あらすじ
「普通」とは何か?
現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作
36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。
日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、
「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。
「いらっしゃいませー!!」
お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。
ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。
累計92万部突破&20カ国語に翻訳決定。
世界各国でベストセラーの話題の書。
解説・中村文則
コンビニのアルバイトとして18年働く、独身女性の古倉恵子36歳。
週5でシフトに入り、勤務態度はマニュアル通りの”正しい”対応。
店長から重宝され、同僚ともうまくやっている、はずでした。
新入りのアルバイトが入ってくるまでは…。
かく言う私もコンビニ店員として4年間働いていました。
正社員、歳の近い学生アルバイト、日中に働く40代の主婦、未婚(恐らく)の30歳以上の謎の人。
日本社会の縮図かと思えるほど様々な人がいますが、それぞれ自分の価値観で相手をみていて、
「自分こそが主人公」だと思っているはず。
本作は、「コンビニ店員である自分こそが、普通で正しい主人公」と考える恵子の主観が鮮明に描かれています。
「なぜコンビニ店員なのか」。これが神髄だと思います。
目まぐるしく変わる衝撃展開に魅了されたいあなたも、
世の中の“普通”について考えを深めたいあなたも、
1~2時間でサクッと本を読みたいあなたも。
世界各国で読まれていることからも、作品の魅力は語るに及ばずですが、
皆様に1度は読んでいただきたい名作です。
感情タグBEST3
共感しかない
冒頭から難しい描写が一切なく、
全ての言葉、文章が読みこめ、コンビニで働く自分を見ているようでした。
幼少期から周りと同じでなければいけないという
呪縛、皆と違うと変わった人と思われ、削除される「村社会」をストレートに描かれています。自分の思いを発言し皆に驚かれる描写は、私自身がいつも感じている違和感を具現化してくれました。ストーリーもこちら側の人間には「わかるわかる」と頷ける事ばかりで、普通に生きている人には衝撃かもしれません。賞を取るにふさわしい作品でした。1時間で完読しました。
すごい!
普段読書などはしませんが、何かでおすすめされていて気になって読んでみました。
そんな自分にもスラスラと読めて、とても楽しめる作品でした。
そしてたまには読書もいいなと思えさせてくれました!
Posted by ブクログ
村田沙耶香さんの小説を初めて読みました。
1人も好きな登場人物が出て来ないのに、面白くて一気に読んでしまいました。
主人公が外国人店員に絶望する所と、「私は人間である以上にコンビニ店員なんです」という台詞に、ゾワっとする気味悪さと、ほんの少しの共感が残りました。
文章力が凄すぎて、他の本も探そうと思います。
Posted by ブクログ
面白かった。展開が読めず普通とされる枠組みを理解できない主人公かコンビニの為に働き続ける姿を見ると本当にこんな人がこの世にいるのではと思うような気がした。話が進む事に不気味になっていく雰囲気がすごく面白かった
Posted by ブクログ
読んだのがだいぶ前になるので再度読んで感想を改めて書きたい。
これを読んで当時 人とは違ったものの見方で生きていても良いのだと作品に救われ感動した。
作者の他の作品も「普通」を疑ったテーマのものが多く何冊かハマって読んだ。
Posted by ブクログ
2026年に読んだ本の中でも、ベスト級の面白さ。
カナダの義姉が高校の授業で扱っていると聞き、手に取りました。
日本社会で男女に求められる役割や、慣習、社会的圧力に疑問や生きづらさを感じている人には、きっと刺さる作品だと思います。
コンビニ店員の主人公・古倉恵子と、婚活目的の白羽を中心に物語は進みますが、この二人の思考がとにかく面白い。白羽はクズでウザい以外の何者でもないのですが、男女を逆転させると、今でもああいう価値観や言動をする人は決して少なくない気がします。
