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望むことは、罪ですか? 誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったDV男との逃避行──。普通の町に生きるありふれた人々に、ふと魔が差す瞬間、転がり落ちる奈落を見事にとらえる五篇。現代の地方の閉塞感を背景に、五人の女がささやかな夢を叶える鍵を求めてもがく様を、時に突き放し、時にそっと寄り添い描き出す。著者の巧みな筆が光る傑作。第147回直木賞受賞作!
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Posted by ブクログ
小説を読んでいると 「これはもしかして 私のことを書いているのか?」と思われて仕方がない、ということがよくある。この連作短編集5編のうち 「石蕗南地区の放火」に出てくる 大林、そして「芹葉大学の夢と殺人」の羽根木雄大 この二人が どうにも我が身のことに思えて、いたたまれない。この二人を 足し合わせ ...続きを読むそれを2で割らなくとも 私そのものだ。30代までの私は 雄大のように 「今の自分ではない何者か」になる 強迫的使命感に取り憑かれて現実を放り出していたし、40代になってからは その反動だったのだろうか?ことさらに 分別をふりかざす おじさんになった。おそろしいことに その両方とも 50代となった今でも完治しない。 ただし、5編のいずれにおいても そうであるように どんなにバランスを欠いた不完全な人間であっても 密かに気にかけてくれている人 心配してくれている人、許容し、 ときには擁護してくれる人、寄り添い 共に歩こうとまでしてくれる人も いるのだ。 私のような者を 許容し擁護し 理解し寄り添う人は 私が必然的にまとう孤独を あえて自分の身にまで 引き受けてくれるということだ。その自己犠牲の行く末にあるのは 感慨だったり失意だったり 絶望だったり 、死だったり、つまりそういうことなのだろう。
・仁志野町(にしのちょう)の泥棒 ・石蕗(つわぶき)南地区の放火 ・美弥谷(みやたに)団地の逃亡者 ・芹葉(せりば)大学の夢と殺人 ・君本家の誘拐 どれも展開が予測できなくてドキドキハラハラしながら読んだ。面白かった〜 辻村さんってやっぱりサイコー✨️
女性のぐちゃあとした感情を描くのが上手い。 5篇それぞれオチがあり読書苦手の私も読破できた。 主人公の女性皆ちょっとおかしい、歪んでいるけど共感できてしまう部分もあるのが不思議。 私もちょっとおかしいのかもしれない。
短編集なのに一つ一つのストーリーの登場人物の雰囲気がよく伝わってきた 特にあの育休のときの友達とのやりとりとか感じ方とかリアル
この短さで、ページをめくる手が止まらなくなるような面白い作品を書けるのはやっぱりすごいと思う。どの主人公たちもちょっとズレてるんだけど、でもそのちょっとのズレが怖い。そしてこんなふうになっちゃうなんてありえない!って言いたくなるような行動ばっかりだけど、自分に絶対ないとも言いきれないんじゃないかとも...続きを読む思う。「芹葉大学の夢と殺人」、どう考えてもフィクションなはずなのにもうすぐ社会人になる身として痛いくらいリアリティがあった。
ズレてる人の感じがもの凄く怖いのに文章が上手いからその辺りはスラ〜っと読ませてくれるところがすごい 消防団の話なんか、男も女もどっちも怖い というか、痛い
これで終わっちゃうのか…もっと続き読みたい!という気持ちにさせられる短編集。最初の泥棒の話に出てくる主人公の子が1番マシで、あとは本当に残念な女の子達ばかりでした。 人の振り見て我が振り直せではないですが、恋愛や出産のタイミングで大事な友達を無くさないようにしたいと思いました。
どの作品も、緊張感があって、こんな事あるのか…って 読み進めるのが怖かった、でも次どうなるのか気になって一気に読んでしまった。
ズレてるひとばっか出てきて痛かった。けどいるんよなあていう。君本家の誘拐はともだちとのやりとりとか赤ちゃんいる人特有のノンデリ感に友達ひいてるのとかめっちゃリアルだった。 あとがきの林先生との対談で辻村さんが地方の閉塞感を感じるタイプだったて言ってて今まで読んできた作品の答え合わせされた感じだった。
日常のすぐそばにある不安や迷いが、少しずつ重さを増していく短編集。 どこにでもいそうな女性たちの悩みを描いた短編集で、最初はそれでも小さな問題から始まるのに、読み進めるほど静かに重さが積み重なっていきます。4編目に入る頃には「最後はどうなるんだろう」と自然と身構えてしまうほどでした。 特に、育児...続きを読むに悩む若い母親の話は、最近受けた研修で聞いたワークライフバランスの実例と重なる部分が多く、個人的にかなり響きました。夫婦間の温度差や、言葉の選び方ひとつで積み重なる負担の描写がとてもリアルで、読んでいると自分も子どもの夜泣きに苦労した経験を思い出しました。 当時、自分にとってはとても大変だと感じたのですが、振り返ると奥さんの方がずっと大きな負荷を抱えていたはずで、読み終えて改めて「母は強い」と感じました。日常の中で見過ごしがちな気持ちにそっと光を当ててくれる一冊で、読後に家族への感謝が静かに増していくような読書体験でした。
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辻村深月
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