【感想・ネタバレ】月とアマリリスのレビュー

あらすじ

本屋大賞作家の新境地となるサスペンス巨編!

声なき声が届くなら、今度こそ記者を諦めない。

『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞後、『星を掬う』『宙ごはん』で同賞に3年連続ノミネート。人間ドラマを中心に執筆してきた町田そのこさん、初のサスペンス巨編!

北九州市の高蔵山で一部が白骨化した遺体が発見された。地元のタウン誌でライターとして働く飯塚みちるは、元上司で週刊誌編集者の堂本宗次郎の連絡でそのニュースを知る。
遺体と一緒に花束らしきものが埋めれられており、死因は不明だが大きな外傷はなかった。警察は、遺体を埋葬するお金のない者が埋めたのではないかと考えているという。
遺体の着衣のポケットの中には、メモが入っていた。部分的に読めるその紙には『ありがとう、ごめんね。みちる』と書かれていた。
遺体の背景を追って記事にできないかという宗次郎の依頼を、みちるは断る。みちるには、ある事件の記事を書いたことがきっかけで、週刊誌の記者を辞めた過去があった。
自分と同じ「みちる」という名前、中学生のころから憧れ、頑張り続けた記者の仕事。すべてから逃げたままの自分でいいのか。みちるは、この事件を追うことを決めた──。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

久しぶりにしっかりした文章量の本だった。
左右の空白ばちょっとしかなく改行も下までギリギリ文字があって見開きが黒々としていた。
内容も素晴らしかった。トランスジェンダー、男尊女卑、ネグレクト、詐欺にDV、殺人、イジメと盛り沢山。
イジメの被害者だと思っていた自分が実はその前に加害者を傷付けていた。誰でも傷付ける側になる可能性があると。このシーンに感銘を受けた。
美散が祖父に、わしが殺してやったのにと言われたところが泣けて仕方なかった。
井口のキャラが良かった

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

精神的な支配が重大犯罪に繋がっていくところは、八月の母や黄色の家に重なるところがある。
歪んだ家族関係から生まれる精神的な脆さ、愛情不足につけ込まれて、というのはありがちなストーリーだが、飽きさせない書き方で感情移入しながら読み切れた。同級生に救われる展開も良かった。

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

読み終わった後も余韻がすごい本。これは誰もが読むに値する。
加害者とは被害者とは、と自分の人生の過去についてかなり考えさせられた。
たった一言で人を傷つけてしまうことがある。その人のその後の人生を左右することがある。振り返ると自分にもそんな事があってもおかしくないと思った。仲良かったはずの子がサッと距離をとった。理由は教えてくれない事がほとんど。物語の中ではたまたま主人公はいじめていた子から過去の事を聞く事ができたが、恐ろしく、、、自分の普通が相手の普通ではなく切望しているものである可能性、理屈では分かっていても、できていないことはあるなと気付かされた。
あと、もう一つの大きなテーマと感じた、強い人の意見に従う方が楽と思ってしまい、最終的には大きな罪を犯してしまうという話。これも、大きい小さいはあるにしても自分にもある部分でうわっと思った。仕事でも最終的にどちらか迷った時、自分の決断に自信が持てないと上司の意見をそのまま採用しがちに。それで失敗しても相手にそう言われたからと逃げ道を作りたいんだなと気づいた。結局後悔するのにね。決断については自分で、していかないとなぁ。
してしまった罪への後悔は一生背負っていかなければならないというのも、それが現実であり完全解決、めでたしめでたしなんてありえないのもこの世のリアルだなと思いました。

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あれ?この作者さんってミステリー書くんだっけ??
って冒頭で思ったけど、やはりヒューマンドラマ中心の展開で。
終盤は泣けた…
最終章が饒舌すぎてくどいかなー
自分語りがしつこい
主人公がひとりよがりでちょっと…なんだけど、周りの方々がほんとできた人達が多い

