寺地はるなのレビュー一覧

  • いつか月夜

    Posted by ブクログ

    久しぶりの寺地はるなの小説。登場する人物も等身大のどこにでもいそうな人たちで、いろんなことを抱えて他人を思いやりながら生きている。相手から求められることと、自分が与えられることのギャップに思い悩みながらも、自分自身であることをやめられない悩ましさ。煮詰まった関係に嫌気が差して、離れたいと望みながらも、求められることの安寧から抜け出ることができないもどかしさ。自分の気持ちを理解してもらおうとどんなに言葉を尽くしても、受け止めてもらえない絶望。特に大きな事件が起きるわけではない日常を淡々と描くなかで、複雑で難しい人間関係の機微を言語化して気づかせてくれる、最初から最後まで、なめらかで味わい深い日本

    0
    2025年10月21日
  • ガラスの海を渡る舟

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この本は私の生き方を豊かにしてくれる、そんな1冊でした。
    悲しい現実に対して、『前を向く』ことが一番大切だと生きてきたし他人に対してもそう思っていました。しかしこの本を読んで、準備が整っていない状態で前を向くことは間違っている、それを受け止める力が無いから『前を向こう』と言ってしまう。そう書かれてあって、今までの私は弱かったんだなと反省しました。これからは、前を向けない私も、周りの人も全力で受け止めようってすごく思った。

    信じるって難しいですよね。彼氏のことを信じるって良く口にしちゃうけど、それは私のただの期待なのであって本当の信じるでは無いってこと。信じるというのはその人に傷つけられてもい

    0
    2025年10月21日
  • 雫

    Posted by ブクログ

    静かで、穏やかで、でもすごく核をついた物語だった。
    始まり方と終わり方、どちらもとっても綺麗でよかったな~ꌩ ·̫ ꌩ

    0
    2025年10月16日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

    Posted by ブクログ

    自分勝手で嘘つき、まともな大人が一人もいない!破綻寸前な羽猫家。長男山吹も嘘をつき、空想することで現実から逃げていた。

    大人たちの身勝手の皺寄せが、子供たちの自立を急かしているようで切ない。都合のいい救いはない、それが現実。でも、この話が自分の存在を肯定してくれた気がして温かな気持ちになれた。祖母の言葉で涙が出た。

    0
    2025年10月15日
  • こまどりたちが歌うなら

    Posted by ブクログ

    とても面白かった。前向きな気持ちになれた。
    色々、みんな自分の立場や考え方もあるけど、歩みよれたり、見方を変えると違う景色がみえる事ってあるかもね。

    0
    2025年10月14日
  • 水を縫う

    Posted by ブクログ

    寺地さんにハマったきっかけの本。
    まず設定地域で身近に感じ、今の仕事にも通ずるものがあるので、引き込まれるようにして読みました。
    優しくなれる本です。

    0
    2025年10月12日
  • 声の在りか

    Posted by ブクログ

    私にもそういうところがある!そう思いながら一気に読んでしまいました。あちら側とこちら側、私はどちら側でもなく、私が信じたことを胸を張って、時にはちゃんと声をだして向き合っていきたい。

    0
    2025年10月12日
  • 声の在りか

    Posted by ブクログ

    成長するにつれ何を考えているか分からなくなる息子、家庭に無関心に思える夫、カースト制に支配されるママ友たち。そんな環境でモヤモヤを抱えながら言いたい事も言えずに過ごしてきた主婦が、民間学童で働く事により自分の声を取り戻していく大人の成長物語。終始じとっと重い雰囲気の話だったが、希望が感じられるラストで読後感は悪くない。とても良い本だった。
    自分もずっと、声の在りかを探してきた。自分の中にあるよいものを探してきた。希和が理枝ちゃんと毎日一緒に帰ったように、岡野さんが「勉強はチケット」だと伝えたように、この自分の中にあるはずだから。子どもたちに応えられるきれいなものがあるはずだから。

    0
    2025年10月12日
  • こまどりたちが歌うなら

    Posted by ブクログ

    寺地はるなさん3冊目。

    キャラクターの描かれ方はドライなのに、それぞれがとても愛おしく感じられる。
    それぞれの得意なこと苦手なこと、できることできないことに、筆者の「良い」「悪い」の判断基準がいっさいにじまず、一貫してただそこに存在している人として描写されているからかな。

    主人公の茉子は「言いたいことを言える」人。ただ、それはある種の「傲慢さ」「残酷さ」と裏表になっている。私自身が茉子と同じタイプの人間なので、耳が痛い部分、ハッと気付かされる部分がたくさんあった。茉子自身も少しずつそのことに気づいて思い悩むが、結局うまく言語化できなかったりしてその悩みが根本的に解決するわけではない。ただ、

