希望のゆくえ(新潮文庫)

希望のゆくえ(新潮文庫)

小説・文芸
693円 (税込)

3pt

誰からも愛された弟には、誰も知らない秘密があった。突然姿を消した弟、希望(のぞむ)。行方を追う兄の誠実(まさみ)は、関係者の語る姿を通し弟の持つ複数の顔を知る。本当の希望(のぞむ)はどこにいるのか。記憶を辿るうち、誠実もまた目をそらしてきた感情と向き合うこととなる――。痛みを抱えたまま大人になった兄弟が、それぞれの「希望(きぼう)」を探す優しいエールに満ちた物語。文庫化にあたり、書下ろし短篇を収録。(解説・山中真理)

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    希望のゆくえ(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    1513249
  • 電子版発売日
    :
    2024年02月28日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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希望のゆくえ(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    これはすごい。
    寺地はるなさんのこの作品は、読めば読むほど自分の心がざわついてくる。

    この物語の章の展開も秀逸だ。
    大きな警察沙汰の事件があるわけではないのに、重大なことが少しずつ見えてくる重厚なミステリー小説のような展開で、章を読み終える毎に自分がハッとさせられることに気付かされる。

    自分の奥底にある何かを突きつけられるようでいて不安になりつつ、自分以外に対しての距離感のようなものをつい測り直すような気分になった。
    読後、不快感とも清涼感ともいえない、なんにも表現できない感覚が続いている。

    0
    2025年01月01日

    Posted by ブクログ

    寺地はるなさんは、人間の心の機微の表現がうまいといつも思う。ひとつの思いのあとの細かい表現や、自然描写もとてもすてきだった。

    タイトルの「希望」を“きぼう„と読むか“のぞむ„と読むかで、タイトルから受ける印象がかなり違うと思う。どちらとも取れる読み方に、この小説のすべてが表現されているように感じた。

    あらすじは、突然失踪した「律儀で几帳面」な弟の希望(のぞむ)を探すことになった兄の誠実(まさみ)が、弟の知り合いを訪ね歩くうちに弟の様々な顔を知っていく。そして誠実自身も自分の感情と向き合っていく。また過去に希望(のぞむ)と関わった人たちも過去に想いを馳せ、今の自分と向きあう······。といった感じ。

    ことなかれ主義の兄と、相手の要求をすべて受け入れてしまう弟。家庭の影響で培われたものから、捜す兄と逃げた弟が新しく踏み出すまでの物語。自分自身がどんな人間かということを改めて考え、これからどうありたいかを考えるきっかけにもなる小説だった。

    文庫化にあたり書き下ろされた短編は、希望のその後がわかり、穏やかで安心できる作品だった。


    〈目次〉
    柳瀬誠実と弟の話 1

    山田由乃の話 もしくはコニー・アイランドの踊り子

    柳瀬誠実と弟の話 2

    柳瀬誠実自身についての話

    柳瀬誠実と弟の話 3

    有沢慧の話 あるいは花盛りの庭

    柳瀬誠実と弟の話 4

    シロツメクサと小平敦子の話

    小平実花子の話と檸檬ドロップ

    柳瀬誠実と弟の話 5

    重田くみ子の話 または箱の中

    柳瀬誠実と弟の話 6

    光

    解説 山中真理

    0
    2026年08月05日

    Posted by ブクログ

    希望の失踪を追った兄の誠実。弟の人間関係をたどることで誠実自身にも向き合っていくのがよかった。
    それにしても、これにでてくる母親、父親が怖い考えを持った人ばかりで気分が悪かった。
    希望と誠実、どちらも幸せになってほしいなぁ。

    0
    2026年06月06日

    Posted by ブクログ

    居なくなった弟は色んな顔を持っている。

    私も人によってきっとキャラが少し違う。
    そんな共通点から気になり読んでみた。

    所詮親も人。
    自己都合で生きてしまうものなのかもしれないと思うと自分が親になるのが怖くなった。

    事勿れ主義は言わば自分を振りにさせない自己防衛だからこそ、誰も救わない。自分すらも救いはしない。
    そんな当たり前のことに気づかされるお話でした。

    子供は親の道具ではない。
    そんなのわかってる。
    でも、気が付けば自分の為に動かし、自分に都合いい形の教育を強いてるのかもしれない。

    貴方の為に言っている。
    私はこの言葉が大嫌い。
    この言葉を使う人で
    本気で私の心配をしている人はいないと思う。
    でも、言葉は何故か残る。自分を否定したと言う事実と共に。
    だからこそ、全て消して消えたい時があるのかもしれない。

    弟が1番楽な自分で歩けていて欲しいと思うそんなお話でした。

    0
    2026年01月26日

    Posted by ブクログ

    寺西さんの作品にはいつも自分を見つめ直させられる
    親たちに腹が立つ、世の中こんな親ばかりなんだと思うと怖ろしいし、子を持つ親として自分は正しかったのか悩んでしまった

    自分はどんな人間なのか
    他人からはどのような人間だと思われているんだろうな

    0
    2026年01月25日

    Posted by ブクログ


    ⭐️希望のゆくえ
     今回は寺地さんに人の心の奥底を見せつけられた。読んでいて自分が希望や誠望のようで苦しかった。希望がお菓子の箱を満たしていくことで、自分をも満たしていくように思えて救われる気がした。希望のゆくえは分からぬが、光があると思いたい。

    0
    2025年09月23日

    Posted by ブクログ

    寺地先生の本だなー。心の奥の見て見ぬふりしてるところをぐいぐい攻めてくる。
    母親の描写が辛すぎた。

    事なかれ主義。見て見ぬふり。
    私もそれで、たくさんの人を傷つけてきたのかもしれない…

    文庫版で、ラストの章が追加されてたということで、この章を読めて、少し心が救われた。

    0
    2025年09月03日

    Posted by ブクログ

    読み進めるほど、心が締め付けられていく。登場人物の抱える課題が次々と浮き彫りになると同時に、その痛みや葛藤が自分自身にも突き刺さってくる。
    人間には誰しも、良い面と悪い面がある。本来は混ざり合っているはずなのに、それを二極化させてしまうこと自体が、苦しみを生んでいる。自分にはグレーを許せるのに、なぜか他人には理想像を押し付けてしまう。それも無意識に。

    芦田愛菜さんが、「その人自身を信じているのではなくて、『自分が理想とする、その人の人物像みたいなものに期待してしまっているのかな』と感じて〜(略)」と語っていたけれど、この小説はまさにそれを物語に落とし込んだようだ。

    相手に期待してしまうことは、結局自分自身の可能性まで狭めてしまうのかもしれない。
    この小説は、読む人によってまったく違う表情を見せると思う。そして、それぞれの感想の中に、その人の本質が隠れているように感じた。

    0
    2025年08月13日

    Posted by ブクログ

    自分のことも身近な人のことも親しい人のことも本当ってなんだろう
    知る、分かる、なんて言葉では表せない

    誠実と希望の兄弟も互いのことが分からない
    弟が失踪した理由も分からないけど
    探して、分かろうと、知ろうとする
    それ自体が大事なことなのかな、と思う

    0
    2025年07月23日

    Posted by ブクログ

    読み進めるにつれて、今まで読んだ寺地さんとは
    ちょっと違うな、重い内容だなと思ったのだけど
    読み終えてみると やっぱり寺地さんらしい作品だったと思える、一言では言い表わせない作品でした。

    0
    2025年02月03日

希望のゆくえ(新潮文庫) の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    希望のゆくえ(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    1513249
  • 電子版発売日
    :
    2024年02月28日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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