寺地はるなのレビュー一覧

  • 川のほとりに立つ者は

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    刺さるなぁ、誰しもが持っている他人への想いや自分の罪を言語化されてしまった。本書の言葉を心に沁みさせたら、いつかは自分の想いとして残るだろうか。

    「あなたの明日が良い日でありますように」

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    2025年11月04日
  • ナモナキ生活はつづく

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    ネタバレ

    私はいわゆる物語が好きなので、
    エッセイと聞くと若干身構えてしまうところがあります。しかし本作はどれも2ページ前後で、読みやすくて簡潔で、抜群に面白い!
    あっという間に読み終わってしまいました。
    中でもわかる…と共感した話が、
    p28ノーノーシンプルライフです。
    赤子が乳を欲しがるがこときひたむきさで対象物を求める気持ち、25にして私もオギャリズム強めに生きてきます。オギャリズム、愛用したい言葉です。心のままにオギャっているので…。
    後半に書かれているように、私も好きなものは好き!あれもこれも!というたちなので、ごちゃごちゃと囲まれ統一感とは皆無の部屋で暮らしています。ときどき全部クローゼット

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    2025年11月04日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    舞台は、佐賀県。私も佐賀県出身です。たしかに若い頃は自分があーだったら、こーだったらばかりでした。カラオケの最低限の合いの手も打てない、人並みに走れない、キリがありませんでした。しかし、今はこの年でも救急当直をこなせる体力、健康に感謝してます。寿命は縮んでるなら不健康かもしれませんが。

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    2025年11月03日
  • リボンちゃん

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    とても可愛らしい物語だった。
    読んでいる(聴いている)時間そのものが、なんとやかにやさしく癒される時間。
    リボンちゃんの性格、はっきりしていて、自分の軸を持っているのに、誰かを傷つけるような尖りはなく、自然と周りと馴染んでいく。そんな人柄がとても心地よかった。

    お母さんを亡くした寂しさを、どこかで“リボン”がそっと繋いでいるような気がした。
    リボンちゃんという名前も、ももかという名前も、どちらも愛らしくてぴったり。

    よくわからないけれど温かい雰囲気のお店で働いて、手芸が好き。
    そんな彼女の世界は、静かで優しい色で満たされている感じもあった。

    特に「ブラジャーのレース」に対する描写が印象的

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    2025年11月03日
  • ガラスの海を渡る舟

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    羽衣子と道がガラス工房を通じてお互いを理解し合っていく様子がすごく良かった
    家族の絆はいい意味でも、悪い意味でも簡単に切り離せないんだな

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    2025年11月03日
  • カレーの時間

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    いろいろと厄介な父を、娘たちは持て余している。
    83歳で一人暮らししているのも気になり、唯一男である孫の桐矢に、実家を出て祖父との同居を提案する。

    穏やかでおしゃれな祖父とカレー屋さんでもやる、ほのぼのしたお話かと思ったらまるで違いますよ、そこのあなた。
    とっても素晴らしい、昭和の家族のお話だった。
    一気に読まされた。
    約半年ぶりの読書再開、何か感想を・・・と思っても、言葉が出てこない。
    他の人たちの素晴らしい感性と、言葉に感動してしまったので、それを読むことにします。

    ただね・・・、義景、私の亡くなった父と、よく似てた。
    声が大きくて、短気で怒りっぽくて、自分に男が生まれないことを残念が

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    2025年11月03日
  • ナモナキ生活はつづく

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    寺地はるなさんの小説がすごく好きで、どんな方なんだろうと興味をもって、トーク会に参加したこともあります。なので待望のエッセイ本で、予約して購入し、しかもすぐには読まずに少しずつ楽しみに読んでいたのですが、読み始めてしばらく(5/6くらいまで)は「ゔーん、、、私にはあんまりあわないかも、私は小説が好きなだけなのかも」っていう考えがうかんでいましたが、後半へいくにつれてやっぱり自分の好きな寺地はるなさんがでてきて嬉しかった。
    寺地はるなさんがこう思ってくれてるんだと思えば私も頑張れます!寺地はるなさんが思った通りの本となって私に届いています。

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    2025年11月01日
  • ナモナキ生活はつづく

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    余計な情報を入れずに、その本を楽しみたいから、著者のSNSやエッセイは見ない、と知人が言った。もちろんそれも分かる。
    が、私は好きな人、興味ある人のことは、どんどん知りたい、と思うタイプ。
    あんなすごい作品を書くのに、意外と庶民的なんだな、とか、同じような悩みを持ってるんだな、とか、なるほどそんな風に考えてるのか〜と知るのが楽しい。

    で、好きな寺地はるなさんのエッセイ、楽しくてあっという間に読み終えた。
    独特の妄想世界が広がっていく様子が面白かったり、子どもさんへの想いに胸が熱くなったり、いつも小説を通じて感じている「そのままの自分を大切にしてね」というメッセージをしみじみ感じたりもした。

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    2025年10月29日
  • ナモナキ生活はつづく

