寺地はるなのレビュー一覧

  • 夜が暗いとはかぎらない

    Posted by ブクログ

    登場人物が多く、それぞれが交錯するので、相関図が必要になったが
    どのキャラクターも愛おしく、幸せを願わずにはいられない。
    「描写が巧い」というより、「作者の中で実際に存在している」という印象を受けた

    0
    2025年09月29日
  • カレーの時間

    Posted by ブクログ

    大阪ならではのラリーのようにテンポよく続く会話、所々に入るツッコミ、そのやり取りが面白すぎて夢中で読んだ。

    じいちゃんが無茶苦茶すぎてただの老害にしか思えなかった、最初。
    時代錯誤だし、男尊女卑ひどいし、頑固すぎるし、そりゃあ実の娘やら孫にも嫌われるよねぇ、と。
    しかし章が進むにつれ在りし日のじいちゃんのエピソードに触れていくと、実は不器用な人間だと気付く。
    不器用で表現がうまく出来ないが故に、誤解される事も多いのだと。
    一緒に同居する事になった孫の桐矢、じいちゃんに振り回されて苛々、モヤモヤしながらも最後にはじいちゃんの事、自分なりに理解できるようになってたね。

    この昭和ど真ん中のじいち

    0
    2025年09月23日
  • 声の在りか

    Posted by ブクログ

    ただそこにいるということに意味がある。

    ほんとにその通りだと思うが、それが一番難しい。だからこそ、ただそこにいて意味があると思うことが大事なんだと思った。

    0
    2025年09月23日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

    Posted by ブクログ

    これは、人がどうやって居場所を見つけていくか、つくっていくかの話だと感じた。
    ちなみに、安西はけっこう嫌いなタイプだった笑。
    けれど、碧が自分で突き進むうちにまわりを巻き込み、自分の好きなものを知り、そこに向かって未来を描いて希望を見出していく姿がすごくかっこよかった。
    幸せってなにか、親が与えるものじゃなく自分で掴んでいくものだ。たとえそれが苦しみを伴うものだあっても、結果的に傷つくことであっても。強さを持ちたいと思える一冊でした。人間らしさに溢れていて、寺地さんの小説、やっぱり好きです。

    0
    2025年09月20日
  • ガラスの海を渡る舟

    Posted by ブクログ

    タイトルと表紙の美しさに惹かれて読み始めました。祖父のガラス工房を継いだ兄妹、道と羽衣子の10年間の心の成長物語。兄の道は人とのコミュニケーションが苦手で、いわゆる空気を読むとか協調することが出来ない。妹の羽衣子はなんでもそつなくこなせるけれど、突出した何かが無いことにコンプレックスを持っていた。正反対な2人は、お互いが嫌いで苦手と感じていたけれど、ガラス工房を共に営みながら、次第に歩み寄って行けるようになる。
    大切な家族を失って嘆く人に、「泣かないで」「前を向いて」と声をかけがちだけど、その言葉は必ずしも相手に寄り添うものではないということ。前を向けないのなら、まだ前を向くときではないという

    0
    2025年09月20日
  • 雨夜の星たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。やっぱりこのお話が大好きで、「嘘と建前は言わない」主人公の三葉雨音さんが大好きです。毎日まわりの人と話すのが面倒だと思ってしまう、自分のままで過ごしやすい環境でいられたらいいのになぁといつも願っている私にとって、三葉さんは良い雇い主(働き場所)を見つけられてうらやましい!星崎くんとのエピソードも温かくてとても良かった。

    0
    2025年09月18日
  • ガラスの海を渡る舟

    Posted by ブクログ

    (診断を受けていないものの)発達障害である兄の道と、何でも卒なくこなす妹の羽衣子が祖父のガラス工房を引き継ぐ過程で、様々な衝突を繰り返しながら互いにとって心地の良い距離感を見つけていく物語。
    作品全体としては優しく心落ち着くものであるが、「普通」とは何かなど心に鋭く刺さるメッセージが込められていて、ハッとはせられる物語でした。

