あらすじ
希和は、小4の息子・晴基が書いた「こんなところにいたくない」というメッセージを見つける。本人に確かめたくても動き出せない希和は、民間学童で働き始めるが――息苦しい日常を生き抜くあなたに贈る物語
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とても不器用で生きづらいお母さんの物語。私の中では要さんは染谷将太!!
希和は保育士免許を持っているが、今は保育の現場から離れている。4年生の子供の晴基が近所にできた民間のアフタースクール鐘に出入りしている気がする。聞いてみると、出入りしているようだ。
アフタースクール鐘で働くことにする。利用者としてお金を払っていない子まで来る。希和は嫌な気がしているが、所長の要はいいじゃないのという態度。希和は正しいことを言う人だと評されてしまう。
要の姉の理枝が帰ってくると言う。御飯の約束をする。
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子供が小学生の頃を思いだしました。
こんな感じだったと、あの雰囲気、空気感が上手く表現されていました。
子供が育つにつれて、関係がなくなるので気に病むことなんてないと思うのだけど、小さい頃はそうもいかないのでモヤモヤする事もあったなぁと。
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私にもそういうところがある!そう思いながら一気に読んでしまいました。あちら側とこちら側、私はどちら側でもなく、私が信じたことを胸を張って、時にはちゃんと声をだして向き合っていきたい。
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成長するにつれ何を考えているか分からなくなる息子、家庭に無関心に思える夫、カースト制に支配されるママ友たち。そんな環境でモヤモヤを抱えながら言いたい事も言えずに過ごしてきた主婦が、民間学童で働く事により自分の声を取り戻していく大人の成長物語。終始じとっと重い雰囲気の話だったが、希望が感じられるラストで読後感は悪くない。とても良い本だった。
自分もずっと、声の在りかを探してきた。自分の中にあるよいものを探してきた。希和が理枝ちゃんと毎日一緒に帰ったように、岡野さんが「勉強はチケット」だと伝えたように、この自分の中にあるはずだから。子どもたちに応えられるきれいなものがあるはずだから。
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ただそこにいるということに意味がある。
ほんとにその通りだと思うが、それが一番難しい。だからこそ、ただそこにいて意味があると思うことが大事なんだと思った。
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゛よくあろうとしている゛物語。
前半は、鬱々という感じで話が進む。読むのを止めなくて良かった(笑)
言葉を発しない、発せない、発しても自分の考えではない言葉、受け売りの言葉とか、いろんなパターンがある。お互いに何となく思い込んだまま何十年もすれ違ってるなんてことが、、私にもありそう。親が用意した自由はホンモノではない、子どもが自身で獲得しなくてはという話も、子どもに限らないし自由に限らないと、考えさせられたお話でした。
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日々のモヤモヤを的確な言葉で言語化してくれるのに、暗い気持ちにはならない、むしろ希望を持てる、そんな物語だった。ああ、よかった。今年1好きかも。声にしてみる、たったそれだけのことで、自分の周りの世界を変えることができる。希和さんの生き方を見て、自らの生き方を変えて行きたいと思った。
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希和のように変わることはできていないけど、私は希和そのもの。希和の堅さ、狭さ、意固地さ、不器用さ。それが希和の、自分の首を絞めている。共感できるから苦しかった。残念ながら私の生活には要さんのような人はいないので、要さんの言葉を胸に置いて生きていこう。きっと再読するだろうと思える1冊。
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寺地はるなさんの本は15冊目。
久しぶりに自分の中ではヒットしました。
自分が思う寺地さんの好きな部分が今作でも見られました。
・人と人との些細なズレを的確に描写するけれど大げさに取り扱わない
・劇的に解決するフィクション的終わりにしない
それに加えて、本作の主人公希和の願望というのか。
自分の声に耳をすます姿勢は、ずっと自分が課題として取り組んでいることだったので希和に共感できました。
最近はSNSで手っ取り早く他人の感想をコピーできます。
一昔前、大学のレポートをコピーする人がいて驚きましたが、それとは違う恐ろしさがあると思っています。大学のレポートも自分の意見を発表する場ではありますが、それは対外的なもので、まだ自分への浸食が少ないかな、と。
それに対して今は、本来自分から湧き上がる自分だけの感情であるべきものを、他人が形つくったものを尺度にしてしまい、それに当てはめるような事態になっていたり、自分の感情に見合う言葉を探す行為を放棄して他人が作ったものに乗っかるとか。
ちょっと理解が難しい映画や本の感想を解説動画で補完する行為も、それに近いと思っています。
自分の頭で考える訓練を怠っていると。
この微妙なニュアンスを、フィクション小説で真摯に書いているところがとても好感もてました。
希和は優しいなと思います。突き放さず見捨てず見下さず。
自分の声を大事にする姿勢は似ていると思ったけれど自分が傲慢になっていたように思えたので希和のフラットな姿勢を見習いたいと思えました。
多くの人がこの本を手に取り、ひとりひとり自分の心の声に耳を澄ます人が増えていくと良いなと思います。
正解とか、世間が出す答えがとかではなく、貴方はどう思うの?と。
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ああ、これは私の話だ。希和は私だ。自分の気持ちを誤魔化しながら生きてきた。それが大人だと思っていた。よくあろうと、正しくあろうとしてきた。
何が悪い?
