• コンビニ人間
    ネタバレ

    おもしろい

    読後の最初の感想は、「今っぽい話だなぁ」でした。
    私は小説を頭の中でしっかりと映像化する癖があり、俳優さんや女優さんを当てて読みます。そうすることでより入り込めます。
    今回の主人公は黒木華さん、店長は長谷川博己さん、など。

    主人公は周りとは少し"違う"という幼少期をすごし、極力自分から何かを発さないように過ごします。
    ゆくゆく自分が"違う"部分を治すのではなく、周りの"普通"な人を真似てあたかも同じかのように振る舞い生きていく。
    それが非常にスムーズでやりやすいと感じたのが、コンビニ。
    "古倉さん"という店員として存在し、幼少期がどうだとか考え方がどうだとか、主人公の感情や生き方など誰も気にしない。
    品出し・レジ・掃除など必要とされていることを必要な分こなすという生活を35歳まで、アルバイトのまま、未婚で、続けます。

    そもそも、この「誰も気にしない」というのは"普通"の人なら寂しく感じることだろうと思うけれど、主人公はその環境が心地よく感じています。
    今まで"違う"ということを押し付けられていたがために、コンビニの一部になれていることに幸福を感じている。
    正直、今は社会でもプライベートにまったく介入しないというのがむしろ良しとされる風潮がありますよね。
    若者に多いのが
    有給を取る理由を言う必要があるか?
    恋人の有無を教える必要があるか?
    オンライン会議では部屋を映さない  とか。
    何かとハラスメントでネーミングされます。

    主人公のと訳が違うのは大前提ですが、
    「迷惑をかけているわけではないのだから放っておいてくれ」というのは、今っぽいですよね。
    白羽は迷惑かけまくってましたけど。

    といった感じで、そのリアルな社会の感じが気分を暗くさせます。
    それだけ入り込めるということだと思います。
    いくらでも書けそうなので強引に締めました。

    あと書いておきたかったのは途中で一瞬出てきた"主人公の成れの果て"の男性です。
    お客の癖に商品を整理したり客の列を正したり。
    白羽に促されるまま就職してしまったら、ああなっていた。
    だから主人公の判断は正解で、ハッピーエンドだと思います。

    #深い #タメになる

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    2022年06月23日