寺地はるなのレビュー一覧

  • ほたるいしマジカルランド

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    読み終えた今、胸の中に温かいものがじんわりと広がっている。

    この物語の舞台は「ほたるいしマジカルランド」という遊園地。
    そこで働く人々の日常が、丁寧に、そして愛情深く描かれている。



    ◼︎人の心を見通す作家の眼差し

    読みながら何度も思った。
    寺地はるなさんは、何故こんなにも他人の感情が分かるのだろう、と。

    登場人物たちの喜びも、悲しみも、迷いも、葛藤も。
    その全てが、まるで自分の心の内を覗かれているかのようにリアルで、切実で、そして優しい。

    寺地はるなさんの作品はいつも私に大切なことを教えてくれる。
    今回もまた、たくさんの宝物のような言葉に出会うことができた。



    ◼︎こんな

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    2025年11月30日
  • ガラスの海を渡る舟

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    ページをめくる手が止まらなかった。ガラス工房を営む兄妹の物語──それも、骨壷を作る二人の静かな日常を描いた作品だ。透明で繊細なガラスのように、登場人物たちの心の機微が丁寧に描かれていた。


    「道」という鏡
    主人公の一人、「道」に私は自分を重ねずにはいられなかった。

    「道」は34歳の兄だ。妹と二人で工房を切り盛りしている。

    彼は恐らく発達障害があり、あいまいな言い回しが理解できない。臨機応変な対応が苦手で、予想外の予定変更に対応できない。何もないところでよく転んでしまう。他人の気持ちが分からないことも多い。その姿が、痛いほど私に似ていた。

    でも、彼はとてもまっすぐで優しい人なのだ。


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    2025年11月30日
  • ガラスの海を渡る舟

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    兄・道の言葉は心に響くものが多い。自分が子供の頃に出会いたかったなと。辛い時には読み返したいし、お守りみたいな一冊。

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    2025年11月30日
  • いつか月夜

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    モヤヤン。得体の知れない不安。どんどん増える深夜の散歩メンバー。気になることがあっても深く追求せず、相手の言葉を否定しない主人公の性格は素敵だと思ったし、見習いたい。世代もバラバラだが、こうやってなんでもない会話をしながらの散歩、いいな。

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    2025年11月30日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ほたるいしマジカルランドという遊園地でのお話。
    前回夜が暗いとはかぎらないでも思ったのですが、登場人物がたくさん出てきます。前ほどではないし、そこで働く人達のお話。
    名前を覚えるのが苦手なわたしの脳が頑張りました笑

    ほたるいしマジカルランドにいけば働いてるんだってリアルに感じられるような背景、人物像がしっかりあって、皆好きで働いてる訳ではない、でもちゃんと責任持って仕事をして生きてる。


    ちょっと苦手だなって思う人物もちゃんと背景を知るとそういう部分もあったから、今があるのね。と思ったり。
    人を知るためにはどちらからともなく、1歩踏み出してみないと良いも悪いも分かりませんよね。

    寺地はる

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    2025年11月27日
  • いつか月夜

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    夜に読むと良い作品。しんみりじんわり心を温めてくれる作品だった。
    主人公實成の性格がとても好き。深慮深く相手が求めていることを自然にやってしまえるし、人との距離の取り方がとてもうまい。そして何より誰のことも否定せず肯定する。好きだなー。私もそういう人間になりたい。
    悩んでいる時ってただ話を聞いてくれる、ただ一緒に居てくれる。そんな人が居れば人は前を向いて歩いていけるのかもしれない。



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    2025年11月26日
  • ほたるいしマジカルランド

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    うんうん、テーマパークじゃなくて遊園地。
    もちろん、両方とも好きやけど遊園地のほうが好き度が高いかもしれない。
    テーマパークよりも遊園地の方が良い意味で遊びに行ってる人も働いてる人も人間っぽい気がするのはアタシだけ?
    久々に遊園地、行きたいなぁ。

    ☆月曜日 萩原紗英
    ☆火曜日 村瀬草
    ☆水曜日 篠塚八重子
    ☆木曜日 山田勝頼
    ☆金曜日 国村佐門
    ☆土曜日 三沢星哉
    ☆日曜日 すべての働くひと

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    2025年11月24日
  • ほたるいしマジカルランド

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    「欠点が生きるポジションがあるかもしれない。誰かがいなくなっても問題なく仕事がまわるのが会社。」
    国村社長が素晴らし過ぎる。
    水曜日、木曜日の章にじいんとし、日曜日の章にほっこりする。

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    2025年11月23日
  • ガラスの海を渡る舟

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    「わたしはなんにでもなれる」は前進させるコトバであり、心を引っ張る呪いのコトバでもあった。
    寺地はるなさんの紡ぐ物語がわたしはやっぱり好きだなぁと、読み終えてすぐにそう思う。
    自分も含めて上手くスマートに生きたいと思いながら、もがいている不器用な登場人物達が、劇的に何かが変わることがなく少しずつ勇気を出して前に進んでいる姿を感じることが出来るから。

