国内小説 - 文藝春秋 - 文春文庫の検索結果
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八咫烏シリーズ
※2020年8月8日より、カバーが変更となりました。内容については変更ございませんので、ご注意くださいませ。 松本清張賞を最年少で受賞、そのスケール感と異世界を綿密に組み上げる想像力で選考委員を驚かせた期待のデビュー作は、壮大な時代設定に支えられた時代ファンタジー! 人間の代わりに「八咫烏」の一族が支配する世界「山内」では、世継ぎである若宮の后選びが今まさに始まろうとしていた。朝廷での権力争いに激しくしのぎを削る四家の大貴族から差し遣わされた四人の姫君。春夏秋冬を司るかのようにそれぞれの魅力を誇る四人は、世継ぎの座を巡る陰謀から若君への恋心まで様々な思惑を胸に后の座を競い合うが、肝心の若宮が一向に現れないまま、次々と事件が起こる。侍女の失踪、謎の手紙、後宮への侵入者……。峻嶮な岩山に贅を尽くして建てられた館、馬ならぬ大烏に曳かれて車は空を飛び、四季折々の花鳥風月よりなお美しい衣裳をまとう。そんな美しく華やかな宮廷生活の水面下で若宮の来訪を妨害し、后選びの行方を不穏なものにしようと企んでいるのは果たして四人の姫君のうち誰なのか? 若宮に選ばれるのはいったい誰なのか? あふれだすイマジネーションと意外な結末――驚嘆必至の大型新人登場! 解説・東えりか -
光のとこにいてね
あまりに美しく激しい愛の物語 〇本屋大賞3位、島清恋愛文学賞受賞の話題作がついに文庫化! ――切ないほど美しく、激しい愛の物語 うらぶれた団地の片隅で出会った 小学2年生の結珠と果遠。 正反対の境遇に育ちながら、 同じ孤独を抱えるふたりは強く惹かれ合うも、 幸せな時間は唐突い終わりを迎える。 8年後、名門女子校で思わぬ再会を 果たしたふたりは――。 人がひとを想う気持ちを最高純度で描く、 本屋大賞3位、キノベス2位、直木賞候補、 島清恋愛文学賞受賞と、 大きな話題を呼んだ傑作長編が文庫化! 単行本の初回特典だった掌編「青い雛」収録。 解説:村山由佳 単行本 2022年11月 文藝春秋刊 文庫版 2025年9月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
本屋さんのある街で
本屋さんを愛する5人の作家が、 本屋さんを描く5つの物語 幼いころに読んでもらった絵本、 はじめて自分で買った小説、 発売が待ちきれなかった雑誌、 人生を変えた一冊……。 本との出会いを心の栄養にして、 ひとは成長していきます。 そんな本を届ける最前線にいるのは、 ままならないことの多い人生に向き合いながら店を開き、 日々、お客さんを迎える街の本屋さん。 人気作家5人が書店とそこで働く人たちへの愛をこめて贈る、 珠玉のアンソロジー。 【収録作】 『続きは書店で』 瀬尾まいこ 書店でバイトしたいと占い師のもとにやってきた若者。 店はあと1ケ月ほどで閉店することが決まっていた。 『歌うように生きて』一穂ミチ 飲み会で出会った中国出身の劉陸海。 「桜を見に行きませんか」と誘う彼が指定したのは、 意外な場所だった。 『手に取って見てみろよ』坂木 司 本屋の前でふられた。 結婚も考えていた職場恋愛の彼女に。 その勢いで退職し、友人の誘いで雇われ店長に……。 『小鳥たち』凪良ゆう 結婚生活を終わらせ、父の書店を継ぐことを決めた。 改装中のある日、かつて淡い想いを抱いていた同級生がやってくる。 『見晴らし書店の一日』三浦しをん 東京の西の郊外で曾祖父がはじめた小さな書店。 いまは、祖母と父親、失恋した私で営んでいる。 -
永遠と横道世之介
横道世之介39歳、この一年もきっと愛しい 『国宝』をはじめ、数々の名作を世に送り出してきた著者による、もう一つの代表作「横道世之介」シリーズの三作目。 39歳になった横道世之介は、カメラマンとして生計を立てている。 世之介が暮らす「ドーミー吉祥寺の南」には、元芸者の祖母が始めた下宿を切り盛りするあけみちゃん、最古参の住人である元芸人の営業マン・礼二さん、書店員の大福さんに、大学生の谷尻くんが暮らしている。ゆるやかで、ありふれた毎日の中に突如現れたのが、世之介の知り合いのベテラン教師・ムーさんの引きこもりの息子、一歩。 個性豊かな住人たちと騒がしく暮らす日々には、見逃してしまいそうなほどに何気ないきらめきが満ちている。季節は少しずつ移り、世之介は最愛の人を思い出す。 カメラマンになっても、39歳になっても、世之介は、やっぱり世之介だ。 誰の人生にもあたたかな光を灯す、永遠の傑作。 (本書からお読みいただいてもお楽しみいただけます。) 単行本 2023年5月 毎日新聞出版刊 文庫版 2026年6月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
海を破る者
