minaさんのレビュー一覧
レビュアー
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恋愛小説だったのか
出だしといい失踪という展開といい、サスペンスかミステリー小説だと思って読んでいました。
「善良」と「傲慢」が、登場する人たちの中で目まぐるしく表れて…
男性視点のパートの後半は、読んでいて息苦しく嫌な気持ちになるくらいでした。
それは巻末の解説で浅井さんが指摘していたことそのもののせいだと、読了して気づきました。
それだけに、ラストは納得できないというか、主人公達を理解できませんでした。
皆さんは、どう読んでいるんでしょうか。 -
裏表?!
著者曰くジーン・ワルツとの裏表の作品。
ジーン・ワルツでは様々なお産の話が、一つの産院で展開され、それを担当する一人の産科医の「出産」の裏表がマドンナ・ヴェルデという物語。
それが先に読んだ「医学のたまご」に繋がっていくという…
改めて、スゴいです!海堂先生。
ここに描かれている課題は、進捗を見せていないようで…
当事者以外にとっては「他人事」。
変わることはないのでしょうか。 -
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発見がいっぱい
歌舞伎のお話ということで、ワクワクしながら購入しました。
歌舞伎はよく見てる方だと思うのですが、演目や専門用語の説明に新しい発見があり、次の観劇が楽しみになりました。
「阿古屋」は大好きな演目で、読みながら銀座の劇場や歌舞伎座で観た玉三郎丈の艶やかさが甦りました。
役者は商売じゃないんでしょうね。
多くの人に楽しんでもらって、日本の伝統文化として継承されていくことを願ってやみません。
喜久雄贔屓で読み通しましたが、上巻で旦那に稽古を付けてもらう際に「骨で踊る」というのがささりました。
自分もジャンルは違いますが踊りを少しやるので、意識すると踊りが身体に入ってくる気がします。
著者の吉田さん...続きを読む