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妻が死んでも泣けない男のラブストーリー。映画化話題作 予期せず家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか――。人を愛することの「素晴らしさと歯がゆさ」を描ききった物語。
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Posted by ブクログ
大大大大好き 人は結局社会的な生き物です。 ◼︎自分メモ 自分が高を括っていたものの中に、実は大いなる世界があったんだってことが およそ父性というものとは程遠い人種だと思っていた。自己愛の度合い激しいのに、健全な範囲での自信に欠けていて、厭世観が強く、自分よりも非力な存在のために時間を割くとか、...続きを読む面倒ごとを背負い込むなんて到底できない人種だと。 運命の度し難さに制圧されたような、独特の敗北感が漂うものだ。 誰かにとって、「自分が不可欠である」と思えること、「自分が守ってやらねばどうにもならない」と思えることは、何と甘美なのだろう。 誰とも分かち合えぬ、鉛のように、光のない目の色を。 この悲劇の末に、何か得られるものがあるだろう、など考えたこともなく、ただ、「奪われし者」としての過酷な現実に丸腰で対峙している。しかし、そこがあのひとの勝利、先生の敗北の所以にほかなりますまい。 しかしもの書くものの葛藤だけが、人間の、解決不能の孤独や絶望に寄り添えるのだ。 しかし何か真実味のあるものに奉仕することで、過去の悲しみや失意が帳消しになったと思うのは単なる気のせいです。それはそこに在るままです。 ひどすぎる。あまりにひどい。どうしてぼくらは、大事なものを傷つける?見えてるサインを見殺しにして、掴みかけた手も、放してしまう。チャンスを常に台無しにする。どうしてこんな風に何度も踏み外して、何もかもを駄目にするの。嫌になるよ。本を読んでも、金を稼いでも、ちっとも賢くなりゃしない。いつまでこんな自分と付き合わなきゃならないの 。もう嫌だ。もう嫌なんだ。ほんとはもう、生きていく気力なんて残ってないんだ。 みんな、生きてりゃいろいろ思うもの。汚いことも、口にできないようなひどいことだって。だからって、思ったことがいちいち現実になったりするわけじゃない。ぼくらはね、そんなに自分の思う通りには世界を動かせないよ。だからもう自分を責めなくていい。だけど、自分を大事に思ってくれる人を、簡単に手放しちゃいけない。みくびったり、おとしめたりしちゃいけない。そうしないと、ぼくみたいになる。ぼくみたいに、愛していいひとが、誰も居ない人生になる。簡単に、離れるわけないと思ってても、離れる時は一瞬だ。そうでしょう? しかし甘い時間の過剰摂取は、人生を蝕んでいく。 愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくない。別の人を代わりにまた愛せばいいというわけでもない。色んな人との出会いや共生は、喪失を癒し、用事を増やし、新たな希望や、再生への力を与えてくれる。喪失の克服はしかし、多忙さや、笑いのうちには決して完遂されない。これからも俺の人生は、ずっと君への悔恨と背徳の念に支配され続けるだろう。 あのひとが居るから、くじけるわけにはいかんのだ、と思える「あのひと」が、誰にとっても必要だ。生きていくために、想うことのできる存在が。つくづく思うよ。他者のないところに人生なんて存在しないんだって。人生は、他者だ。
最初は、なんて淡白な人なんだろうと思っていました。でも誰かの死は、やっぱり何かしらの影響を及ぼしていくのだなと思います。途中から一気に読みました。おもしろかったです。
主人公の振る舞いや思いが今ひとつ好きになれず読み進めましたが、最後の「妻へ」で持っていかれました。この部分があったから、星5つにしました。 …誰にとっても必要だ。生きて行くために、想うことのできる存在が。 うん、そう思います。
読んで、主人公・衣笠幸夫の姿に、父を亡くして以降の自分自身を重ねてしまった。 喪失は劇的な出来事として訪れるのに、その後の人生は驚くほど平然と、何事もなかったかのように続いていく。悲しみはあるのに、泣き続けるわけでもなく、かといって前向きになれるわけでもない。その宙づりの状態こそが、この作品の核心...続きを読むなのだと思う。 幸夫は、他者の痛みを理解できない冷淡な人間として描かれがちだが、それは「わからなさ」の問題なのだと感じた。人の死がもたらす空白や、その後に残される感情の処理の仕方を、彼は知らないし、学んでもいない。ただ、取り返しがつかないという事実だけが遅れて重くのしかかってくる。その鈍さや遅さは、身近な死を経験した者なら、決して他人事ではないはずだ。 父を失ってから、人生は意味深い物語になるどころか、むしろやるせない出来事の連なりになった。なぜこんな形で終わったのか、なぜ自分はもっと何かできなかったのか、答えの出ない問いばかりが残る。『永い言い訳』は、その「言い訳のしようもない現実」を、美談にも救済にもせずに差し出してくる。人生は納得できないことばかりで、誠実に生きようとすればするほど、やるせなさは増えていく。それでも生きていくしかない──その不格好さを、静かに肯定する小説だった。
9年前に本木雅弘主演の映画を観たがワガママな小説家が自己嫌悪に陥りながら足掻いている印象しか残っておらず期待して遠くの映画館まで観に行ったのでガッカリしてしまったのを覚えている。原作を読み西川美和さんはすごいと感じました。物事を表現するのにあまり形容詞を重ねると薄っぺらくなってしまうのですが西川美和...続きを読むさんは矢継ぎ早に言葉を紡ぐのに表現に深みが増していき引き込まれてしまう。今年読んだ本で間違いなく一番の作品です。西川美和さんの他の作品も読みたいと思います。
2024/6/18 西川美和監督「永い言い訳」が観たいと前から思ってたけど中々機会がなく先に本を読んだ。何か、すごい、好きな話だった。人間がよく描けているなぁって。良かった。脳内キャストは誰もヒットしなかったので恐る恐るググってみたけど…う〜ん、、どうだろう、でも観るの楽しみ。
この幸夫の今風というかなんか人間的には欠陥があるとか言われそうでも能力があって能力があるからこそ欠陥を指摘されるような人がでも顔もいいわけで妬みもあったりして、そういった諸々が実に今っぽいというか。皆がそれらしく常識人として振る舞っている姿もそれなりに異常っぽくもあり、普通なようでもあり。でもやっぱ...続きを読む言いたいことを心に留めたり酷いこと言ったり。そんなグチャグチャが幸夫のおかしさに隠されてユーモアになってまぁ語り口も楽しい。 なんか救われるような救われないようなラストもたまらん。 というわけで不思議な面白さだったわけですよ。
2025年3冊目。 後半にかけてどんどん面白くなっていく。最後はなぜか涙が出てきた。近い人を失ったことがある人には刺さるのかもしれない。
痛くて苦しい、けど光が見える気がする話だったな。面白かった。 これを映画にするのは難しそう。 オーディブルにて。
妻を事故で亡くしたた男性が、いろいろな思いを抱えながら生きて前に進んでいく、 途中ちょっと辛くて悲しく、でも、先が気になって一気に読んでしまった。 夫婦であっても、所詮他人、言葉に出さないと伝わらないものなんだなぁ
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西川美和
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