寺地はるなのレビュー一覧

  • 夜更けのおつまみ

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    31人の人気作家さんたちがそれぞれの夜更けのおつまみ語るというなんとも豪華でお腹が空きまくるエッセイアンソロジー。
    私はお酒は飲めないけど酒の肴と呼ばれるものが何より大好き。
    それぞれの作家さんの私だけのおつまみが沢山詰まっていて最高だったー✨
    共感できるおつまみもあれば初めて知るおつまみやお酒もあって面白い。
    この本を片手に晩酌するのも最高のおつまみになりそう

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    2025年02月24日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    小学校から様々な助けてもらいたい場面がありました。私も彼らは宇宙人なんだ、と思っていたかもしれません。先輩からパンを6個食べさられた時にも、毅然とした態度は全く取れませんでした。助けてくれたのは、自分自身の唯一強靭な消化管でした。

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    2025年02月23日
  • 声の在りか

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    子どもができたら読み返したい本No. 1です!
    私は保育士ですが、保育関係に携わる者としても、胸に刻みたい言葉が沢山ありました。

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    2025年02月23日
  • 雨夜の星たち

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    思いの外スピードで読み終えた今季初ブルペン151キロの大谷的な速いって 雨音のハッキリとした判断基準っていいな、本当は間違ってる事を相手に伝えないとダメなのに嫌われたくない波風立てない=それを優しさと勘違いした自分はヘタレでしかない。雨音に対する登場人物を見て世の中色々いるなと改めて思うし勉強になりましたってこと。姉の雨音は自分の人生に邪魔とか星崎の母にめんどくさい奴と言われるとかしごとの会社を作る霧島とかせつ子さんと霧島の関係とかリルカが38とか 面白くて、あっさりした終わり方でも寺地はるなさんの本から学ぶこと多いし

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    2025年02月17日
  • わたしの良い子

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    ネタバレ

    1番刺さった言葉。
    『わたしは誰も救えない正しさよりも、正しくなくても鈴菜も朔も生きていける方法を探す。』

    以前どこかで、『正しいことを言うのは正しいのか』という一文を見つけ、ハッとさせられたことがあった。
    私はもともと、正しいことをちゃんと言いたい•やりたいタイプ。だけど、それは自分の領域内でのこと。他人の領域ではだめ。なぜなら『言葉は刃で、鈍器だから。』

    これから先、正しさなんかよりも優先すべきものがある。そう気づかせてもらえた作品でした。

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    2025年02月11日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    思った以上に一つ一つが短い連作短編集のため、次々と登場人物が出てくる。
    他の方の感想でも見たが、メモや相関図を書きながら読んだ方が、より楽しめそう。あの時の人が今はこうなって…など、新たな気づきもありそうで、再読したい一冊。

    寺地さんが描く登場人物は、普段実は思っているが、人には言いづらい自分の暗い部分を、同じように考えていたり、もやもや悩んでいたりするので、とても共感できる。
    私だけじゃない、同じように迷いながら生きている人はいっぱいいるよ、と言ってもらえているようで元気が出る。

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    2025年01月29日
  • わたしの良い子

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    子育て中で妹がいるという主人公との共通点。
    すごく考えさせられたし、変な固定概念や物差しじゃなく、相手を観察して自分の軸で生きたいと思った。みんな違ってみんないい。普通である必要なんてない。

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    2025年01月23日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    ネタバレ

    物語は主人公、山吹の幼少期から中年期までの時系列になっている。弟は幼少期に事故死し、そこからは母が心の病気になり、父は町内で浮気、自分の夢を語る祖父と、家族から離れたい姉、育ててくれた祖母。

    絵が得意で、空想が好きで、何をしていてもすぐに空想してしまう山吹。母をなだめるために、弟になりすまして手紙を書き続ける。歳をとり、勉強はできず塾に通い出す。そこで出会った1歳上のかな子に初恋をするが、想いを告げないまま、専門学校に進学を機に一人暮らしを始め、後の妻、頼と出会う。結婚、不妊、かな子や姉との再会、失業などあるが、最後はハッピーエンド。