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

ノンフィクションかなって思えるほどのリアリティ。小倉のあの街で本当に彼・彼女たちが今も生きているような気がする。人と人とのつながりが、少しずつ真相へと迫っていく構成が圧巻。
瞬き続ける光を絶やさずにいたいと思える作品。

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2026年02月03日

Posted by ブクログ

初めての町田さんのミステリー、しかも長編、字の小ささに最初はビビり、でもやっぱり引き込まれてしまいました。殺人事件を起こした人物それぞれの生い立ちには心が痛みましたが、主人公のみちるが挫折しつつも這い上がり、取材に没頭し、友人に巡り合い、過去の自分に向き合う姿を応援しながら読み終えました。ずっと「町田さんなら最後はハッピーエンドの筈」と思いながら。

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2026年01月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ


「人生の幕が下りるときに、こんな風に祝福の拍手があるといいな。そういう生き方がしたいね」



「ひとはひとで歪むんよ。その歪みをどこまで拒めるかが、自分自身の力。私は無力でばかやった。いつも、歪みを受け入れることが愛やと思ってたし、そうすることで愛されようとしてたんよ」

誰でもなく自分こそが、自分自身を深く愛し守れば、心を研ぎ澄ませれば、ひとは誰もが強くうつくしくなれる。そうして得た強さこそが、他者にやさしく寄り添うことができるのだろう。

ひとはひとで歪む。けれど、ひとはひとによって、まっすぐになることもできる。強さから輝きを分けてもらい、自分の糧として立ち上がることができる。

※※※備忘録※※※

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2026年01月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

町田その子さん初のサスペンスということで楽しみにして手に取った作品。

事件が詳細にわかっていく中で、加害者でもあり被害者の生きてきた背景が見えて、自分ではどうしようもない孤独から無条件に自分を受け入れてくれる場を求めてしまった姿に胸が痛むというか、陥って気づかないうちに落ちるところまで落ちてしまう弱さになぜか共感も感じた。心を殺し、考えることもできなくなるまで追い詰められてしまう前に何か手立てはなかったんだろうか。

家原の周到なマインドコントロールも胸糞悪かったけど、彼もいわば被害者なのか。

最後の方に出てくる小6女児自殺の事件も同じ年頃の娘を持つ親として本当に胸が痛んだ。フィクションだけど、実際にも起きうるだろう事件。こんな事を平気でできるのは間違ってる。報道される事でたくさんの人の心に留まり、こんな辛いこと繰り返されないよう記者の道に戻ることを選んだみちるがまた強くなったように思った。

人物の内面に厚みをもって描かれた作品で、ただのサスペンスではない心に響く作品だった。

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2026年01月26日

Posted by ブクログ

不審死の取材から残虐な犯罪がみえてくる。自分自身のイジメや仕事上の失敗の記憶に苦しめられながら、真実を見つけてあげないとという使命感で続けていく。悲しい事実がわかるが、その中にも助け合い思い合ったということに救われた。

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2026年01月25日

Posted by ブクログ

町田そのこさんらしい、とても奥深い作品だった。
日々のニュースでは事件の概要と加害者、被害者くらいがざっと紹介されるだけでそれに何か思ったこともない。
ただ、今回読んでみてフィクションとはいえ一つの事件には様々な要素が関わってくる事を改めて思い知らされた。
加害者にも被害者にもそしてそれを取材する記者にもそれぞれの人生がある、心がある
テレビやSNSで事件が流れ、誰かを悪者にして批判しがちだけど、事件に関係ない者がそれをするのはどうなのだろう、と考えさせられる内容だった。
そして自分も気づかないところで人を傷つけていることがある、自分には何気ない一言がその人の人生を変えてしまう事もある事を肝に銘じながら生きていこうと思う

