寺地はるなのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ある理由で他人が作った料理を受け付けられない高校生の冬真は、近所に住む同級生の時枝くんと、とある出来事をきっかけに仲良くなる。
一方、国際交流プラザで働く紗里は、「太ることへの嫌悪感」を抱えていた。自分がスマホで撮影した写真が原因で時枝くんを傷つけたことを知った紗里は、マッチングアプリで会社員の水田と出会い…。
寺地さんの作品を2冊ほど飛ばしてしまい、久しぶりの寺地作品。
私の好きな『ほたるいしマジカルランド』が出てきたり、美味しそうな料理が出てきて頰がゆるんでホッコリしたり、冬馬や紗理などの若者たちを応援したくなったり、彼らの親たちにイライラしたり、ココロがいろいろな感情でいっぱいになっ -
Posted by ブクログ
髪飾りに大きなリボンをつける主人公、リボンちゃんは32歳。リボンをつけることに確固たる意志があり、からかわれてもブレない。たくましい主人公だ。
登場人物それぞれがかなり個性的で、出てくる小道具も個性的。カポエイラ・モタンカ人形・絶滅動物・コケが一冊で出てくる作品なんて他にないだろう。人と違うことについて、自信を持たせてくれる作品だった。
そんな個性的な登場人物たちの中で、異彩を放つのが「普通」な中学生、波瑠。私は彼女の存在がとても気になった。個性的な妹のお姉ちゃんとしての苦悩を抱えている。自分のことを普通で地味で取り柄がないと思っている波瑠に、個性を貫くリボンちゃんの声は届かない。リボンち -
Posted by ブクログ
ほたるいしマジカルランドという遊園地でのお話。
前回夜が暗いとはかぎらないでも思ったのですが、登場人物がたくさん出てきます。前ほどではないし、そこで働く人達のお話。
名前を覚えるのが苦手なわたしの脳が頑張りました笑
ほたるいしマジカルランドにいけば働いてるんだってリアルに感じられるような背景、人物像がしっかりあって、皆好きで働いてる訳ではない、でもちゃんと責任持って仕事をして生きてる。
ちょっと苦手だなって思う人物もちゃんと背景を知るとそういう部分もあったから、今があるのね。と思ったり。
人を知るためにはどちらからともなく、1歩踏み出してみないと良いも悪いも分かりませんよね。
寺地はる -
Posted by ブクログ
やっぱり寺地さんの作品好きだなぁ。と久しぶりの寺地さんのお話を読んで思いました。
なんというか、いつも思うのは、
私の心の奥の方にある
まだ自分でもはっきり確認できないような感情がなんかくすぐられる感覚になるのです。
今回は、父親がとった行動のせいで、
心に傷を負い、
母親が作った食べ物はなんとか口にできるが、
他人の作ったものは食べることができない主人公の少年冬真が、
同じクラスで近所に越してきた
時枝くんと出会い少しづつ大人になっていく姿が主体ですが、
周りの生きづらい大人たちの
もがきながらも、前に進んでいく様子や人間模様もいろいろ混ざっていて
悲しみや苦しみ寂しさなどいろいろな経験を