    幼少期の頃に幸せを感じられなかった紅や山吹を不憫に思っ

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    2025年01月14日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    ネタバレ

    心の点滴になった。すらすらと読みやすい文体。田舎特有のなんともいえないあの感じを絶妙に表していて、自分もその場にいるかのような居心地の悪さを感じる。その場にいる人たちの多くは「そういうもの」と疑問も抱かないが、玲子はびしっと反撃。強い。
    あとは心情の描写が自然で沁みる。このところ続く不眠、タバコを減らしたせいだろうと思おうとしていたが、認めざるを得ないのは肺に見つかった影。もし重い病気だったら…という不安が不眠の正体だったという。“(あなたとの)結婚生活で溜まった愚痴を聞いてもらうために、あなたには長生きしてもらわなくちゃね”という妻の寄り添い方。

    祖父が亡くなったばかりの今、読むべくして読

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    2025年01月11日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    これはすごい。
    寺地はるなさんのこの作品は、読めば読むほど自分の心がざわついてくる。

    この物語の章の展開も秀逸だ。
    大きな警察沙汰の事件があるわけではないのに、重大なことが少しずつ見えてくる重厚なミステリー小説のような展開で、章を読み終える毎に自分がハッとさせられることに気付かされる。

    自分の奥底にある何かを突きつけられるようでいて不安になりつつ、自分以外に対しての距離感のようなものをつい測り直すような気分になった。
    読後、不快感とも清涼感ともいえない、なんにも表現できない感覚が続いている。

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    2025年01月01日
  • ほたるいしマジカルランド

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    最近時間があっという間に過ぎていって焦りがあったけど、やっぱり本読む時間があると、落ち着ける。いい。
    正和堂書店で、月別文庫本ランキングの一位になってたから読んでみた
    遊園地で働いてる何人かの人のことが、章ごとにその人目線で書かれているお話。山田の引退ライブのとこじーんときた。
    特に水曜日の章の八重子さんと野上さんが出てくるお話が好きだった。何回か会ったことある人のことをちょっと知れて、いい一日にだったって思えるところが好き。
    あと、日常の中に気づかない変化があるみたいなこと書いてある部分も好きだった。
    何年後かにまた読んだら、共感する相手が変わるかもだし、また読みたいなっ

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    2024年12月17日
  • 雨夜の星たち

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    ネタバレ

    やはり寺地はるなさんの作品好きです。

    察するとか気持ちを汲んであげるとか、そういう事はとても大事ですが、私は正直面倒に感じます。言うべきことを言葉で伝えられれば、本来それで十分なはずではないかと。
    だけどそれだとまわりに嫌われたり勘違いされてしまう。言える時と言えない時があるし、言ってはいけない時もある。察してあげないといけない時もある。よく分かる。でもその加減が難しいし、自分の判断が正しいのかも全く分からない。
    「目の前にあるものは、ちゃんと見えるからいい。見えるものを私は見たい。」という三葉の言葉にとても共感しました。見えないものを大事にするのは、ほんとうに大変だなと思います 。
    それで

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    2024年12月15日
  • わたしの良い子

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    寺地さん、初。難しい言い回しはなく、肩が凝らない文体。心のつぶやきがちょっとしたコラムのような感じで読みやすい。たまに特徴のある表現があって、飽きなかった。

    重々しくない語り口だけれど、心が刺激されてズシッとくる文章がそれはそれはたくさんあった。私の心の中にもある感覚だなあと頷いたり、わかってはいるけれどできていないことをストレートに言われてグッサリきたり。珍しくいくつもメモっちゃった。

    主人公の椿は自分をきちんと持っていて、流されない。思考停止することなく、物事の大事な部分をちゃんと見ることができる。でもそれができるというのは逆に、平均的な人とは少しずれた感覚ってことになるんだろう。

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    2024年12月12日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    「わたしが他の誰かになれないように、他の誰かもまたわたしにはなれない。残念だが、わたしはわたしを引き受けて生きていくしかなさそうだ」

