寺地はるなのレビュー一覧

  • 水を縫う

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    たくさんの思いが込み上げました。


    何かを始めるのに年齢は関係ない。
    遅すぎることはないということ。


    諦めるのではなく 心を閉ざすのではなく
    自分を守るために声をあげ戦うことの大切さ。


    失敗だけの人生って本当にあるのだろうか。
    自分が失敗と決めつけた人生の中でさえも
    かけがえのない人との出会いと
    確かな幸せがある。
    誰にでも「失敗する権利」と
    「雨に濡れる権利」があるのだということを。

    私らしくありたい。
    そのために自分が本当に好きなもの
    大切なものを求め 動きつづけたい。

    血縁関係だけが家族なのではない。
    そのことをあらためて強く感じさせられた。

    優しさと 愛 強さがこもった物語。

    それぞれの視点から
    教えられることが多い本でした。

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    2026年07月25日
  • きよくしぶとくやかましく

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    寺地はるなさんなのに神経質じゃなくて、悩める若者でもなくて、しぶとくたくましくて良かった!

    午後11時、淑子さんの家からすごい音がして、起こされた私は淑子さんのうちに向かう。今は淑子さんは一人暮らし。呼び鈴を押してなぜかはな恵さん淑子さん美鈴さんが出てきた。家の中に押し込まれる。校長が死んでいる。病院で死んだのを運んできたらしい。

    校長は美鈴さんに死装束をオーダーしていたが、それはレースフリフリのド派手なものだった。だけどそれを淑子さんに言えないまま亡くなったらしく、淑子さんは苦しむ。淑子さんは最終的に受け入れたが、それと、その死装束が地域に受け入れられるかはまた別問題だ。結局、校長が用意していた死装束を使うことにした。葬儀社が来る。

    マサオは青年部に入っていて、温泉旅行に行かざるを得ないが、翔が寝坊したので車を出して一緒にいき、なんでか途中で虎太郎をひろう。

    白日では6月に大綱引きが行われる。豊臣秀吉が朝鮮出兵時に軍の士気を高めるために行った行事らしい。綱引き後の宴会は女が用意する。その宴会を中止して欲しいと提案している。結局キッチンカーを呼ぶことで折り合いがついた。はな恵さんは綱引き大会に出たいが、女は穢れてるからダメなのだそうだ。

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    2026年07月24日
  • ぬすびと

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    かつて子守をした男から20年ぶりに電話が。言葉にならないもどかしさが、すれ違いを生んでいく。

    暖の言葉を通して、本を読むことは言葉を増やし、自分の中の器を増やすことなのだと感じた。小さな器をたくさん持つほど、人の気持ちを受け止められるのかもしれない。

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    2026年07月24日
  • きよくしぶとくやかましく

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    寺地はるなさんありがとう!万歳!!
    おもしろい!この作品大好きです。

    田舎町白日町の町内会の話。この閉鎖的な環境の中で何を考え、どう生きていくのか。うっすらとミステリーの香りが漂っているのが新鮮で、ワクワク…。

    この作品では、普段呑み込んで忘れてきた…強いて言えば「名も無き不満」を掬い上げては鋭く言語化する。そしてさらにたっぷりのユーモアと愛で包んでしまうんだからたまらないです。ズルい!おもしろくてズルい〜!

    登場人物全てのキャラクターも良いですね。主な視点である江南は、辛辣でいて冷静、正直で好感が持てます。江南の夫のマキオがまたなんとも良くて。思ってることの10分の1くらいしか口に出さず…。嘘をついているわけではないけれど、言うべきでない事の判断が的確で。穏やかな性格だが4年に一度大声を出すらしい、という補足も笑えます。

    江南と関わりの深い、はな恵と美鈴の一人語りの章があります。そこでは彼女たちの人生の中で辛い一部分が描かれています。どうやって心に小さな傷が無数についていくのか、それをどう自己防衛しながら生きてきたのか、擦り傷だらけで逞しく生きてきた彼女たちに感情移入しまくりで…涙ボロボロ。

    寺地はるなさんの作品にはやられっぱなしです!

