寺地はるなの作品一覧
「寺地はるな」の「紙魚の手帖」「川のほとりに立つ者は」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「寺地はるな」の「紙魚の手帖」「川のほとりに立つ者は」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
世間のいう普通や幸せから少し外れた人達、でも誰にでも当てはまる気もする人達の短編集。
個々の葛藤が完全に解決する訳ではないが、それでも他者との繋がりを感じたり、自分から一歩を踏み出したりする場面が描かれており、心が暖まった。
「深く息を吸って、」が一番好きだった。心情の微細な部分まで追いかけて表現されているため、「きみ」が最後に立ち向かう場面の緊張感が手に取るように伝わってきて、短い作品ながらも最後は没入して読んでいた。
世間における「きみ」の濃度と、呼吸の深浅の比喩も、とても好きな表現だった。
一方で「対岸の叔父」は、世間に立ち向かうことが全てでなく、逃げる道もあると教えてくれるようで、