寺地はるなのレビュー一覧
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ここに傷があるな、とか、ほころびがあるな、とか、
いろいろ思いながらも大事にしてきたつもりなんです。
わたしは、わたしの人生を。
『リボンちゃん』 / 寺地はるな
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幼い頃から可愛いものが大好きで、
頭のリボンがトレードマークの百花。
"よくわかんない店”で働きながら、
マイペースに日々を過ごす彼女は、
あるとき伯母の加代子が営むテーラーを手伝うことになる。
女性であることを理由に、
紳士服を作ることが許されなかった加代子は、
夫亡き後日用品を中心に製作しているが、
あるとき「下着のリメイク」の依頼が届き、
手芸好きの百花の力を借りることにしたのだった。
下着にまつわる固定観念を軽やかにすり抜け、
読む人の心をそっと解きほぐす物語。
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寺地はるなさんデビュー10周年記念作品だそう。
おめでとうございます
リボンちゃんやおばさん、お客さんたちを見てると、
周りに自分を理解してもらえなくても、
自分をよく見せようなんてしなくてもいいのか、と思えた。
リボンちゃんに下着を作ってもらえるとしたら、
どんな下着にしようかな〜と想像力働かせてた。
自分のための、自分のお気に入りの下着にしよう。
#寺地はるな #リボンちゃん #文藝春秋
#読書記録 #読書感想文 -
Posted by ブクログ
主人公の羽衣子と兄の道は、亡き祖父が残したガラス工房を受け継ぐことになる。しかし、発達障害の疑いがある道は曖昧な表現を理解することが難しく、突然の出来事にパニックを起こしてしまう。そんな道を過剰に庇ってしまう母親と、自由な道に振り回され、価値観の違いから何度も衝突する羽衣子。その姿は単なる兄妹喧嘩の枠を超え、それぞれが抱える生きづらさや、心の不器用さそのものを映し出しているようだった。
特に心に残ったのは、道とお祖父ちゃんの「ひとりひとり違う状態が『ふつう』なんや。『みんな同じ』のほうが不自然なんや」という会話だ。
この言葉に、私は胸を突かれるような思いがした。自分が「普通」だと思い込んでいた言動が、実は自分の物差しを相手に押し付けていただけだったのではないか。そのせいで誰かを傷つけたり、曖昧な言葉で困惑させたりしていたかもしれないと、自分のこれまでの姿勢を深く省みるきっかけになった。
物語が進むにつれ、反発し合っていた二人の距離は変化していく。お互いの凸凹を認め合い、歩み寄っていく姿は、まさに危うい「ガラスの海」を力を合わせて渡っていく船のようだった。二人の成長に、最後は静かな希望をもらえる作品だ。 -
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手元供養という言葉をこの本で初めて知った。お墓に入れるか、散骨するか、そんなだと思っていた。私が手元供養するとしたら夫かなぁ。考えたくはないけど、子供の時もそうするだろう。
道はおそらく発達障害。診断はついていない。五歳年下の羽生子と祖父のソノというガラス工房をついでいる。ふたりはガラスの骨壷を作って売っている。
羽生子は道を認めたくない。いつだってちゃんとできないから、ちょっとできたら褒められてズルい。そのうえ道には特別な才能があった。ただ、羽生子の不誠実な彼氏から道が守り、嫌な叔父から羽生子が道を守ったことで少しずつ歩み寄っていく。 -
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手先の器用な刺繍の上手な男の子の話。寺地はるなは男の子を書くのが上手い。カレーの時間も良かったし。女の子を主役に据えると主張しすぎてしまうのかもしれない。
高校1年生の松岡清澄は手芸が好き。市役所勤めの仕事人間の母はシングルマザーで、祖母のお陰で家が回っている。清澄と祖母が料理、母が掃除、姉が洗濯という分担になっている。姉の結婚式のドレスを作ることになった。
水青はかわいいものが苦手だ。シンプルなドレスがいいと言ったのに、清澄のスケッチのドレスにはリボンがある。希望を口にすると、それは割烹着だと言われる。小学校の頃、男にスカートを切られた。それ以来ふりふりの服を拒んでいる。
