あらすじ
ある出来事がきっかけで他人が作った料理を受け付けなくなってしまった高校生の冬真は、同級生の時枝くんに「難病を抱えた美少女」の妹がいるという噂をきく。友達にそそのかされ、時枝くんの家まで行ったことがきっかけで、冬真は時枝くんと仲良くなっていくが――。一方、国際交流プラザで働く紗里は、「きれいなものが好き」なあまり、太ることへの嫌悪感を抱えていた。自分が撮影した写真が原因で時枝くんを傷つけたことを知った紗里は、“罰”としてマッチングアプリを始めて……。それぞれの理由で世界への信頼が薄くなった彼らが、大切な人と歩いていくために一歩を踏み出す感動作。
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Posted by ブクログ
大好き❤
登場人物、みんな大好き❤
みんな、いろんな悩みも事情も抱えてるけど、
ちゃんと、ちゃんと?素敵に暮らしてる感じがすごく好き❤️
さすが寺地はるなさん‼️‼️
私は母親なので、
ラストで、香川さんにすごく感情移入しました。
Posted by ブクログ
読み終えた後、心に灯がともったような、非常に前向きな気持ちになれる一作だった。
物語のラストで明かされる「世界はきみが思うより」というタイトルの回収がよかったな。主人公が抱いたその実感は、読んでいる私たちが物語を通じて受け取った感覚そのものであり、作者からの温かいメッセージとして深く胸に響いた。
全編を通して流れる空気感はどこまでも優しく、読んでいる間中、ずっと温かい気持ちにさせられる。文章も非常に読みやすく、物語の世界に自然と没入できる点も魅力だ。
日々の生活に少し疲れたときや、誰かの優しさに触れたいときに、ぜひ手にとってほしい。自信を持っておすすめできる、心温まる作品である。
Posted by ブクログ
読んで良かった。
多様性要素がてんこ盛りすぎるけど、章毎に別の人の視点が知れる小説は読んでいて楽しい。
“大人になるということはもしかしたら、うまく人に頼れるようになることなのかもしれない。自分ひとりで解決できる物事には限りがあると知ることが、大人になることなのかも。”p181
うまく人に頼る事も大切だけど、頼る人を間違えたらダメだとも同時に思う。頼ると利用するは=では無いから。
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やさしいおはなし。
寺地はるな節を堪能できるおはなし。
人は必ず誰かを思い遣っているんだな、とあらためて思う。
みんながみんなのいい人じゃなくてよくて、大切な人を大切にできたらそれでいいんだよ、と教えてもらった気がした。
Posted by ブクログ
寺地さんの作品は人に寄り添ってくれる気がしています。
人は1人1人違っていて、考え方も違っていて、感じ方、受け止め方、愛し方、それぞれ色々と違う。読んでいて何故か涙が出そうになりました。
個人的にその人が好きだから触れ合っていたいという気持ちはあるけど性行為がしたいか、と言うとそうでもないし、水田さんとはちょっと違うけど…
でも、私も世界は私が思うより悪くないと思う。
Posted by ブクログ
最後にもらい泣き。子育てを振り返ればいくらでも後悔がわいてくる。
いやいや、そんな話しではないんですよ。
他人の作った料理が食べれなくなった高校生冬真、伯母の元で難病の妹と共に暮らす時枝。2人の男子高校生をメインにジェンダーレスやヤングケアラーや、自分の中に巣くうルッキズムなどなど、いい塩梅の軽やかさで書かれています。
寺地さん大好き!
Posted by ブクログ
とても良かったです。
食とセクシャリティに不自由を抱える人たちが関わり合いながら自分の居場所を掴み取っていく物語。
高校生の冬真くんと社会人女性の紗里さんの視点が一編ずつ交互に入れ替わって物語が進みます。
冬真くんたちのお話が好きですが、紗里さんと似た食への不自由を持っている身としては紗里さんに共感しながら読みました。
最後2編は泣きました。
メインの登場人物含めクラスメイトや職場の同僚なども、間違うことはあってもみんな優しくていい人たちです。
自分の正義が誰かを傷つけることもあること。気をつけていても難しいなと思いました。
個人的にはブロマンスが好きなので、そういった目線でも楽しめました。
みんなに幸あれ!