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2026年01月08日

匿名

購入済み

酷く残酷な事件で胸が苦しくなりました。事件によって人の心に及ぼす苦しみが伝わってきました。悪によって人の心を摂取する人間にはなりたくない。人の心は弱いから、そこにつけ込んでくる人間て常にどこかにいるんだと思う。そんな人に巻き込まれそうな人を助けれる人達が増えるのが少しでも救いになるのを祈ってます。絶望の中にも光を与えてくれる。そんな作品でした。

#切ない #深い #怖い

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2025年10月25日

購入済み

町田そのこ先生の初のサスペンスということで刊行を楽しみにしていました。北九州を舞台に繰り広げられる死体遺棄事件を追う女性ライターの物語です。
イタリアンレストランでのみちると同級生との会話が非常に印象に残っています。相手を羨んで嫉妬したり、実は自分も加害者だった気づいたり、何か気付かされることが多いシーンでした。
読後前向きな気持ちになれる素敵な作品です。

#切ない #感動する #ドキドキハラハラ

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2025年03月22日

Posted by ブクログ

東京で週刊誌などの記者をしていたが、故郷の北九州へ帰ってきてタウン誌のライターをしている飯塚みちる。
いじめられた過去の経験があるみちるが、学校でいじめ撲滅運動をしている女性記者の講演を聞い自分も同じような道を歩む事を決心し、夢を叶える。しかし、自分が書いた記事で少年が傷ついたことを知りる。そのことで挫折してしまい、北九州へ戻る。
しかし、そんなみちるのもとに、元同僚から北九州で起きた事件の取材依頼がくる。そこからまたみちるの挑戦が始まる。
みちるが調べ始める事件の悲惨さに目が離せなくなる。社会の底辺、華やかさの裏側で生きている人々が事件を起こす。誰かが掬い取らなければ只の悲惨な事件として終わってしまうものをみちるは丁寧に記事にしていく。
しかし、みちるは自分の言動にあまりにも無頓着で、無責任な部分を私は感じる。そして独りよがりなところも。
みちるにはあまり共感できなかったが、みちるの取材に協力した井口が気になった。自分の性に悩む井口、みちるはどこまで理解しているのだろうということも気になった。今後の彼のことも気になる。
著者の作品に登場するのは社会からは目立たない位置で生きている人々が多い。今作も悩み藻掻いている人々が救われることを願いながら読んだ。

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2026年02月28日

Posted by ブクログ

東京で記者として奮闘するもある事件の記事を書いたことがきっかけで立ち直れず地元に帰った女性が再び縁あってとある事件に関わり、記者として再起を図る話。

緻密なヒューマンドラマ、少し前に世間をにぎわした「さす九」、認知のすれ違い、追い詰められた人間の末路…それらが主人公の目を通して鮮やかに書き出されていました。
事件に関してはしっかり解決、主人公と同じ名の女性の数奇な運命を通して償い、堕落、隠ぺい、崩壊といった人間の暗い心情を覗きみることができた。

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2026年02月28日

Posted by ブクログ

あれもこれもぎゅう詰めで読み応えはあるものの、テンポ良く、夢中で一夜、一気読み。
なだけに後半、軸をミステリーからヒューマンドラマに移行して失速するあたりからは、やや冗長気味に感じられてしまった。

「歪みをどこまで拒めるかが自分自身の力」
確かにそうだけど、それは自立した大人にだけ言えることで。拒み方も上手な逃げ方も知らずその手だてもなく、歪みを歪みとして認知することすらできない頃、子供たちは一体どうするのが正解だったのだろう。どうなっていたら、自分を認め大切にできる大人になれたのだろう。
どんなに酷い仕打ちを受けても子は母を庇う不思議。本能的なそれは、神様のバグよなといつも思う。 バグに甘ったれるな母たちよ。

3人のうち、単なる恋愛依存などではなく幼児のまま止まってしまっているような乃愛が印象的。一見平穏な乃愛の家庭だからこその残酷さと鈍感さに絶句。きちんと愛され全肯定される安心感を持つみちるとの対比で余計に哀しくなった。

