寺地はるなのレビュー一覧

  • 雨夜の星たち

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    ネタバレ

    他人に感情移入はしない。
    でも感情はある。
    これがとても刺さった。

    感情を分かち合えないと心無いように思われることってあるけど、ただ同じ感情を持たないだけ、なんだよな。

    「暗黙の了解」のような空気を読むことを当たり前にされ、それができないと出来損ないのように思われる風潮は本当にしんどいと思う。
    そしてそのしんどさはちゃんと感じるんだよね。

    誰も悪気がないからこそ救いがないような感じもした。
    傷つける意思がなくても、傷つく人はいるし、それはその人のせいではないし。
    特にお姉さんのとのやり取りは心に染みた。
    でも無理をしなくても一緒に過ごせる相手はいるし、どんな人でも誰かが必要としているのか

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    2026年04月13日
  • 世界はきみが思うより

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    えらいねとかかわいそうにとか、人の気持ちを勝手に決めつける言葉を自分も軽率に使っているかもしれないなと気付かされた。自分の痛みには敏感なくせに他人の痛みには鈍感なまま大人になってしまったな、と。主人公達の周りの大人のように、おかずシェアの会のように自分一人では難しいことを、他人と分け合いながら生きていく姿を見せて、頼って良いんだよ、あなたは間違ってないよ、と子供に気づかせてあげられる生き方をしたいと思う。
    登場人物みんなに幸あれ!!と爽やかに言いたくなる読後感。

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    2026年04月12日
  • 水を縫う

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    さらさらと読めて、内容やメッセージ性の満足度がとても高い作品だった。おばあちゃんのような子育てがしたい。偏見や押し付けなどない世の中であってほしい。寺地さんの作品を他にも読んでみたい。

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    2026年04月11日
  • ガラスの海を渡る舟

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    人と同じ事が出来ない道と何でも無難に出来る羽衣子の兄妹は幼い頃から仲が悪い。そんな2人が祖父のガラス工房を引き継いでいく物語。不器用だけど道は人の本質がわかっている。曖昧な言葉は通じないし、お世辞を言ったり空気を読んだりしない。そんな道を嫌っていた羽衣子だが、いつしか道の言葉に救われる。2人の恋、両親のことや、ややこしい親戚の話、師弟関係…いろいろな事をそれぞれが受け止めて進んでいく物語で所々じんわりウルっとさせられる。

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    2026年04月11日
  • 川のほとりに立つ者は

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    少しずつ読み進めていたけれど、終盤からの展開が面白くて一気に読み進めてしまった。

    他者との関わりや障害への理解の難しさを掘り下げながら展開される物語。主人公が恋人の抱える秘密を追っていく過程は価値観の違いや共感・理解の難しさを丁寧に描いていると感じた。

    発達障害への理解が広がった現代だからこそ、「知っている」ことで生まれる余計な配慮や先入観が、当事者を苦しめてしまう側面もあるのではないかと思う。人は簡単に「

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    2026年04月10日
  • 世界はきみが思うより

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    ネタバレ

    すごくよかった。
    ほっこり、ほっこり、ああなるほどなぁ、いい話だなぁと読み進めていた。
    冬真の母最強じゃんと、いいなこうありたいなぁという感想で読み終えると思っていたところ、、最後の数ページで止まらないくらい号泣した。
    全ての登場人物の背景や思いが、それぞれに違って、想像できて、ぐっときた。
    自分に重なるところもあるのかもしれないけど、心に刺さった作品になった。

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    2026年04月08日
  • カレーの時間

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    とっても大好きな作品。装丁もステキ、、美味しそう。

    最初は頑固でデリカシーがない祖父のことが苦手だったけれど、過去の回想を読んでいくうちに、家族への愛情や決意がちゃんとあったことを知れて、見え方が変わっていった。

    ただ、その過去を知れるのは読者だけで、桐矢たちはそこまで知ることができない。だからこそ、すべてが解決するわけではないもどかしさがあって、それがとてもリアルだった。