何度も笑わせてもらいながら、「普通とは何か」を考えさせられました。同時に、日本の慣習や同調圧力に苛まれていた過去を、少し懐かしく思いながら読んでいました。
日本の常識は世界の非常識、なんてことはザラにある。逆も然り。普通なんて、あってないようなもの。そのくらいの意識でいながら、荒波立てない。こんな感じで、世間と完全に距離を保てるようになってからは、だいぶ楽になりました。
古倉が白羽に作る食事を餌と呼んだり、白羽が風呂で餌を食べる描写には爆笑しました。
白羽には終始イライラさせられっぱなしでしたが、読後感は驚くほど爽やか。読みやすさと鋭さを兼ね備えた、とても印象に残る一冊でした。
一発で著者のファンになりました。
P.S. ちなみに、カナダと日本のコンビニはまったく違うので、カナダのコンビニをイメージして読むと、本書の面白さはかなり伝わりにくいと思います。そのため、義姉が授業で扱うにあたり、日本のコンビニの写真や仕組みを義姉に送りました。生徒たちも興味津々だったそうです。
日本人にとっては当たり前すぎるコンビニ文化も、外から見るとかなり特殊。本書は、その“社会の縮図としてのコンビニ”を知ってこそ、より面白く読める作品だと思います。
義姉が来日の際は必ずコンビニを案内したいです。
Posted by ブクログ
あれこれ考える前に読み終わった。
自分のなかにも、少しだけある他人と違う部分は、そのままさらけ出すと、普通の人からは異常と判断されて排斥されてしまうのかもしれない。
主人公は、その加減がわからない。
だけど、基準があれば、指示があれば普通の振る舞いができるようになった。
基準を失うと、存在の仕方も分からなくなってしまう。
自分としての在り方とか、深いメッセージが意図されているかもしれないが、ただ読み下して、言葉にできないままになんとなくしっくりときた感じがした。
何かの正しい解釈や結論を導き出すことが難しい内容だったが、なんとなくわかる気がして、共感もして、一気読みしてしまった。
Posted by ブクログ
読みやすくてよかった。最後まで読み切れない人だが続きが気になったのと登場人物が少なったのですっと読めた。人間である前にコンビニ店員という言葉にはなるほどと思いました。彼女には人間らしく生きるのが難しいのかもしれない。しかし、コンビニ店員という天職があって羨ましいと感じた。また、ふつうの人間にみせるために他の人の喋り方を模倣したりするのが少し共感してしまった。空気を読むということなのかもしれない。主人公は怒ったフリをしたり上手く人間をやってるつもりだったが飲み会に誘われてなかったり白羽さんとお似合いと直接言ってくるのが現実味あってグロいなと思った。
Posted by ブクログ
日常生活の中で何気なく、「普通は」という言葉を使った時、普通ってなんだ?私は普通の中に入っているのか…?と疑問に思うがある。
結婚とか出産とか、女はこうであるべきみたいな形がみんなの中にあって、当たり前のように求められる価値観が存在する。夢を追いかけてた時、普通に結婚して普通に暮らしてくれればそれだけで幸せだよって言われた経験があるけど、その言葉に違和感を覚えた。
社会の秩序に従って、皆と足並みを合わせるのって結構しんどい。そうしてるうちに、自分を見失っていく。
考えさせられる小説でした。
Posted by ブクログ
かなり良かった。
日常的にコンビニを利用するので景色は容易に想像することができた。また、接客業でのアルバイトの経験から、“店員“と勤務時間外の自分との乖離もうまく言語化がなされていると思った。主人公のパーソナリティもあって、普通だったらイラついてしまうような場面や人物にも余計な不快感を持つことなく読むことができた。
特にこの文庫版の解説が大変良かった。こんなふうに読書がしたいとしみじみと思った。
ハズレの読書をしたくないという人に間違いのない作品だと思う。
絶対に解説を読んでほしいです。
小説を全く読まない自分が、知り合いにおすすめされて読みました。とても読みやすく三日坊主の自分でも最後まで読み切れましたが、読了後は言葉にできない衝撃や喪失感を感じました。普通とはなんなんですか
匿名
難しい言葉はひとつもなく、とても読みやすい本でした。読み終わるのも一瞬で、そこまで長い話ではないが、この短い話の中でとても考えさせられるものが多くありました。人生のうちに一度でいいから読んでみてほしい本のひとつだと感じます。
「普通」とは?