伊東美散の美少女っぷりは、伊東美咲の顔でイメージしろということかと勝手に受け止めて読んだ。

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2026年02月05日

Posted by ブクログ

面白かった!
こんなミステリーも書ける作家さんだったなんて…。ストーリーの展開もいいし、人の描写もうまい、最後のまとめ方も非常によく文句なし。

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2026年02月02日

Posted by ブクログ

後味は悪いけど、面白くてページを捲る手が止まらなかった。
全てを家庭環境の影響と一括りにしてしまうのは雑すぎるけれど、家庭環境は人格を形成するうえで全く影響しないと言い切れない。
その中でどんな人と出会うのか、何と向き合うのかが人生の大きな分かれ道なんだと思う。
片親だとか貧困だとかはひとつのきっかけにすぎなくて、両親健在であっても、表立った問題がなかったとしても、何かがひとつズレれば、この本に出てきた人たちのようになる可能性はあり得る。
非現実的のようだけれど、人ごとと思うのは危険な気がする。

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

偶然が過ぎるのでは?とは思いつつも、
読み応えのある本でした。
特に、事件が解決して終わり、ではなく、後日談に希望が見えて良かった。

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2026年01月28日

Posted by ブクログ

一気に読んでしまった

犯罪者の内情に深く入り込み、犯罪者になっていく過程を追体験していく感じだった。

本当に、どこから狂ってしまったのか分からないしどうしたら良かったのかも分からない。
ただ自分に同じ事が起こってもおかしくなかったと感じるだけだ。

自分だけ家族写真に入れてもらえなかった美散。自分が殺されかけてるのに美散に逃げろと言った茂美(乃愛)。茂美の世話を無理やり役目として大人から押し付けられた宇部真麻。全部辛い内容だった。

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2026年01月12日

Posted by ブクログ

自らの贖罪を秘めた女性記者が主人公。
追いかける事件が明らかになる中で、加害者になってしまった人たちの心情も丁寧に描かれる。男尊女卑が残る地方の様子は読んでいてうんざりした。ジェンダーや共依存、親ガチャなどの要素もありミステリーではあるが深い作品だった。
犯罪に関わった女性たちの心のつながりには涙。重い中にも希望がある終わり方はとても良かった。

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2026年01月12日

Posted by ブクログ

カハラのクズさ加減に立腹した
また、みちるの記者として成長著しさに感動
でてくるひとたちが金言をサラッと言う
自分もこんなこと言ってみたいと思ったヨ

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2026年01月12日

Posted by ブクログ

町田さんの初ミステリーとのことで興味深く読んだ。
最初に事件が起こり犯人輪郭は分かる。
山中で白骨死体が見つかった。以前書いた記事で人を傷つけてしまい、仕事を辞めて実家に逃げ帰ったみちるが探っていくなかで被害者、加害者の事件までの経緯が分かってくる。
これだけ見るとミステリーだけど、町田さんらしい人それぞれの闇の部分が明らかになっていき、私はミステリーというより成長の物語のような気がする。

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2026年01月11日

Posted by ブクログ

ゆっくりと自分の書いた過去の記事と向き合っていくみちると、少しずつ全容がはっきりしてくる美散の事件と…
その2本が同時にゆっくりと進んでいくのが深く、とても面白かった。

美散の境遇はつらすぎるものがあるけれど、そんな中でスミさんとの時間が温かいのが切なくて…
本当に色んな気持ちを感じさせてくれる本でした。

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2026年01月11日

Posted by ブクログ

どこかで本の装丁を見た時に、何だか惹かれて読んでみました。

町田そのこさんの作品は今回が初めましてでした。
初めましてにしては、なかなか重めの作品だったかなと個人的に感じました。

ただ、内容はよく読むと重めなんだけど
文章はスッと入る文章で
ミステリー要素もあってで
続きが気になり、中盤から一気に読み終わりました。

あらすじは...
北九州の山中である日、老婆の白骨が発見される。
同じ北九州でグルメ情報紙の仕事をしていた、元事件記者のみちるはこの事件を追うことになる...