    0
    2025年09月11日
  • ほたるいしマジカルランド

    Posted by ブクログ

    じーーーーんわり心にあかりが灯ったような感覚がした。キラキラした遊園地で働く人達は、私から見たら凄く眩しくて、素敵な世界の住民のように感じる。だけど、そこで働く一人一人は紛れもなくただの人間で、それぞれの人生を悩み、迷い、もがきながら生きている。この本は、綺麗事で慰めてくれる訳じゃない。無理やり希望を持てと言う訳じゃない。ただ、あなたはあなたでいいんだよ、と寄り添ってくれるように感じた。私は、それがとっても優しく、嬉しいと思った。

    どうしても、隣の芝は青く見えるし、無い物ねだりをし合っている。きっと人間って、そんなもんだ。
    自分が周りを羨む気持ちは、周りの人の良いところを見つけるのが得意だと

    0
    2025年09月01日
  • カレーの時間

    Posted by ブクログ

    いつのまにか自分の祖父と重ね合わせて入り込んで読んでいたこともあり、終章でブワっと涙が溢れた。悲しいんじゃなくて、すごく温かくて泣けた。

    私の祖父も、ろくに話を聞かなかったり、決めつけたりする人。私や両親は、それを面倒に感じるけど、祖父なりの寂しさとか、生きてきた時代の正しさとか、色々なものが入り混じって今の祖父がいるんだよなと気づかされる。まあ、価値観の違いに「もう!」と思うことがゼロにはならないだろうけど(笑)完璧に分かり合えなくたって良いし、悪口言ったっていいし、とにかくもっとたくさん話をしてみようと思った。

    0
    2025年08月17日
  • ガラスの海を渡る舟

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「世間一般で言う普通」の羽衣子とその兄で「世間一般で言う普通じゃない」道が祖父のガラス工房を継ぎ、ガラスに向き合いながら、お互いのわだかまりや、生きづらさ、依頼客の依頼への想いに向き合い寄り添っていく話。羽衣子と道の2人の視点で話が進んでいく。普段何気なく使ってる表現が実は否定してるようにも受け取れること、普通ってなんなのか、ハッとさせられる言葉が多かった。
    ガラスの製作(ホットワーク)の描写が細かく、道具の名前もちゃんと出てきて、工房の暑さや、炉の中で真っ赤になっているガラス、羽衣子と道の製作風景がはっきりと思い浮かんでそういう点でも面白さがあった。

    0
    2025年07月29日
  • ガラスの海を渡る舟

    Posted by ブクログ

    私の中にある言葉では、表しきれないほどに考え方も感情も動かされた。普通ってなんだろう。できて当たり前、できないのはおかしい、誰しもが常日頃使っている「普通」という言葉。この言葉には、私の中では何も意味していない、個人の考え方という個性の色で表されるものだとなんとなく感じた。この本の道は、確かに才能があるのかもしれない。けれど、そんなの誰にでもあって、ないもので。決めることはできない。ただ後悔しないように生きていこうと思った。自分の人生だから。

    0
    2025年07月28日
  • 声の在りか

    Posted by ブクログ

    ゛よくあろうとしている゛物語。
    前半は、鬱々という感じで話が進む。読むのを止めなくて良かった(笑)
    言葉を発しない、発せない、発しても自分の考えではない言葉、受け売りの言葉とか、いろんなパターンがある。お互いに何となく思い込んだまま何十年もすれ違ってるなんてことが、、私にもありそう。親が用意した自由はホンモノではない、子どもが自身で獲得しなくてはという話も、子どもに限らないし自由に限らないと、考えさせられたお話でした。

    0
    2025年07月27日
  • ガラスの海を渡る舟

    Posted by ブクログ

    発達障害だろう道 それを見てきて優等生になる位置を自分の生きる場所に決めた2人の生き様がそれぞれ面白いな、相容れない2人だけどお互いを分かろうとして近づける関係はいいね。甲高い声出すおねーちゃんは自分も苦手で最初にうわーって感じだったが 2人で食事出来る関係になる終盤に好きになりました。ただ葉山さんの今後他の誰かを好きになることはない断言と三田村の道に近づく理由と父親の道を障害者でしか扱わないしょーもない人間の登場する意味がわからないのがある今日この頃

