いつか月夜

いつか月夜

小説・文芸
1,760円 (税込)

8pt

「寺地さんの作品の中で、一番好きです」原田ひ香さん
ぼくたちは、夜を歩く。眠れない夜に。不安な夜に。静かで、藍色で、心細い。でも歩かずにはいられない。そんな夜に。


「一緒に歩かない?」
会社員の實成は、父を亡くした後、得体のしれない不安(「モヤヤン」と呼んでいる)にとり憑かれるようになった。特に夜に来るそいつを遠ざけるため、とにかくなにも考えずに、ひたすら夜道を歩く。そんなある日、会社の同僚・塩田さんが女性を連れて歩いているのに出くわした。中学生くらいみえるその連れの女性は、塩田さんの娘ではないという……。やがて、何故か増えてくる「深夜の散歩」メンバー。元カノ・伊吹さん、伊吹さんの住むマンションの管理人・松江さん。皆、それぞれ日常に問題を抱えながら、譲れないもののため、歩き続ける。いつも月夜、ではないけれど。

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いつか月夜 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    もっちゃんと冬至の静かなお話。トーンが抑えてあって良かった。

    實成の父が亡くなった。モヤヤンが部屋にいる。塩田さん親子と夜に散歩する。娘はエリザベート・ネコスキー一世と名乗る。ザベ子と呼んでいる。しかもザベ子は塩田さんの娘ではなかった。ザベ子が熊と呼べと言い出す。

    夜の散歩の人数が増える。伊吹さんと、松江さん。母に荷物を送らなくてもいいと言ってるのに送ってくる。熊が実の親に連れ帰られて、出て行かないように監禁される。みんなで救いに行く。

    0
    2026年06月05日

    Posted by ブクログ

    夜中に歩いてる人たち同士で、偶然合って、だんだんと繋がっていく姿、支えようとしている姿にあたたかみを感じました。
    最後はやっぱり家族だなあと、しみじみと感じました。
    元カノの伊吹さんと特に色々とあったけど、最終的には伊吹さんの方からいなくなって、これでお互い良かったのではと思った。それぞれの優しさも伝わる物語だなと感じた。

    0
    2026年05月29日

    Posted by ブクログ

    1冊を通して、特段目立った場面展開がある訳ではなく、深い繋がりがある訳でもない、不思議な繋がりの人たちをただ夜をお散歩するだけのお話。人には何とも形容しがたいぼんやりとした不安や悩みがつきもの。そういった気持ちを、穏やかに丁寧に、時にはクスッと笑っちゃう表現で描いていて、そこが『いつか月夜』の大好きなところだなあと再読して改めてしみじみ思った!
    特に理由はなく、ただぼんやりのんびり夜を散歩するのって、もしかしたら凄い気分転換になるのかもしれない…!
    あと、實成って苗字がかっこよすぎる響きだと感動すら覚えたのは私だけ?笑 えびの背ワタを取るところとか、實成の自炊場面が何気に好きだという新しい発見もできました。笑

    0
    2026年05月04日

    Posted by ブクログ

    寺地作品の好きランキングでかなり上位に食い込む、これは。最近は家族のことを書いてるのをよく読んでたけど、家族じゃない人との交わりメインの寺地さんもいいんだよな〜。「いつか月夜」のタイトル回収も美しかった。ミスチルの「足音」みたいな一冊。

    おこがましいけど、實成くんと人間関係に対する価値観が結構近いと思った。必要なときに近づいて役割が終わったら離れていくって諸行無常感について、丁寧に言語化してくれた。
    あと、人間関係って良くも悪くも「出会い直す」瞬間ってあるのを思い出した。「いい人だと思ってたけどそうでもないよね」を描くときの、絶妙に人を苛つかせるレベルの人間の裏表が好き。(でもその人の背景の描写がしっかりしてあるから「そういうこともあるよね、人間だもの」と納得せざるをえない)
    良いほうの出会い直し、私は泣きそうになってしまった。その部分が良すぎて脳内で映像化してた。
    モヤヤンの話は思ったより少なめ。

    0
    2026年03月28日

    Posted by ブクログ

    元恋人だったり同じ職場の人だったり関係性は複雑だけど、家族や恋人、友達以外でお互いに干渉せず、否定もせずになんとなく話ができる相手がいることすごく素敵でした、それにわざわざ話さなくても散歩してるだけで、特に話をしなくても間が持つっていうのも。

    0
    2026年03月21日

    Posted by ブクログ

    いつも月夜ではないけれど。読み終えてまずタイトルが秀逸で美しいなと思った。
    立場も年齢もまったく違う5人の夜の散歩から、それぞれの在るべき日常に、守るべき新たな生活に戻っていく。「可能性が少ないって、もう何者にもならなくていいって自由だね」可能性は無限だし何者にでもなれる、そういうことばかり叫ばれる現代でも、視点をかえると気が楽になる捉え方ができるなあ。素敵な作品だった。

    0
    2026年09月20日

    Posted by ブクログ

    p229
    私なんかもう何者にもなれないもんね。でもね、何者かにならねばならないというプレッシャーもない。
    ピアニストになれるわけじゃないし、って母は言ってたけどじゃあ今の私は自分の楽しみのためだけにピアノを習える。それって意外と悪くないよね。可能性が少ないって、もう何者にもならなくていいって自由だね。

    0
    2026年09月08日

    Posted by ブクログ

    眠れない夜の散歩。
    得体の知れない不安を遠ざけるために歩くうち、いつしか仲間が増えていく。
    割りきれない想いを有耶無耶にしない
    優しいけど強い人たち。

    0
    2026年09月07日

    Posted by ブクログ

    慣れる必要のないものには慣れてはいけないのだ。
    自分は自分のままで、変わりながら進んでいきたい。
    後半にかけての名言ラッシュがすごい。
    時間を開けて読み返したい。

    0
    2026年08月28日

    Posted by ブクログ

    眠れない夜に、不安な夜にひたすら歩く。いつしか一緒に歩いてるメンバー。誰もが不安をかかえて、何かしら感じるものがあって歩いている。實也はその不安をモモヤンと呼んでいる。面白い表現で不安に名前がつくとより具体的になる。實也の言葉がとてもいいなあと思う。丁寧な作品。

    0
    2026年07月20日

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