あらすじ
世界のどこかで今日も洗濯機をまわしながら野菜を刻み、鍋で煮込むあいだにあわただしく掃除機をかけ、自分や家族の生活を整えているあなたへ贈るエッセイ集。
「エネルギッシュ敏子」――やる気が出ない時に召喚するイマジナリー家政婦さんの活躍。
「かなしいポイ活」――心にたまる負の感情(=負ポイント)の解消法を考える。
「とれたてのピチピチ」――お酒を飲まない生活を続けてみたら、意外な発見があって・・・・・・。
「わしゃ気にせんよ」――忙しい毎日と片付かない部屋を解決した、ある方法とは?
「みちみち」――なにも得られない。気づきも学びもない。そんな時間の大切さについて。
ほか多数収録。
時にじんわり、時に愉快に心を解きほぐしてくれる、大人気小説家初のエッセイ集誕生!
◆著者プロフィール
寺地はるな(てらち・はるな)
1977年佐賀県生まれ、大阪府在住。2014年『ビオレタ』でポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。2021年『水を縫う』で河合隼雄物語賞受賞。2023年『川のほとりに立つ者は』で本屋大賞9位入賞。2024年『ほたるいしマジカルランド』で大阪ほんま本大賞受賞。『こまどりたちが歌うなら』『いつか月夜』『雫』『そういえば最近』『リボンちゃん』など著書多数。
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Posted by ブクログ
寺地さんの小説が好きだ。でも、エッセイも大好きになった。とても面白い。寺地さんとは同じ年生まれなので忍者ハットリくんやスチュワーデス物語など楽しんできたものが同じでものすごく嬉しい。小説でもここでも、本はたくさん読んでるからえらいとかすごいとかではないと書かれている。同じように映像や音声だとついていけないので(耳だと覚えられない事も多い)自分のペースで楽しめる本が合っていて好きで楽しい。
そして同じように、年を取ることが悪い事だとは全く思わない。当たり前に誰でも年取るからね。
「教官、共感しないでください」「夢の退職願」を読んで、すごくすてきな人だと感じた。
今日、久しぶりに会った孫にこの間選んでおいた遊べる絵本をプレゼントしたら、帰りの電車の中で声を出して笑って遊んでくれてる動画が届いた。もう、それだけで幸せ。何度でも遊んで楽しんでもらいたい。
Posted by ブクログ
とっても共感できるお話が多かったです。
特に「悪いことがあっても、この先良いことしかないと思うようにしている」とか
うんうんって読みました。
たまに、えっ、そうなっちゃう?っていうのもありましたけど。
とにかく一気に読んじゃいました。
寺地さんの本の中で一番おもしろいかも。全部読んだわけじゃないけど。
Posted by ブクログ
私はいわゆる物語が好きなので、
エッセイと聞くと若干身構えてしまうところがあります。しかし本作はどれも2ページ前後で、読みやすくて簡潔で、抜群に面白い!
あっという間に読み終わってしまいました。
中でもわかる…と共感した話が、
p28ノーノーシンプルライフです。
赤子が乳を欲しがるがこときひたむきさで対象物を求める気持ち、25にして私もオギャリズム強めに生きてきます。オギャリズム、愛用したい言葉です。心のままにオギャっているので…。
後半に書かれているように、私も好きなものは好き!あれもこれも!というたちなので、ごちゃごちゃと囲まれ統一感とは皆無の部屋で暮らしています。ときどき全部クローゼットに片して、ぱっと見綺麗な風を装ったりもするのですが、あのぬいぐるみを愛でたい…などと結局いつも通り。今のまま暮らすのがいちばんいい、という言葉に激しく頷いているところです。
余談ですが、私がオギャって求めたものはたまごっちのキャラクターである、みみっちの大きなぬいぐるみです。存在感があり、見るたびににっこりします、、!
