寺地はるなのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近時間があっという間に過ぎていって焦りがあったけど、やっぱり本読む時間があると、落ち着ける。いい。
正和堂書店で、月別文庫本ランキングの一位になってたから読んでみた
遊園地で働いてる何人かの人のことが、章ごとにその人目線で書かれているお話。山田の引退ライブのとこじーんときた。
特に水曜日の章の八重子さんと野上さんが出てくるお話が好きだった。何回か会ったことある人のことをちょっと知れて、いい一日にだったって思えるところが好き。
あと、日常の中に気づかない変化があるみたいなこと書いてある部分も好きだった。
何年後かにまた読んだら、共感する相手が変わるかもだし、また読みたいなっ -
Posted by ブクログ
ネタバレやはり寺地はるなさんの作品好きです。
察するとか気持ちを汲んであげるとか、そういう事はとても大事ですが、私は正直面倒に感じます。言うべきことを言葉で伝えられれば、本来それで十分なはずではないかと。
だけどそれだとまわりに嫌われたり勘違いされてしまう。言える時と言えない時があるし、言ってはいけない時もある。察してあげないといけない時もある。よく分かる。でもその加減が難しいし、自分の判断が正しいのかも全く分からない。
「目の前にあるものは、ちゃんと見えるからいい。見えるものを私は見たい。」という三葉の言葉にとても共感しました。見えないものを大事にするのは、ほんとうに大変だなと思います 。
それで -
Posted by ブクログ
寺地さん、初。難しい言い回しはなく、肩が凝らない文体。心のつぶやきがちょっとしたコラムのような感じで読みやすい。たまに特徴のある表現があって、飽きなかった。
重々しくない語り口だけれど、心が刺激されてズシッとくる文章がそれはそれはたくさんあった。私の心の中にもある感覚だなあと頷いたり、わかってはいるけれどできていないことをストレートに言われてグッサリきたり。珍しくいくつもメモっちゃった。
主人公の椿は自分をきちんと持っていて、流されない。思考停止することなく、物事の大事な部分をちゃんと見ることができる。でもそれができるというのは逆に、平均的な人とは少しずれた感覚ってことになるんだろう。
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Posted by ブクログ
「わたしが他の誰かになれないように、他の誰かもまたわたしにはなれない。残念だが、わたしはわたしを引き受けて生きていくしかなさそうだ」
友達をうらやんでばかりいた若い頃の、劣等感とか自意識過剰ぶりを思い出しほろ苦い。年齢を重ね、自分が見たい面だけでなく、多角的に相手を見ることができるようになるにつれてこの境地に至る。うらやましさを感じるのはきっと、様々な面があって輝く一面、様々な面によって生み出される一面。そこだけちょい、と、つまみとれるものではないのだ。
お互いがお互いに何かしら屈折した思いを抱いていた10代の頃を過ぎ、30代になった天、藤生、ミナ。自分と言うものを受け入れて、これから3人 -
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最近気になってよく読む、寺地はるかさんの作品。
主人公清澄の姉、水青の結婚式までの時間が、それぞれの家族の視点で描かれており、それがとても自然に繋がっている。この手の作品にありがちな、時間の行き来や回想が少なく、前に前に進んでいく。まさに水が淀みなく流れるような作品で、あっという間に読み終えてしまった。
登場人物に目を向けると、家族の中で、さく子の言動や行動が気になって仕方がない。それは、母親としてのわたし自身によく似てるから。寺地さんの作品には、よくそういう母親像が出てきて、自分を省みてしまう。というより、省みることを期待して読んでいるのかもしれない。
他の登場人物含めて、皆それぞれに -
購入済み
ああ、タイトル回収、、、母の「女/男はこうあるべき」「(これといった要求はないと言いつつ)子供にはこうなってほしい」等といった固定観念が強くて読んでて息苦しいところはあったけど、清澄のまっすぐさと素直さに助けられた。水青も弟にウェディングドレスを仕立ててもらったことで、自分のなかにあった固いものや思い込みが少しは丸くなったのではないか。美しい1冊でした。
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Posted by ブクログ
背表紙の帯の「合わせないとダメですか?」に惹かれて買った本。
三葉は私の根っこの部分でいつも燻っている気持ちを揺さぶる主人公だった。
人はみんな違う。感じ方も受け取り方も、違う。
環境が違えば常識も違う。でも、共感や言わなくてもわかる、を求めてしまう人のなんと多いことか。
それができない人や自分が欲しい返事をしてくれない人を、冷たい(クールというと聞こえは少しは良いような気はするけど)とか人の気持ちがわからないとか言うのは、あまりに短絡的だと。
心はあります、と三葉も言っていた。
うんうん、と心の中で頷きながら読んだ。
三葉や星崎くんの様に、集団からなんとなく浮いてしまう人間(わたしもこ -
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Posted by ブクログ
三葉雨音は、本当に空気が読めないのだろうか。常識や暗黙の了解が分からないのだろうか。途中からそんなことを考えながら読んだ。
三葉の生き方を「楽をしている」と言った人もいたけれど、三葉は三葉でお酒を飲むことで“いろんなものの輪郭を曖昧に”することで保っている。それは「楽」ではないからではないのか。
逆に、空気を読む人、常識や暗黙の了解が分かる人たちだって、そうすることが「楽」だからじゃないのかな…。そもそも、空気とか常識とか、暗黙の了解って何だ?
私自身そういうのが、全くわからないタイプではないと思っているけれど、誰かに「常識でしょ」と言われると、なんだよそれ、と思うし、自分の常識は人にとって