結婚して子供ができても夫はマイペースで変わらなかった。清澄がドレスを作っている。リボンもフリルも要らんと怒られている。
孫が友達を家に連れてきたが、女の子だっとので驚く。もう一人男の子が来るらしい。数学を教えてもらうのだとか。宮多くんは弟を連れてきた。水泳を始めることにした。清澄は背中を押してくれた。
黒田は縫製工場の社長。独身だ。社員たちは結婚していないことぎ不満だ。服飾専門学校で知り合った全をデザイナーとして雇っている。給料日だから清澄たちに養育費を届ける。清澄にドレスが難航していると相談される。水青の言う通りに作ったドレスは割烹着だった。
清澄は白の糸で白いドレスに刺繍を入れることを提案されて図案に悩んでいる。祖母が旅行に出かけ、水青が家を出て行った日、母が高熱を出して病院に連れて行ったら、肺炎で入院になった。黒田さんが駆けつけてくれた。朝食のコンビニサンドを渡してくれて、よく頑張ったと褒めてくれた。 -
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男らしさにこだわるじいちゃんと、現代っ子の僕の話。寺地はるなにしてはスピード感と元気の良い作品で、そしてものすごく良かった。
第1話 隣の席の小西はどんどん侵略してくる。僕はは広げたくなんかない。自分の世界を快適に保つことにエネルギーを注ぎたい。
一昨年の夏に戦争が終わった。でも玉音放送はよく聞こえなかったし、何言ってるかさっぱりだった。橋の下で寝起きしてる男に、ご飯を恵んでもらった。母が自殺してからいろんな家をたらい回しにされている。飯のお礼にアケビを持ってくるといったら、いらないから、お前が大人になった時、腹を空かせている奴に食わしてやってくれと言われた。
僕桐矢とあずきの母は三女で俊子という。僕の誕生日祝いで従姉妹たちも集まった。そこにおじいちゃんがやってきた。おじいちゃんはレトルトカレーを10個ほど持ってきた。おじいちゃんは桐矢となら住んでもいいと言い出す。
僕は小中学生向けの教室を運営している。なんでも係みたいな役職だ。祖父と暮らす決心がつかないまま二ヶ月が過ぎた。
列車に乗っていたら毛玉が転がってきた。女は毛玉と編み棒をしまうと、みかんをくれた。
祖父と暮らすか決める前に、祖父の暮らしを覗き見にいく。スーパーでは年寄り仕草で大変に恥ずかしい醜態を晒している。祖父に存在を気づかれた。祖父の裏に住んでいる葉月さんが、気にして見にくる。専門の清掃業者に家の清掃を頼むなら一緒に住んでもいいことにする。
嫁をもらって、3人の女の子がいる。ピース食品で働き、カレーのルーを開発している。
桐矢はドライカレーを作る。夏野菜を揚げてカレーに加えたりもできる。 -
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なんや、神経質で繊細な子やなぁと思った。
小松茉子は今日から6-7歳年上の従兄の伸吾を社長と呼ばねばならない。亀田さんは特別なパートさんだから会話に気をつけるように言われる。伸吾の父が心臓を患って引退して、社長職を継ぐ。事務の子が辞めるからと伸吾に誘われた。
家に帰ると満智花が両親と映画を見ていた。菜の花の辛子和えは満智花が作ったらしい。満智花は同じマンションに住む看護師。最近ちょっと茉子の家に入り込み過ぎているのではないかと思っている。
二ヶ月たった。亀田とは親しくしていない。亀田は以前、こまどり庵で勤めていたが、結婚出産後復帰して事務のパートに回っているらしい。江島さんのパワハラチックなところが茉子にはダメだ。
満智花がこまどり庵に就職した。正置さんが江島さんに背中を叩かれて階段を落ちて骨折。正置は工場に戻ることを希望する。 -
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寺地さんの小説は引き込まれる。
そして最後には必ず優しい涙がこぼれる。
本当に大好きな作家さんだ。
詐欺師の話しでもあり、認知症や、家族の関係、周りの人との結びつき、色々な要素が混ざっていて本当に素晴らしかった。
眞は人生を悲観していて、むちゃくちゃな人生を送ってきたが、ふと30代になり自分の人生を考えるようになる。
私も10代、20代、30代と何も変わっていないと思っていたが、やはり人間は色々なものを吸収して感じて考えて生きていく生き物なんだと思った。
眞の周りに素敵な人達がいてよかった。
これからは眞が幸せになれそうでよかった。
私も自分のこれからのことをしっかり考えていきたいと思わせてくれる話だった。