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Posted by ブクログ
人間誰しも人には見せないいろんな感情があって、どれを拾い上げるかは自分次第だと思う。
自分の大切にしたいものや人のために持ち出したいもの、誰かのために隠したいもの
すべてが愛おしくて美しい心の動きになる。
他人の感情を100%理解できることはないし、する必要もないと思う
けど、その人がどうしてその感情になったのか
どのような心の動きをしているのか想像して寄り添うことはきっとできる
川の底にある石を覗きに行くことはとても怖くて思わず足を止めてしまうことだし
拾い上げられるか、はたまた流されるか
結果はどうなるかは全くわからない
けど、川に飛び込む勇気と愛情はこの世で1番きれいでかわいらしい、あたたかい感情なのだと思う。
その勇気と愛情を常に持って生きていくことはすごく大変で難しいことだけど、そういう人間になりたいと思うし、自分ならきっとなれると信じている。
優しさに溢れたこの本を、いつまでも心に宿しておきたい。
Posted by ブクログ
読もう読もうと思いつつ、積読化していた本。なにげなく目を通したら引き込まれて、ああ今だなと思って読んだ。
“「無知」という罪”。
まずは知ることから、とかよく言うけれど、知ればいいのかというとそうではない。人の事情を知ることには責任が伴うと思う。知ったうえでどうするか。その問題をどう扱うかということはとても難しい。
ディスクレシアにADHD、家族との不和や過酷な生育環境。ディスクレシアなんて、私も子どもの頃は知らなかった。
自分の基準だけで生きていると、思いもよらないようなこと、知らないことが意外にもすぐそばにあったりする。
自分がたまたま恵まれていただけ。運がよかっただけ。それを忘れて、もしくは気づかずに、平然と相手を決めつけて裁いてしまう無神経さと傲慢さ。過去を振り返って、自分には心当たりがないと言いきれるか。たしかに無知は怖い。
けれど、知ったつもりになることもまた怖い。
そしてもう一つ、“せっかく助けてやっているのに”というこれまた傲慢さ。人を助けるときに優位性を感じてはいないか、対等な関係でいられるか。
先入観を完全になくすのは難しいけど、目の前の相手個人をしっかり見ること。一対一で向き合って知ろうとすること。心がけたいけど、自分の心に余裕がないと疎かになりがちな気がする。
知ったところで何もできないことも多いけど、そのままを受け入れることができるようでありたいな〜。とはいえ、受け入れられないのであれば距離をとるのもまた自衛なのかもな。
Posted by ブクログ
苦しくて 痛くて
ズシリと重たいお話だった
とても考えさせられた
私は…どうなんだろう。と
思い込みと自分勝手な解釈で
相手を傷つけていた事はないか?
こうあるべき。これが普通。
そういう意識で強要してこなかったか…
頭では理解して 手を差し伸べても
それは はたして正しかったか?
自己満足や分かったつもりの
押し付けではなかったか?
傷付けたりしてないか?
すごく すごく考えて
読みながら苦しくなった
とても理解出来ないような人も
それに至る出来事があった
そうなってしまうような背景があった
表面では分からないことは
理解するのも 受け止めるのも難しいが
偏った味方はしないように
心がけたい
伝えたいことは 言葉にしよう
そう思った
ラストは少し眩しい感じで終わった
よかった。。。
彼らの明日が良い日でありますように
Posted by ブクログ
読み終えて一番心に残ったのは、これは松木の秘密を追う物語であると同時に、清瀬の「人を見る目」が変わっていく成長の物語だったということ。
清瀬はこれまで、自分の経験や価値観を基準にして、人を判断してきたのだと思う。
「自分ならそんなことはしない」「どうしてそんな考えになるのだろう」と、相手の立場や、それまでにどんな経験をしてきたのかを想像することなく、人を分かったつもりになっていた。
でも、松木のことを知ろうとする中で、これまで見えていなかった背景や事情に触れ、自分の中の「こういう人」という像が何度も崩されていく。
その過程で清瀬は、人は自分が見えている一面だけでは決して分からないこと、そして「分かった」と簡単に結論づけないことの大切さに気づいていく。
そこで思い出したのが、ネガティブ・ケイパビリティという言葉。
すぐに正解を求めず、分からないこと、割り切れないこと、矛盾した気持ちを抱えたまま、その人を見続ける力。
「相手を理解する」ということは、相手を説明できるようになることではなく、むしろ「全ては分からない」と思えることなのかもしれない。
清瀬の変化を追いながら、自分自身も人を自分の経験や価値観で決めつけていないだろうか、と静かに問いかけられた一冊だった。
Posted by ブクログ
美しい装丁と静謐なタイトルから、穏やかな心温まるヒューマンドラマを勝手に想像してページを開きましたが、いい意味でその予想は裏切られました。
物語が突きつけてくるのは、他人を完全に理解することの難しさ、そして人間の心に潜む表と裏の顔です。「恋人、友人、家族――今目の前にいる人のことを、あなたは本当にどこまで理解できていますか?」という問いが、読者の胸に重くのしかかります。
作中で描かれるのは、綺麗事だけでは生きていけない現実です。「困っている人には手を差し伸べましょう、そして差し伸べられた側は素直に感謝しなさい」「歪みを抱えた人はみんな改心しましょう」といった世間の「正しさ」の窮屈さ。そして、「あの人は良い人」「あの人は悪い人」と、ほんの少しの表面的な情報だけで他人のレッテルを貼ってしまっていた自分自身の傲慢さを、読み進めるうちに痛感させられました。
作中で明かされるタイトルはこう続きます。
「川のほとりに立つ者は、水底に沈む石の数を知り得ない」
相手をすべて理解したつもりでいることの危うさや、見えているものの裏側にある深淵を言い得て妙に表しており、作中の台詞の数々がこれでもかと胸に突き刺さります。
万人にとっての分かりやすい答えが出るわけでもなく、ラストも綺麗さっぱりとスッキリ解決するような終わり方ではありません。しかし、読み終えたあとには、読前とは確実に違う視点や気づきをくれる、深く考えさせられる一冊でした。
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