子供や夫にも、精一杯の態度で接する。言葉を飲み込むことも多々ある。
ましてや、職場やママ友に対してなんて、思ったことを言えるはずない。
誰もがそんな感じなんじゃないかな?
みんな、希和と同じじゃないかな?
マウントとりたがる意地悪なママ友達の一面も
女はこういうもの、と決めつける夫の一面も
あなたなんかたいした人にはなれないと
娘に言ってしまう母の一面も
自分の中にあったりする。
矛盾するようなんだけどね。
希和は学童で働きはじめる。
いろんな子供を取り巻く問題が明るみになる中で
様々な出会いを通じて、
自分の気持ちと向き合い、子供を信じ、
言葉にする術を実行していく。
私は本当に声の在りかがわからなくなっている。
もう成人している子供達に対しても、
30年近く共に過ごしている夫に対しても。
これは言わない方がよいと
思ってためんこだ感情が蓄積されて
膨張して爆発してしまうのだ。
悪い癖だとわかっていても
いつも繰り返してしまう。
他人には爆発させることはしないかわりに、
やけ食いして太ってしまったり。
もっと相手を信じていいのかも。
支配しようとせず、
自分の気持ちと言葉を持つこと。
一緒にいて楽な人って、
自分の気持ちを言葉にできてる人なのかも。
急に、今から変身できないけど、
訓練だと思って少しずつ
意識することは可能。
まずは自分の気持ちを受け止めよう。
考えすぎて
ぐるぐる思考に陥らないようにしよう。
さくっと言葉にしてみよう。
支配することから
解放されよう。
出会うべくして出会った一冊。
今の私に必要な本。
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裏表紙のあらすじに『あなたのための物語』と書いてあったが、想像以上に『わたしのための物語』だった。
家庭環境や生育環境はそこまで似ていないけれど、
希和の感じる鬱屈や不安にとても共感できた。「そうそう!こういうことあるある!!」と、読みながら何度頷いたことか。
会話していて楽しいと感じた相手が、別の人に対して無自覚のマウントや無理解な言動を屈託なく行なっていたり。自分を(少なくとも自分から見たら)理由なく嫌い低俗なイジワルをしてくる相手が、子どもに対しては素敵で心に残る言葉をかけていたり。
『いいひと/いやなひと』という二元論では表せない、『ふつうのひと』のグラデーションをとても繊細に書き表していると感じた。
作中で起こる事件や希和と周囲の人々との関係は、決してスッキリ解決はしない。
だけど自分の声のありかをはっきりと定めた希和の今後は、きっと明るい。そう感じさせる、希望の持てるラストだと思った。
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最近息子が生まれたので、成長するにつれて悩むことがでてくるのかな、夫との関係性が変わってしまったらどうしよう、ママ友付き合い大変そうだなと想像が膨らんだ。また数年後に読んだら感じ方が変わるのだろうな。
結局言葉にしないと伝わらないけど、なんでも言葉にすればいいわけではない、人生の課題だなと思う。
岡野さんママの「勉強はチケット」という言葉、いつか私も息子に伝えたいのでメモ。
-たくさん勉強をした人はたくさんチケットを手に入れて、遠い場所でも近い場所でも、自分の好きな場所に行ける-
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最初は旦那とも子どもとも向き合えてなかった主人公が、放課後デイサービスでのパートを通して、向き合えるようになっていけたのがよかった。それにしてもママ友ってしんどいな〜、、なかなか自分の意見を言うって難しいけど、加担するようなことはしたくないなあ
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子どもの世界でも親の世界でも、理由なくふとした拍子にものすごく息が苦しくなるような時があって、そういう“声にならない声”を掬いとって文字にして代弁してくれる寺地さんはやはりスゴいな。
協力的でない夫や少し距離を感じ始めた小4の息子、あっち側の同級ママたちに抱く希和のモヤモヤとした思いも、息子の晴基の本音も解決することはないのだけど、こういう感情を抱えながら続いていくのが生きることなんだなと思える。