普通とは何なんでしょうか
普通に学校に行く?普通に友達を作る?普通に就職する?普通に結婚する?普通に子供を産む?私も様々なことに違和感を感じながら生きてきた人間なのでこの本は非常に面白かったです。
なぜ他人の人生にそこまで関心を持てる人が多いのか、いつも不思議に思います。
私は普通がつまらないです。変なやつでいたい。
きっとまた読み返します。そのくらい好きな本でした。
読みやすいが考えさせられる
読みやすい文章で、忙しい時でもサクッと読めました。
周りと同じでなければいけないという小さいころからの空気に疑問をもつ主人公、
彼女自身の考え方を見て、こういう人もいるのかと、改めて勉強になったと思います。
オンリーワンの大肯定
現代日本の同調圧力による生き辛さを一蹴する好著である。
評価の分かれるラストシーンについては、コンビニバイトの行かず後家である主人公古倉恵子が、他人の目を気にし過ぎず、自分の納得できる生き方に進むことを示唆したもので、オンリーワンの生を大肯定するハッピーエンドと捉えたい。
また、本書はラノベのようにエッジの効いた会話やコンビニを水槽に見立てるなど文芸作品らしい表現技巧に優れ、ぐいぐい惹き込まれつつ読んだ。
一気に読んだ
面白くて夢中になって読んでしまいました。偏った思考だし、共感できるような事はなかったのですが、何故かこちらが救われるような気がしました。
おもしろい
読後の最初の感想は、「今っぽい話だなぁ」でした。
私は小説を頭の中でしっかりと映像化する癖があり、俳優さんや女優さんを当てて読みます。そうすることでより入り込めます。
今回の主人公は黒木華さん、店長は長谷川博己さん、など。
主人公は周りとは少し"違う"という幼少期をすごし、極力自分から何かを発さないように過ごします。
ゆくゆく自分が"違う"部分を治すのではなく、周りの"普通"な人を真似てあたかも同じかのように振る舞い生きていく。
それが非常にスムーズでやりやすいと感じたのが、コンビニ。
"古倉さん"という店員として存在し、幼少期がどうだとか考え方がどうだとか、主人公の感情や生き方など誰も気にしない。
品出し・レジ・掃除など必要とされていることを必要な分こなすという生活を35歳まで、アルバイトのまま、未婚で、続けます。
そもそも、この「誰も気にしない」というのは"普通"の人なら寂しく感じることだろうと思うけれど、主人公はその環境が心地よく感じています。
今まで"違う"ということを押し付けられていたがために、コンビニの一部になれていることに幸福を感じている。
正直、今は社会でもプライベートにまったく介入しないというのがむしろ良しとされる風潮がありますよね。
若者に多いのが
有給を取る理由を言う必要があるか?
恋人の有無を教える必要があるか?
オンライン会議では部屋を映さない とか。
何かとハラスメントでネーミングされます。
主人公のと訳が違うのは大前提ですが、
「迷惑をかけているわけではないのだから放っておいてくれ」というのは、今っぽいですよね。
白羽は迷惑かけまくってましたけど。
といった感じで、そのリアルな社会の感じが気分を暗くさせます。
それだけ入り込めるということだと思います。
いくらでも書けそうなので強引に締めました。
あと書いておきたかったのは途中で一瞬出てきた"主人公の成れの果て"の男性です。
お客の癖に商品を整理したり客の列を正したり。
白羽に促されるまま就職してしまったら、ああなっていた。
だから主人公の判断は正解で、ハッピーエンドだと思います。
読みやすくて
一気に読みました。発達障害者と思われる人物がコンビニで有能なバイトとして働く様子、ラストの決断に、ロッカーや正社員のふりなどは非常識な行為ではありますが、社会に大きな迷惑をかけるでもなく、この主人公がいきいきと輝ける場所があることを嬉しく思いました。
面白かった
面白かったです。
ただ、この話をどうとらえたら良いのかは難しいですね。
読んだひとそれぞれに思うところがあるでしょう。
良いとか悪いとかの話ではないでし。
ともかく、できるだけ多くのひとが下記のことに気づいて欲しいものです。
絶対的な善悪は存在しないこと。