Posted by ブクログ
世界はきみが思うより、悪くないかもしれない。そうだったらいいなぁ。寺地さんの描くこの世界が、優しくてあたたかくて大好きだと思った。
ままならないこともあるし、信じられらないときもある。それでももう少し生きてもいいかなって思えるような世界だったらいい。冬真と時枝くんの会話に感じる、相手との距離感、相手のことを考えること、発する言葉、彼らの柔らかい空気感がすごく好きだと思った。
Posted by ブクログ
他人の料理が食べられない、太るのが気になって、食事がたくさん食べられない、同性が気になる、、、。さまざまな生きづらさを抱えた人々が交わることによって、心を開いていく物語。
スラスラと一気読みした。
Posted by ブクログ
『寺地はるなさんの作品の中で一番好きが上書きされた』
すごく良かった。高校生の青春友情小説かと思いきや、センシティブなテーマを繊細に物語にした素朴で優しい作品。ストーリーに大きな山や谷はないのに、登場人物たちの心の機微を丁寧に紡ぎ、読者自身がどう捉えるか考えさせられるような余白を感じる。
今まで数多くの寺地作品を読んできたが、寺地さんは書き手として「誰も傷つけたくない」という配慮のような、ポリシーのようなものを感じる。この物語のように、他人に言葉や態度の刃を向けることなくフェアな接し方ができれば、世界はきみが思うよりもっと良くなるはず。この本を好きな人とはとても仲良くなれる気がする。
同じPHP研究所から刊行された「ガラスの海を渡る舟」も大好きな作品だが、今作は寺地はるなさんの作品の中で一番好きが上書きされた。(寺地作品ファンはほたるいしマジカルランドでニヤけること間違いなし!)
Posted by ブクログ
連作短編集
作品に漂う雰囲気がとても好きでした
読み終わってから、漠然としか受け止めきれず、タイトルに続く言葉は何だろうと考えていました
生きづらさや辛さ、抱えている問題など、粛々と描かれていてさらさらと読んでしまうけれど、取り上げられている事柄は重い。
それでも、少しずつ受け止めて一歩ずつ切り開いていく姿をかみしめながら読みました
菜子さんや冬真の母がいてくれて本当に良かった
人を好きになったときのいろんな気持ちがたくさんあってそんな気持ちがたくさん詰まっている。
今までに世界への信頼ができなくなっていても。
今後、何が起こるかはわからないけれど。
もう一度噛み締めながら読みたいと思う
Posted by ブクログ
綺麗さに取り憑かれた紗里の物語が自分と重なる部分が多くて響いた。
誰かと同じものを美味しく食べることの喜びと美しさがとっても身に染みた。
苦痛と感じることは共有しなくていいし合わない人と無理に合わせる必要はないけれど、共有することの喜びを知らずに死ぬのは勿体ない。
誰かと何かを一緒に分かち合う、そんなものが見つけられたら豊かな人生の後押しとなるだろう。
この作品を読んで寺地はるなさんの生み出す世界ではありのままの私で息ができると気付いた。
大袈裟だけれど世界中の人がこんなふうにくつろげる場所を見つけてほしいと願った。
Posted by ブクログ
今どきの悩みや固定観念に寄り添った作品。
表面的には見えない悩みと向き合い、他者の力を借りながら自分なりに咀嚼して前を向いていく登場人物たちに、前向きな温かい気持ちになった。
私は人の力を借りるのが苦手であるが、こういう作品を読むと、他者の力を思い切って借りたら違う世界が見えるのかなとも思う。
Posted by ブクログ
寺地はるなさんの作品は、生きづらさを生きづらさとして認めてくれる感じが心地よい。ひとと違うことで嫌な気持ちになったり、つらくなったりすることがあっても、それをそれとして受け止めてもらえる。
高校生のぼくと、20代前半のわたしが語り手となって、家族との関係、友人との接し方、恋人との付き合い方などを描く。痛みやつらさを知っているからこそ、安易な発言や共感はしない。相手を思いやると、言葉が出てこなくてぎこちない雰囲気になってしまうこともある。でもその思いやりはちゃんと相手に伝わっている。
そういう、優しい作品だった。