大人だから完結してることはなくて、大人でも成長途上にいるんだと『声の在りか』を見つけた希和を通して気づかされた。
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日常で感じる小さなモヤモヤを言語化してくれた小説。私は子どもがいないので親の立場はわからないけれど、それでも「あ〜これ、会話を終えたあとで言いたいことが言語化される時あるよな」と共感する場面がたくさんあった。自分の感情を抑えてしまうと言葉を放出させることが難しくなってしまう。自分の声を発すること、そして声に気付くことが大事であると教えてくれた。
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主人公・希和のような気持ちになることあるな、と思いながら読んでいた。
日々の中で感じる様々なことを、自分の言葉で存分に語ることはとても難しくて、自分の思いを言えなかったり、言っても何かが違うように感じたり、そしてそれによって人とすれ違ってしまったり…希和が作中で抱く思いには、多々共感させられる。
でも、自分の声を探して、少しずつ変わっていく希和の姿に、私も励まされるような気がした。
激しさはないけれど、静かに心に伝わってくるよい読後感でした。
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自分が違和感を抱いたことや、考えたことに対して、あいまいに流さず、自分と向き合った上で言葉を紡ぐこと。
波風を立てないことを優先して、いつの間にか自分の言葉を口にできないと気付く希和。
彼女が働き始めた民間の学童保育で働く要とその姉の、自分の考えに真摯に向き合い、自然に言葉を紡いでいく姿に、少しずつ声をあげていけるようになる。
自分の思いをしがらみなく言葉にして、相手に伝えることで、お互いの誤解が溶けることもある。
人間同士である以上、100%お互いを理解することは難しいが、実直に言葉を重ねていきたい。それが、自分自身で腹落ちして生きていくことにもつながると思う。
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小学四年生の息子、晴基の母親の希和はPTAや保護者で作るLINEグループ、働き始めた学童でのこと、夫への不満をうまく言葉にできず悶々としている。その瞬間には言えず後になって言いたかったことを見つける。そうすると言えない自分がどんどん出来上がっていく。自分の中にも他人の中にも。なかなかうまくいかない毎日に寄り添ってくれるように本書がある。これでいいんだとか、こうじゃなくていいんだという気づきがたくさんある。何かが解決したわけではないけれど少しずつ声を思い出し、見つけていく希和の心情がラストの晴基とのシーンに表れている。
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最近は、言葉を発する前に考えることがおおいですよね。こんなこと言ったらどうなるかなって、想像してみたりしないとね。一方で、めんどくせーって思ってる自分もいる。そのひとつひとつを、言い当てられたようなお話でした。はぁーって、ため息でます。
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自分が育った小さな町で小学四年の息子を育てる主人公希和。
息子の学校の保護者達とはあまり上手く付き合えない。
夫にも不満はあるのに声に出せない。
自分の言いたい事が言えない。
そんな中で民間の託児所で働くことになり、少し浮世離れした感じのオーナーの要と出会う。
希和の真面目で正直な感じに好感が持てた。
生きづらいだろうな、とも、
潔くてカッコいいな、とも、思った。
長いものに巻かれがちな保護者同士の関係に、巻かれることなく1人でいることは容易なことではないと思うから。
思えば、子供達が小学生の時が1番大変だったような気がする。
物理的な時間は全然ないし、子供達の変化も激しい、子供同士のいざこざや、保護者同士の軋轢。。
そんな時期に「要」のような存在の人がいてくれるのは、ありがたいだろうなぁ。
その時期にこの本を読んでたら、心が軽くなったに違いない。
