寺地はるなのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
主人公や、主人公の友達のように、自分の弱さに気づき認め、考えを改めることのできる人間になりたいと思う。
また、物事って一方の視点から見ただけでは正しいとか間違っているとか判断できないと分かっていても、自分の経験だとどうしても主観が入って偏りがちなんだけど、この話を読んでいると、客観的に一つの事象に対していろんな目線で話が見えるので、改めて人の選択にいいとか悪いとか決めつけてはいけないと思った。
この作者さんの作るお話を読んだ後は、現実世界が少し明るく感じる。
最後の主人公が、小柳さんへの気持ちをこぼすところは、店員さんとしてその場にいたいと思うくらい尊い場面だった…。その場にいたら叫び出してた -
Posted by ブクログ
自分がなにかに悩んでいるとき、きまって、小説を手にとりたくなり、最初は気を紛らわすつもりで読み始めるのに、内容が次第に自分の悩みと重なっていく。おそらく勝手にこちらが重ねているだけなんだろうけれど、本作に登場する人物とは相性が良いのか悪いのか、気付けば自分が窘められていて、読みながらなんども謝ってしまった。ごめんなさい、私も先のことばかり考えて、今を蔑ろにするところある。大切な人へ気持ちを伝えることを恐れている。意地を張ることもある。それにより傷付けてしまった人々へ、ごめんなさい。
でも、大人ってだいたいそうじゃないか? 誰にも叱られなくなって、自分が確立されていって、他者を受け付けなくなって -
Posted by ブクログ
久しぶりにハラハラした気持ちで本を読んだ。
洗脳、DV、性的搾取、ヤングケアラー
いろんな問題それぞれが重くて、章を読み終えるたびに『はぁーーー』と深い息を吐いた。
最後どうなっていくのかな、2人幸せになってほしいな、とほぼ祈りに近い感覚だった。
Good girls go to heaven,bad girls go everywhere.
小説の帯にもなるくらいの印象的なフレーズ。
この言葉の深みにはまってしまった。
天国と、どこでも。
一見するとどちらも良い響きで、良い子も悪い子も報われるような気がしてくる。
でもこの言葉が意味するのは、
良い子は天国にしか行けないし、悪い子は地獄に -
Posted by ブクログ
ほんわかしていて読みやすい作品。
テイラー城崎で伯母の68歳の加代子さんは働いている。もうスーツは作っていなくて、ちょっとしたリフォームとか体操服入れを縫ったりしながらクリーニング店で働いている。
33歳のリボンちゃんこと百花もよくわからない店で働いている。社長の思いつきでいろんなことが始まるのだ。保奈美さんという人に頼まれたビスチェのリフォームを加代子さんに頼まれる。
同僚のえみが辞めるという。えみちゃんは前職でつまづいてしまって、外に出られなくなってリハビリがてら働いていたけど、転職するらしい。えみちゃんは考えたくない人で、転職祝いには1週間分のショーツが欲しいという。だが割とこだわり -
Posted by ブクログ
ネタバレ兄妹の関係や、人それぞれの「普通」の違いについて深く考えさせられる作品だった。
発達障害の可能性がある兄と、その兄にずっと苦手意識を持っていた妹が、ガラス工房を通して少しずつお互いを理解していく流れがとても面白かったし感動した。
特に印象に残ったのは、118ページの、
「ぼくにとってはひとりひとりが違う状態が『ふつう』なんや」という言葉だった。
羽衣子は“特別な人”と“その他大勢”という感覚を持っていたけれど、道にとっては、一人ひとり違うこと自体が当たり前だった。その考え方がすごく優しくて、「普通になりたい」という気持ちが「普通にならなきゃ」としんどくなっている羽衣子にとって大切な考え -
Posted by ブクログ
読んでいて、「普通」や「良い子」という言葉にずっと問いかけ続ける作品だと思った。
特に印象に残ったのが
「ずれてるっていうのは穂積が標準モデルがいると仮定してるからでしょ。でもほんとはいないんだよ。そんなのどこにも。」という言葉。
“普通”とか“標準”って、ついどこかに存在している気がしてしまうけれど、本当はそんなものはなくて、みんな違うのに、自分だけが外れているような気持ちになって苦しくなることがある。だからこの言葉にすごく救われた。
解説の「ノーマは存在しない」という話も興味深かった。“普通”の基準に人を当てはめるのではなく、一人ひとり違う存在として見ていくことの大切さを改めて感じた -
Posted by ブクログ
切ない。
特に「妥当じゃない」で平野さんの視点から見る色々な人の模様が特に切なかった。
誰かみたいに明るく生きたい。あの人みたいに真っ当な人生を送って、いい頃あいになれば自分を心から愛してくれる人がめぐってきて結婚するものだと思っていた。
でもそれは思い込みで幸せは自分で手に入れなければならない。白馬に乗った王子様なんていないのだと。
「翼がないなら飛ぶだけだ」もよかった。
結婚とは親や親戚とするものではない。
本人同士が好きで結婚したければすべきなのだ。
確かになぜ親に許してもらわないといけないのか。
ましてや親戚など全く関係ないのに。
それでも旦那の親や親戚に媚を売って気に入られようとして -
Posted by ブクログ
中学4人組の30年。
2025年4月 珠が20年勤めた「タカミネジュエリー」がお店を畳むことになった。不動産部門は残るけど、珠はジュエリーのデザイナーなので、辞める。明日から無職。
2020年2月 珠の母はボケかけている。昔から母が好きでも嫌いでもない。母の世話は姉に任せている。
2015年12月 お父さんの形見のオニキスのカフスを自分のピアスにリフォームする。この頃はしずくの周辺をしずくの父がうろついている。
2010年7月 姪のりんの運動会に来た。そこで知り合った長田さんの家にバーベキューに行った。長田さんにお付き合いしたいと言われて帯状疱疹になる。
2005年4月 珠はヤンおば