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大阪の心斎橋からほど近い空堀商店街で「ソノガラス工房」を営む道と羽衣子。兄の道はコミュニケーションが苦手で、「みんな」に協調することができない。妹の羽衣子は、何事もそつなくこなせるが、突出した「何か」がなく、自分の個性を見つけられずにいた。正反対の二人は、祖父の遺言で共に工房を継いでからも衝突が絶えなかったが、ある日「ガラスの骨壺が欲しい」という依頼が舞い込み――。兄妹が過ごした十年間を描く傑作長編。
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Posted by ブクログ
兄・道の言葉は心に響くものが多い。自分が子供の頃に出会いたかったなと。辛い時には読み返したいし、お守りみたいな一冊。
「わたしはなんにでもなれる」は前進させるコトバであり、心を引っ張る呪いのコトバでもあった。 寺地はるなさんの紡ぐ物語がわたしはやっぱり好きだなぁと、読み終えてすぐにそう思う。 自分も含めて上手くスマートに生きたいと思いながら、もがいている不器用な登場人物達が、劇的に何かが変わることがなく少しずつ勇気...続きを読むを出して前に進んでいる姿を感じることが出来るから。 この作品は、「発達障害と才能がセットに考えられているのがおかしい」ことにも触れられている。 何かが出来ないから、何かの才能はあるハズだ。物語風にしたらこれは定石であるが、現実的には違う。いや、そうであってはならない。 自分はこの世で自分だけ。 自信を持って胸を張って生きていく勇気をもらえた。
タイトルと表紙の美しさに惹かれて読み始めました。祖父のガラス工房を継いだ兄妹、道と羽衣子の10年間の心の成長物語。兄の道は人とのコミュニケーションが苦手で、いわゆる空気を読むとか協調することが出来ない。妹の羽衣子はなんでもそつなくこなせるけれど、突出した何かが無いことにコンプレックスを持っていた。正...続きを読む反対な2人は、お互いが嫌いで苦手と感じていたけれど、ガラス工房を共に営みながら、次第に歩み寄って行けるようになる。 大切な家族を失って嘆く人に、「泣かないで」「前を向いて」と声をかけがちだけど、その言葉は必ずしも相手に寄り添うものではないということ。前を向けないのなら、まだ前を向くときではないということ。ガラスのように繊細な人の心を丁寧に書き表した秀作だと思う。特別でなくても、人より優れていなくても、日々を誠実に生きている人の姿はそれだけで美しいと思う。 大切なことに気付かされました。
(診断を受けていないものの)発達障害である兄の道と、何でも卒なくこなす妹の羽衣子が祖父のガラス工房を引き継ぐ過程で、様々な衝突を繰り返しながら互いにとって心地の良い距離感を見つけていく物語。 作品全体としては優しく心落ち着くものであるが、「普通」とは何かなど心に鋭く刺さるメッセージが込められていて、...続きを読むハッとはせられる物語でした。
私の中にある言葉では、表しきれないほどに考え方も感情も動かされた。普通ってなんだろう。できて当たり前、できないのはおかしい、誰しもが常日頃使っている「普通」という言葉。この言葉には、私の中では何も意味していない、個人の考え方という個性の色で表されるものだとなんとなく感じた。この本の道は、確かに才能が...続きを読むあるのかもしれない。けれど、そんなの誰にでもあって、ないもので。決めることはできない。ただ後悔しないように生きていこうと思った。自分の人生だから。
発達障害だろう道 それを見てきて優等生になる位置を自分の生きる場所に決めた2人の生き様がそれぞれ面白いな、相容れない2人だけどお互いを分かろうとして近づける関係はいいね。甲高い声出すおねーちゃんは自分も苦手で最初にうわーって感じだったが 2人で食事出来る関係になる終盤に好きになりました。ただ葉山さん...続きを読むの今後他の誰かを好きになることはない断言と三田村の道に近づく理由と父親の道を障害者でしか扱わないしょーもない人間の登場する意味がわからないのがある今日この頃
確かに言葉は正しく使わないと相手に伝わらない場合もある 障害ではなく、人に伝える言葉は曖昧ではいけない。
発達障害の特性を持つ道と何でもそつなくこなす羽衣子。祖父のガラス工房を継いだ二人はぶつかり合いながらも互いを認め合う。彼らの師匠・繁實さんの言葉「障害があるからかならず才能もあるはず、みたいな考えかた、俺は嫌いや。」は金言。要再読の名作!
とても好き。 誰かみたいになることはできないし、誰かのことを完璧に理解することもできない。 でもそれはぜんぜん悲しいことなんかじゃないと思える。 静かに終わっていく感じも良い。 この工房が本当に存在していて、今もここでふたりの日常が続いてるんだろうな、私もここに行ってみたいな、なんて想像をしてし...続きを読むまう。
発達特性の強い兄と、なんでもソツなくできるが突出したものがないことに引け目を感じる妹が、反発し合いながらも一緒にガラス工房を営む中で理解しあっていく。一つ一つのセリフやエピソードが読む人の心の琴線に触れる傑作。砂村かいりの解説も、作者への深い理解とリスペクトが溢れ、秀逸。
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ガラスの海を渡る舟
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寺地はるな
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