なぜ、人は争わねばならないのか 弘安四年、夏。博多湾に蒙古軍14万の艨艟(もうどう)が押し寄せた。 日本史上最大の国難――元寇。 そのとき石築地(防塁)の外、波打ち際にあえて陣を張った若き武士がいた。 伊予の没落御家人・河野六郎通有である。 かつて名門として知られた河野家は、いまや一族骨肉の争いに沈み、再興の道は遠い。 伯父と当主の座を争う六郎が、奴隷市で買い受けたのが、西域から流れてきた少女・令那と、高麗から連れてこられた青年・繁だった。 言葉も、信じる神も、肌の色も違う三人。 それでも伊予の家で、血のつながらぬ者たちは奇妙にひとつの「家」を築いていく。 血を分けた一族とは争い、血のつながらぬ相手と心を通わせる――その日々の先に、海の彼方から異形の艦隊が現れる。 河野家は寡兵で、博多湾の砂浜に陣を据えた。 身を守る石築地の「外」に。 退路を断つかのようなその構えは、後世「河野の後築地」と呼ばれ、史実に名を残す。 六郎はなぜ、あえて防塁の外へ出たのか。 神風が吹く、その前に、彼は何を守ろうとしたのか。 家か。国か。それとも、共に生きる者たちの命か。 『塞王の楯』『イクサガミ』の今村翔吾が、元寇、鎌倉時代、博多湾、海戦、異文化との共生を壮大なスケールで描く歴史小説。 「別冊文藝春秋」連載時から話題を呼んだ、著者渾身の歴史長編、待望の文庫化! 単行本 2024年5月 文藝春秋刊 文庫版 2026年7月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
彼女は頭が悪いから
2019年に上野千鶴子さんの東大入学祝辞や様々な媒体で取り上げられた話題作が文庫で登場! 私は東大生の将来をダメにした勘違い女なの? 深夜のマンションで起こった東大生5人による強制わいせつ事件。非難されたのはなぜか被害者の女子大生だった。 現実に起こった事件に着想を得た衝撃の「非さわやか100%青春小説」! 横浜の3人きょうだいの長女として育ち、県立高校を経て中堅の女子大学に入った美咲と、渋谷区広尾の国家公務員宿舎で育ち東大に入ったつばさ。 偶然に出会って恋に落ちた2人だったが、別の女の子へと気持ち が移ってしまったつばさは、大学のサークル「星座研究会」(いわゆるヤリサー)の飲み会に美咲を呼ぶ。 そして酒を飲ませ、仲間と一緒に美咲を辱める。美咲が部屋から逃げ110番通報したことで事件は明るみに出ることに。 しかし、事件のニュースを知った人たちが、SNSで美咲を「東大生狙いの勘違い女」扱いする。 柴田錬三郎賞選考委員絶賛! 無知な若者を生み出した社会構造と、優越、業といった人間の醜さが、本作には鮮烈に描いてある。――伊集院静 どちらか一方を悪者に仕立て、もう一方を被害者に仕立てがちだが、本作はそんな単純な構図では描かれていない。―逢坂剛 女たちの憂鬱と絶望を、優れたフィクションで明確に表した才能と心意気は称賛されるべきである。――桐野夏生 テーマ性とメッセージ性の際立つ作品、批判をおそれず書かれた力作だ。――篠田節子 平成における最も重要な本の一冊だと私は考える。――林真理子 ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
サツ飯
『銀座「四宝堂」文房具店』著者の異色作! 「もうガマンできませんっ。いただきます!!」 満腹度120%、「銀座「四宝堂」文房具店」シリーズが大人気の著者による、異色グルメ小説。 PR会社に勤める桜花(さくら・はな)・30歳は、大食いで食べっぷりがいいところを認められ、Y県警の職員向け広報誌「桜花(おうか)」の人気連載〈サツ飯! 拝見〉を担当することに。サツ飯を作る人・食べる人に話を聞き、その料理に絡んだ出来事や思い出を聞くコーナーだ。 取材初日、県警総務部の長山修二と、町のそば屋・長寿庵を訪ねる。 丼のふちまで盛られた、ふんわり甘じょっぱい香りのカツ丼を、笑顔で噛みしめる「食べる人」警部補・西田。その光景を嬉しそうに見つめる店主夫婦。 警察についてステレオタイプ的な知識しかなかった桜花が、そこで見て聞いて食べて、呟いた意外な一言とは――。 事件は起こらずとも、腹はすく。“警察のごはん”を食べて驚きの“内部事情”を知る、どこにもないグルメ小説! 文庫書き下ろし。 カバーイラストはイシヤマアズサさん。 -
サロメ
現代のロンドン。日本からビクトリア・アルバート美術館に派遣されている客員学芸員の甲斐祐也は、ロンドン大学のジェーン・マクノイアから、未発表版「サロメ」についての相談を受ける。 このオスカー・ワイルドの戯曲は、そのセンセーショナルな内容もさることながら、ある一人の画家を世に送り出したことでも有名だ。彼の名は、オーブリー・ビアズリー。 マクノイア曰く、「とにかく、世界は知ったわけだ。あのオスカー・ワイルドを蹴散らすほどの強烈な個性をもった若い画家が存在するということを」。 保険会社に勤める病弱な青年・ビアズリーは、1890年、18歳のときに本格的に絵を描き始め、ワイルドに見出されて「サロメ」の挿絵で一躍有名になるが、その後、肺結核のため25歳で早逝。 フランス語で出版された「サロメ」の、英語訳出版の裏には、彼の姉で女優のメイベル、男色家としても知られたワイルドとその恋人のアルフレッド・ダグラスの、四つどもえの愛憎関係があった……。 退廃とデカダンスに彩られた、時代の寵児と夭折の天才画家、美術史の驚くべき謎に迫る傑作長篇。 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ぼくは青くて透明で
