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2008年の第138回芥川賞受賞作! 娘の緑子を連れて大阪から上京してきた姉でホステスの巻子。巻子は豊胸手術を受けることに取りつかれている。緑子は言葉を発することを拒否し、ノートに言葉を書き連ねる。夏の三日間に展開される哀切なドラマは、身体と言葉の狂おしい交錯としての表現を極める。日本文学の風景を一夜にして変えてしまった傑作。
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Posted by ブクログ
評判ほどではなかったかな?ところどころの表現が詩人の面目躍如で面白かったけど、たまごのシーンは狙いすぎかな。全体的にちぐはぐな感じ。女性が読むと感じ方がまた違うのかも。
川上未映子に出会ったばかりの高校生頃はこの人のことを好きで、本も買ったけど、気づいたら、この人の女っぽすぎるところが厭になってきて 買った本も、せっかく買ったのに読めなくなって それで、3年越しくらいに、人に貸す前に読むことにしたんだけど、乳と卵、ええやん、その後ろの短編も、ええやないの… フェミニ...続きを読むズム寄りの思考になってきた私にぴったりでしたね、ええ。 男の思想に染まりたくないし、気持ち悪いし、 っていう気持ちを、私?ってくらいそのまま書いてくれてた。最近書かれたの?ってくらいなテーマで、すごいなって思った。 今この作品に共感できるのはたぶんあれだよね、少女の時には気づいていなかった世の中の悪意みたいなものが見えてきて、共感できるんだよね。で、それをいちばん伝えたい、未熟な女の子たちには、うまく伝わらないんだよね、それで、変な男に騙される経験とか、周りの子の話を聞いたり、そういうのを通して気づいて、こういう思想に共感できるようになるんだろうな。きっと私たち女性は、これを繰り返してるんだと思う。現にまだ妹は、フェミwwみたいなノリなんです。そうじゃなくてさ、ちゃんと、言ってること考えた方がいいよねって。 乳と卵、ちょっとセンシティブな感じがしてしまって、親の前で読めないし、リビングに置いておけないけど、思春期の子達にぜひ読んでほしい。 そして私は、川上未映子作品をもういっかい色々読んでみようかな。
オーディオブックで聴いた。 これは文字媒体で読みたかった本かもしれない。 関西弁のナレーションも結構好きだったけど。 男性では味わうことのできない世界を知った感じ。 緑子の女性として生きることへの違和感と、女性が持つ生殖機能とそれを持っている自分への違和感、母親の考えの違和感など、シンプルに何も...続きを読む考えず生きていくことができないところが、感覚で生きてる親の巻子と違う感じがして面白かった。卵の投げ合いで感情を爆発させるシーンがもうめちゃくちゃで好きだった。 『お母さん、本当のことを言ってよ』 『本当のことなんかないこともあるんよ』ていうセリフはわかりそうで分からずムズムズした。 最後の別カットは緑子?
生理になるのは、卵子が受精しなかったから。受け止めて育てるために準備されてたクッションみたいなものが血とっしょに流れるからら。ナプキンの中を見た国ちゃん、粒々一個一個が血を吸いゼリーみたいになっていて、無精卵がどれかはわからなかった。 女性が女性であることの不信感。腹痛や心の不安定感、男では実感す...続きを読むることのない経験をこの本を通して目にした。「女性に対して優しく」という言葉では何度も聞いてきたことを、今までよりも強く思うようになった。
読みづらい。 改行が圧倒的に少ない。標準語圏に属しているからなのか、関西弁の台詞が難しい。更に言うと、海外の訳された小説を読んでいるかのようで、とある内容に対して贅肉のように表現が多く、何が言いたいのか、何が重要な点なのかが分かりづらい。 文学としては正しいかもしれない。 端的に読める小説を求めて...続きを読むいる時点で自分は何か違うのかとも感じる。 あなたたちの恋愛は瀕死 非常に面白いが、自分自身の数年後のことのようで危機感を感じずにはいられない。
ほんまのこというて、と言う緑子に対しての巻子のほんまのことなんかないこともあるんやで、というせりふが印象的でした。なんかわかる…。 母親の奇行を不安に思う緑子の気持ちもわかる。 巻末の短編も暗かったけど面白かった。 わけもなくそういう気持ちになるときあるなぁ。
日常や仕草の描写が細かくリアルで、そこに一種の気持ち悪ささえ感じるが、それが本書のテーマの持つ性的な側面と非常にマッチしている。また、母娘の相反する感情のぶつかり合いに引き込まれ、ぐいぐい読み進めてしまう。多くの女性が少なからず抱える気持ちを、軽妙な関西弁を混じえながら言語化した一冊。
読みやすさ◎ 好きか○ 二部作。 先に、夏物語を読んでいたので、ある程度重なっていた話ではあったものの、女の不完全さが私はいやじゃない。特に、あなたたちの恋愛は瀕死 はショートストーリーなのに、わかるわかる、と頷ける感じで、でも応援は決してできない女。結末が、のこる。
話の内容も勉強になったし、文章も面白くて途中で笑ってしまった。 母子の会話の中で饅頭に醤油をめちゃくちゃつけて食べるシーンで、喧嘩があるんだけど、それを見た主人公が、醤油えぐない、って突っ込むの、関西人だなぁ。
結構好き。 子供目線でも、大人としても、どちらの気持ちもわかるからなんとも胸が苦しくなる箇所があった。 特に最後の喧嘩のシーンは良かった。
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