あらすじ
空想の世界に生きる母、愛人の元に逃げる父、その全てに反発する姉、そして思い付きで動く適当な祖父と比較的まともな祖母。そんな家の長男として生まれた山吹は、幼い頃から皆に合わせて成長してきた。だけど大人になり彼らの《嘘》がほどかれたとき、本当の家族の姿が見えてきて――?
これは破綻した嘘をつき続けた家族の、とある素敵な物語!
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Posted by ブクログ
困らせる人、問題を起こす人、たくさんいるが安全な場所から責めないようつとめたい。もし気づいてない家族の抱えた問題にも、神様的な人にでも頼ってみたい。
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自分以外の人間のために生きたらダメ。人生に失敗した時、生き詰まった時、絶対、それをその誰かのせいにする。その誰かを憎むようになる。そんなのは、よくない
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映画を観たあと、原作も読んだ。
映画はやっぱり景色がきれいだったし、同世代のわたしにとって、家の中の様子や小道具が懐かしかった。
役者さんの丁寧な演技や方言もよかったなあ。
小説では、映画で省略された事情や考えていたことなどが細かいところまで分かったので、読んでよかった。
家族であっても、愛せない、理解できないこともあって当たり前で、それでも、存在を認めてかかわる、そんな形でもいいんだと思うと気持ちが楽になりました。
小説から抜粋
「役に立たないものがごくあたりまえに存在をゆるされる世界は、なんと豊かなのだろう。」
本が大好きなわたしにとって、強く心に響いた。
この平和な世界がこれからも続きますように。
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家族うまくできない人たちの話。子どもを持ったからって直ぐに完成系の父母になれるわけじゃないもんね。山吹じゃないけど、私は架空じゃない犬と猫を飼っていたおかげで生きてこれた。山吹が最後リアル犬をお迎えしたけど、絶対家族を幸せにできる人だから、頼との赤ちゃん来てくれたら良いね。頼にも笑ってもらって幸せに暮らし続けてほしい。そして父母が目が覚めて同じ価値観で過去を振り返るところは物語だなぁって絶望感あったな。現実では其々見てる世界も体感も違うからそう簡単には答え合わせできない。私も体力あるうちにもう一度わんこ飼いたいな!
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凄く好きな作品。少しだけ似たような環境で育ったからこそ「自分以外の人間のために生きたらダメ」という言葉は響いた。自分や誰かを守るためにも優しい嘘はあっていいと思う。大切にしたい。
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全然似てないんだけど、親近感がある家族。こんなふうに思うことあったなとか、あの時のあの気持ちは、これと同じかもと思ったり。
みんなが少しずつ空想から抜け出して、遊園地に行ったところはなんか良かったな。
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青磁を失ったことは同情するけど、あからさまに兄弟に優劣を付け紅と山吹と向き合わない母に対しては憤りを感じたな。 だからこそ、山吹のエッセイに気持ちがいっぱいになった。 共感したり、納得したり、グサッときたりする台詞や表現が多く、何度も読み返したい作品。あと、九州弁がとても良い。
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自分勝手で嘘つき、まともな大人が一人もいない!破綻寸前な羽猫家。長男山吹も嘘をつき、空想することで現実から逃げていた。
大人たちの身勝手の皺寄せが、子供たちの自立を急かしているようで切ない。都合のいい救いはない、それが現実。でも、この話が自分の存在を肯定してくれた気がして温かな気持ちになれた。祖母の言葉で涙が出た。
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切なさいっぱいの家族
でも年を経ていく山吹と紅はもう不憫な子達ではなくなった
強かったり弱かったり色々な人達が目の端でお互いを気にしながら支え合っているような、
この家族が家族に戻れてよかった
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人は自分のための人生を生きている。子どもの真心を真摯に受け止め内省する親は、きれいだが無意味である。生きていないから。何らかの理由を持ってつく嘘は、受け入れる必要がなく、ただそこにあることを認めてあげれるだけでいい。問題が筋道通りに綺麗に解決されることなく、ぼんやりと受け入れられる形に変化していき、過去のものとなり、成長のもとになったと少しでも思えるようになる。ごっついい作品でした。