高校一年、夏。ぼくは彼と、恋に落ちた 高校一年の夏。地方の高校に転校したぼくは、あの教室で忍に出会った。 恋愛小説の名手が初めて描く、少年と少年の、強くやわらかな愛の軌跡。 血の繋がらない母・美佐子さんと暮らすぼく。 実の母も、父も、いつの間にかどこかへ行ってしまった。 ぼくは男で、男が好きだ。 新しい高校にも、どうやら馴染めそうにない。 学校なんて、卒業してしまえばそれまでなのだからと、ぼくは“空気のように”過ごそうと決めた。 しかし、ふと触れ合ったクラスの優等生、忍の指先の体温が、ゆっくりと確かにぼくの中に広がっていく。 いつしか互いへの思いを募らせてゆく二人の少年。 しかし学校の教室という閉ざされた場所では、思うように過ごすことは難しく――。 「出会わなければ、自分は自分のままでいられたんだ。出会わなければ、いつまでも本当の自分を隠して、普通の人として生きていけた」 それでも、共にいたいと願う二人の少年と、それを見守るいくつもの眼差しを丁寧に描いた、孤独と愛の物語。 解説=鈴掛真 単行本 2024年1月 文藝春秋刊 文庫版 2026年7月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
ハンチバック
23の国と地域で翻訳決定! 芥川賞受賞作 【2025 国際ブッカー賞ロングリスト】【2025全米図書賞・翻訳文学部門ロングリスト】に選出! 23の国と地域で翻訳決定。話題沸騰の芥川賞受賞作がついに文庫化! 「私の身体は生きるために壊れてきた。」 井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。 両親が遺したグループホームの十畳の自室から釈華は、有名私大の通信課程に通い、しがないコタツ記事を書いては収入の全額を寄付し、18禁TL小説をサイトに投稿し、零細アカウントで「生まれ変わったら高級娼婦になりたい」と呟く。 ある日、グループホームのヘルパー・田中に、そのアカウントを知られていることが発覚し――。 【文庫版の特徴】 ・ルビを大幅に増やしました。 ・著者が執筆にあたり大きな影響を受けたと語る『凜として灯る』の著者・荒井裕樹氏との往復書簡「世界にとっての異物になってやりたい」(「文學界」2023年8月号)は、大変話題となりましたが、今回新たな書簡を特別付録として追加し、全文を巻末に収録しました。 単行本 2023年6月 文藝春秋刊 文庫版 2025年10月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
神域
アルツハイマー病を治す「奇跡の細胞」が誕生!? バイオ・ビジネスの光と闇を描く迫真の医療サスペンス。 篠塚と秋吉は二人三脚で脳細胞を再生する人工万能幹(IUS)細胞「フェニックス7」を開発、アルツハイマー病の克服を目指していた。だが、人体への移植には莫大な資金と研究環境が必要で、篠塚は世界的なIT企業を一代で築き上げた氷川の助力を得ることに成功した。 再生医療を国家戦略の柱としたい日本政府は、一刻も早い実用化を迫っていたが、一方で古い体質を維持しようとする勢力や慎重派らは陰に陽に足を引っ張り、フェニックス7の治験実現は一向に進まない。 そんな中、フェニックス7の研究施設周辺で、認知症を患ったお年寄りの謎の失踪事件が頻発していた。真相を追う刑事が追及の果てに見たものとは……。 -
恋とそれとあと全部
友達だけど、違う生き物 夏休み、俺は片想い中のサブレと夜行バスの旅に出た。彼女が口にした、ちょっと風変わりな目的のために――見知らぬ町で一緒に過ごすうち、そして会話を重ねる度に、サブレをもっと深く知った俺の中に名前のない感情たちが溢れ出てきて……。特別な夏の4日間が教えてくれた、恋だけじゃない、世界の「あと全部」を巡る物語。 『君の膵臓をたべたい』から10年―― 住野よる史上、最も不器用で愛おしい恋の物語 言葉にする前の、 この瞬間だけが 永遠ならいいのに。 【登場人物】 めえめえ(瀬戸洋平) サブレに片想いし、彼女と旅に出る高校生 サブレ(鳩代司) 命のエネルギーに惹かれる、ちょっと気にしすぎな同級生 夏休み、夜行バスに揺られ、僕らは世界の輪郭と、言葉にできない想いの行方をなぞっていく。 単行本 2023年2月 文藝春秋刊 文庫版 2025年9月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