    人は簡単には「いい人」「悪い人」で分けられないし、過去も消えない。でも、一緒にカレーを食べる時間の中で少しずつ距離が縮まっていく感じがとてもよかった。派手な話ではないけれど、じわじわ心に残る、人間らしい物語だった。

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    2026年04月05日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    読み終わった後に、その人たちの人生があり、いろんな場所で生きていて、感じる感情。当たり前のことだけど、なぜかそれを眩しいと思わずにはいられなかった。
    それは、自分に対する悲観的な感情ではなく、物語に登場する人物同様に自分にもあの時にしか存在しなかった光のようなものがあり、それが切なくもあり敬意のようなものを感じたかもからかもしれません。
    他人にたいして感じる感情を各自がラベルを貼って見ている。
    私は、 自分が誰かを見るとき、また誰かに見られる時にどれだけ本物に触れているだろうかとふと怖くなりました。

    とても素敵な本に出会えてよかったです。

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    2026年04月04日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    目線(中心人物)が変わる構成、展開の楽しさ、着地感がよかった。「あの子は花を摘まない」に共感する。苦しかったこと、迷惑かけたこと、苦しませたことがつぎつぎと浮かんで消えるこのごろ、p153ではっとする、すがしいくらいに前を向いていきたい。

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    2026年04月02日
  • 水を縫う

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    家族との関係性をとらえ直すことのできるお話。
    後から分かることもある。今、全て分かろうとしなくていい。
    そんなほっとする気持ちになれた。

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    2026年04月01日
  • ぬすびと

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    やっぱり寺地さんの小説が好きだと噛み締める。優しいけど強く逞しくあったかい。鳴海と彌栄子、おばさんとおばあさんの友情が素敵で尊く感じる。喫茶店でバイトをしてた鳴海が5歳の男の子守り、しかも住む世界が違うと感じるほどの家で。タイトルの「ぬすびと」は実は大切なものだったんだと感じる。鳴海と暖(夫)の関係ややり取りがすごく好き。この男と死んでも別れたくないと思えるって幸せだよね。特にこの物語の中では強く感じる。彌栄子が現実に向き合うたびに強さを取り戻せる人で良かった。どの言葉もほんと大好きだし心に刻みたくなる。

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    2026年03月31日
  • ぬすびと

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    ネタバレ

    誰もが正しくなんて生きられなくて、もがきながら、まちがえながら、毎日を生きる。そんな日々の中でも、誰かのことを想う気持ちは、とてつもなく尊くて愛おしい。彼女たちの関係性はとても素敵で、歳を重ねてもそれが変わることはなかった。帯に書かれている、「傷も時間も刻んだ体で、どこまでも自由に踊り出すための物語」という言葉が、全てだった。切なさや苦しさを感じながら読み進めているうちに、いつの間にか前を向いていた。大切なものをもらえた気がする。不思議と気持ちが軽くなった。

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    2026年03月31日
  • ぬすびと

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    鳴海はバイト仲間のエミリに子守りバイトを紹介された。なぐも製菓の社長夫妻の息子さんだ。栄輝は幼稚園児だったがほとんど登園していない。

    南雲家ではお手伝いの三枝さんなど、楽しい時間を過ごした。特に奥さんの彌栄子さんとは気が合った。夫の忠雄さんとはうまくいかない。

    恋人の暖とはうまくやっている。弟の宏海は問題児だ。トラブルを起こして警察に逮捕された。弟を落ち着かせて南雲家にいってみると、解雇された。忠雄さんが倒れた。

    20年経った。母がそちらに行っていないか?と栄輝から電話がある。翌日電話してみると、すぐに帰ってきたらしい。

    彌栄子さんを訪ねてみた。お墓に忠雄のお骨を収めたらしいが…

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    2026年03月30日
  • 雫

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    じわじわと温かくなる話でした。。
    読めて良かったです。。
    永瀬珠としずくは同級生。
    珠はジュエリーリフォーム店で働いており、しずくは、そのジュエリーを加工する職人。
    中学時代に出会った、性格が全然違う2人が、友達になり、45歳になる。その時の永瀬珠さん目線で話が進んでいく。
    今日が雨でよかった。雨は流れて海へ行き、そしてまた雨になる。何かが終わって何かが始まる。