生きることに意味は存在しないこと。
人間の行動はすべて自分のためであること。
(人のためにしていることであっても、
その人が心のそこから相手のためだと思っていたとしても)
世界中の人間はすべて別の生き物だということ。
悲哀を拒否している
アプローチが違えば、もう少し掘り下げられる気がする、
と読後に最初は考えた。
あまり異常な人の、突飛な行動で脚色して読者が面白がる作り方(構造)は、
これみよがしで共感も得がたく嫌だな、と思ったが、
深く考えてみると、演出や脚色が大袈裟なだけで、
こんな人はいくらでもいるのではないか、とも後で思った。
私の身近な職場にもずっとフリーターで生きている40歳オーバーが何人かいるわけで。
ただ、作者はそういう人を描きたいわけでなくて、
どちらかというと描きたかったのは、
主人公(多分作者の内面の一部)のある種の純粋さ(短絡的傾向)だと思う。
つまり、何がいけないの? と。
『主人公は』普通でありたいだけなのに、と。
間違ったことは何も言っていないと。
言ってしまえば、主人公はただすごく真面目に働いていて、
すごく真面目に質素な生活をしているだけの人ですよね。
ずるさもなく、欲もない。誰も傷付けない。周りが理解できないだけ。
肉親が哀しめば、合わせようとさえする。
独り身が悪いわけがないわけで。
それが、パブリックとプライベートの切り分けをして生きている世間の人たちからすると、
残念ながら受け容れられず浮いてしまう。
ただし、そのへんを悲哀に持っていかないのは、
作家としてそういった視点をもしかしたら
拒否しているのかもしれない。
言い換えれば、それは怒りではないかな。
やっぱり間違ったことは何もしていないわけですよ。
結婚なんて、したい人がすればいいわけで(私は妻子がいますが)。
それらを考えると、作者が主人公をかなりの変人のように描いたのは、
ある種の皮肉かもしれませんね。
そこまで考えると、大変良作だと思います。
私も作者と同じく、個性と言いながら異質なものを平均化しようとする世間は嫌いですね。
人間らしさってなんだろうと思う
人間らしさってなんだろうと考えさせられる作品。人の目をつい気にしてしまう人にはとても刺さると思います。題材は結構重いが、結構サクサク読めます。おススメです。
まさか、こんな内容とは
芥川賞を受賞した作品として知ってはいましたが、題名からライトな内容だと思い込んでいました。
誰かの普通は誰かの普通じゃない、そんなの当たり前だと思っていたけど、それこそ普通じゃないのだと思い知らされた感じです。
2人以上人が群れると、時として怖くなる。
普通圧力か…
深呼吸ができる場所で暮らしたいし、一緒にいる人には深呼吸させてあげられる人になりたいです。
Posted by ブクログ
村田沙耶香さん超!ハマりそう。
何より社会人になってから読めてよかったと思える、私の好きな作家さんのなかではある意味異質ですごく嬉しい。
普通が分からなく普通になれない主人公が
コンビニ人間として生まれ生きる物語
「自分らしく」働く、やりがいをもって働く、仕事におけるダイバーシティ&インクルージョン、なんて最近すごく言うけれど、
構造化されていて、一人一人の労働も全て最適化されているコンビニのオペレーションに適用すること、自分らしさや自分の強みなんかのアイデンティティを求められないワークスタイルが結局一番生きやすくて働きやすかったりするんだよなあ。
なんか今の時代って、ダイバーシティだの、働き方改革だのフェミニズムだの個の尊重が進んでいるはずなのに、それに比例して世間の「普通はこうだよね」「これが正解」っていう価値観が減っていかないっていう歪な構造で不思議だよねえ。
Posted by ブクログ
自分と違う、自分の周囲の人と違う
それだけで普通の枠組みから外して他者の心を土足で踏みにじる
自分も普通という言葉が嫌いだけど、いつの間にか他者を攻撃する免罪符にしていることがある
個を無くして社会に迎合することが重要視されている中で、社会に適応することが幸せに繋がらないと感じた
