木賞作家渾身の、希望溢れる長編小説。(講談社文庫)
  • 岡本綺堂 怪談文芸名作集
    5.0
    今年、生誕150年という記念すべき節目の年を迎える岡本綺堂。『修善寺物語』をはじめとする戯曲作品や、『半七捕物帳』などの時代小説で、現在も多大な人気を博しているが、その一方で、幻想怪奇文学の名匠としても活躍した。本アンソロジーは、〈妖怪〉と〈怪談〉の両面から、綺堂の新たな魅力を検証する貴重な一冊である。
  • お住の霊
    4.0
    好評の〈文豪怪異小品集〉最新作は、生誕150年を迎える伝奇の巨人・岡本綺堂。「五人の話」史上初復刻の他、随筆等も含め精選。
  • おばけずき
    3.8
    奔放な発想力と独特の語り口が魅力の鏡花文学。小品・随筆・紀行文から「震災」「エッセイ・紀行」「百物語」「談話」などテーマ別に、鏡花の知られざる真髄を一巻にまとめた怪異文集。
  • おばけずき 鏡花怪異小品集
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「泉のやつ、またはじまった」と仲間にいわれるほど無類のおばけずき。長短篇小説や戯曲で名高い鏡花だが、一方で怪異にまつわる小品群もまた格別に味わい深い。小説をはじめ、随筆・紀行、創作とも実話ともつかない逸品まで、喜々として異界に遊ぶ鏡花文学の知られざる真髄を編む。
  • オリーブの実るころ
    3.8
    1巻1,672円 (税込)
    「恋のライバルは、白鳥だった!?」ある夫婦とコハクチョウの三〇年以上にわたる不思議な生活を描く「ガリップ」、斜向かいに越してきた老人の壮絶な愛の遍歴を綴った「オリーブ」など、結婚をめぐる不思議でちょっぴり幻想的な六つの短編集。吉川英治文学賞 受賞後第一作。
  • 女たちの怪談百物語
    4.0
    古い旅館、月明かりさえ届かぬ地下室。女性作家10人が集った。風が通るはずのない密室で、ろうそくの火が揺れる。誰もいない廊下から、誰かが覗く気配がする。心底恐ろしい百物語会99話を完全再現。
  • オーダーメイド殺人クラブ
    3.9
    クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。死や猟奇的なものに惹かれる心を隠し、些細なことで激変する友達との関係に悩んでいる。家や教室に苛立ちと絶望を感じるアンは、冴えない「昆虫系」だが自分と似た美意識を感じる同級生の男子・徳川に、自分自身の殺害を依頼する。二人が「作る」事件の結末は――。少年少女の痛切な心理を直木賞作家が丹念に描く、青春小説。
  • 会社を綴る人
    3.9
    普通の人ができることがうまくできない――はたから見ればポンコツのアラサー男子・紙屋がなんとか内定をもらったのは老舗の製粉会社だった。案の定、配属された総務部では仕事のできなさに何もしないでくれと言われる始末。しかし紙屋は唯一の特技「文章を書くこと」で社内で起こる小さな事件を解決していく。すこしずつ自分の居場所を見つけていく一方で、会社は転換期を迎え……。

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