    0
    2025年07月24日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

    Posted by ブクログ

    2025/07/19
    寺地さんの小説は読んでて心が温かくなるものばかりで、この小説もその一つだと思います。
    7作の短編が収録されていてそれぞれが独立した話で読みやすい内容になっています。
    それぞれに言及はしませんが、設定もそれぞれの作品で異なっていて、その中に特有のユニークさとか人間らしいちょっと難しい部分とか色々な描写が盛り込まれています。
    タイトルの内容は二つ目に収録されている話で出てきますが、どういうことなんだ?と思いながら読むのも面白いのかなと感じました。

    0
    2025年07月20日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

    Posted by ブクログ

    シリーズ第四弾!

    今回はその店がちゃんと背景にあるお話になっていてホッとしました。

    失望して過去を、もちながらも未来を楽しみに生きるようになる話しが多く、読んでいる私もワクワクできました。

    最後の山本幸久さんのお話しでは商店街の登場人物達が総出になってまとめられている。
    下町ならではの温かい雰囲気がとても良かった。
    このメンバーの一員になりたい…などと思うのです。

    とりあえず、シリーズもこれで終了かな?
    と、思うとちょっと寂しいです。

    0
    2025年07月17日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

    Posted by ブクログ

    「店長、フレディマーキュリーさんからお電話です」のセリフにふふっと笑った。
    マレオさんのような生き方がうらやましい。周りに左右されることなく、個を貫くスタイル。きっとストレスとも無縁なんだろう。いや、マレオさんにもマレオさんにしか分からない悩みがあるかもしれないけど。
    ときどき肩の力を抜いていこう…と言い聞かせても、今日も気を遣いまくって疲弊する自分の姿が思い浮かぶ。でもちょっとした合間にこういう本を手に取って深呼吸できたらいいな。
    そういえば寺地はるなさんの本、お初でした!

    0
    2025年07月07日
  • ガラスの海を渡る舟

    Posted by ブクログ

    確かに言葉は正しく使わないと相手に伝わらない場合もある
    障害ではなく、人に伝える言葉は曖昧ではいけない。

    0
    2025年07月03日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

    Posted by ブクログ

    生きづらさを感じながらも懸命に生きる人たちの物語を描いた短編小説集。

    表題作の中の「だいじな人って、たまにやっかいだよね」という言葉が心に残った。

    「口笛」という作品からは、女のしあわせって何だろうと考える時間をもらった。

    他には「夢の女」も印象に残った。

    0
    2025年06月29日
  • やわらかい砂のうえ

    Posted by ブクログ

    人に対するモヤモヤを、対峙するよりも
    避けていくことを選んできた自分には
    一つ一つのモヤモヤを
    すぐには言葉にできなくても
    じっくり向き合おうとする主人公に
    気づきもらった。

    今、自分が見ているその人の言動は、
    自分が理解していることが全てではない
    いろんな背景があっての
    眼にみえる、その言動。

    人を理解しようとすることは
    恋とか友情などを育むために
    とても大切なことなのだ。

    素敵な大人の友達もとてもいい。
    スパッと言い切ってくれる言葉が
    思い込みや、頑固さを
    叩き割ってくれるように思われた。

    やわらかい砂のうえ。
    あぁ、そんな感覚もあったなぁ
    と思い出すような気持ちと、
    これから、そ

    0
    2025年06月27日
  • 正しい愛と理想の息子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルの妙に唸った。
    2人とも親から正しく愛されたとは決して言えないし、自分のことを理想の息子だとは思ってもいないんだろうけれど、それでも愛が無かったとはどうしても思えない。正しい愛が親子関係だけにかかるものとも言いきれないのがすごい。語り部たち2人のものでもあるし、灰嶋さんのも愛じゃないかと思った。登場人物がそれぞれ自分じゃない誰かとの2人同士で繋がっている構図も良かった。

    0
    2025年06月23日