その日東京駅五時二十五分発

その日東京駅五時二十五分発

440円 (税込)

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ぼくは何も考えてない。ぼくは、何も何もできない。頑張って、モールス信号を覚えたって、まだ、空は燃えている――。終戦の日の朝、19歳のぼくは東京から故郷・広島へ向かう。通信兵としての任務は戦場の過酷さからは程遠く、故郷の悲劇からも断絶され、ただ虚しく時代に流されて生きるばかりだった。淡々と、だがありありと「あの戦争」が蘇る。広島出身の著者が挑んだ入魂の物語。

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その日東京駅五時二十五分発 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    あとがきにも書かれているが、本作は著者の伯父の戦争体験が基になっている。陸軍特殊情報部に配属になった広島出身の19歳青年の目に戦争はどう映ったのか…。あまりにも淡々と語られるので、かえって重い印象を受ける。

    0
    2019年08月29日

    Posted by ブクログ

    あとがきにも書いてあるが、著者の伯父の体験が基になっている。陸軍特殊情報部に配属になった広島出身の19歳青年が経験した戦争とは…。淡々と語られる中にも戦争への思いが滲み出している。

    0
    2019年08月16日

    Posted by ブクログ

    「ぼく」は飛行機乗りになりたかった。でも、飛行機乗りになる
    には体が小さかった。中学を卒業し、家業の農業を手伝っていた
    「ぼく」に召集令状が来た。

    陸軍情報部の通信兵としての訓練が、東京・清瀬市で始まった。
    飛行機乗りにはなれなかったけれど、通信兵として戦争に係わる
    ことになった。

    通信兵として

    0
    2017年08月20日

    Posted by ブクログ

    「みんなこれまで後生大事に抱えてきた色んなもの、燃やしてんねや」
    「自分の心が一番ひかれるものには、何となく罪のにおいがする。何か自分が守ってきたものを壊してしまいそうな、低いとどろきを感じる」
    「あんな陰気な森の中に、陛下が暮らしているのかと思うと、気の毒なように思えた」
    「ーーぼくの赤ちゃん。

    0
    2017年01月16日

    Posted by ブクログ

    終戦直前に通信兵になり特殊情報部に配属された主人公。その任務ゆえ一早く終戦を知った部隊は、終戦前日に解散し、隊員は各自故郷を目指す。
    著者の伯父の体験をもとに書かれた小説です。
    物語としての面白さと言うより、記録文学的な興味があります。終戦という激動にもかかわらず、更には故郷・広島が原爆によって壊滅

    0
    2016年05月15日

    Posted by ブクログ

    叔父の体験談をもとに書かれたということで、リアルな描写が入っていた。陸軍の特殊情報部というのはとても貴重な体験であまり聞いたことがなかった。無駄な部分をそぎ落として余計な脚色をせず、変に感動させようとしない全く欲のない文体に好感が持てた。

    0
    2015年01月12日

    Posted by ブクログ

    東京オリンピック最中の2021年8月に、大昔となってしまった戦争に想いを馳せる。劇的な出来事や哀しみだけではない、戦争の時代を形づくっている何か。いい本にまた出会えた。

    0
    2021年08月07日

    Posted by ブクログ

    その日とは太平洋戦争終戦の日だった。昭和20年に通信兵として軍務についた「ぼく」と同期の益岡と、一般国民より少しだけ早く日本の敗戦を知り、0525東京発の東海道本線に乗って故郷へ帰る。夜行列車が兵役の回想の舞台として良く合っている。「何一つ、自分でしようと思ったことじゃない。だからといって何一つ、抗

    0
    2017年12月30日

    Posted by ブクログ

    1974年広島県生まれの著者の伯父の体験記を基にした小説~昭和二十年春に召集され東京清瀬の陸軍特種情報部の通信兵として過ごし,アメリカの短波放送でポツダム宣言の内容を聞き,上官の命令で資料を焼き,階級章を剥がして焼き,軍人手帳も燃やして,故郷に帰るために,東海道線始発列車を東京駅で待ち,切符無しで大

    0
    2016年09月01日

    Posted by ブクログ

    悲壮感のない戦争小説。とてもよかったです。
    青年の無垢な視点から語られる様子は、阿川弘之の「雲の墓標」を彷彿とさせました。
    淡々としているがゆえにリアリティを感じさせられます。

    0
    2016年02月27日

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