    この作品は、「発達障害と才能がセットに考えられているのがおかしい」ことにも触れられている。
    何かが出来ないから、何かの才能はあるハズだ。物語風にしたらこれは定石であるが、現実的には違う。いや、そうであってはならない。
    自分はこの世で自分だけ。

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    2025年11月21日
  • 雫

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    最近ミステリやSF読んでいたけれど、(それも面白いけど)こういう本好き!とあらためて思った。
    もう一度読みたい。今度は時系列で読んでみようかな。気になるフレーズをちゃんと記録しながら。
    たくさんあって記録しなかったことを読み終わってから後悔したから

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    2025年11月15日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    妄想し自分はここに居る誰とも似ていない。同じ属性じゃないと感じ、それに合わせた設定を作って生きていく。
    そんな主人公の孤独や生きにくさを感じ切なくなりました。
    100人に愛されなくてもいい。たった1人理解し合える存在がいることがどれだけ幸せなのか、どれだけ心強い事か気づかせてくれるお話でした。

    SNSで多くの目に晒される今、数で物事を捉えてしまうが、本質を見失ってはいけないと思いました。
    今私を知り私を好きだと思ってくら人をまずは知って大切にしていきたい。

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    2025年11月14日
  • 水を縫う

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    「男らしい」「女だから」「母親なのに」…周囲から何気なく発せられる抑圧とドレスを通して紡がれる家族の物語

    読後の余韻がすごい
    どの章も自分のことのように共感した
    特に最後の刺繍が完成していくさまは感動

    家族それぞれの視点から描かれててそれぞれの想いがとても伝わってきた

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    2025年11月10日
  • カレーの時間

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    カレーが時代を超えて、人の生涯を支えてきたような、寄り添ってきたような物語だった。なんとも今の時代に明らかにそぐわない発言、行動をする祖父。だが、その祖父にも今まで生きてきた時間があり、それが祖父をつくっている。祖父の思いや価値観の形成を感じられて、納得はせずとも共感した。桐矢の感性が、好きだった。人に思ったことを言わない反面、徐々に祖父の影響か言うべきことをきちんとその時に伝えられる。それはその人に気づきを与えるし自分の成長にも繋がることに気づかせてくれた。そして、カレーがすっごく食べたくなった!

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    2025年11月09日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    7編の連作短編は、どれも大きな事件が起こるわけではない。でも、どの登場人物からもそれぞれの心の揺らぎが伝わってきて、誰もが一生懸命いろんなことを考え、悩みながら生きているんだな、と実感させられる。
    周囲の目とか、かくあるべきとされる固定観念とか、生きる中で自分を縛ろうとするものは沢山あるけれど、自分がどうしたいのかを見つめ、選び取って生きていくことを大事にしたい、ということを感じさせてくれる作品だった。

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    2025年11月09日
  • 雫

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    珠をはじめとした周りの人たちがみな愛おしいキャラクターでスラスラ読めた
    また少しずつ年代を遡っていくのもなぜ珠はこうやって生きてきたのかを知れてとてもよかった

    もともと雨は好きだけど、もっと好きなれそう

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    2025年11月08日
  • 水を縫う

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    どの世代にも起こり得る、家族の評価と好きなことの板挟み

    特におばあちゃんの話が心に来た。お母さんは私自身。

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    2025年11月07日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    舞台は、佐賀県。私も佐賀県出身です。たしかに若い頃は自分があーだったら、こーだったらばかりでした。カラオケの最低限の合いの手も打てない、人並みに走れない、キリがありませんでした。しかし、今はこの年でも救急当直をこなせる体力、健康に感謝してます。寿命は縮んでるなら不健康かもしれませんが。

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    2025年11月03日
  • ガラスの海を渡る舟

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    羽衣子と道がガラス工房を通じてお互いを理解し合っていく様子がすごく良かった
    家族の絆はいい意味でも、悪い意味でも簡単に切り離せないんだな

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    2025年11月03日
  • カレーの時間

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    いろいろと厄介な父を、娘たちは持て余している。
    83歳で一人暮らししているのも気になり、唯一男である孫の桐矢に、実家を出て祖父との同居を提案する。

    穏やかでおしゃれな祖父とカレー屋さんでもやる、ほのぼのしたお話かと思ったらまるで違いますよ、そこのあなた。
    とっても素晴らしい、昭和の家族のお話だった。
    一気に読まされた。
    約半年ぶりの読書再開、何か感想を・・・と思っても、言葉が出てこない。
    他の人たちの素晴らしい感性と、言葉に感動してしまったので、それを読むことにします。

    ただね・・・、義景、私の亡くなった父と、よく似てた。
    声が大きくて、短気で怒りっぽくて、自分に男が生まれないことを残念が

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    2025年11月03日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    青磁を失ったことは同情するけど、あからさまに兄弟に優劣を付け紅と山吹と向き合わない母に対しては憤りを感じたな。 だからこそ、山吹のエッセイに気持ちがいっぱいになった。 共感したり、納得したり、グサッときたりする台詞や表現が多く、何度も読み返したい作品。あと、九州弁がとても良い。

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    2025年10月28日