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    2026年07月23日
  • きよくしぶとくやかましく

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    昔ながらの謎の風習、固定観念、いらぬ詮索や決めつけ、しょうもないあれやこれに、寺地節炸裂!
    うるせえ黙れ!と声をあげ、図太く逞しく生きていこうとする彼女たちのかっこよさに脱帽。
    かっこ悪い男性陣も、どうしようもなく人間らしくて憎めなかった。

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    2026年07月23日
  • 雫

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    ラピスラズリの紺色に、雨上がりの光が当たったような色が混ざっている雫型のペンダントのイラストが、とても美しい表紙です。

    中学生の頃からお互いを知り、大人になってからも同じビルでそれぞれ仕事をしていた4人。永瀬珠、木下しずく、高峰能見(よしみ)、森侑(たすく)の間で起こった30年間の出来事が、5年ごとにさかのぼり綴られていました。

    ジュエリーデザイナーの永瀬珠は、自分に自信がないけれど、なぜか人から相談される人。木下しずくは、不器用だけれど努力家で、見守ってあげたくなる人。長峰能見は、お坊ちゃんで人気者だけれど、本当は「味わい深い」人。森侑は、つらさや悲しみをさりげなく支えてくれる優しい人。もうひとり、いい味を出していたのが、4人の中学時代の美術教師、田村先生。主な登場人物の5人がそれぞれ魅力的な人物でした。

    時の流れを遡りつつ読んでいくと、「変えることって、勇気がいるよね」という言葉に出会い、今の私にはとても響きました。他にも、うなづける言葉がたくさんありました。

    30年間って、過ぎてしまうとあっという間ですが、色々な出来事や思いがたくさんつまっていることにも気づかされました。

    「今日が雨でよかった」と、感じるようになれる小説でした。登場人物の人生がこれから上向きでありますように······。
    読者の私は、この本、大好きです。


    〈目次〉
    2025年 4月
    2020年 2月
    2015年 12月
    2010年 7月
    2005年 4月
    2000年 8月
    1995年 9月
    2025年 10月



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    2026年07月23日
  • 最後の晩餐

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    「最後の晩餐」をテーマにした、7人の女性作家さんの短編集。さすがの実力派揃いで、外れなく全部おもしろかった。たいてい一つくらいは好みじゃないものがあるものなのに。
    「最後の晩餐」というテーマはハマりやすいものではあるなとも思うし、女性作家さんばかりだったからか、背景とか心情とかが分かりみがありすぎた。
    少し前に亡くなった父のことを思い重ね合わせてうるうるしてしまう話もあったり。
    最後の晩餐に自分だったら何を選ぶだろう?明確な答えをみな持っているのだろうか?

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    2026年07月21日
  • 水を縫う

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    2026年上半期No.1でした。

    私自身が女であり、母親であり、シングルマザー。刺繍もする。母親と同居で、子供は清澄と同世代。
    共感しまくって、あっという間に読み終わりました。
    自分が感じたなんともいえない気持ちを言語化してくれた気がした。だから、痛いほど気持ちが伝わった。眉毛をハの字にしながら呼んだ。
    悲しいわけじゃないのに、涙がにじんだ。
    心に響いた、そんなお話だった。

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    2026年07月20日
  • 雨夜の星たち

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    主人公の三葉雨音と自分自身が似通っているところが多く「わかるなぁ」なんて思いながら読んでいました。
    そして
    自分自身を他人のために無理に自分の気持ちを
    我慢したり捻じ曲げたりしたりせず
    世の中の「ふつう」という型にはめる必要もない。
    世の中の「ふつう」にはまっていない部分を
    他人に「変わってるね」と言われることを恐れる必要もない。

    三葉はいつも
    自分の心に正直で
    人のことを簡単に決めつけたくないから
    目の前のありのままを受け止めている。

    一見冷酷に見られてしまいがちだけれど
    心の中はとても温かい。

    それをわかってくれる人との交流のなかで
    少しずつ三葉の心も変化していく。

    どうしても分かり合えない人はいる。
    それが親ということもあるわけで
    世の中生きていくことは大変なことだけれど
    私もこれから先、三葉のように少しずつ気づきながら成長していけたらいいなと温かくて前向きな気持ちになりました。