タイムマシンに乗れないぼくたち
愛され度200%! 大人気著者初の短篇集 商店街で働く南優香は、いまよりほんの少し愉快に生きるためのライフハックを思いつく。今日から私、殺し屋になる――(「コードネームは保留」)。 博物館の片隅で現実逃避に余念のないサラリーマンと小学生。つい悩みを吐露し合ってしまった二人の本当の願いは……(表題作)。 読むほどに心が楽になる、7つの物語。 解説・森川すいめい 目次 (1)コードネームは保留 (2)タイムマシンに乗れないぼくたち (3)灯台 (4)夢の女 (5)深く息を吸って、 (6)口笛 (7)対岸の叔父 単行本 2022年2月 文藝春秋刊 文庫版 2025年2月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
春の庭
第151回芥川賞受賞作。「春の庭」 書下ろし&単行本未収録短篇を加え 待望の文庫化! 東京・世田谷の取り壊し間近のアパートに住む太郎は、住人の女と知り合う。 彼女は隣に建つ「水色の家」に、異様な関心を示していた。 街に積み重なる時間の中で、彼らが見つけたものとは―― 第151回芥川賞に輝く表題作に、「糸」「見えない」「出かける準備」の三篇を加え、 作家の揺るぎない才能を示した小説集。 二階のベランダから女が頭を突き出し、なにかを見ている。(「春の庭」) 通りの向こうに住む女を、男が殺しに来た。(「糸」) アパート二階、右端の部屋の住人は、眠ることがなによりの楽しみだった。(「見えない」) 電車が鉄橋を渡るときの音が、背中から響いてきた。(「出かける準備」) 何かが始まる気配。見えなかったものが見えてくる。 解説・堀江敏幸 -
八咫烏シリーズ
累計180万部ファンタジー 珠玉の8編 累計190万部のファンタジー「八咫烏シリーズ」の外伝第二弾! とんでもない意気地なし、と噂の少年・雪哉に剣の指導を頼まれた 腕に覚えのある市柳は、おびえる雪哉に自信満々で打ち込むが、 まもなく違和感を覚え始める――(「ふゆのことら」) 貴族の少年たちが、父の跡を継いだ職人が、全身全霊で守りたい ものとは何か。 山内に生きる人々の幸せを誓った彼、そして、権力闘争のはざまに育つ姫君の 心の奥にある思いとは。 読者の胸を刺し貫く魅力でベストセラーとなった異世界ファンタジーシリーズ、 震撼の第二部へと橋をかける必読の8編。 ※この電子書籍は2021年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
八咫烏シリーズ
累計150万部の大ヒットファンタジー『八咫烏シリーズ』の外伝集。 異世界「山内」の壮大な歴史の流れの中、主要人気キャラクターたちは どんな風に育ち、一方でどんな関係を結び、事件の裏側でなにを思っていたのか。 美貌の姫君へのかなわぬ想い、愛を守るための切ない大嘘、 亡き人が持っていた壮絶な覚悟、そして、「命をかけた恋」…… 本編では描かれなかった、「恋」の尊い煌めきが満ちる魅惑の短編集。 2020年ついにスタートした第二部『楽園の烏』の前に必読!の書。 ※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
羊と鋼の森
第13回本屋大賞、第4回ブランチブックアワード大賞2015、第13回キノベス!2016 第1位……伝説の三冠を達成! 日本中の読者の心を震わせた小説、いよいよ文庫化! ゆるされている。世界と調和している。 それがどんなに素晴らしいことか。 言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。 高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律の世界に魅せられた外村。 ピアノを愛する姉妹や先輩、恩師との交流を通じて、成長していく青年の姿を、温かく静謐な筆致で綴った物語。 解説は『一瞬の風になれ』で本屋大賞を受賞した佐藤多佳子さん。 豪華出演陣で映画完成! 外村青年を山崎賢人、憧れの調律師・板鳥を三浦友和、先輩調律師・柳を鈴木亮平、ピアニストの姉妹を上白石萌音、萌歌が演じています。2018年6月8日公開。 「才能があるから生きていくんじゃない。そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ。あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。(本文より)」 -
火の航跡