自分がどう感じて、どう行動するかはそれが普通の人間に見えるかどうかではなくて、自分が大切にしたいと思えるかだと感じた
Posted by ブクログ
これまでにないストーリー。
誰しもが共通認識として持つ、普通の感覚が抜けている主人公の話。
どう展開するのか読めなくて面白かった。
コンビニバイトの解像度が上がった。
124ページだからサクッと読める。
Posted by ブクログ
主人公なんらかの発達障害だと思うんだけど、自分も発達障害だからわかる部分が多くて切ない。
普通を真似して装うところとか。でもコンビニ人間になれたのは凄いこと、しっかり社会の歯車になってて羨ましい。それに周りからライフイベントのこと口出されるのは、こっち側とそっち側のグレーゾーンと判定されてるからなんだろうと思う。本の中の架空の主人公なのに、なんかやたらとエールを送りたい気分になった。
Posted by ブクログ
普通の人間って何?をテーマに1人の女性の生き方をコンビニを通して描いた物語。
読み進めていくと途中から主人公の考えに同調してしまった。よくよく考えてみると周りの大人の考えが正しいのだろう。多様性の時代色々考えさせられると感じた。あっという間に読めるし、オススメです
Posted by ブクログ
コンビニではないけど、学生時代に小売店で長くバイトしてたから店長をはじめとしたバイトメンバーのリアルさに笑った
自分自身、ムラに完全に馴染めてるタイプではないと思うからわかるなぁと感じる部分もあったな
Posted by ブクログ
いやー、すばらしい。生きづらい側の人にとって、普通に生きるのを強制されるのは地獄のようだ。。。という感想すらこの古倉さんは持ってないだろう。最初はディストピア小説かとも思ったがそういう結論ではなかった。考えてみればディストピア小説はこちら側の人間が向こう側の理不尽な世界に投げ込まれる話である。向こう側の人間がこちら側の世界に来て、歪なままに居場所を見つける、という話。ハッピーエンドじゃないか。問題はそこに巻き込まれる隣人や肉親の人たちだが、、、白羽くんも含めてこういう類の人間たちに縁がない人にとって、世界は正常だ。何も問題ない。
・・・そう考えると、これはどういうふうに捉えるといい小説なのだろうか。程度の差こそあれ、現代文明に首まで浸かっている我々の中にはコンビニ人間が紛れてるんですよ。コンビニじゃなくても貴方の会社にもいるんじゃないですか?・・・そういうホラーかな?
Posted by ブクログ
感想が難しい。
私も、マニュアルのある世界にいた方が落ち着くんだろうなと思いながら読んだ。
人に不思議がられるところを消去したら生きやすくなるのかな。私は自分の軸もあるから難しいな。
Posted by ブクログ
世間が求める「普通」の状態を目指す主人公
「普通」の立ち振る舞い、年相応の「普通」の家庭環境
この周りが求める「普通の人間」になろうとする気持ちが共感でき、これを小説として表現するのは凄いなと思いました。
主人公は泣く赤ん坊をあやす母親を見て
「大変だあな。静かにさせるだけならこの包丁一本で十分なのに」みたい感覚の持ち主なので少し行き過ぎてる感はありますが。。。
以下自分自身の話ですが、
自分は社会人5年目で
コツコツ真面目に取り組む事は得意としていますが、祐逸、飲み会は苦手と感じています。
飲み会では普段の真面目な姿勢ではなく、少しはめを外して馬鹿な発言をしたり、面白い事をやる事が求められます。また自分はお酒が苦手ですが、「ビールは美味しいもの」という皆の「普通」の感覚に同調する為、頑張ってグラスを開けて、「ありがとうございます!」と嬉しそうに笑顔で注いでもらうようにしています。
正直無理して飲むのはしんどいし、仕事をしている方が楽だと思う事もありますが、「普通の立ち振る舞い」を目指す為少し無理をしています。
自分の場合は「飲み会」ですが、他にも
週5勤務はしんどいが「普通」の社会人になる為に頑張っている人、「普通」の幸せを手にする為結婚する人、皆色々な面で「普通」を手にする為に頑張る、または少し無理をしているのではないかと思いました。
Posted by ブクログ
世にも奇妙な物語みたいな感じで面白い!
