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誰からも愛された弟には、誰も知らない秘密があった。突然姿を消した弟、希望(のぞむ)。行方を追う兄の誠実(まさみ)は、関係者の語る姿を通し弟の持つ複数の顔を知る。本当の希望(のぞむ)はどこにいるのか。記憶を辿るうち、誠実もまた目をそらしてきた感情と向き合うこととなる――。痛みを抱えたまま大人になった兄弟が、それぞれの「希望(きぼう)」を探す優しいエールに満ちた物語。文庫化にあたり、書下ろし短篇を収録。(解説・山中真理)
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Posted by ブクログ
これはすごい。 寺地はるなさんのこの作品は、読めば読むほど自分の心がざわついてくる。 この物語の章の展開も秀逸だ。 大きな警察沙汰の事件があるわけではないのに、重大なことが少しずつ見えてくる重厚なミステリー小説のような展開で、章を読み終える毎に自分がハッとさせられることに気付かされる。 自分の奥...続きを読む底にある何かを突きつけられるようでいて不安になりつつ、自分以外に対しての距離感のようなものをつい測り直すような気分になった。 読後、不快感とも清涼感ともいえない、なんにも表現できない感覚が続いている。
⭐️希望のゆくえ 今回は寺地さんに人の心の奥底を見せつけられた。読んでいて自分が希望や誠望のようで苦しかった。希望がお菓子の箱を満たしていくことで、自分をも満たしていくように思えて救われる気がした。希望のゆくえは分からぬが、光があると思いたい。
寺地先生の本だなー。心の奥の見て見ぬふりしてるところをぐいぐい攻めてくる。 母親の描写が辛すぎた。 事なかれ主義。見て見ぬふり。 私もそれで、たくさんの人を傷つけてきたのかもしれない… 文庫版で、ラストの章が追加されてたということで、この章を読めて、少し心が救われた。
読み進めるほど、心が締め付けられていく。登場人物の抱える課題が次々と浮き彫りになると同時に、その痛みや葛藤が自分自身にも突き刺さってくる。 人間には誰しも、良い面と悪い面がある。本来は混ざり合っているはずなのに、それを二極化させてしまうこと自体が、苦しみを生んでいる。自分にはグレーを許せるのに、なぜ...続きを読むか他人には理想像を押し付けてしまう。それも無意識に。 芦田愛菜さんが、「その人自身を信じているのではなくて、『自分が理想とする、その人の人物像みたいなものに期待してしまっているのかな』と感じて〜(略)」と語っていたけれど、この小説はまさにそれを物語に落とし込んだようだ。 相手に期待してしまうことは、結局自分自身の可能性まで狭めてしまうのかもしれない。 この小説は、読む人によってまったく違う表情を見せると思う。そして、それぞれの感想の中に、その人の本質が隠れているように感じた。
自分のことも身近な人のことも親しい人のことも本当ってなんだろう 知る、分かる、なんて言葉では表せない 誠実と希望の兄弟も互いのことが分からない 弟が失踪した理由も分からないけど 探して、分かろうと、知ろうとする それ自体が大事なことなのかな、と思う
読み進めるにつれて、今まで読んだ寺地さんとは ちょっと違うな、重い内容だなと思ったのだけど 読み終えてみると やっぱり寺地さんらしい作品だったと思える、一言では言い表わせない作品でした。
そういえば前にも読んだなぁと思いつつ文庫版を買ったので読んだ。大事なことを、解説を読んで初めてそういう意味だったのかと気づいて、なんて浅い読書だったのかと自分にがっかり。でも、あのときはそういう読み方で精一杯だったのかも。 解説を読みたいから文庫版、もありかもと思えました。
暗いお話… 失踪した弟を探す兄も暗いし、 母親も嫌な感じ… 登場人物もみんな変わってる感じ… だけど、わたしはこの小説嫌いじゃなかったな。 不思議な主人公をめぐって、 いろんな人出てきたけど、 現実離れしてるような、かといって、失踪とか、意外とよくある話のような気もするし。 だけど、わたしの周...続きを読むりでは起きませんように…
全体的にうっすらとした暗さを孕んでいたけど、だからこそ夜寝る前に読むのにぴったりな小説だった。 そして、影があるから光もあるのだなと。
自分は空っぽの箱。他人の気持ちに沿うように生きている。 自分って何だろう。他人が自分に求める姿、それに応えようとする自分、でも本当の自分は違うかも知れない。自分って、周りから見える自分も、自分自身での評価も合わせて自分のはず。だから一言で、どんな人なんて片付けられない。 空箱に何かを詰めるのは自分で...続きを読むあり、周りの人でもあるのでは。
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