「普通」とは何か?
現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作
36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。
日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、
「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。
「いらっしゃいませー!!」
お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。
ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。
累計92万部突破&20カ国語に翻訳決定。
世界各国でベストセラーの話題の書。
解説・中村文則
Posted by ブクログ 2023年05月27日
コンビニの情景と古倉の心情の描かれ方がリアルで引き込まれた。コンビニ店員の自分が世界の歯車の一つになれている、というのに共感できた。マニュアルとか行動規範って素晴らしいよね.....古倉が周りと感覚が異なると言っているが納得はできないだけで観察力と他人の心情を察する力は一般人よりかなり高くて幼少期の...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月15日
コンビニという画一的な無機質な場所でこそ輝ける主人公。社会不適合者という言葉はこういう異質なものを取り除かなければ平穏が訪れないから出来たのかな。
人間は周りに感化されて、感化されて、感化されてと一生影響を受け続ける。1分たりとも同じ自分はいないのだなと考えさせられた。言語って特にそうよね。流行りと...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月11日
身につまされる小説だった。
主人公はガチの発達障害っぽいキャラで、その振る舞いや受け答えに肉親が悲しんでいることが窺われる。
この主人公ほどではないが、自分自身が周囲に注意されて育ったので、自分にとっては自然な行動が周りを怒らせたり悲しませたりしてしまう状況はリアリティーを感じる。
ストーリーとし...続きを読む
普段読書などはしませんが、何かでおすすめされていて気になって読んでみました。
そんな自分にもスラスラと読めて、とても楽しめる作品でした。
そしてたまには読書もいいなと思えさせてくれました!