寺地はるなのレビュー一覧

  • 水を縫う

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    息子、娘、母、祖母、そして父。

    それぞれの家や学校や職場での生き辛さというか、もやもやを抱えている。でも実は、自分が少しのことに気づいたら世界の見え方が変わってくる。そんなそれぞれの希望で繋がっていくのが嬉しい。父親ではなく、黒田さんからの視点だというのが絶妙。

    「水を縫う」の意味が繋がったところはグッときました。

    寺地はるなさんのお話は、優しいけれど、"普通"って簡単に使われがちな言葉を流さないで考えさせる。やっぱり好きです。

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    2026年07月12日
  • ほたるいしマジカルランド

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    すっごいいい!私はどちらかと言えば今までマイナスに感情が振り切れた小説ばかりを読んでいたかも知れない。何かに夢中になるでも何かが決定的に嫌でもないグレーな感情を持つ人物たちが出てくる小説は初めて。そのグレーの感情は生い立ちなどで生まれたものもあるけど、誰かに言うことはない、でも自分の頭の中では何度も反芻している卑屈さで、寺地さんは人間の描写がお見事だと思った。

    転職したばかりの人、なんだか最近友達の高いテンションに乗り切れない時や特に何かあったわけじゃないけど心が上向きにならない人におすすめ★

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    2026年07月12日
  • 川のほとりに立つ者は

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    読みすすめて行く時 何度も 心がぎゅ とした。
    165ページ 
    まじめでがんばり屋。それは清瀬の長所だ。でもたまにその長所はそのまま、他人への狭量さという短所に変わってしまう。
    いろいろ 気付かされた。

    読み返したい。

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    2026年07月11日
  • ぬすびと

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    ネタバレ

    【あらすじ】

    かつて喫茶店で働いていた鳴海は、菓子メーカーの創業一家・南雲家から子守役として雇われる。そこで出会ったのは、気難しい少年の栄輝と、美しい年上の奥様・彌栄子だった。次第に心を通わせていく三人だったが、ある出来事をきっかけに、彌栄子から「二度と会わない」と鳴海は突き放され、関係が途絶えてしまう。
    それから二十年。大人になった栄輝から、ある日突然「母がそちらに行っていませんか」と電話が掛かってきて……。

    きっと、ページをめくるたび、あなたは力を取り戻していく。
    傷も時間も刻んだ体で、どこまでも自由に踊り出すための物語。

    『このあいだ用があって実家に電話をしたら、母から「市の健康診

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    2026年07月07日
  • ほたるいしマジカルランド

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    連作短編集が好きな方なので、楽しく読めた。

    篠塚八重子さんの話はじんわり泣けた。
    野上さんとお二人のペースで寄り添いながらながく続く関係であるといいな。
    佐竹は不器用そうだけど、いいやつだ。
    三沢はきらい笑
    抱えるものがあるにせよ、好きになれないタイプだね笑
    市子さんもただの突飛なマジカルおばさんじゃなくて、きちんと背景があって強くて優しくてよかった。
    佑もいい子だった。
    みんなそれぞれに幸せになってほしいなぁと思う。

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    2026年07月07日
  • 雨が降ったら

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    雨が降っている日、なんとなく浮かない気分でいると、薄日が差してきた······。そんな気分になれた一冊でした。

    雨がモチーフの本だったら、青や水色の表紙の色を思い浮かべますが、この本の表紙の色はピンク色。傘の花が咲いたかわいい表紙で、この小説にぴったりです。

    第一話では「雨が降ったら傘を差せ」という言葉に。第二話では、一人で生きていく秘訣に。第三話では、続けることが必ずしもいいことではないこと、逆に続けることで救われることがあることに共感しました。第四話では苑美の気持ちが手に取るように分かり、泣けました。第五話では、無視する権利に首肯しました。

    わかば洋傘店のスノさんと太志くん親子のさり

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    2026年07月06日
  • こまどりたちが歌うなら

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    人間関係や職場環境の悩みは尽きないんじゃないかな。「涙はしょっぱい、お菓子は甘い。」甘いの苦手だけど、出てくる和菓子は美味しそう。

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    2026年07月06日
  • 雨が降ったら

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    洋傘店が舞台なんて読んだ事がなかったし、専門店にも入った事もないので、どんな話かワクワクした。わかば洋傘店には雨傘、日傘はもちろん、レインポンチョや長靴なども扱っている。ガチャガチャもあるなんて楽しそう。

    ウチには子供がいないので「みつほとクリームソーダ」のみつほの気持ちがよく分かる。妹に対して“私とあなたの幸せの種類が違うだけ”と思うシーンとか、そうそう!と頷いてしまった。
    スノさんが芸人にいった“しんどい時に『やめる』という傘をさすのは、そんなに悪いことやろか。”という言葉も好き。

    「ソノミー、テルミー」も違う道を選んだ2人が、それぞれを認めてあっていて素敵な関係だと思う。
    大志とスノ

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    2026年07月05日
  • 世界はきみが思うより

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    高下駄を履いてる理由が、「誰がなんと言おうと好きなかっこうをするっていう姿勢を見せたかった」って優しい伝え方だ

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    2026年07月05日
  • 世界はきみが思うより

