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タイトルと、表紙に惹かれて手に取った一冊。
とても面白かった!
脇役と思っている一人一人にもそれぞれの物語がある。
それぞれの物語の中の様々なシーンで、
これわかる!私が感じてたモヤモヤや思いを、言葉でこうやって表現できるんだ!同じこと思ってる人がいるかもしれない!と沁みるように読みました。
小さなお話がいくつも入ってて、気軽に隙間時間に読み見やすいし、お話同士で登場人物が絶妙につながったりしてて、そこも凄く面白かったです
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心温まる下町?群像劇。印象に残る場面、セリフもいくつかあって素敵な本でした。登場人物多いから一気に読まないとエピソードの繋がりがわからなくなりそう。
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小説みたいな奇跡や不幸って、生きていても正直そんなに起きない。でも生きていれば、ちょっと気になることとか、モヤっとすること、小さなハッピーは起きたりする。それをこんなに上手に言語化できる人がいたんだと感動した。
短編になっていて、登場人物が少しずつつながっていく、よくある形式だけど、どの登場人物の気持ちもちょっと分かる気がした。
「夜が暗いとは限らない」というタイトルは、「夜は当然暗い」という前提が含まれている。毎日前向きに!と無理しなくても良いよと言ってもらえているようで、気持ちが楽になった。
以下フレーズを抜粋。
朝、という言葉はたいていは良い意味でつかわれる。たとえば「朝の来ない夜はない」というような。だけど朝が明るいとは限らない。どんなことがあっても、時間がめぐれば朝はかならずやって来てしまう。ままならぬ思いや不安を抱えて迎える朝はたくさんある。生きていれば、いくたびも。
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子供、若者、親世代、祖父母世代。暁町の消えゆくマーケットを舞台に、様々な背景をもつ登場人物たちの目に映る世界の物語を通して、生きることの切なさと暖かさを、宝石のような言葉で丁寧に描き出してゆく。
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どんな人にも、ぱっと見ではわからない一面があり、
深みがあり、感情があり、ドラマがある。
その一つ一つを丁寧に掬い上げて、
人のあたたかさを、手ずから渡すように
ぬくもりや、やわらかさを
そっと崩れないように渡された。
そんな読後感。
どれも、あぁそんな感情あるな、と
胸の奥で共鳴したり、あまりの教官に
涙ぐんでしまったり。
どのお話もとてもよかった。
過ぎていく日々が、とても嬉しく
ありがたく愛しくなるような短編集。
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通りすがり見えた人も、その人の人生においては主役である、小さなマーケットを取り巻く連作短編集。
不意に出会う、救いになる言葉の数々に涙が出ることも。
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あかつきマーケットを中心にした町で暮らす人々を描く群像劇。
3章仕立てで、第1章はプロローグを含め9つの短編、第2章は5つの短編で構成され、第3章のみ単独でエンディングとなっている。
* * * * *
閉店決定的のマーケットや、起死回生策として作られたゆるキャラ「あかつきん」のイマイチのイメージによくマッチした、垢抜けない町の垢抜けない住民たち。
その1人ひとりに温かな光を当て丹念に描いた、いかにも寺地はるなさんらしい作品だったと思います。
また、各話の主人公がリレー形式でつながっていくのもよかったけれど、章題がシャレていて感心しました。
住民たちの悩みや困難を描く1章。
闇の中にいるようでありながら、各話とも好転の兆しを仄かに感じることから、それは暁闇であることがわかります。
次に「昼の月」のように頼りなげではあっても、希望の光を人々がきちんと認識したさまを描く2章。
そして、町の中心だったマーケットが閉店となりお得意客も働く人々もより所をなくしたかに見える3章。
それでも、悩みを抱えていた人々はそれぞれに少し強くなり、次のステップを踏み出していきます。その姿を、表題にもなったタイトルの『夜が暗いとはかぎらない』が見事に表していると思いました。参りました。