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    2026年03月29日
  • いつか月夜

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    ネタバレ

    父の死後に時々不安など負の感情に駆られるようになって、それを断ち切るために夜な夜な町を歩いている主人公。歩いている時に偶然出会った会社の同僚とその知り合い、元カノとその知り合い。それぞれに悩みを抱えた人たちが「夜の散歩」に加わっていく。

    知り合い以上友だち未満、みたいな、お互いに深いところには触れないけど、それでいてお互いを思い合っている(だんだんそうなっていく)関係が素敵だと思いました。私も夜にウォーキングをするので、そういう仲間がいればいいなと思いました。

    個人的には主人公たちの恋愛観に印象を受けました。主人公は「いつもそばにいて同じものを眺めて笑い合えるような恋愛関係」を望んでいる。

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    2026年03月29日
  • 川のほとりに立つ者は

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    2023年の本屋大賞ノミネート作だったらしい。
    どこらがそこまで良いのかはよくわからないけれど、私はなんとか読み終わったなぁという感想。松木くんが意識を取り戻すまでが長くて単調に感じられてしまったのと、樹くんが意識戻ったらしばらくして松木の意識が戻ったのが現実的ではないように感じたのと(医者なので仕方ない)、最初「清瀬」が男だと勘違いして読み進めて、え?婚約者?は??男同士で結婚?いや良いんだけど、そもそも唐突に恋人出てきたな、いや男性同士で誰もつっこまない世界??ってなって、あら女の人でしたかなんてやってたので、最初から物語に入れなかったためかと思われる。
    女性男性名は分かりやすくして欲しい

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    2026年03月28日
  • いつか月夜

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    寺地作品の好きランキングでかなり上位に食い込む、これは。最近は家族のことを書いてるのをよく読んでたけど、家族じゃない人との交わりメインの寺地さんもいいんだよな〜。「いつか月夜」のタイトル回収も美しかった。ミスチルの「足音」みたいな一冊。

    おこがましいけど、實成くんと人間関係に対する価値観が結構近いと思った。必要なときに近づいて役割が終わったら離れていくって諸行無常感について、丁寧に言語化してくれた。
    あと、人間関係って良くも悪くも「出会い直す」瞬間ってあるのを思い出した。「いい人だと思ってたけどそうでもないよね」を描くときの、絶妙に人を苛つかせるレベルの人間の裏表が好き。(でもその人の背景の

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    2026年03月28日
  • ガラスの海を渡る舟

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    何冊か持ってはいるけど初めましての作家さん
    寺地はるなさん。(ヨミタカッタノ!)

    未来屋書店100イベントで、サイン入り文庫として手に入れたうちの一冊。ウサギさんのイラストがサインに添えられて、かわいい。

    寺地さん、こんなに読み心地が良いなんて
    早く違う作品も読みたーい!

    ガラス工房でガラス作品をつくりながら成長していくお話ですが、ステキなフレーズが満載。
    いわゆる発達障害という個性を持つ兄と、
    いわゆる普通に過ごせるが無個性な妹。
    お互い苦手意識で関係が上手くない兄妹。
    兄視点の章が特に良く、次第に兄を認めはじめる
    妹の関西弁が心地よい!

    プロジェクトヘイルメアリーからの一冊だったの

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    2026年03月26日
  • ぬすびと

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    寺地作品の好きを更新。
    明るいだけの話ではないが、
    独特のユーモアや造語にクスッとし、
    好きな会話や場面もたくさんあった。
    子どもも含めた人との距離感やそれぞれを尊重する向き合い方には、いつもハッとさせられる。

    過去の失敗も別れも、傷も、それこそが人を作り、いつからだって踊り出せると、押しつけがましくない優しさで、背中をそっと押してもらえた。

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    2026年03月24日
  • 世界はきみが思うより

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    読みやすかった。寺地さんの本は2冊目なのだが、1冊目は感想も書いているのに思い出せない。大丈夫か?自分。

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    2026年03月23日