古倉さんのいちばん生きやすい生き方が見つかってよかった。普通って難しいよね、普通じゃなくても、自分が生きやすいように生きるのがいちばんだと思う。だれより完璧なコンビニ人間だから、アルバイトじゃなくて店長とかに昇格したらいいのに、それはダメだったのかな。
考えさせられた
普段全く読まない小説、純文学でしたが、とても読みやすかったです。社会、普通、異質、圧力…すっと全身に入ってきて理解が広がっていくようでした。主人公に今の自分が重なって、胸が苦しくなりました。
匿名
社会が求める「普通」という名のコードとの距離感の問題はある人にとっては問題とも認識されず、またある人は完全にそれに同化してそのコードを拡大再生産する尖兵ともなり得るが、本作の主人公にとってはそれは対象として認識は出来つつもそのようには振る舞えない。一方で「コンビニ店員」としてのコードは完璧に振る舞うことができる。対して白羽にとってそのコードは自身を攻撃してくるのもでしかなく、と同時にそのコードを使って他者を攻撃してもいる。矛盾しているようでいて実際にはこのような人は多く見かける。
コンビニの他の従業員や地元の旧友、そして主人公の妹などは、彼らの価値体系(と言ってもそれは彼ら自身の頭で作り出されたものではなく社会が求める普通という規範であるが)からすると理解不能な主人公を、自身の理解可能な地平に持ってきてジャッジしようとする。そして「叱って」異物を排除して、内部の、「こちら側」の結束を固めようとする。
理解不可能なものを理解不可能なものとして理解する知性は多くの人には無いのだ。
普通って何?
個性が強すぎると敬遠され普通じゃないと言われ淘汰されていく。主人公は妹に助言を求め普通の人間に近づこうと外見や話し方を変えていく。そうしないと生きていけない。ただただコンビニの仕事に24時間精神も縛られてないと崩れてしまう。
毎回縄文時代を語る白羽さんとの出合いは彼女にとって普通になれる事だったのか?社会不適合者だったかも知れない彼女がコンビニ店員に身を置くことで社会の歯車に成れたと感じられればこれからも頑張れるのだろう。普通とは?と考えさせる一冊でした。
想像の斜め上をいく展開
友達に薦められ、書評を読んでから購入しました。
ありきたりの人間の苦渋を描いたストーリーかと思いきや、想像の斜め上をいく展開に驚きながら一気読みしてしまいました。
色々な人の生き方。これからの社会の多様性のあり方を考えさせられました。
普通という脅迫
知らずのうちに普通を演じ普通を強要している社会で主人公はコンビニというパッケージされた社会の歯車の中で生きていて、
主人公は結局、普通を消化してしまったのかしら。
それとも選び取った選択だったのかしら。
最後に賛否が分かれるけども、その意味を考えてしまうわねー。
せつない
コンビニ人間って何?
と思い興味本意で読んでみました。
現代の若者の象徴である就職難民からのコンビニバイト。
自分の娘や孫もそうなる可能性はゼロではないと思うと切なく、この様な社会にしてしまった大人達に是非読んで欲しいと思いました。
Posted by ブクログ
人に普通を強要するべきではないが、主人公を見ていると普通に生きて欲しかった。しかし、私が異常だと考えることが主人公にとっての普通なのだろう。泣いている甥っ子を見て出てきた考えが一番恐ろしかった。
Posted by ブクログ
「正常な世界はとても強引だから、異物は静かに削除される」。
社会の“正常”が人を選別する静かな暴力を描いた物語。
便利さと効率の裏で異物は処理される。
自分もその装置の一部なのかもしれない。
Posted by ブクログ
人と違う自分が溶け込む方法
なんとなく自分でも意識したことのあるテーマというか悩みをうまく表現されている
コンビニという誰もが触れたことある施設を通して人間関係の怖さ、如何に人とは複雑で自分の視点だけではいろんな所で齟齬が生まれてしまうのだと思った。
共感と恐怖が同時に体を駆け巡った感覚は忘れないです。
Posted by ブクログ
自分がズレてることを理解して、周囲の期待通りに?マニュアル通りに?生きた結果、それはそれでまた別のズレが生まれて、生きにくそう。本人がネガティブじゃないから余計に、胸がキューてなった。
Posted by ブクログ
人間と動物の違いは何かよく分からなくなった気がした。普通ってなんだろう、社会人ってなんだろうって疑問が増えていくばかりの一冊だった。