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北澤平祐さんのイラストの表紙がとてもかわいい。
ですが、内容はなかなかヘビーでした。
主人公の羽猫山吹は、頭の中で飼っている架空の犬を撫でることで辛い現実をやり過ごしています。
羽猫家には山吹の姉の紅曰く「まともな大人がひとりもいない」状況です。
祖父は色々な事業に手を出しては失敗し、父親は家業の工務店の仕事を放り出してフラフラしているし、祖母は骨董品屋を経営し家事はほとんどしない(でも、家族の中では一番マシ)、母親は次男の死を受け入れられず心を病み家族への関心を失っています。
子どもって、本当に不自由で無力な存在だなぁと思います。生活の全てを親に依存しているので親に従わざるを得ない…。
今作は、機能不全家庭に育った子どもたちが自分の人生を見つけていく物語でした。
山吹が8歳の頃からの30年間を描いています。
山吹は母親のためにとある嘘をつき母親を守ろうとしますが、祖母はお母さんから離れて暮らしなさいと言います。また「自分の人生を生きなさい」と言うのです。「誰かを助けるため、守るために、って言うたら、聞こえはよかよ。でも、人生に失敗した時、行き詰まった時、あんたは絶対、それをその誰かのせいにする。その誰かを恨むようになる。そんなのは良くない」と言うのですが、まさにその通りだなぁと思います。
自分の人生を生きることで、山吹と紅は大人になってから親たちを許す訳ではないけれども認めて受け入れることができるようになります。
許せないことは許さなくていい、立場が違う人の選択を笑うな、という寺地作品によく出てくるメッセージが相変わらず良くて、寺地はるなさんという作家を改めて好きだなぁと思いました。
Posted by ブクログ
家族って難しいよねとこの本を読んでつくづく思い苦しくなった。でも時が経てば良い方に変わることもあるし、変わらない良さに気づくこともある。あの辛かった思い出も、暗闇のような苦しかった日々も、振り返ってみたら少しはマシな人生だったと思えは日が来るのかもしれない。家族とは綺麗事ではないことばかりだけど、踏ん張って生きるときに差し込む光と希望に感動した名作小説でした。
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家族の縁は切っても切れないってことを教えてくれたなぁという感想
家族に敵意を向ける姉の気持ちも間違いではないし、母の世界を守りたかった山吹も間違いではないと思う。
父だって、母だって、まぁ時には逃げ道も必要よねぇ。
最後はみんなで笑って過ごせたのが救いだな、と。
やっぱり架空でも犬は癒し
Posted by ブクログ
2026/01/28
登場人物の紅と頼と山吹のことがすごく好き。
自分も姉ちゃんいるけれどやっぱり姉ちゃんって良いよなって思った。自分のことを嫌っててもどこかで愛してくれてたり、その優しさに救われる時が多々ある。そして母親とはまた違う形でくれる愛情も。
それと母親が子供を亡くした思いのところは切なかった。わかってあげられなくてごめんね。、
Posted by ブクログ
何かのきっかけで普通の家族が一瞬で崩壊してしまう、そんな家族の物語
大人は自分勝手に逃げることができるけど子どもはそうはいかない、
何かあると被害を受けるのはいつも子供だ、子供は逃げ場がないからそこに留まるしかない、そんな環境に順応するために嘘をついて生きていくしかなかった山吹は辛かったと思う。紅もそう、長い時間をかけて最後にはやっと家族がスタート出来た気がする
どこにでもありそうな話を深く印象に残るように描く寺地さんの作品が好きです。
Posted by ブクログ
映画を観てから拝読。
やはり2時間程で寺地はるなの人々の機微を表現しきるには限界があったと思うくらい原作は深みある小説だった。
それでも人物のイメージはかなり近く、特に紅と頼は良いキャストだったんだなと。
嘘と架空。
嘘で傷つけられる人と架空に救われる人。
人生に物語が必要である事を書いた小説。
Posted by ブクログ
家族の話は外からではわからない
本作の家族は外から見ても難がある。
亡くなった次男をまだ生きている者として暮らしている母
その母が何かのきっかけで克服して家族みんなでやっと前を見れるようになりました。という話かと思いながら読み進めた
おおむねは合ってるのかもしれないけど
本作は、何をきっかけとして母が克服したかは詳しく描かない
家族の問題ではなく、家族であってもそれぞれ個人の問題として描かれる
よかった
Posted by ブクログ