日々の困難や厄介ごとを、「おかずシェアの会」みたいに分け合って、みんなで解決できたら素晴らしい。自分が思っているより助けてくれる人はたくさんいる。
世界はわたしたちが思っているより悪くない。
読後感が爽やかで、少し泣けました。
Posted by ブクログ
よかった。この世界は思っているより悪くないのかもしれないと思えた。
同年代だからか、紗里さんに特に共感した。水田さんに惹かれる気持ちがよくわかる。すごく素敵な人。
子供の頃、親に不満に思うこともあったけれど、ちゃんと子供でいさせてくれた。それってすごく幸せなことだったんだなあと気づけた。
Posted by ブクログ
寺地はるなさんは最近好きな作家さん。
その中でも、装丁が素敵で手に取った一冊。
前情報無しで読みましたが、読み終えたら、確かに「世界は君が思うより」というタイトルがストンと心におさまりました。
とても優しい世界観です。
ストーリーは主人公の高校生と、準主役の若い女性の視点で進みますが、それを支える母親と菜子さんがすごくいい。同じく子育てをする側の立場になっている私は、こうありたいなと思って残しておきたいフレーズがたくさんありました。
子育てを卒業する頃に、また改めて読みたい一冊です。
Posted by ブクログ
/_/ 感想 _/_/_/_/_/_/
いろんな世界があるということを感じさせてくれるお話でした。
いろいろなものが認められていくと、少数であっても差別されないという世界に近づいていくんでしょう。
人生をどう謳歌していくか、
人に迷惑をかけていないか、
何かの役にたっているのか、
大切なのはそんなところでしょうか。
人への興味が薄れていって、差別することもなくなるかもしれないですが、この先の時代はどうなっていくんでしょうね。
自分をもって深掘りして見つめていくことが何よりも大切だと感じる、今日この頃ですが、この作品を読んで、尚のこと、どう生きていくべきか、と、考えさせられました。
/_/ あらすじ _/_/_/_/_/
冬馬を中心として物語が進んでいきます。
登場人物、それぞれが、マイノリティな感じ。人が作ったものを食べれないとか、同性愛者とか、人がいると仕事できないとか、難病を抱えているとか、性交渉できないとか、、、
世界はきみが思うより、いろんな人たちがいて、いろんな選択肢があって、自由に満ち溢れたいるよ
という感じに受け止めました。
/_/ 主な登場人物 _/_/_/
香川冬馬
時枝綱 こう、冬馬の家の裏に住む
時枝弓歌
菜子 さいこ、時枝育ての母、綱叔母
茅島
村中
高木美月
紗里 さり
元木 さり同僚
水田
吉良あかり きら
吉良保 あかり父
藤代結子 作家、綱母、神経質
Posted by ブクログ
とても好きなお話でした。
とある出来事から他人が作ったものが食べられなくなり「世界への信用をな」くした高校生の冬馬と、美しいものが好きで太ることを恐怖する会社員の紗里。二人の話が交互に語られていきます。
「世界への信用がない」冬馬は同級生の時枝くんと仲良くなっていく中で世界への信用を少しずつ取り戻していき、紗里はマッチングアプリで出会った水田さんと過ごす日々に癒しを感じ愛情を抱くようになる。
自然体でいられる相手と出会えて、お互いに気持ちが通じ合う幸せ。
この世界は辛いことも多い。けれど、自分のことを理解し愛してくれる人たちが近くにいるだけで世界はずっと素晴らしい場所になるのだろうな、と思いました。
Posted by ブクログ
ある出来事がきっかけで他人の料理を受け付けなくなった高校生の冬真は、同級生の時枝くんに難病を抱えた美少女の妹がいるという噂を聞き、見に行ったことで仲良くなる。
時枝くんのある画像から国際交流プラザで働く紗里が原因だとわかり…。
冬真を中心に周りの人たちとの関わりで繋げる連作短編集になっている。
みんなが真っ直ぐだから繊細だから少し生きづらく感じるのだろうか…
だが冬真を見ていると時枝くんと親しくなってから強くなったような気がする。
誰かを守ろうとするからだと思うとその優しさがときには悲しくさえ感じてしまう。
どれにも愛はある。
それは確かに感じられた。