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-ままならぬ思いや不安を抱えて迎える朝はたくさんある。生きていれば、いくたびも-
【生まれてきた、それだけでもう君はそう思われるに値する存在なんだから】自分を粗末に扱うことを許してはいけない。と葉山さんに教えてくれた時枝さん。【自分にとってどういうのが素晴らしい人生か、その判断を他人に委ねたらあかんねん】そうみれちゃんに伝えてくれた、千ちゃん。【誰かの涙を拭いてあげられる子は、きっとだいじょうぶ。生きていけます】と亜子さんの背中をそっと押してくれたお義母さん。【生きてるあいだに、じゅうぶん大事にした】だから別れはつらくないと、和樹に教えてくれたじいちゃん。【大切なものはたったひとつあればいい】そう柳田に思いを放つ瑛子ちゃん。そして、【父を喪ってからの年月。俺を産んでからの年月。母の今日までの日々に、花を贈ろうと思った】柊、
【生きているってたぶん、あわただしいことなのだ。】
でも、そのあわただしさが『生きる』ってことなんだな。きっとそれがしあわせってことなんだ。もう心をがっしり掴まれたな、寺地さん。あー、最高だ。読書で明日からも続くわたしへ、パワーをもらった。
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ちょっとずつ繋がってる連作短編集。
どの話もそれぞれ良かった。登場人物が多いからじっくり考えながら読んだ方がより楽しめそう。
「グラニュー糖はきらきらひかる」が一番好き。
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連作短編集で、少しずつ物語が繋がっているのが面白かった。
作品に出てくるどのキャラクターも心にモヤモヤを抱えてて、それが個性として立っているのが良かった。
あとはこの作品の舞台である暁町がこんな場所あったらいいなと思うようなところで、ほんわかした。
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ジャケ買い(笑)
すごい展開も心刺さる言葉もあるわけではないけれど、ずっと優しい気持ちて寄り添って読める本。
今まで読んできた寺地さんの作品は
おしいっ!めっちゃ響く本にあと少しっ!て感じてたけど、これはこれくらいがちょうどいい感じ。
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『大人は泣かないと思っていた』で大好きになった寺地さん。
本作もしみじみと良かった。
「1 朝が明るいとはかぎらない」9篇、「2 昼の月」5篇、「3 夜が暗いとはかぎらない」
全15篇が収録されている。
この物語には大きな事件や事故は起こらない。
自分のすぐ隣にいそうな人達ばかり。
子育てに悩むお母さん、仕事にやりがいを見いだせない男性、自分に自信が持てない青年
それでもみんな必死に生きている。
家族間であっても「解る」なんて傲慢だ。
「共感」だけで救われる。
そっと寄り添って背中に手を添えてくれる様な優しさに包まれた物語。
Posted by ブクログ
「大人は泣かないと思っていた」がよかったので、こちらも読んだ。「夜が暗いとはかぎらない」タイトルが好き。固定観念にとらわれないでというメッセージが伝わる題名。
たくさんの登場人物が出てくるので、人物把握は少し大変。育児に悩む母親の話が結構あった。
声の色→ひなぎくと続く浦上くんメインの話が好き。いつか好きな人と会えた時に、ちゃんと自分の翅で飛べています、と誇れるような自分でありたいというひかりちゃんの言葉にハッとさせられた。
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大阪近郊に位置する暁町にある「あかつきマーケット」が物語の舞台…様々な店舗が軒を連ねて営業していたが、時代の波に飲み込まれる形で閉店することとなる…。「あかつきマーケット」のマスコット的存在の「あかつきん」はイベント途中に失踪(!?)するも、その後町の至る所に出没し困った人を助けていた…さらに「あかつきん」のしっぽをお守りにする人も多数現れたが…。
「あかつきん」だけにしぼったストーリーかと思いきや、実際は「あかつきマーケット」で働く人々やその近隣に住む住民やその家族など、様々な年代の人たちが主人公となる短編集でしたね…。日々の生活の中でどんな人とつながり、どんなことを思い、今後どう生きていくか…を描いているものでした。色んな感情に左右されながらも、生活の中で人と関わることでホッとする、感謝し思いやる心をもてる、張りつめていた心を休ませることができる…そんな日があれば、明日もまた頑張れるっ!