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    ネタバレ

    久々になってしまった、寺地はるな。本作も寺地はるならしい、「普通」じゃないから生きづらい人たちに視線を向けて、それでも幸せに生きようとする姿を描く。

    他人の作ったものが食べれない高校生冬真、体重を増やすことに極度の恐怖心を持つ社会人紗里の2人の視点を交互に配置して物語は進行する。冬真の同級生時枝君、その妹の弓歌、紗里がマッチングサイトを通じて出会った水田さん…みんな色々な生きづらさを抱えていても一所懸命生きていて、優しい。

    その言動一つ一つが丁寧に思いをもって描かれていて、腑に落ちる。世の中には社会正義の皮をかぶった悪意や偏見や扇動に溢れているけど、そんなものに意識を向けず、自分の大切な人

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    2026年07月05日
  • 最後の晩餐

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    どの作品も短編でも読み応えがあり、大満足の一冊。

    最後の晩餐をテーマにしているけれど、どの作品も切り口が違っていて面白かった。
    江國香織さん、寺地はるなさん、角田光代さんが好みでした

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    2026年07月04日
  • ぬすびと

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    漫画の特典騒動前の本屋さんで何も転売屋と関係ないけど、緊張しながら高宮麻綾の退職願と購入。言葉で、人の気持ち試したらいかん。繰り返されたこの言葉がずっと残りました。

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    2026年07月01日
  • 白ゆき紅ばら

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    人は出会うべくして出会う、と言うけれど、言葉にも出会うべくして出会うと思う。ふと手に取った本の一説に、ひどく共鳴することがある。それがこの本だった。本を読みながら泣いてしまう経験は、そう多くは訪れない。この本に出会えてよかった。
    できない事ばかり数えないで。

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    2026年06月30日
  • ガラスの海を渡る舟

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    本屋さんで平置きされてるのを見かけて、何となく惹かれて買ったら大当たりでした。
    「察する」ことが苦手な道の素直な言葉が真っ直ぐに胸に刺さります。

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    2026年06月29日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    私はこのお話すごく好きでした。あっ、家族モノに弱いのかも。四十九日のレシピや雲を紡ぐが好きなので。
    家族って色々あるじゃないですか。この羽猫家程突出したことじゃなくても。ほんと、嫌気が刺したり憎んだりすることもあるけれど、やっぱり家族って特別な縁で繋がってるんだなぁって思ったり。大人(中年)になってようやくわかったりして。
    今の世の中、そんな悠長なことを言ってる場合じゃない家族もいるでしょう。それも、そう。
    それでも、紅ちゃんと山吹君がよかった。

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    2026年06月29日
  • リボンちゃん

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    ここに傷があるな、とか、ほころびがあるな、とか、
    いろいろ思いながらも大事にしてきたつもりなんです。
    わたしは、わたしの人生を。

    『リボンちゃん』 / 寺地はるな

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    幼い頃から可愛いものが大好きで、
    頭のリボンがトレードマークの百花。

    "よくわかんない店”で働きながら、
    マイペースに日々を過ごす彼女は、
    あるとき伯母の加代子が営むテーラーを手伝うことになる。

    女性であることを理由に、
    紳士服を作ることが許されなかった加代子は、
    夫亡き後日用品を中心に製作しているが、

    あるとき「下着のリメイク」の依頼が届き、
    手芸好きの百花の力を借りることにしたのだった。

    下着にま

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    2026年06月26日
  • 水を縫う

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    寺地はるなの文章は、さらさらと心に入ってくる。とても読みやすい。
    登場人物に悪い人がいなくて、特に主人公のまっすぐな気持ちが、
    読んでいて応援したくなる。
    みんなに知ってほしい本です。

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    2026年06月25日
  • ガラスの海を渡る舟

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    主人公の羽衣子と兄の道は、亡き祖父が残したガラス工房を受け継ぐことになる。しかし、発達障害の疑いがある道は曖昧な表現を理解することが難しく、突然の出来事にパニックを起こしてしまう。そんな道を過剰に庇ってしまう母親と、自由な道に振り回され、価値観の違いから何度も衝突する羽衣子。その姿は単なる兄妹喧嘩の枠を超え、それぞれが抱える生きづらさや、心の不器用さそのものを映し出しているようだった。

    特に心に残ったのは、道とお祖父ちゃんの「ひとりひとり違う状態が『ふつう』なんや。『みんな同じ』のほうが不自然なんや」という会話だ。
    この言葉に、私は胸を突かれるような思いがした。自分が「普通」だと思い込んでい

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    2026年06月25日
  • 世界はきみが思うより

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    セクシャリティやルッキズムや、自分を巡る世界を受け入れられないと思っている冬真と紗里
    でもそれぞれが新たに誰かと出逢いながら、少しずつほぐれていく感じがとても優しく愛おしかった
    2人にとってこれからの世界が良きものでありますように

    寺地はるなの描く登場人物って、いそうでいないが、よく知ると実はこういう人で世界は出来上がっているのではないか、と思わせてくれることがある

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    2026年06月22日
  • わたしの良い子

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    大人は子どもに気安く「良い子だね」と言ってしまいがちであるが、それは子どもが大人にとって都合のよいことをしたときに言っているような気がする。子育ては思い通りにいかないもので、それでよいこと、他人には他人の悩みがあって、なるべく傷付けないように配慮して発言すべきこと、この本から色々なことを学んだ。子育てをする前に読めてよかった。

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    2026年06月22日