あらすじだけ読むと、普通の事件かなと思うけれども、途中から歪んだ「愛情」や「愛情」不足から起きた事件だということが分かっていて...そこが個人的には重めでした。
そして最後の加害者にして被害者のみちるのことを書いている部分はなんか心にくるものがあって、みちるみたいな人って決して小説の中だけの人物じゃないよな...っと。

最後の方はざーーっと読んでいったからかもしれないけれども、タイトルの「月」はなんで「月」なんだろう?とまだ謎のままです・笑

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2026年02月23日

購入済み

月はどこに

「52ヘルツのクジラたち」もそうでしたが、人の痛みの輪郭をくっきりと見せて、そこに寄り添って進む物語に今回も引きごまれました。

読みながら幼い頃の楽しかっこと、罪悪感…色々と思いだしました。

間違ってもやり直せる。
心から願うことで誰かと繋がることができる。
そんな勇気をもらいました。

#泣ける #切ない #ドロドロ

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2025年08月30日

購入済み

一気に読めました

どう話が繋がっていくのか、続きが気になって1日で読んでしまいました。
面白かったです!
どんどん謎がとけてきて、内容重いですが、あっそういうことなんだ!と爽快感もありました。

#ドキドキハラハラ #怖い

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2025年05月15日

Posted by ブクログ

ミステリー要素よりは社会問題をぎゅっと詰め込んだヒューマンドラマの側面が大きいお話。

機能不全家族や愛着障害、共依存、性的搾取、同性愛者、特性のある子、そしてそのお世話係。生きづらさを、まるで記号を割り振られるように登場人物が配置されているように感じられて正直ひっかかる部分もあった。他者にラベルを貼ることでわかった気になってしまう危うさや、「配慮すべき人」として分類されていくような感覚に襲われたからだ。
しかし、それでも読み進められたのは、プロローグの語り手が一体何を思い考え道を踏み外すに至ったのかが気になったからだ。
そしてページを捲るごとに記者という職を選んだ主人公を通して、伝えることが持つ可能性だけでなく、その限界や、それに伴う責任の重さを自覚し、恐れを克服するまでの揺れ動きが丁寧に描かれていたからだと思う。

ニュースで流れる事件の数々は、自分の住む地域で起きたことでなければ、どこか遠い場所の出来事として処理してしまう。「可哀想」「酷い」と思う気持ちは生まれるが、それ以上でも以下でもなく、日常のノイズにもならないまま流れていく。いちいち立ち止まって思いを馳せていたら、こちらがすり減ってしまうから無理もない。それでも、この物語をきっかけに、そこに足を止める人がいることは、誰かを癒すのかもしれないとも思った。

なぜその事件は起きたのか。なぜその人は、その選択をしたのかあるいは流されたのか。過程に目を向けるとそれは決して特異な悲劇などではなく、誰にでも起こりうる葛藤の行き着いた先の一つにすぎないのだと気づかされる。事件の登場人物である加害者と被害者、そしてそれを外から眺める第三者は、同じ線上に立っていて、明日は我が身くらいの距離感で捉えてもいいはずのものなのだ。

ふたりのミチルは、それぞれ置かれた状況・境遇も辿った結果もまるで違うけれど、重要な局面における選択の構造は驚くほど似通っている。どちらも自分を信じきれず、相対的に物事をよく理解しているように見えた、立場の強い相手に判断を委ねてしまったという点において。
強さに守られて自己決定から降りれば、間違えても正しくても自分は傷つかない。しかしその代わりに、自分の心との乖離に気づけなくなったり、もう戻れないと思い込んだりする。選んだ瞬間は正解に見えた決断も、うまくいかなくなった時「これは自分が選んだ」と言い切れず、途端に背負った重さを支えきれなくなる。引き起こした結果や程度の差は天と地ほどあれど、あらゆるものを削ぎ落として残る根幹には同じ形の過ちがある。ただ、明け渡した相手が違っただけだ。