名手・平岩弓枝による長編ミステリー小説。六本木に事務所を持つ有名カメラマン・城重文夫がある日突然姿を消した。呆然とする新婚の妻・久仁子は、知人の協力を得て夫の行き先を探し始めたところ、夫が向かったと思われるギリシアで事務所で働いていた女性が遺体で見つかる。彼女と夫の間には恋愛関係があったのか? 彼女を殺したのは夫なのか? そして久仁子は、有田焼の里で窯業を営む夫の実家を訪ねたことで、いままで知らされてなかった夫の家族の陰の歴史に向き合うことになる。東京、佐賀、ギリシア、マイセン、メキシコと夫の影を追い続けた久仁子が探し出した驚愕の真実とは? 細やかな心理描写と巧みな構成で読む人をうならせる著者円熟期のサスペンスロマン。 ※この電子書籍は1980年1月に刊行された文春文庫の新装版を底本としています。 -
震雷の人
★中華時代小説の新鋭が放つ、松本清張賞受賞の大河武侠小説 〈安史の乱〉により未曾有の混乱に陥った唐で、 言葉の力を信じ、戦禍の流れを変えるべく奔走した顔季明。 彼の言葉を胸に、武芸に秀でた許嫁の張采春は故郷を出奔し、 采春の兄の張永は叛乱軍との戦へ身を投じた。 袂を分かった兄妹の運命は戦場にて思わぬ形で交差する――。 約3600万人もの犠牲者が出たと言われる〈安史の乱〉を背景に、 言葉の力で世を動かしたいという一心で文官を志す名家の青年と、 理不尽な理由で世間からつまはじきにされてきた地方の兄妹の 運命の出会いが唐の歴史を大きく動かす。 手に汗握るアクション、ハラハラする謀略、 そしてかけがえのない友情と愛情……。 そのすべてが詰まった、圧倒的スケールの武侠小説登場! (解説 三田主水) 第27回松本清張賞受賞作。 ※この電子書籍は2020年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ナイルパーチの女子会
「心がえぐられすぎてつらい」 第二十八回山本周五郎賞&第三回高校生直木賞を受賞! 友情とは何かを描いた問題作。 商社で働く志村栄利子は愛読していた主婦ブロガーの丸尾翔子と出会い意気投合。 だが他人との距離感をうまくつかめない彼女をやがて翔子は拒否。 執着する栄利子は悩みを相談した同僚の男と寝たことが婚約者の派遣女子・高杉真織にばれ、とんでもない約束をさせられてしまう。 一方、翔子も実家に問題を抱え――。 「本作『ナイルパーチの女子会』は、柚木麻子さんがデビュー以来追い求めてきた主題の一つの到達点であり、その後の柚木さんが展開する文学への結節点でもある。」(重松清「解説」より) -
小隊
★「ブラックボックス」で芥川賞を受賞した作家の衝撃作&デビュー作が合本に。 ロシア軍が北海道に上陸。自衛隊の3尉・安達は敵を迎え撃つべく小隊を率いて任務につく。避難を拒む住民、届かない敵の情報、淡々と命令をこなす日々――。そんな安達の”戦場”は姿を現したロシア軍によって地獄と化す。「自衛隊の戦争」を迫真のリアルさで描く表題作ほか、元自衛官の芥川賞作家による戦争小説3篇。 【収録作】 「小隊」(第164回芥川賞候補) 「戦場のレビヤタン」(第160回芥川賞候補) 「市街戦」(第121回文學界新人賞受賞) ※この電子書籍は、2019年1月刊行の単行本『戦場のレビヤタン』、2021年2月刊行の『小隊』、「市街戦」を収録した文庫版を底本としています -
百花
「あなたは誰?」 徐々に息子の泉を忘れていく母と、母との思い出を蘇らせていく泉。 ふたりで生きてきた親子には、忘れることのできない“事件”があった。 泉は思い出す。かつて「母を一度、失った」ことを。 母の記憶が消えゆく中、泉は封印された過去に手を伸ばす──。 記憶という謎<ミステリー>に挑む新たな傑作の誕生。 「あなたはきっと忘れるわ。 だけどそれでいいと私は思う」 「また母が、遠くに行ってしまいそうな気がした。 あの時のように」 ……あの一年間のことは、決して誰にも知られてはいけなかった。 『君の名は。』『天気の子』を生んだ稀代の名プロデューサーにして、 小説『四月になれば彼女は』『世界から猫が消えたなら』で 作家としても大きな衝撃を与えてきた川村元気。 各界からも反響が続々! ◆息子と母の切ない思いに、胸が熱くなりました。──吉永小百合 ◆深い感動のうちに読了した。 ぼく自身の母親の思い出と重なり、他人事ではなかったのだ。──山田洋次 涙が止まらない──現代に新たな光を投げかける、愛と記憶の物語。 解説は『長いお別れ』の中島京子さんです。 ※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ミカエルの鼓動
ぶつかり合う二人の医師の志。命を救えるのはどちらの正義か 大学病院で、手術支援ロボット「ミカエル」を推進する心臓外科医・西條。そこへ、ドイツ帰りの天才医師・真木が現れ、西條の目の前で「ミカエル」を用いない手術を、とてつもない速さで完遂する。 あるとき、難病の少年の治療方針をめぐって、二人は対立。 「ミカエル」を用いた最先端医療か、従来の術式による開胸手術か。 そんな中、西條を慕っていた若手医師が、自らの命を絶った。 大学病院の暗部を暴こうとする記者が、「ミカエルは人を救う天使じゃない。偽物だ」と西條に迫る。 二人の医師の「志」がぶつかり合い、大学病院の闇が浮かび上がる。 命を救うための、正義とは――。 気鋭の著者が、医療の在り方、命の意味を問う感動巨編。 ------------ 単行本 2021年10月 文藝春秋刊 文庫版 2024年10月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
