あらすじ
ある出来事がきっかけで他人が作った料理を受け付けなくなってしまった高校生の冬真は、同級生の時枝くんに「難病を抱えた美少女」の妹がいるという噂をきく。友達にそそのかされ、時枝くんの家まで行ったことがきっかけで、冬真は時枝くんと仲良くなっていくが――。一方、国際交流プラザで働く紗里は、「きれいなものが好き」なあまり、太ることへの嫌悪感を抱えていた。自分が撮影した写真が原因で時枝くんを傷つけたことを知った紗里は、“罰”としてマッチングアプリを始めて……。それぞれの理由で世界への信頼が薄くなった彼らが、大切な人と歩いていくために一歩を踏み出す感動作。
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Posted by ブクログ
同性愛・ジェンダー・ルッキズム・多様性等、今認識され始めたことについて、存在するけど調和している世界が描かれている。
色んな葛藤があるけど、冬真は母、時枝君は菜子さんや妹、サリはジャスミン、水田さんは近所のスーパーの人等みんなそれぞれの世界で誰かに愛されている。
4人は自分の弱さや脆さを抱えたまま、それを表出させても変わらず居場所感を感じる相手と恋愛関係になっていて、なんて優しい世界なんだろうと思う。
私もこんな世界を作れたらいいなぁ。
私も世界への信頼を取り戻したいな。
Posted by ブクログ
一瞬で読んだ。
綺麗事で傷つけてしまったり、無意識に甘えてしまったり、理解しきれなかったりするけど、自分の内側の好き・大切という感覚に従って真っ直ぐ向き合う関係に感動した。特に冬真や冬真の母の言葉には、はっとさせられることが多かった。
物事をネガティブに考えてしまいがちな私にとって、救いになるような本だった。
Posted by ブクログ
多様性という言葉が使われる世の中になってきた。けれど、そんなひとことで片付けられる問題でもないなと思っています。
まさに本作のように、他人が作った料理が食べられない、「きれいなものがすき」だから自分が太ることへの嫌悪感、実の両親とわかり合えない、同性が好きである…。この世の中にはこれら以外にも様々な理由で世界への信頼が薄くなった人々がいる。
その理由に大きいもちいさいもなく、本人が悩み困っていたら大変な問題だ。
そんな問題を抱えている人は多い、はずである。けれど誰もがその問題を解決できたり、オープンにできたりする訳ではない。
そんな人々の支えになるような作品だなと思いました。作品を読んだから今すぐ解決できる!という訳ではないけれど、いつかの時のための力に、そして寄り添ってくれると思いました。
老若男女問わず読んでみてほしいと思う作品です。