揃いも揃って自罰的思考に陥り視野が狭くなっているが、直接的な被害者に対する罪悪感そのものよりも、自分の選択だと言い切れない中途半端なやるせなさや不甲斐なさこそが、人を深く苦しめるのだと思った。それは、向き合うのを恐れていた自分の弱さが引き起こした結果でもあるから。人を頼ることは美徳だけれど、責任から逃れることと混同してはいけないのだと、この作品は突きつけてくる。

それからなんといっても『月とアマリリス』というタイトルが綺麗だと感じた。

スミの遺体を三人で埋めた現場で美散が見上げた月。どんな時も、ただ何も言わず月はこちらを見下ろしている。いつも通り美しいままそこにあるのみで、万人に平等に冷たく頭上に降っきてはくれない。月は美散の、もう戻れない孤独と影を感じさせる象徴だ。
そして、「アマリリス会」。
小学生時代、放課後にお菓子を持ち寄って交わされる、他愛もない少女たちの会話の場。
孤独な月の下にいる人を、緩やかな輪につなぎ止めるおしゃべり。静謐さを感じるがまるで向こう岸に橋をかけるような印象を受けるやさしいタイトルだ。

アマリリス会では、些細な出来事に混ざって、少しだけ本音が漏れる。特定のトピックがむやみに重大に扱われることもなく、ただ平等に、同じ温度で聞いてもらえる場所。誰も救おうとせず、評価も結論も出さない。でも、思いが消えずに置いておける程よい距離。語り口の軽さと、想いの軽さは比例しないということを、自然に思い出させてくれる、ちょうどいい温度の場だ。誰かの事情を特別扱いせず、「そうなんだ」と置いておける場所があること。それが、誰もが持ち合わせた生きづらさを、日常に溶かしていく。

言葉にして誰かに聞いてもらうだけで、少し肩が軽くなり、目いっぱい息を吸い込めることがある。
誰かに打ち明けたいと思ったとき、それはそれ以上でも以下でもない欲求であり、求めているのは「正しい言葉を返してもらうこと」ではない。言葉が外に出ていく経路が確保されていること、その回路が閉ざされていないこと自体に、安らぎを覚えるのだと思う。自身を語ることを許される場があること、自分の弱さを思うまま語ってもいいとされるコミュニティの存在が、人生を左右したとしてもおかしくないと、この作品は伝えているように感じた。

生い立ちが重たい人物ばかりが登場し、人の弱さばかりが見えてくる物語ではあるけれど、決して読後感は悪くない。

ただ、家原に関しての言及が少なかった点は惜しい。結局みちるは、美散が過去の同級生であり、過去の為人や顔を知っているからこそ、何か事情があるなら知りたいと、献身に近い形で「美散の真実」を記事にしたのだろう。一方で、家原の事情にはほとんど関心を向けていない。同一事件を取り扱う記事は数多く溢れているのだから、その中に一つくらい、誰か一人くらいは、みちると同じくらいの熱量で書かれた、家原の事情にフォーカスした記事があってもいいと願う。

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

色々設定がてんこ盛りで、イマイチ読後の印象もぼやけ気味に。
人間って大なり小なりはあるにせよ、誰しもイヤなところを持った生き物だよなぁ。
一線を越えるか越えないか、人との出会いにより抑制されるか、加速されるか。
舞台も含めて北九州監禁殺人事件をモチーフにしてるのかな、だったらもっと筆者なりの解釈で犯人像を描いて欲しかった。

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

読むのに覚悟がいる本だった。
安易に手に取って、後悔した。
それでもきちんと最後まで読みたかった。

“世の中には第二、第三の家原はきっといる“そう確かにどうしようもなく悪い奴はいるだろう。人の弱みに上手に漬け込んで、あきれるほど上手に漬け込んで、従うしかないと思い込まされてしまう。世の中に事件が続く限り、第二、第三の家原はいるだろう。騙されないと断定できない。

