寺地はるなのレビュー一覧
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たくさんの思いが込み上げました。
何かを始めるのに年齢は関係ない。
遅すぎることはないということ。
諦めるのではなく 心を閉ざすのではなく
自分を守るために声をあげ戦うことの大切さ。
失敗だけの人生って本当にあるのだろうか。
自分が失敗と決めつけた人生の中でさえも
かけがえのない人との出会いと
確かな幸せがある。
誰にでも「失敗する権利」と
「雨に濡れる権利」があるのだということを。
私らしくありたい。
そのために自分が本当に好きなもの
大切なものを求め 動きつづけたい。
血縁関係だけが家族なのではない。
そのことをあらためて強く感じさせられた。
優しさと 愛 強さがこもった物語。
それぞれの視点から
教えられることが多い本でした。
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Posted by ブクログ
寺地はるなさんなのに神経質じゃなくて、悩める若者でもなくて、しぶとくたくましくて良かった!
午後11時、淑子さんの家からすごい音がして、起こされた私は淑子さんのうちに向かう。今は淑子さんは一人暮らし。呼び鈴を押してなぜかはな恵さん淑子さん美鈴さんが出てきた。家の中に押し込まれる。校長が死んでいる。病院で死んだのを運んできたらしい。
校長は美鈴さんに死装束をオーダーしていたが、それはレースフリフリのド派手なものだった。だけどそれを淑子さんに言えないまま亡くなったらしく、淑子さんは苦しむ。淑子さんは最終的に受け入れたが、それと、その死装束が地域に受け入れられるかはまた別問題だ。結局、校長が用意していた死装束を使うことにした。葬儀社が来る。
マサオは青年部に入っていて、温泉旅行に行かざるを得ないが、翔が寝坊したので車を出して一緒にいき、なんでか途中で虎太郎をひろう。
白日では6月に大綱引きが行われる。豊臣秀吉が朝鮮出兵時に軍の士気を高めるために行った行事らしい。綱引き後の宴会は女が用意する。その宴会を中止して欲しいと提案している。結局キッチンカーを呼ぶことで折り合いがついた。はな恵さんは綱引き大会に出たいが、女は穢れてるからダメなのだそうだ。
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寺地はるなさんありがとう!万歳!!
おもしろい!この作品大好きです。
田舎町白日町の町内会の話。この閉鎖的な環境の中で何を考え、どう生きていくのか。うっすらとミステリーの香りが漂っているのが新鮮で、ワクワク…。
この作品では、普段呑み込んで忘れてきた…強いて言えば「名も無き不満」を掬い上げては鋭く言語化する。そしてさらにたっぷりのユーモアと愛で包んでしまうんだからたまらないです。ズルい!おもしろくてズルい〜!
登場人物全てのキャラクターも良いですね。主な視点である江南は、辛辣でいて冷静、正直で好感が持てます。江南の夫のマキオがまたなんとも良くて。思ってることの10分の1くらいしか口に出さず…。嘘をついているわけではないけれど、言うべきでない事の判断が的確で。穏やかな性格だが4年に一度大声を出すらしい、という補足も笑えます。
江南と関わりの深い、はな恵と美鈴の一人語りの章があります。そこでは彼女たちの人生の中で辛い一部分が描かれています。どうやって心に小さな傷が無数についていくのか、それをどう自己防衛しながら生きてきたのか、擦り傷だらけで逞しく生きてきた彼女たちに感情移入しまくりで…涙ボロボロ。
寺地はるなさんの作品にはやられっぱなしです! -
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ラピスラズリの紺色に、雨上がりの光が当たったような色が混ざっている雫型のペンダントのイラストが、とても美しい表紙です。
中学生の頃からお互いを知り、大人になってからも同じビルでそれぞれ仕事をしていた4人。永瀬珠、木下しずく、高峰能見(よしみ)、森侑(たすく)の間で起こった30年間の出来事が、5年ごとにさかのぼり綴られていました。
ジュエリーデザイナーの永瀬珠は、自分に自信がないけれど、なぜか人から相談される人。木下しずくは、不器用だけれど努力家で、見守ってあげたくなる人。長峰能見は、お坊ちゃんで人気者だけれど、本当は「味わい深い」人。森侑は、つらさや悲しみをさりげなく支えてくれる優しい人。もうひとり、いい味を出していたのが、4人の中学時代の美術教師、田村先生。主な登場人物の5人がそれぞれ魅力的な人物でした。
時の流れを遡りつつ読んでいくと、「変えることって、勇気がいるよね」という言葉に出会い、今の私にはとても響きました。他にも、うなづける言葉がたくさんありました。
30年間って、過ぎてしまうとあっという間ですが、色々な出来事や思いがたくさんつまっていることにも気づかされました。
「今日が雨でよかった」と、感じるようになれる小説でした。登場人物の人生がこれから上向きでありますように······。
読者の私は、この本、大好きです。
〈目次〉
2025年 4月
2020年 2月
2015年 12月
2010年 7月
2005年 4月
2000年 8月
1995年 9月
2025年 10月
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Posted by ブクログ
主人公の三葉雨音と自分自身が似通っているところが多く「わかるなぁ」なんて思いながら読んでいました。
そして
自分自身を他人のために無理に自分の気持ちを
我慢したり捻じ曲げたりしたりせず
世の中の「ふつう」という型にはめる必要もない。
世の中の「ふつう」にはまっていない部分を
他人に「変わってるね」と言われることを恐れる必要もない。
三葉はいつも
自分の心に正直で
人のことを簡単に決めつけたくないから
目の前のありのままを受け止めている。
一見冷酷に見られてしまいがちだけれど
心の中はとても温かい。
それをわかってくれる人との交流のなかで
少しずつ三葉の心も変化していく。
どうしても分かり合えない人はいる。
それが親ということもあるわけで
世の中生きていくことは大変なことだけれど
私もこれから先、三葉のように少しずつ気づきながら成長していけたらいいなと温かくて前向きな気持ちになりました。 -
Posted by ブクログ
好きで仕事をしている人がいるわけじゃないという現実的な角度から描いたお仕事小説
すっごいいい!私はどちらかと言えば今までマイナスに感情が振り切れた小説ばかりを読んでいたかも知れない。何かに夢中になるでも何かが決定的に嫌でもないグレーな感情を持つ人物たちが出てくる小説は初めて。そのグレーの感情は生い立ちなどで生まれたものもあるけど、誰かに言うことはない、でも自分の頭の中では何度も反芻している卑屈さで、寺地さんは人間の描写がお見事だと思った。
転職したばかりの人、なんだか最近友達の高いテンションに乗り切れない時や特に何かあったわけじゃないけど心が上向きにならない人におすすめ★