「グラニュー糖はきらきらひかる」が、特に好きです!頑張っていると甘いもの、すっごく欲するとき、ありますよね!!自分からもう甘いものでも摂らないとやってらんないわ~じゃなくて、それを家族にすすめてもらえると認めてもらえた感ありますよね(^^)
読み終えて、表紙の「あかつきん」を改めてみると、なんとも愛おしい気持ちになりました(#^^#)
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星は4.8ぐらい。
タイトルに惹かれ、また、なんともいえない愛嬌のある表紙のマスコットに心を癒やされる気持ちで読み始めたら、この表紙の「あかつきん」が重要でした。
登場人物が多い、と書かれている方がいますが、一つ一つ独立した話としても十分で、私にとっては一冊でとても得した気分になれました。
とはいえ読後、改めて登場人物の相関関係を図にしてしまいましたが。
最初は子どもを持つ母親の気持ちに深く共感し、その後、父親の立場で書かれたものを読んで少し自分の態度を反省。
寺地さんの本は2冊目ですが、立場の違う登場人物がとても丁寧に書かれていて、私は好きです。
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少し読んで合わないと思ったけど、その先も諦めたくなくて読み進めてみたらじんわりと心に染み入ってくる感じが心地よくて読み終えられた。暁町のあかつきマーケットを舞台にして、様々な人の日常を描いていて、日常の悩みやささやかな喜びなどがすごくリアルに感じられた。『阪急電車』のような書き方がされていて、それぞれ別の人の生活が少しづつ数珠つなぎで繋がっているのも面白かった。
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寺地さん、すっきやわ~(笑)。
あかつきん、を回るいろんな人のお話。
当たり前のことだけど、人の数ほど、その人の人生がある。
小説家、ってすごい(語彙力w)職業やねんなー
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ある商店街を舞台に、ゆるきゃらのあかつきんがちょこちょこメインに引き出されてくる連作短編集。
短編の中で、育児でめいいっぱいになってしまう母のこと、最後の母と息子の関係性など、引き込まれるがあった。
ただ、登場人物が多くて、整理しながら読むのがちょっと大変だった。
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「あかつきマーケット」という市場が閉店することをきっかけに、マスコットキャラのあかつきんが町の各所に現れるようになる。そんな町で暮らす人々、その家族等の老若男女の悩みや変化を描いた短編が15篇ほど収録されている。
タイトルがとても素敵だと思った。第一章のタイトルが「朝が明るいとはかぎらない」でプロローグでもそれに触れており、個人にとって明るくない朝もあるし暗くない夜もあるよ、という優しいメッセージを感じた。
各短編からも様々な感情や人生を肯定してくれるような優しさを感じられ、好みの短編もたくさんあった。
しかし各短編が20ページ程で、もう少し読みたかったという気持ちに度々なった。
物語の中で登場人物の繋がりが多数あり、人物名が前に出ていたかを確認したくなることも多かった。それ自体は元々好きなのだけれど、今作では素敵な一つ一つの短い物語に入り込みきれないまま終わってしまうもどかしさがあったように思う。
Posted by ブクログ
登場人物がたくさんなので、全部覚えてないかも…ごめんなさい…
だけど、最後の方の、同級生が亡くなった自転車屋さんのお孫さんの話は、なんだか切なかったな。
いろんな人がいろんな生活を送っていて。
いろんな過去があって、いろんな出会いがあって別れもあって。
それでも、明るい朝と暗い夜が繰り返してる。
良いことがあっても悪いことがあっても、それは死ぬまで繰り返されて行く。
ってことよね。
Posted by ブクログ
あかつきマーケットと着ぐるみマスコットのあかつきんを中心とした短編をたくさん繋ぎ合わせた話になっている。
正直、話が細切れで登場人物が多すぎて、相関図を書きながら読んでいったが、頭を切り替えていくのが大変でスムーズに読めなかった。
結局ぼやっとした話で、読んだらすぐ忘れてしまいそうな話だ。
Posted by ブクログ
大阪の暁町を舞台にした短編連作集。
ままならない日常が13の物語となっており、なんとなく自分や、知人と似ているなと当てはめながら読んだ。
自転車やのおじさんの生き方が、さらっと格好よくていいなと思った。
Posted by ブクログ
母親の苦悩的な話が多め。登場人物がいろんなとこで繋がっていくんだけど、記憶力悪いと「この人なんの人だっけ?」となっちゃうので一気に読み切るのがおすすめ。
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少しずつ続いてるような本を初めて読んだ。
グラニュー糖はきらきらひかる、生きる私たちのスープとても好きだった。
終わりの第3章を読むときどう終わるのだろう、、とわくわくして、読み終えて温かい気持ちになった。
Posted by ブクログ
p56
「君を粗末に扱っていい人間はどこにもいない。自分自身にさえそんなこと、許しちゃいけない。一人でいるのは嫌だなんて、つまらない理由でつまらない男の傍にい続けるのはやめてくれ。」
p264
「ばあちゃんはもうじいちゃんの一部になっている。ばあちゃんだけではなくて、今までの人生で関わった人ぜんぶが、自分の一部だ。好きな歌を歌っていた歌手、かっこよかった俳優、仕事を教えてくれた上司、通りすがりの人がしてくれた親切。そうゆうもんぜんぶ、自分の中に取り込んで生きとる。」
関わった人すべてが自分の一部、という言葉は自分を大切にすることに繋がると思った。自分の一部になるのなら、自分の好きな人達と関わろう、居心地が悪い環境は手放そう、と思えた。何かを始めると(バイトや習い事とか)、それをある程度継続していかなければと考えてしまう所があるので無理して居続ける必要ないのだな、と感じた。心を緩ましてくれる暖かい言葉。