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2026年02月14日

Posted by ブクログ

タイトルの意味がよくわからない。特に「月」ってなに?どこ??事件は大げさだし、現実味が薄い。最後の終わり方もうまくいきすぎて不自然でがっかり。読みやすくて引き込まれたから、フィクションだと思えばOK。井口さんの存在が唯一オモシロかった。やっぱりLGBTQ+が必要なのかな~?

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2026年02月03日

Posted by ブクログ

どーんと思い重厚な作品です。

私疲れてるみたいでこの内容は重すぎた...
今はPOPで軽いもの所望中。

違う時に読んだら、違う感想だな。
読み手の体調も感想に加味するとは。ふぅ

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

★3町田そのこのミステリ巨編とのPOPで興味がわいて手に取った。結果的には、届かない悲鳴を拾い上げる「町田そのこの小説」だった。ミステリー部分が重要じゃない。人が人を想うこと、理解したいと思う人がいてくれること、ひとりじゃないと気付くこと。罪も後悔も失敗も背負っていく覚悟をした人は強い。「叱って叱って、それから抱きしめる。」そうしてもらった事がある人は、きっと弱さに寄り添える。

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2026年01月28日

Posted by ブクログ

↓以下ネタバレです
最近、自分の中ではっきりとした考えがある。何かをする時に「誰かのため」「〇〇のため」という人がいるが、果たして本当に誰かのためなのか?自分のためじゃないのか?純粋に「誰かのため」という行為は、心の根底で考えるとほとんどないと思う。ほとんどが「自分のため」で、私はとてもそれを自覚している。「お金を稼ぐため」「自分の欲求を満たしたいため」「好かれたいため」「いい人に見られたいため」常にこの理由のどれかにあてはまっている気がする。自分のために行動を起こすこと。それ自体が悪事ではない。その心理を疑わずに「〇〇のため」って堂々と言ってしまう人がいる。この主人公「みちる」もそうなのではないか?










↓以下ネタバレです。
ということで、みちるのそういう「〇〇のため」が、不愉快だし、とても甘えた女性だと思っている。私にはそのようにみちるが見えてるので冷めた目で読んでいた。
一方では美散のインタビュー記事から、今回の殺人事件の真相がわかって、それだけは面白く読めた。
愛情を注がれない幼少期を送ってしまうと、大人になってから本当の愛と、偽りの愛の見定めができなくなってしまうんだなあ。と思った。
作中の中の印象に残った文書を記録しておく。
「信じるといううつくしい言葉の陰に、思考を委ねる弱さがあった。」
「心配とか応援とかって言葉を使えば、誰であっても人の人生に踏み込んでいいのかな」
「自分のとても好きな人が罪を犯していたと知ったら、それはもちろんショックやけど、好きっていう気持ちが消える理由にはならない、と思う。むしろ、そうせざるを得なかった苦しみに寄り添いたいって考えそうやし、世間から相手を守りたいって気持ちが湧く気がする。」

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2026年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

北九州でライターしている「みちる」が、事件を追う話。
これまで読んでた「町田そのこ」っぽくない雰囲気で始まって、作者を確認。なんでも初のミステリーなんだとか。
ストリップ劇場とか出てくると、桜木紫乃かと思ってしまう。
でもトランスジェンダーが出てきたところで、やっぱり町田その子だなって。ワタシはトランスジェンダー出てくると、なんだかなぁって思ってしまう。出てくる頻度多すぎな気がする。
読んでいると、なんとなく男性が悪で、女性が被害者的な印象になってしまうけれど、この男も父親に虐待されてたわけで、完全に負の連鎖なわけで、女性だけが可愛そうって感じでもないけど。

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2026年01月23日

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