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維新後間もない日本の奥地を旅する英国女性を通訳として導いた青年イトウは、諍いを繰り返しながらも親子ほど年上の彼女に惹かれていく――。イトウの手記を発見し、文学的背景もかけ離れた二人の恋の行末を見届けたい新米教師の久保耕平と、イトウの孫の娘にあたる劇画原作者の田中シゲルの思いは……。
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Posted by ブクログ
イザベラ・バードの紀行文はまだ読んだことがない。少し読んでみたくなった。伊藤はどのように描かれているのだろう。確かにかの時代、通訳は必要だ。イザベラの通訳として淡い恋心、慕情を抱く伊藤鶴吉視線の話。手記、日記、書いている当時はなんてことないただの雑文でも50年、100年経つと価値が出てくる。その重要...続きを読む性がよく分かる。記録というのは面白いものだ。歴史の隙間に埋もれている事柄を掘り起こし、未来の直接関わりのない人間に感動やら勇気を与える。言葉、文字がある限り続く現象であり時間が持つ雄大なロマンでもある。
イトウこと通訳伊藤亀吉、I.Bこと旅行家イザベラ・バード。 年齢も国籍も文化的背景も違う2人の出会いと別れを綴った手記と、それを見つけた中学教師久保耕平と、イトウの曾孫田中シゲル。 いくつもの平行した視点でもって進むストーリーだか、派手すぎず寄り添っているように読み進められる。 余韻のある読後感も、...続きを読む童話のように穏やかで心地よい。
明治初頭に北海道を旅した40代後半の英国人女性と、通訳兼ガイドとして彼女に同行した横浜出身の17歳の日本人少年の間の「恋」を描いたフィクション。日本人少年通訳が晩年になって記した手記をたまたま発見した高校教師が現代語訳した手記を、その通訳の子孫である女性(元モデルの劇画原作者)が読んでいくという重層...続きを読む的な物語構造。漫画原作者の女性と高校教師が段々親密になっていくプロセスも同時進行する。複雑な時間構造・プロットを、ややこしい背景設定がされた登場人物が謎解きをしていくにもかかわらず、飽きさせない。個々のキャラクター描写も細かくて良い。
イトウの手記による明治時代と謎解きをする現代が行ったり来たりする。ストーリーだけを追えば真面目な話で、登場人物は皆それぞれに真剣なのだが、なぜかどこかユーモラスで、これこそ中島京子さんの巧みな筆致かと思う。 日本人と西洋人、若者と親子ほどの年上、雇われ人と雇人といったハードルがあってなお、I.Bに...続きを読む惹かれた明治時代の一青年、イトウの姿が切なく胸に迫るとともに、現代のパートでの3人のやりとりもおもしろく、いつのまにか引き込まれ一気読み。
中島京子さんの作品は「ちいさいおうち」以来、2作目で2冊ともとても読みやすくて面白かった。両作品とも切ないと言えば切なく、かと言って読後感はスッキリとしているという不思議なお話し。数世代に渡って歴史上の人物と現代の人々が繋がっているというのも中島作品の特徴の一つなのかな、と思う。他の作品もどんどん読...続きを読むんでみようと思った。
絶対ハズレはないだろうな〜と思ってました。(どや) 面白い。そしてすごい調べてある・・・ 昔の時代背景しかり全部全部。。。 本当に頭が上がりません。 横浜の雰囲気、とても小説の中で出てました。本当にイトウの翻訳文の章はとても面白かった。 ただ、現代の部分はシゲルが劇画原作者ということを活かすなど、...続きを読むもっと盛り上げて欲しかったなーと。
明治時代の通訳家の青年が年上の西洋人に惹かれていく手記を発見したことから始まるお話。 手記をきっかけに色んな物語が広がっていくのが面白かった。最近現代の軽い内容の小説ばかり読んでたから、明治時代の移り変わりの激しい時代のはざまで生きた人々の生活や思想も垣間見れて新鮮だった!中島さんの作品はしっかり作...続きを読むり込まれていてすごいなー!マッサンのエリーがIBとかでドラマか映画化してくれたら面白そう☆
いつしか加速度的に、早く続きが読みたい、続きが読みたいと思って、駅で電車を乗り換えるときも、改札へ向かうエスカレーターに乗るときも、ずっと手放せずに読んでしまった。 食べるときは、食べることに集中しようという私の信条(最近はじめた)も破ってしまうほど(簡単だった)ずっと手放せなくて、続きがものすごく...続きを読む気になった。 すごい推進力のある小説…! 気になるのは、もちろんIBと、イトウの恋の行方である。 イトウの想いは、どこへどういくのか、 彼はどこへ向かうのか。 ひっぱるのが、「恋の行方」というところがいい。 サスペンスは数あれど、恋の行方を謎にしたものはそんなにないような気がする。 「恋の行方、すなわちイトウの恋」を謎にしてしまったのが、素敵なアイディアだったのかもしれないな。 歴史的事実でも、驚愕の大発見でもなくて、 一人の男の恋心にこんなにも引っ張られてしまう。 そしてこれが、どうやら本当にいた人物たちをもとにして描かれているらしいところが、またいい。 ついついスマホ片手に、実在の人物を調べながら読んでしまった。 本当にいたのかと思うとき、歴史というのは事実だけで作られていないことを知って、なんというか、奇妙な、暖かいような、複雑な気持ちになる。 いつだって、時代は「人の気持ち」がつくっているのだ。 「誰のようにもなる必要はない。不可思議な人生を生きろ」 なんかぐっときたよ、このコトバ。 この物語だったからなのか、今の自分に響いたからかは分からないけど。 ああ、なんだか良い時間だったな。 うーん、面白かったなあ!
大学生の時に、作者である中島さんとのうれしいつながりを発見し、手にした本が、文庫化されているのを知って再び手に取る。 実在の人物をモチーフにした物語。イザベラ・バードことI・Bとその通訳をしていたイトウの恋の物語。ありえないとは思っても、つい想像してしまう。そんなお話を見事に実現したのがこの本だと...続きを読む思う。 イトウの手記をとおして、「日本人」の視点で、東北への旅を追体験したような感覚。だから、フィクションとはいえ、イザベラ・バードは、当時の日本を、日本人を、東北という地をどう見ていたのだろうか。そんなことが気になり、『日本奥地紀行』も読んだのだけれど、面白かったという記憶しか残っていないという・・・。もう一度、『日本奥地紀行』も読み返してみようと思う。
郷土部顧問が見つけた古い手記に書かれた恋の話。 手記はイトウという男性のもので、相手の女性はひとまわりも年上の異国女性I.B。 現代と過去をいったりきたりする不思議な恋愛小説だが、独特の酔いのようなものがなく、歴史小説のようにさらりと読んだ。 I.Bの言葉遣いの悪さやハンモックで寝るとこ...続きを読むろが魅力的で、年を感じさせない。 だいぶ、せつない話。 でも悲観的ではなく、読後感が爽やかでした◎
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中島京子
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