羽猫家は嘘つきばかり。計画性もなく羽猫山ランドを作ろうとする叔父、怪しい骨頂店を営む祖母、亡弟の死を受け入れられない母、愛人の元に通う父。母に弟のふりをして手紙を書く主人公、山吹。それぞれの悲しみや孤独を埋めるための嘘は、間違っていても必要なものだった。家族の問題は解決されないが、母に愛されず孤独を抱えた山吹も、破綻した家族に苛立っていた姉の紅も、人生の中で成長し、それを受け入れられるようになる。悲しみを抱えながらも、心がほっこりする物語だった。
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じわじわとだんだん面白くなっていく不思議な作品。主人公の羽猫山吹は幼い頃大人が全員家にいない寂しい子供時代を過ごす。
弟が4歳で亡くなり、そのせいで母が病んでしまい、母のために弟が生きていると嘘を続けている。
Posted by ブクログ
ある家族の祖父祖母父母姉弟それぞれの立場での感情を極々自然に流れるような文章でまとめ上げている
起伏はないが、そこが逆にリアルで共感させられる部分が多かった
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嘘をつくしかなかった人に翻弄されて、嘘に付き合うしかなかった子という図式がとても寂しいなと思った
けれど、最後の一文で泣かされそうになった
「頼が笑うと、山吹はいつだってうれしい。」
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映画化されて来年上映されるとのこと。
こうなると気になります。
と言うことで手に取った作品です。
家族の話でした。
それも少し暗い影のある家族。
家の中で一番年下の人が死に、家族経営していた店も傾きかけている。
そして、皆が現実から逃げたいと思っていて、それぞれが苦しみもがいていた。
決して明るい内容の物語ではないけれど、深刻にならずに読めました。
そして、崩れてバラバラになりそうな家族が持ち堪えて一歩前に進めたのは、読んでいてこちらもほっとして心が温かくなりました。
作品名の「架空の犬と嘘をつく猫」
どういうことだろうと疑問に思っていましたが、作品を読み進めていくとわかりました。
ちょっぴり切なくて、「チリッ」と心が痛む気がする作品名でした。
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
タイトルから中身が想像できなくて気になって読んだ。頭の中の架空の犬を愛でる主人公の8歳の男の子。5年毎に成長する姿を描くお話。
最初、私の苦手な村上春樹っぽい…?と警戒しながら読んだが、成長するにつれてその色は薄れなかなか面白かった。
Posted by ブクログ
大きな展開はなくて(なくもないけどサラッと書かれてる)5年間隔での描写だからあっという間に終わった感じ。
ものすごく機能不全な家庭。子どもたちが置かれた環境は酷だししんどいけど、自立できる年齢になった頃に 逃げなさい、家を出なさい、自分の人生を生きなさい と言ってくれる人がいたのは救いなのかも。
寺地はるなさんは他にもいくつか気になる作品があるので読んでみたい。発達心理学とかそういう分野に通じる部分がありそうな?
Posted by ブクログ
子どもを愛せない母親、愛人に逃げる父親、家族が嫌いな姉、家族を振り回す祖父。
どこの家庭も問題を抱えていて、これらは実際珍しくないことだけど、羽猫家のように全部を抱えて崩壊している状態はしんどいだろうな。
色々あっても親に愛されて育っているだけでまずは幸せだったんだなと子ども時代を振り返って思う。
小説は後半は穏やかな印象はあるけど、可哀想に感じる部分が多かった。
大人になって自立すれば自分で幸せを模索できるし、成長して親の人としての姿が見えてきて家族の関係性も変わってくるわけだから、ほっこり系の話というよりは自然の流れに思えた。
無駄なものが全然ない世の中なんておことわりよ、という祖母の話が良かった。
Posted by ブクログ
すごく良く練り上げられた物語で、最後には希望も見えるのに、今の私にはあまり刺さらなかった。
想像よりも辛く重い内容だった。
自分自身の家族が、山吹の家族とまではいかなくとも多少訳ありなので、素直に受け入れられなかったのかもしれない。
また時間をあけて再読したいと思う。
Posted by ブクログ
嘘をつくことは悪いことなのか。
自分に正直にやりたい事をやる人は、いい人なのか。
自分に嘘をついて人を優先させる人は、悪い人なのか。
誰もが自分なりの正解を求めて、時には人に嘘をつき時には自分に嘘をつき、もがく。そんな姿に全て共感はできないが、その時々に救いを求めてつく嘘はその人にとっては必要な嘘だったのだろう。
人の弱さ、脆さ、優しさとは。そんな事を考えさせられる話である。
祖母が山吹に贈った言葉がとても印象深い。
そうだ、自分を大切に生きていくのだ。自分のために。
Posted by ブクログ
親ももちろん人間なので、止まってしまいたい時もあるけど
でも、それでも子供の成長も止まる訳なんかなく、彼ら彼女らは日々成長するのです。
家族って近くて遠くて難しい。