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    読書は嫌いじゃないけれど、普段の忙しさでなかなかじっくり本が読むことができない…。それでも、寺地さんの本を読むと、ほっとするというか救われるというか、心にすーっと馴染む感覚がして、私にとって、時間をかけてでも読みたくなる唯一の作家さん。「きっと感性が近いのだろうなぁ」とずっと思っていたので、ワクワクして読み始めた「ナモナキ生活はつづく」。
    「あー!分かる分かる!あるある!」と思うところもあれば、「これは私とはちがっているな…というか真逆かも」と思うところもあり、それがまた面白い。基本的にはテンポ良くふんふん、とライトに読んでいけるけれど、時折、ハッとさせられることも(個人的には特に子育てについ

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    2025年10月29日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    青磁を失ったことは同情するけど、あからさまに兄弟に優劣を付け紅と山吹と向き合わない母に対しては憤りを感じたな。 だからこそ、山吹のエッセイに気持ちがいっぱいになった。 共感したり、納得したり、グサッときたりする台詞や表現が多く、何度も読み返したい作品。あと、九州弁がとても良い。

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    2025年10月28日
  • 水を縫う

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    姉のウェディングドレスに刺繍をする弟。結構重要な性別に関する決めつけや差別のことを考えるテーマがあり。

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    2025年10月28日
  • カレーの時間

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    草食/控えめ/令和男子
    肉食/押せ押せ/昭和のおじい

    犬と猿、ハブとマングース、レバーとミョウガのような組み合わせの祖父と孫の同居生活。

    戦争が終わったのが1945年。
    その年に生まれたとして、今80歳。
    生まれたときとの環境の差を考えると
    あまりに違いを感じて眩暈がする。

    とはいうものの、
    高圧的な態度からは適切に距離をとって生きていきたい所存です。

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    2025年10月26日
  • いつか月夜

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    久しぶりの寺地はるなの小説。登場する人物も等身大のどこにでもいそうな人たちで、いろんなことを抱えて他人を思いやりながら生きている。相手から求められることと、自分が与えられることのギャップに思い悩みながらも、自分自身であることをやめられない悩ましさ。煮詰まった関係に嫌気が差して、離れたいと望みながらも、求められることの安寧から抜け出ることができないもどかしさ。自分の気持ちを理解してもらおうとどんなに言葉を尽くしても、受け止めてもらえない絶望。特に大きな事件が起きるわけではない日常を淡々と描くなかで、複雑で難しい人間関係の機微を言語化して気づかせてくれる、最初から最後まで、なめらかで味わい深い日本

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    2025年10月21日
  • ガラスの海を渡る舟

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    ネタバレ

    この本は私の生き方を豊かにしてくれる、そんな1冊でした。
    悲しい現実に対して、『前を向く』ことが一番大切だと生きてきたし他人に対してもそう思っていました。しかしこの本を読んで、準備が整っていない状態で前を向くことは間違っている、それを受け止める力が無いから『前を向こう』と言ってしまう。そう書かれてあって、今までの私は弱かったんだなと反省しました。これからは、前を向けない私も、周りの人も全力で受け止めようってすごく思った。

    信じるって難しいですよね。彼氏のことを信じるって良く口にしちゃうけど、それは私のただの期待なのであって本当の信じるでは無いってこと。信じるというのはその人に傷つけられてもい

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    2025年10月21日
  • 雫

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    静かで、穏やかで、でもすごく核をついた物語だった。
    始まり方と終わり方、どちらもとっても綺麗でよかったな~ꌩ ·̫ ꌩ

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    2025年10月16日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    自分勝手で嘘つき、まともな大人が一人もいない!破綻寸前な羽猫家。長男山吹も嘘をつき、空想することで現実から逃げていた。

    大人たちの身勝手の皺寄せが、子供たちの自立を急かしているようで切ない。都合のいい救いはない、それが現実。でも、この話が自分の存在を肯定してくれた気がして温かな気持ちになれた。祖母の言葉で涙が出た。

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    2025年10月15日
  • こまどりたちが歌うなら

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    とても面白かった。前向きな気持ちになれた。
    色々、みんな自分の立場や考え方もあるけど、歩みよれたり、見方を変えると違う景色がみえる事ってあるかもね。

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    2025年10月14日
  • 水を縫う

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    寺地さんにハマったきっかけの本。
    まず設定地域で身近に感じ、今の仕事にも通ずるものがあるので、引き込まれるようにして読みました。
    優しくなれる本です。

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    2025年10月12日
  • 声の在りか

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    私にもそういうところがある!そう思いながら一気に読んでしまいました。あちら側とこちら側、私はどちら側でもなく、私が信じたことを胸を張って、時にはちゃんと声をだして向き合っていきたい。

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    2025年10月12日
  • 声の在りか

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    成長するにつれ何を考えているか分からなくなる息子、家庭に無関心に思える夫、カースト制に支配されるママ友たち。そんな環境でモヤモヤを抱えながら言いたい事も言えずに過ごしてきた主婦が、民間学童で働く事により自分の声を取り戻していく大人の成長物語。終始じとっと重い雰囲気の話だったが、希望が感じられるラストで読後感は悪くない。とても良い本だった。
    自分もずっと、声の在りかを探してきた。自分の中にあるよいものを探してきた。希和が理枝ちゃんと毎日一緒に帰ったように、岡野さんが「勉強はチケット」だと伝えたように、この自分の中にあるはずだから。子どもたちに応えられるきれいなものがあるはずだから。

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    2025年10月12日