子育てのヒントにもなっただろうな。
もっと子供達といられる時間を噛み締めて過ごしたかもしれない。
自分の気持ちを言語化して話す、この私の苦手な分野を意識していこうと思った話でした。
Posted by ブクログ
子どもの親として共感できる部分がありました。自分の声というものが中々出てこず、届けられず、それでいて勘づかれていることもある。不思議と子どもは成長している。思ったより子どもは大人なんだと思います。
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お母さんってめちゃくちゃ大変だなぁ。
子どもにどれくらい干渉すればいいのか、ママ友とどう付き合うのか、子育てや家事を妻任せにする夫に自分事として考えてもらうにはどうしたらいいのか…今作の主人公の希和は小学4年生の子どもを持つ母として正解のない日々に悩むことばかりです。
物語の最初は、声の大きなボスママに流されてしまいがちな希和でしたが、新しくできた民間学童の『アフタースクール鐘』で働くことになり少しずつ自分の声を発信できるようになっていきます。
読んでいて一番あ〜私も気をつけないとなぁと思ったのは、「頑張りすぎないでね」という言葉。ついつい使いがちなんですが、
「がんばりすぎるあなたが心配だから、という意味がこめられてはいるが、なんの救済にもなっていない。言った側が、その人のがんばらなかったぶんの責任を代わりに負うこともない」
という文章にハッとしました。確かに無責任な言葉だな…と少し反省しました。
うんうんと頷きたくなる言葉が沢山あって、とても良かったです。
Posted by ブクログ
波風を立てず目立たないように暮らす希和。夫とも息子の小学校のLINE仲間ともぶつからないように過ごしている。違和感や怒りを感じていても、声を上げることはしない。思いを言葉にすることはなく、ただモヤモヤするだけ。夫に反撃する言葉が出てくるまでに3日もかかってしまうくらいだ。それは彼女が気持ちを言語化することを避け続けてきたから。形にしなければ思いは言葉にならず、声にならない。彼女はあちらにもこちらにも沈黙を続けている。ただ彼女には正義感が強いところがあり、追従することもしていない。
同級生の弟である要の始めた学童で働くことになる希和。大人には何も言わないことにしている彼女だが、子供は放っておくことができず、積極的に関わるようになる。彼女にとっては子供は絶対的に守られるべき存在で、そこは譲れないところなのだ。彼女の正義感はアンバランスにも思えるが、その中で彼女は、自分の気持ちに向き合い、声を出そうと努力を始める。思いは声に出さなければ伝わらない。希和にそこまで共感はできないが、声を持った彼女の新たな一歩にエールを贈りたい。
Posted by ブクログ
少しだけでも正義があると
こんな立ち位置になるのだろうか
母親のモヤモヤが手に取るように感じられ
今ってこんななのかなと
一冊を通して思い続けた
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ママ友特有のじとりした感じが現実でもよくある。子どもが人質にとられてるような感覚には特に共感した。
解説も含めて読めて良かった。励みになる。
私も自分の言葉を使えるようになりたい。
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自分の本当の考えや気持ち(社会や所属する集団の影響を受けていない、周囲に忖度していない)を誤魔化す必要なく、素直に気付いて、言語化し、声に出すことのできる世の中になれば、皆生きやすくなるのかなと思った。
Posted by ブクログ
主人公の気持ちに共感するところが多かった。自分や周りの人の行動に考えを巡らせて時に苦しくなる。不器用、繊細、生きづらい性格のようだけど、自分とうまく付き合っていくために受け入れて変化していく姿、羨ましく思います。
Posted by ブクログ
普通の、ありきたりな、よくありそうな主婦が、交流の中で自分の声の出しかたを再認識する描写が、自分の事のように感じた。主人公をとりまく人間模様が妙にリアリティがあったのも共感しやすくもあり、生々しかった。読み終えて私は少し呼吸が苦しくなった。