Posted by ブクログ
短編のようにエピソードが6つ積み重なり、一つのお話となる展開でした。他の人が作ったものを食べられないような少し神経の細い高校生、冬真(他にも言えない秘密あり)が同級生の時枝と親しくなる。きっかけは高校でよく一緒にいる仲間が、時枝の妹が美少女だったので探りに行って欲しいと言われたこと。
時枝が学校とは全く関係ないイベントでやったことがSNSにあがっているとクラスで話題になるのだが、そのイベント側の紗里から語られるのが2章。紗里もやせていないといけないという縛りを持ち、生きづらいのだが、マッチングアプリで知り合った水田も大きな陰りを持つ者だった。
少しずつ登場人物たちがかかわり合って行くのだけれども、スタンダードから外れていることを生きにくく思ってる人たちが生きづらいなりに優しく思いあってあるのが良かった。読み終わるとタイトルが活きてきます。
性的なことにも踏み込んだ内容なので中学校から。
Posted by ブクログ
高校生の友情物風だが、家族を含めて他人との関わり方を突き詰めて描いている。無神経な人が溢れる世間では生きづらいだろうが、その人間性にとても共感できた。
登場する食べ物がことごとく美味しそうです。
Posted by ブクログ
冬真の他人へグイグイいかず、一歩置いて考えて接する仕方が私とは違っていて、良い意味で考えさせられました。
親として子どもにグイグイ聞いてしまう事があるけれど、本人が話してくれるまで待つというのもあるんだな〜と。
うちの長男はそんなタイプなのに、グイグイ聞いて心配して、こうした方が良い、ああした方が良いと言っていた事に反省。
涙が出て感動するお話しではないけれど、1人の人として子ども達と接しなければと思わせるお話しでした。
時枝君と冬真のこれからが幸せであってほしいと願う作品でした
Posted by ブクログ
寺地はるなさんの新作。いかにも寺地さん!って感じの一作。LGBTQあり。ちょっとかわった美人あり。良い格言あり。ザ、寺地さん。あと複雑に章ごとの主人公が絡み合うってのもザ、寺地さん。同性愛とか、もういいかな、(寺地作品に多い)と思ったけど、優しい主人公で、まあこれはこれで。
弓歌さんは必要だったのかな、と思った。彼女目線の章もなかったので。あかりちゃんの章はちょっとかわいそうになった。(毒親、ザ、寺地さん)
Posted by ブクログ
自分の思う普通や幸せを誰かに押し付けて傷つけたこともあるだろうし、相手にとっては思いもよらぬ一言に深く傷つくこともある。許さなくてもいいし、憎み続けるほどこだわらなくていい。怖がりすぎて未来を閉ざすほうがもったいないね。変化も楽しみながら。
Posted by ブクログ
人との関係性っていろいろですね。
人とはこうあるべきという固定観念にとらわれ過ぎないことが大切なのだと思いました。
それぞれの幸せの形があっていいのですね。
Posted by ブクログ
難病、性的指向、心理的トラウマ、家庭環境。生きづらさを抱える登場人物たちが少しづつ自分の在り方を確認していく物語。
周りに隠していたいわけではないけど、全部開示したいわけではない。問題のある環境でも全てが嫌なわけじゃなくて、好きなところも多々ある。
社会的な考え方とか施策って0か100かみたいなところがあるけど、押し付けがましさもあって難しい。
自然体でいられる場所を見つけた彼が、その時間が確かにあったことの証人を求める気持ちを考えるといたたまれない気持ちにもなるけど、お母さんのようにわかっていてもあえて何も言わずに尊重してくれる人が存在するこの物語はやはり優しさが勝る物語だったと思います。
Posted by ブクログ
それぞれが抱えてる生きづらさを描いた作品。
そしてその生きづらさを受け入れてくれる人が、世界のどこかにいる。
普通とは違うことに不安を感じ、世界を信じられなくなる時があるかもしれない。
それでも著者が書くように、世界は思っているよりも優しく、穏やかなのかもしれない。
読後はとてもスッキリした気持ちになることができた。
登場人物それぞれが、2人の世界で穏やかに暮らしてほしい。