小さいおうち

小さいおうち

800円 (税込)

4pt

昭和6年、若く美しい時子奥様との出会いが長年の奉公のなかでも特に忘れがたい日々の始まりだった。女中という職業に誇りをもち、思い出をノートに綴る老女、タキ。モダンな風物や戦争に向かう世相をよそに続く穏やかな家庭生活、そこに秘められた奥様の切ない恋。そして物語は意外な形で現代へと継がれ……。最終章で浮かび上がるタキの秘密の想いに胸を熱くせずにおれない、上質の恋愛小説。第143回直木賞受賞作。山田洋次監督で映画化。

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小さいおうち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    昭和初期の中流家庭で女中として働いていた、タキの回想録という形で進む物語。

    時代設定は太平洋戦争直前の東京の郊外。戦前、戦中を描いた作品は、多かれ少なかれ戦争の悲惨さ、民衆の苦しい日常、軍の愚かさなどが目立つ内容になる事が多いが、本作の面白いところはそういったものが物語の後半になってほんの少し出て

    0
    2025年10月08日

    Posted by ブクログ

    タキさんの女中時代と今が書かれていて
    読んでいてその時代の時間が感じられました。
    女中に大雪な掃除や炊事の家事だけでなく《ある種の頭の良さ》が伝わる文章でスラスラ読めました!

    0
    2025年08月28日

    Posted by ブクログ

    黒木華さん主演のこの映画が大好きで、何度も観ています。今更ではありますが、恥ずかしながら原作は未読でした。

    平井家で働いたこと、これがタキちゃんの青春だったのだなぁ。
    原作を読んでさらにタキちゃんの奥様に対する思いの強さを感じ、タキちゃん、タキおばあちゃんが大好きになった。

    戦前戦中戦後の当時の

    0
    2025年05月17日

    Posted by ブクログ

    戦前から戦中の時代にも、等身大の日常と生活が存在していたのだと改めて思い起こされる作品。
    女中と、奥様と、旦那様と、少年と、青年と、戦争の時代を生き、大きなうねりに巻き込まれたけれど、戦争そのものを動かす当事者ではなかった人々の物語です。じんわり心に響く。

    0
    2025年05月05日

    Posted by ブクログ

    映画が思い出されるけれど少し違うところや詳しいところがあって面白く読めました。女中としてあの手紙をどうするべきだったのか…そらを後悔していたタキさんはずっと苦しかったのだろうと思いました。

    0
    2025年02月17日

    Posted by ブクログ

    教科書には書かれていない、あの頃人々がどう暮らし、どう生きていたのか。教科書で読む戦時中のことと、普通の人たちの感覚とのギャップが興味深かった。

    タキさんの覚書で終わらず、最後の章につながっていくところもよかった。
    そうやって、語りつないだり、想いをつないでいかなければならないことが、きっと身近に

    0
    2025年01月12日

    Posted by ブクログ

    女中の話。昔の裕福な人とそのお仕えの人の話、最近好き。裕福な人はとことん裕福に煌びやかに、その世界観が好き。最後までしっかり読み応えのある1冊。ラストもいい感じでした。

    0
    2024年04月20日

    Posted by ブクログ

    おもしろい。昔の日本語の美しいこと。品があふれてる。言葉尻から人となりまで垣間見れ情景が目に浮かぶ。
    コロナや戦争、現代と近しい部分も多く、なんだか似たような状況だと時代は繰り返し、もしやまたここに書かれてるような世界になるのでは!そうなったときのヒントなんかないだろうか。等
    現代と照らし合わせなが

    0
    2024年03月28日

    Posted by ブクログ

    内容は映画とほぼ同じ。
    だけど、ラストの持っていき方が違った。その点では、こちらのほうが好み。

    なぜタキがあのような行動を取ったのか?
    人によって解釈が異なると思うので、読んだ人と語り合いたい。

    0
    2025年11月19日

    Posted by ブクログ

    教科書で習った戦争の時代、その時代を生きている人の言葉で日々を綴られた文章を読む機会はなかったのですごく新鮮だった(フィクションだが)
    戦争中の辛い場面の映画は多いが、タキさんの一生なので小さな幸せやありふれた日常の方が多く書いてあったのがすごくリアルですごく怖くなった。
    時子さんの戦争中だとしても

    0
    2025年05月16日

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