    友達をうらやんでばかりいた若い頃の、劣等感とか自意識過剰ぶりを思い出しほろ苦い。年齢を重ね、自分が見たい面だけでなく、多角的に相手を見ることができるようになるにつれてこの境地に至る。うらやましさを感じるのはきっと、様々な面があって輝く一面、様々な面によって生み出される一面。そこだけちょい、と、つまみとれるものではないのだ。

    お互いがお互いに何かしら屈折した思いを抱いていた10代の頃を過ぎ、30代になった天、藤生、ミナ。自分と言うものを受け入れて、これから3人

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    2024年11月13日
  • 声の在りか

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    希和のように変わることはできていないけど、私は希和そのもの。希和の堅さ、狭さ、意固地さ、不器用さ。それが希和の、自分の首を絞めている。共感できるから苦しかった。残念ながら私の生活には要さんのような人はいないので、要さんの言葉を胸に置いて生きていこう。きっと再読するだろうと思える1冊。

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    2024年11月10日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    なんだか心地良かったです。
    メンタル激落ちの時に読んでいたから、その時の状態にマッチしたのかもしれません。

    重くなくて軽くなくて、押し付けがましくないけどかといって離れていってしまうわけでもなく。
    今の自分のとっては心地よい距離感だったから、少し心が軽くなりました。

    いいなー…って思った。
    物語の紡ぎ方も、山吹の感じも、頼と山吹の関係も。
    なんか良かった。

    印象的だったところ。
    「このお話の主人公であるおじさんは、僕の祖父です。父でもあり、もしかしたら、母でもあるのかもしれません。僕を含め、現実には存在しないなにか、を心の拠りどころとして生きている人たちです。
    物語を読む、という行為にも

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    2024年10月16日
  • 水を縫う

    QM

    購入済み

    ああ、タイトル回収、、、母の「女/男はこうあるべき」「(これといった要求はないと言いつつ)子供にはこうなってほしい」等といった固定観念が強くて読んでて息苦しいところはあったけど、清澄のまっすぐさと素直さに助けられた。水青も弟にウェディングドレスを仕立ててもらったことで、自分のなかにあった固いものや思い込みが少しは丸くなったのではないか。美しい1冊でした。

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    2024年10月16日
  • 雨夜の星たち

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    背表紙の帯の「合わせないとダメですか?」に惹かれて買った本。
    三葉は私の根っこの部分でいつも燻っている気持ちを揺さぶる主人公だった。

    人はみんな違う。感じ方も受け取り方も、違う。
    環境が違えば常識も違う。でも、共感や言わなくてもわかる、を求めてしまう人のなんと多いことか。
    それができない人や自分が欲しい返事をしてくれない人を、冷たい(クールというと聞こえは少しは良いような気はするけど)とか人の気持ちがわからないとか言うのは、あまりに短絡的だと。

    心はあります、と三葉も言っていた。
    うんうん、と心の中で頷きながら読んだ。

    三葉や星崎くんの様に、集団からなんとなく浮いてしまう人間(わたしもこ

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    2024年10月13日
  • 明日町こんぺいとう商店街 心においしい七つの物語【電子限定特典付】

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    久しぶりの明日町こんぺいとう商店街(^^)♪って…こんな大人っぽい話だったっけ?(・・;)ドキドキ
    ほろ苦、ぽわぽわアンソロジーだった気がしたんだけれど…でも、読み心地は良かった(*´∀`*)

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    2024年10月09日
  • ほたるいしマジカルランド

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    遊園地ほたるいしマジカルランドで働いている従業員の遊園地に対する思いや私生活、心の中を描いています。

    極端な過去の人もいたり話が結構リアルな気がする。こんな私生活もこんな事考えてる人いっぱいいるだろうな。
    でも、全体的に前向きな感じでほっこりしました☆
    この遊園地の社長も好き。世の中の社長がみんなこんな風におちゃめでちゃんと会社や従業員の事を想う人だったら日本は良くなるのになぁ…と思う。

    私は金曜日の話が好きです♪

    よし。まぁ明日も仕事頑張るか。
    ってなんとなくそんな気持ちにさせてくれる1冊です♪

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    2024年10月08日