人生を生きていくうち、必ず自分の中の知識は増えていく一方である。その中でも学生から社会人の変わり目が一番大きく、自分で選んだ職業によって、今後の「普通」が決まっていくのではないだろうか。小説内にもあるように、関わる人によって自分の喋り方や行動に影響する。
Posted by ブクログ
「普通」とは一体何なんだろうか。自分も気づかぬうちに、自身の確立した「普通」から逸脱した異物を訝しがったり治そうとしてしまったりしてるかもしれない。
主人公の感覚や言動に共感できる系の話ではないが、読み物として面白かった。
喋り方が伝染する話は確かにその通りだなと思った。
Posted by ブクログ
"普通とは"を改めて考えさせられる話。どうしても"普通"を求めてしまう世の中。主人公目線で読んでるから、コンビニの泉さんや店長たちに嫌だなと思ってしまうが、実際自分は泉さんや店長みたいな行動をとってしまうと思う。
Posted by ブクログ
コンビニでずっと働いている人の話。当たり前とはなにか。また読みたくなるようなもの。ラストの展開は主人公らしい終わり方だった。 (読んだのが3か月前であまり覚えていないです)
シュールすぎる
コンビニ人間って比喩でも何でもなくてそのまんまコンビニの為に生きる人間だった。でも自分も周りの話し方を真似したり影響されたりしてるから共感。
SF?それともサスペンス?読後感がとても後味が悪く、それが良い意味で面白かったです。
のほほんとしたコンビニでの日常小説かな?と、気軽な気持ちで読み始めたことを後悔しつつ、最後まで一気に読み終えてしまいました。
まず読み始めて、主人公は発達障害の傾向が強いなと思いました。
私自身ASDの診断を受けており、主人公には共感する部分が多い、というよりも、私が書いた日記を読んでいるかのような感覚でした。
作中で、主人公が妹に「いつになったら治るのか」「どうすれば普通になるのか」というように責められる場面があります。それに対する「指示をくれれば私はどうだっていい。ちゃんと的確に教えてよ」という主人公の言葉は、まさに私の主張そのものでした。主人公や私のような人間は、周りの要望に応えるためにわざわざ行動しようとしているというのに、一体どうして具体的な改善案を出してくれないのでしょうか。こちらが歩み寄ろうとしているのに、一方的に糾弾してくるなんて、どう考えても非があるのはあちらではないのでしょうか。
自分自身のモヤモヤが物語になった、というような作品で、共感は得られましたが、感動や新たな発見はありませんでした。
主人公がアスペルガー だとは書いていませんが、読み手によってはアスペルガーであるだろうと想像させて読ませてしまうところが、実際アスペルガーの人がいる中で生活している、もしくは家族や自分自身がアスペルガーである場合、評価というか読んだ感想や気持ちが大きく変わってくる作品だと思います。
小説というのはあくまで一人の人間、個人の思想を文字にするというものであるからこそ、それが全てではないということも含めて読むのでしょうが。
ここで描かれる普通や、主人公が紛れようとする普通や、登場する全ての人が目指す普通は日本独特の普通である部分も多く、人間世界に共通していえる普通もあり、日本の普通はどこかの国では普通ではない、アスペルガー だろうがなんだろうがここで書かれている皆が目指す普通のことは、ある人にとっては普通であっても、普通どころか君達は何に洗脳されてるのだと異様に感じる人もいるのも事実なので、普通を押し付けようとするシーンでのやりとりなどは、小さな世界感で独特で読んでいて気味が悪かった。カルト集団の小さな世界にも感じる。
この世界は広くて、どこかの空間では普通で当たり前になっているけど、どこかの空間では普通ではなく、当たり前じゃないことがある、人間は視野が狭くなると怖いなと感じ、気味悪さや生きづらさが伝わる作品です。
しかしながら、貧困という問題は個人の責任ではなく国をあげて取り組むべきことだと考えさせられます。こんなに真面目に一生懸命、天職を見付けて輝いて働いているにもかかわらず、人生の一生を保証されないなんて悔しいばかり。
コンビニのマニュアルは、軍隊の規律の中にいるようでさえあり、厳しいですね、怖いですね。
こんなに厳しい毎日なのに、一生懸命働いても保証されないのですね。料金支払い、荷物の受け渡し、毎日の食事まで。街の人々の為に、24時間手厚くおもてなしをしているのに、街の人のために動いてくれるはずの役所の窓口は態度が悪くても許されて、コンビニ店員は態度が悪いと社会の悪になってしまうのですね。