無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
大阪の心斎橋からほど近いエリアにある「空堀商店街」。そこには、兄妹二人が営むガラス工房があった。兄の道は幼い頃から落ち着きがなく、コミュニケーションが苦手で、「みんな」に協調したり、他人の気持ちに共感したりすることができない。妹の羽衣子は、道とは対照的に、コミュニケーションが得意で何事もそつなくこなせるが、突出した「何か」がなく、自分の個性を見つけられずにいる。正反対の性格である二人は互いに苦手意識を抱いていて、祖父の遺言で共に工房を引き継ぐことになってからも、衝突が絶えなかった。そんなガラス工房に、ある客からの変わった依頼が舞い込む。それは、「ガラスの骨壺が欲しい」というもので――。『水を縫う』『大人は泣かないと思っていた』の寺地はるなが放つ、新たな感動作! 相容れない兄妹ふたりが過ごした、愛おしい10年間を描く傑作長編。
...続きを読むPosted by ブクログ 2024年04月19日
十年以上に渡る兄妹の長い物語。
二人の噛み合わない会話が、時を経てだんだん歩み寄り、お互いを認め合うものに変化して行くのが何とも温かい。
終盤は掛け合いみたいな感じになり、関西弁も相まって面白かったです。
二人の生み出すガラスを想像しながら、とても美しいものなんだろうと感じました。
さらさらと読めて...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月26日
面白かった。
一気読み。
祖父からのガラス工房を営むそれ兄妹。
兄は自閉症?
家族のそれぞれの想い。
ガラス作品は大好きなので、サクサク読めた。
人はそれぞれ違う。
理解することも難しい。
でも それぞれ違って当たり前。
理解出来なくても、それを認める。
うん、大事なことだ。
とても良い作品...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月22日
羽衣子と兄の道
普通には行動できない兄、道はいつも特別扱い 小さい頃から何でも出来てあたりまえとされる羽衣子は兄が嫌い
一方ですぐに感情的に泣き喚く羽衣子を道は苦手だ
そんな二人が祖父の残したガラス工房を引き継ぐ中で少しずつ理解し合っていく 許容し合っていく、、
なぜか兄より羽衣子のでこぼこが次第に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月30日
寺地はるなさんは身内にASDの方がいるのでしょうか?もしくは、ものすごく丁寧に学ばれている様子。
私は、発達障害の方と関わる仕事をしていますが、表面的ではなく、本質を捉えた寺地先生の作品に心が温まります。川のほとりに立つものはでも思いました。
発達障害って何か特別な才能あるんでしょ?という、一見相手...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月22日
『ガラスの海を渡る舟』
<小説より>
「前を向かなければいけないと言われても前を向けないというのなら、それはまだ前を向く時ではないです。」
「手っ取り一人前になる方法なんかない。毎日同じ時間、同じ量の仕事をするんや。そうやって少しずつ身につけることしかでけへん」
――――――――
【主人公】
...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月17日
装丁も綺麗で気になっていた本。
一気に読んでしまった。
みんなが出来る事が上手くできない道と普通に出来る羽衣子。
それぞれを理解できない。
私もそんな家族がいたらそう思ってしまうのかもしれない。
でも、人はみんな違うもの。
わかっているけど、みんなと同じ事が出来るのが当たり前と思ってしまっている。...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。