日暮れのあと
生と死、そして性愛――人生を謳いあげる至高の短編小説集 【誰だって、人に知られたくない秘密がある。】 「過ぎてみれば、全部、どうってことなかった」 こんなに心を震わす小説が、他にあるだろうか――? 孤独、死、性愛と情熱、そして嫉妬…… 人に悟られたくない、繊細な心の機微を見事に描く極上の短編小説集。 【解説・小川洋子】 老いを感じながら山裾で暮らす童話作家の72歳の雪代。庭を訪れた植木屋の若者から、還暦過ぎの風俗嬢への一途な恋心を聞き嫉妬するが…(表題作)。自分の夫と一緒に死んだ女に、線香をあげる妻が放つ不穏な空気(「喪中の客」)。 誰しも運命に逆らえず秘密を抱えて生きていく。 短編の名手・小池真理子が放つ、至高の7編。 〈あの人に抱いた、言葉にできない想い――〉 ・いつものように彼女に請われても、彼は化粧をしようとしなかった。(「アネモネ」) ・ある日、朽ち果てて使われなくなった玄関のブザーが鳴った…(「喪中」の客) ・若かったおばの白いふくらはぎと甘ったるい声が、彼女の遺骨を抱いて蘇る(「ミソサザイ」) ・40歳の時に恋をした相手は、大学生。旅館で親子と間違われて…(「微笑み」) 単行本 2023年6月 文藝春秋刊 文庫版 2026年4月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています -
ガンルージュ
「あたしたち、最強の相棒。」 韓国最凶の特殊部隊が日本に潜入。迎え撃つは、元公安のシングルマザー&女性体育教師!? ・あらすじ 韓国の大物工作員キル・ホグン率いる最精鋭特殊部隊が日本で韓国要人の拉致作戦を実行した。 事件に巻き込まれ、人質となってしまった中学1年生の祐太朗。 日本政府と警察は事件の隠蔽を決定した。 祐太朗の母親で、かつて最愛の夫をキルに殺された元公安の秋来律子は、ワケあり担任教師の渋矢美晴とバディを組み、息子の救出に挑む。 因縁の関係にある律子とキルの死闘の行方は。そして絶体絶命の母子の運命は――。 ・著者コメント 「(アクションorサスペンスor興奮に)手に汗を握りつつ、泣いて笑ってしんみりと。 私の持てる技術をありったけ投入した、あなたのためのエンターテインメントです」 解説・大矢博子 -
赤川次郎クラシックス 幽霊愛好会
傑作中篇「幽霊」シリーズ第3弾の新装版。 永井夕子は高校時代の親友・片倉敦子の邸宅を、宇野とともに訪れる。敦子は57歳の会社社長・泰長の後妻となり、自分より年上の義理の息子・靖夫と、自分より一つ年下の娘・不眠症の亜里沙と暮らしていた。 誰もがうらやむ豪邸に暮しているとはいえ、気苦労が多いんじゃない、と心配する夕子に、敦子は 「なにも問題はないわ。あるといえば主人が月に一度、亡くなった先妻に会いに行くくらい」と驚きの告白。 そんな話をしているところへ、亜里沙の部屋が何者かに荒らされていることが発覚。そしてベッドの上には、冷たくなった亜里沙の身体が横たわっていた――。 表題作ほか、「名探偵の子守唄」「青ひげよ、我に帰れ」「赤い靴はいてた女の子」「コウノトリは本日休業」「殺された死体」の計6篇を収録。 -
社労士のヒナコ
正しいのは会社のリクツか人情か? 新米社労士ヒナコが挑む、本邦初の〈労務ミステリー〉登場。 社労士とは――社会保険労務士(国家資格)の略。労働・社会保険問題から年金まで、クライアント企業のお手伝いをする。 「退職理由を自己都合から解雇に 変えて!」元社員が怒鳴り込んできた。 嫌がらせで異動させられたと言う彼女と会社の主張は平行線、やがて会社の不正が明らかになり……(「五度目の春のヒヨコ」)。 新米社労士の朝倉雛子(26歳、恋人なし)がパワハラ、産休育休、残業代、裁量労働制、労災、解雇、ブラックバイトなどなど、様々な事件で奮闘。 読めば心がほっこり、労務問題の勉強にもなる人気シリーズ第1弾! 解説・吉田伸子 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
喫茶ガクブチ 思い出買い取ります
「いらっしゃいませ。喫茶ガクブチへようこそ!」 東京・高円寺の街角――〈あなたの思い出買い取ります〉と書かれたド派手な看板と、元気な掛け声に吸い寄せられるように入ったカフェは、壁が大小様々な額で覆われていた。 中には靴紐や映画の半券、玩具など“誰かの思い出の品”らしきもの……? そこは、父親の跡を継いだ美咲兄妹が切り盛りする額縁店。寂れた店を復活させようと、妹の真日留は一階をカフェに大改造。兄の伸也はお客さんから持ち込まれた”思い出の品“を額装。額は客が大切に持ち帰ることもあれば、カフェの壁に飾られ、別の誰かが買っていくこともある。 店を訪れるのは、〈かつて世界中を旅し、いまは親の介護に明け暮れる多喜子〉〈カメラが趣味だった夫の遺言で、個展を開こうとしている郁恵〉〈無職の夫へのイライラが止らない梨々花〉〈大切なUFOの玩具を手にした、結婚を控える一直〉〈隣りの”おじいちゃん”の絵を持ってきた中学生の蒼空〉……。 生まれ変わった思い出が、傷ついた心と体を癒し、いつしか新しい出会いに繋がっていく。 『人生写真館の奇跡』『天国からの宅配便』著者が贈る、とっておきのハートウォーミング・ストーリー。文庫書き下ろし。 -