この1話を読めただけでも、読んでよかった!!!!!と強く思う作品でした。
Posted by ブクログ
寺地はるなさんの小説がすごく好きで、どんな方なんだろうと興味をもって、トーク会に参加したこともあります。なので待望のエッセイ本で、予約して購入し、しかもすぐには読まずに少しずつ楽しみに読んでいたのですが、読み始めてしばらく(5/6くらいまで)は「ゔーん、、、私にはあんまりあわないかも、私は小説が好きなだけなのかも」っていう考えがうかんでいましたが、後半へいくにつれてやっぱり自分の好きな寺地はるなさんがでてきて嬉しかった。
寺地はるなさんがこう思ってくれてるんだと思えば私も頑張れます!寺地はるなさんが思った通りの本となって私に届いています。
Posted by ブクログ
余計な情報を入れずに、その本を楽しみたいから、著者のSNSやエッセイは見ない、と知人が言った。もちろんそれも分かる。
が、私は好きな人、興味ある人のことは、どんどん知りたい、と思うタイプ。
あんなすごい作品を書くのに、意外と庶民的なんだな、とか、同じような悩みを持ってるんだな、とか、なるほどそんな風に考えてるのか〜と知るのが楽しい。
で、好きな寺地はるなさんのエッセイ、楽しくてあっという間に読み終えた。
独特の妄想世界が広がっていく様子が面白かったり、子どもさんへの想いに胸が熱くなったり、いつも小説を通じて感じている「そのままの自分を大切にしてね」というメッセージをしみじみ感じたりもした。
寺地さんのことを、勝手に身近に感じ、ますます好きになった。
これからの作品も楽しみ。
Posted by ブクログ
読書は嫌いじゃないけれど、普段の忙しさでなかなかじっくり本が読むことができない…。それでも、寺地さんの本を読むと、ほっとするというか救われるというか、心にすーっと馴染む感覚がして、私にとって、時間をかけてでも読みたくなる唯一の作家さん。「きっと感性が近いのだろうなぁ」とずっと思っていたので、ワクワクして読み始めた「ナモナキ生活はつづく」。
「あー!分かる分かる!あるある!」と思うところもあれば、「これは私とはちがっているな…というか真逆かも」と思うところもあり、それがまた面白い。基本的にはテンポ良くふんふん、とライトに読んでいけるけれど、時折、ハッとさせられることも(個人的には特に子育てについて)…読むのがゆっくりな私も、どんどん読み進めでしまった。スマホの電池がすぐ無くなるくらい。
もうちょっと言葉を噛み締めたいから、読み終わったらもう一周しようと思う。
Posted by ブクログ
毎日あくせくしながら家族の生活を整えている自分に寄り添ってくれる一冊。寺地さんはけっこうしんどい幼少期(学生時代も?)を過ごされたのだろうなぁ。「なぜ女性に歳を聞くのは失礼だと感じるのか?」自分にも愚かな固定観念があるのでは?と、ハッとさせられました。寺地さんが書かれた小説も読んでみます。
Posted by ブクログ
著者に非常に親しみを感じてしまうエッセイ集。
世の中の「常識」に疑問を持ち、ひっかかったら立ち止まり、はたからはぼーっとしていると思われようとも、考え続ける。
「この本が『だるいよねー』と言い合えるあなたの友みたいな存在になれたらいいと思っています。」とあるが、まったくその通りの本。
思わず吹き出してしまうところが多々あるので、人目のあるところでは読まないほうがいいかもしれない。
Posted by ブクログ
寺地さんのエッセイ。とっても面白かった、特に一、二章あたりの家事に纏わる寺地さんの捉え方が面白くて、明るくてとても好き。
寺地さんの小説と、エッセイは受ける印象が異なっておどろいたし、面白かった。ネーミングセンスが抜群で、のっけからエネルギッシュ敏子!大爆笑でぐっと掴まれました。わたしも心の中にそんな人物を作り上げたら(イマジナリー家政婦)家事頑張りたくない時、頑張れるかも。
竹雄…面白すぎる!
最後の晩餐も捉え方が面白すぎて、斬新でウケました。大阪感の面白さ。
頭が柔軟だから、いろんな小説が書けるんだな。
またエッセイも出して欲しいです。
Posted by ブクログ
あなたはあなたのやり方で生きていい、というメッセージが送られてくる。
受け取りました!
共感することがたくさんあって、これは「きP」と名付けようかな?「共感するポイント」。人によって違うだろう。
実は本文中に「めP」という「面倒くさいと感じるポイント」は人によって違うというくだりが出てきたのであやかってみました。
「名前のない料理ってなんやねん」と思った人は、基本的に毎日料理をしない人だろう、ということが書かれていて、これは土井善晴先生が、名前のない料理でええんです、と背中を押してくれそうだと思った。
「苦労が人を成長させる」というが、苦労はただの苦労だし、成長は成長。そのふたつをごっちゃにすると、この先理不尽な目に遭った時に正しく怒れない気がする。というのは、声を大にして広めたい。
お恥ずかしいことに、寺地さんの小説は『水を縫う』しか読んだことがなかったのだけれど、生きづらさを抱えている人たちにエールを送るお話を書くやさしい人、という印象だった。
エッセイでは何気ない日常をユーモアたっぷりに綴りながら、時に鋭いツッコミ。たくさんの人が抱いているであろう、「型にはめようとしてくる」社会への怒りを寺地さんも秘めているのだろう。
深刻な怒りに変わってしまう前に、だるいよねーと肩の力を抜いてほしいと結ばれている。
ハッピーな日も、そうでない日も、日常は続いていく。
Posted by ブクログ
誰かへの手紙みたいな本を書きたいと思って、そんな寺地さんの思いがエッセイになった本。
寺地さんの書く小説が好きなので寺地さんにはたくさん本を書いてほしいと思った。
Posted by ブクログ
2018年に刊行された『大人は泣かないと思っていた』が大好きで、それ以来読み続けている寺地はるなさんのエッセイ集。
お名前の雰囲気から、ふんわりとしたイメージを抱いていたけれど、SNSで発信されている言葉で自身の軸をしっかり持たれている方だなと感じていた。
このエッセイでやはりと思ったり、こんな一面もあったのねと身近に感じたり、楽しく読み進めた。
「旅行の友」には甚く共感。
私も安心材料としてのお菓子とペットボトルは欠かせない。
意外に感じたのは「ちょっとしたパーティ」
寺地さんの本音が知れて嬉しい。
応援しています!