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    2026年07月19日
  • 最後の晩餐

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    「でもさ、行くと、それで満足しちゃそうなんだよね。あ、べつに人生にわとかじゃなくて、あそこのカレーの味に」
    「そんなの、満足すればいいじゃん」

    本を読んでると、自分の今まで整理がついていなかった感情に名前がつくことがある、わたしは、満足しちゃうのが嫌だったんだな。

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    2026年07月19日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    短編集でどの話も、惹きつけられて読みすすめてしまう。
    特に大きな盛り上がりはないが、読んだ後少し元気を貰える。
    面白かった。

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    2026年07月26日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    20代から60代までの老若男女のそれぞれの人生がリレー形式で描かれ偏見や差別や人生の辛さの中を試行錯誤したがらも生きていく話で思わず泣きました。また再読したい本です。

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    2026年07月14日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    20代から60代までの老若男女のそれぞれの人生がリレー形式で描かれ偏見や差別や人生の辛さの中を試行錯誤したがらも生きていく話で思わず泣きました。また再読したい本です。


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    2026年07月14日
  • 水を縫う

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    息子、娘、母、祖母、そして父。

    それぞれの家や学校や職場での生き辛さというか、もやもやを抱えている。でも実は、自分が少しのことに気づいたら世界の見え方が変わってくる。そんなそれぞれの希望で繋がっていくのが嬉しい。父親ではなく、黒田さんからの視点だというのが絶妙。

    「水を縫う」の意味が繋がったところはグッときました。

    寺地はるなさんのお話は、優しいけれど、"普通"って簡単に使われがちな言葉を流さないで考えさせる。やっぱり好きです。

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    2026年07月12日
  • ほたるいしマジカルランド

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    好きで仕事をしている人がいるわけじゃないという現実的な角度から描いたお仕事小説

    すっごいいい!私はどちらかと言えば今までマイナスに感情が振り切れた小説ばかりを読んでいたかも知れない。何かに夢中になるでも何かが決定的に嫌でもないグレーな感情を持つ人物たちが出てくる小説は初めて。そのグレーの感情は生い立ちなどで生まれたものもあるけど、誰かに言うことはない、でも自分の頭の中では何度も反芻している卑屈さで、寺地さんは人間の描写がお見事だと思った。

    転職したばかりの人、なんだか最近友達の高いテンションに乗り切れない時や特に何かあったわけじゃないけど心が上向きにならない人におすすめ★

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    2026年07月12日
  • 川のほとりに立つ者は

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    読みすすめて行く時 何度も 心がぎゅ とした。
    165ページ 
    まじめでがんばり屋。それは清瀬の長所だ。でもたまにその長所はそのまま、他人への狭量さという短所に変わってしまう。
    いろいろ 気付かされた。

    読み返したい。

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    2026年07月11日
  • ほたるいしマジカルランド

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    連作短編集が好きな方なので、楽しく読めた。

    篠塚八重子さんの話はじんわり泣けた。
    野上さんとお二人のペースで寄り添いながらながく続く関係であるといいな。
    佐竹は不器用そうだけど、いいやつだ。
    三沢はきらい笑
    抱えるものがあるにせよ、好きになれないタイプだね笑
    市子さんもただの突飛なマジカルおばさんじゃなくて、きちんと背景があって強くて優しくてよかった。
    佑もいい子だった。
    みんなそれぞれに幸せになってほしいなぁと思う。

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    2026年07月07日
  • こまどりたちが歌うなら

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    人間関係や職場環境の悩みは尽きないんじゃないかな。「涙はしょっぱい、お菓子は甘い。」甘いの苦手だけど、出てくる和菓子は美味しそう。

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    2026年07月06日
  • 白ゆき紅ばら

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    人は出会うべくして出会う、と言うけれど、言葉にも出会うべくして出会うと思う。ふと手に取った本の一説に、ひどく共鳴することがある。それがこの本だった。本を読みながら泣いてしまう経験は、そう多くは訪れない。この本に出会えてよかった。
    できない事ばかり数えないで。

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    2026年06月30日
  • ガラスの海を渡る舟

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    本屋さんで平置きされてるのを見かけて、何となく惹かれて買ったら大当たりでした。
    「察する」ことが苦手な道の素直な言葉が真っ直ぐに胸に刺さります。

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    2026年06月29日