マリエ
幸せも不幸せも、ぜんぶ私が決める 離婚って、幸せになるための選択なんじゃない? 40歳を目前に夫から離婚を切り出されたまりえ。しかし、戸惑いながら始めたひとり暮らしは思いのほか快適で、自らを慈しむ日々は確実に彼女を変えていく。 そんなときに出会った年下の男性・由井くん。 そして、コロナ禍という非常事態の発生。想像もしなかった未来がまりえにもたらすものとは――。 直木賞作家が紡ぐ 結婚と幸福をめぐる物語 巻末に金原ひとみさんとの対談「私たちの離婚」も収録。 単行本 2023年8月 文藝春秋刊 文庫版 2025年12月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
売国
検察、宇宙、陰謀――真山仁の真骨頂! 日本が誇る宇宙開発技術をアメリカに売り渡す「売国奴」は誰だ!? 検察官・冨永と若き研究者・八反田遙。陰謀渦巻く骨太社会小説。 テレビ東京系ドラマスペシャル 『巨悪は眠らせない 特捜検事の逆襲』(出演 玉木宏 仲代達矢ほか)原作。 気鋭の特捜検事、冨永真一。 宇宙開発の最前線に飛び込んだ若き女性研究者・八反田遙。 ある汚職事件と、親友の失踪が二人をつなぐ。 そして炙り出される、戦後政治の闇と巨悪の存在。 正義を貫こうとする者を襲う運命とは!? 雄渾な構想と圧倒的熱量で頁を捲る手が止まらない! 真山仁の超弩級謀略小説。 解説・関口苑生 -
木洩れ日に泳ぐ魚
恩田陸にしか書けない、緊迫の舞台型ミステリー 舞台は、アパートの一室。 別々の道を歩むことが決まった男女が、最後の夜を徹し語り合う。 初夏の風、木々の匂い、大きな柱時計、そしてあの男の後ろ姿――共有した過去の風景に少しずつ違和感が混じり始める。 濃密な心理戦の果て、朝の光とともに訪れる真実とは。 不思議な胸騒ぎと解放感が満ちる傑作長編! 「一つの部屋に、男女が一人ずつ。具体的な登場人物はこの二人だけ。そして、章ごとに男の視点と女の視点が入れ代わる。 読み進むうちに、どうやら、二人は今まで同居していて、引っ越しを決め、最後の夜を共に過ごそうとしていると分かってくる。 そして、さらに読み進めれば、二人はある殺人事件に関わっているのかもしれないという予感がしてくる。 ……まだ、小説を読まないまま、先にこの解説を読み始めた人に伝えられるのはここまでです。」 (解説・鴻上尚史) -
ファーストラヴ
夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。彼女は父親の勤務先である美術学校に立ち寄り、あらかじめ購入していた包丁で父親を刺殺した。環菜は就職活動の最中で、その面接の帰りに凶行に及んだのだった。環菜の美貌も相まって、この事件はマスコミで大きく取り上げられた。なぜ彼女は父親を殺さなければならなかったのか? 臨床心理士の真壁由紀は、この事件を題材としたノンフィクションの執筆を依頼され、環菜やその周辺の人々と面会を重ねることになる。そこから浮かび上がってくる、環菜の過去とは? 「家族」という名の迷宮を描く傑作長篇。 第159回直木賞受賞作。 ※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
奴隷小説
どこにも、逃げられないよ──。 長老との結婚を拒絶する女は舌を抜かれてしまう、という掟のある村で、ある少女が結婚相手として選ばれる「雀」。 ある日突然、武装集団によって、泥に囲まれた島に拉致された女子高生たちを描いた「泥」。 アイドルを目指す「夢の奴隷」である少女。彼女の「神様」の意外な姿とは?(「神様男」)。 管理所に収容された人々は「山羊の群れ」と呼ばれ、理不尽で過酷な労働に従事し、時に動物より躊躇なく殺される。死と紙一重の鐘突き番にさせられた少年の運命は?(「山羊の目は空を青く映すか」)……など。 時代や場所にかかわらず、人間社会に現れる、さまざまな抑圧と奴隷状態。 それは「かつて」の「遠い場所」ではなく、「いま」「ここ」で起きている。 あなたもすでに、現代というディストピアの奴隷なのかもしれない――。 様々な囚われの姿を容赦なく描いた七つの物語。 桐野夏生の想像力と感応力が炸裂した異色短編集。 カバーイラストは、かわいさと残酷性を併せ持った作風で物議を醸すLA在住の画家、Luke ChuehのRough Waters。 解説・白井聡 ※この電子書籍は2017年12月刊行の文春文庫を底本としています。 -
斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス 外七篇
日本文学を代表する天才作家の名作11篇! 没落貴族の家庭を背景に、滅びゆく高貴な美を描く「斜陽」。太宰文学の総決算ともいうべき、小説化された自画像「人間失格」。ふたりの若者の信頼と友情を力強く表現した「走れメロス」。家族の幸福を願いながら自らの手で崩壊させる苦悩を描き、命日の呼び名となった「桜桃」など、11篇を収める。 奥野健男氏のくわしい年譜、臼井吉見氏のこまやかな作品案内と作家評伝付き。 <収録作品> 斜陽 人間失格 ダス・ゲマイネ 満願 富嶽百景 葉桜と魔笛 駈込み訴え 走れメロス トカトントン ヴィヨンの妻 桜桃 -
正しい女たち
容姿や年齢、結婚、セックス、お金とプライド… 本音の見えづらい関心事を正しい姿という共通のモチーフで鮮やかに切り取る短編集。 不倫に悩む親友にわたしがしたこと(「温室の友情」)、 同じマンションに住む女に惹きつけられる男(「偽物のセックス」)、 残り少ない日を過ごす夫婦の姿(「幸福な離婚」)――。 偏見や差別、セックス、結婚、プライド、老いなど、 口にせずとも誰もが気になる最大の関心事を、正しさをモチーフに鮮やかに描く短編集。 解説・桐野夏生 ※この電子書籍は2018年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
武道館
【正しい選択】なんて、この世にない。 「武道館ライブ」という合言葉のもとに活動する少女たちが、最終的に“自分の頭で”選んだ道とは――。 様々な題材を通して現代を描き続けてきた著者が今回選んだのは「アイドル」。 視聴者のあいだで物議を醸したドラマ化を経て、待望の文庫化。 解説には、音楽家として多くのアイドルをプロデュースしてきたつんく♂を迎える。 結成当時から、「武道館ライブ」を合言葉に活動してきた女性アイドルグループ「NEXT YOU」。 独自のスタイルで行う握手会や、売上ランキングに入るための販売戦略、一曲につき二つのパターンがある振付など、 さまざまな手段で人気と知名度をあげ、一歩ずつ目標に近づいていく。 しかし、注目が集まるにしたがって、様々な種類の視線が彼女たちに向けられるようになる。 そして、ある出来事がグループの存続さえも危うくしてしまい……。 「人って、人の幸せな姿を見たいのか、不幸を見たいのか、どっちなんだろう」 「アイドルを応援してくれてる人って、多分、どっちもあるんだろうね」 恋愛禁止、炎上、特典商法、握手会、スルースキル、無料文化、卒業…… この数年であっという間に市民権を得た言葉たちの中には、 アイドルという存在から発生したものも多い。 新しい言葉が生まれた場所から見えてくるのは、今を生きる人々の様々な一面。 現代社会での生き方を模索するすべての人へ送る、真摯な物語。 -
すみれ
「私がはじめて頭ではなく、心で書いた小説です」 そう作者が語る、今年度最高の感動作! 「一九九六年の秋から一九九七年の冬にかけて、レミちゃんはわたしたちと一緒に暮らした。」 ――十五歳のわたしの家にとつぜんやってきて、一緒に棲むことになった三十七歳のレミちゃん。 むかし作家を目指していたレミちゃんには「ふつうの人と違う」ところがあった……。 季節の移り変わりとともに描かれる人の人のきずな、人間のみにくさと美しさ。 そして涙がおさえられない最後が待ち受ける。 いま筆力を最も高く評価されている、日本文学の正統な担い手による最高傑作。 -
信仰
信じることの危うさと切実さに痺れる11篇 「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」 好きな言葉は「原価いくら?」 現実こそが正しいのだと強く信じる、超・現実主義者の私が、 同級生から、カルト商法を始めようと誘われて――。 世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香の11の短篇+エッセイ。 表題作は2021年シャーリィ・ジャクスン賞(中編小説部門)候補作に選ばれました。 文庫化にあたり、短篇小説「無害ないきもの」「残雪」、エッセイ「いかり」を追加。 書き下ろしエッセイである「書かなかった日記――文庫版によせて」を巻末に収録。 〈収録作〉 「信仰」「生存」「土脉潤起」「彼らの惑星へ帰っていくこと」「カルチャーショック」「気持ちよさという罪」「書かなかった小説」「最後の展覧会」「無害ないきもの」「残雪」「いかり」 単行本 2022年6月 文藝春秋刊 文庫版 2025年5月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
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