    0
    2025年10月04日
  • 雨夜の星たち

    Posted by ブクログ

    特に後半は、感じていた生きづらさを言語化してもらった。不器用な人ほど、他人に興味があったり、人のことを考えていたりするのだろうか。
    世間的に良しとされる行動を「良い行い」と思い、何も疑問に持たないことが一番こわい気がする。
    自分にも他人にもフラットに、そして正直にいきていきたい。それがなかなか難しい。

    私の気持ちを言語化してくれた文章。

    「けど、ほんまに他人に関心がないんかな、あんたは。もしかしたら簡単に相手のことをわかった気になりたくない、と思ってるんちゃう?」
    他人の気持ちを考えなさい、と母にいつも言われてきた。わたしにはそれがおそろしいことのように思えてならなかった。「このような場合

    0
    2025年10月03日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    地主のボンボンで持山に遊園地を作る、みたいな夢(実現のための努力はしない)を追う祖父。占いと霊感商法まがいでインチキ商品を売りつける祖母(この人が一番マトモ)。年上スナックのママと浮気する父。一番かわいい三人目の子が死んだことを認めない母。こんな連中に反発しまくる姉。

    こんなとんでもなくろくでもない全員のウソや立場に寄り添おうとする長男山吹が主人公。ある時は祖父に頼まれ遊園地のマスコットイラストを描き、ある時はスナックに入っていく父を見てなかったことにし、ある時は祖母に自分のためにだけ生きろと説教され、ある時は弟のフリをして手紙を書く。そして姉に嫌われる。

    嘘をつかざるを得ない事情や背景が

    0
    2025年09月30日
  • 夜が暗いとはかぎらない

    Posted by ブクログ

    登場人物が多く、それぞれが交錯するので、相関図が必要になったが
    どのキャラクターも愛おしく、幸せを願わずにはいられない。
    「描写が巧い」というより、「作者の中で実際に存在している」という印象を受けた

    0
    2025年09月29日
  • カレーの時間

    Posted by ブクログ

    大阪ならではのラリーのようにテンポよく続く会話、所々に入るツッコミ、そのやり取りが面白すぎて夢中で読んだ。

    じいちゃんが無茶苦茶すぎてただの老害にしか思えなかった、最初。
    時代錯誤だし、男尊女卑ひどいし、頑固すぎるし、そりゃあ実の娘やら孫にも嫌われるよねぇ、と。
    しかし章が進むにつれ在りし日のじいちゃんのエピソードに触れていくと、実は不器用な人間だと気付く。
    不器用で表現がうまく出来ないが故に、誤解される事も多いのだと。
    一緒に同居する事になった孫の桐矢、じいちゃんに振り回されて苛々、モヤモヤしながらも最後にはじいちゃんの事、自分なりに理解できるようになってたね。

    この昭和ど真ん中のじいち

    0
    2025年09月23日
  • 声の在りか

    Posted by ブクログ

    ただそこにいるということに意味がある。

    ほんとにその通りだと思うが、それが一番難しい。だからこそ、ただそこにいて意味があると思うことが大事なんだと思った。

    0
    2025年09月23日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

    Posted by ブクログ

    これは、人がどうやって居場所を見つけていくか、つくっていくかの話だと感じた。
    ちなみに、安西はけっこう嫌いなタイプだった笑。
    けれど、碧が自分で突き進むうちにまわりを巻き込み、自分の好きなものを知り、そこに向かって未来を描いて希望を見出していく姿がすごくかっこよかった。
    幸せってなにか、親が与えるものじゃなく自分で掴んでいくものだ。たとえそれが苦しみを伴うものだあっても、結果的に傷つくことであっても。強さを持ちたいと思える一冊でした。人間らしさに溢れていて、寺地さんの小説、やっぱり好きです。

    0
    2025年09月20日
  • 雫

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    良かった。
    生きかたは人それぞれ、あなたはそのままでじゅうぶん素敵
    もっとこうしたほうがいいなんて、今のままではだめだなんて、伝えるべきことはそんなことではなかった
    しずくはしっかり自分を生きているんだな、かっこいいなと思った。
    珠としずくのサインが良かった。

    0
    2025年09月20日
  • ガラスの海を渡る舟

    Posted by ブクログ

    タイトルと表紙の美しさに惹かれて読み始めました。祖父のガラス工房を継いだ兄妹、道と羽衣子の10年間の心の成長物語。兄の道は人とのコミュニケーションが苦手で、いわゆる空気を読むとか協調することが出来ない。妹の羽衣子はなんでもそつなくこなせるけれど、突出した何かが無いことにコンプレックスを持っていた。正反対な2人は、お互いが嫌いで苦手と感じていたけれど、ガラス工房を共に営みながら、次第に歩み寄って行けるようになる。
    大切な家族を失って嘆く人に、「泣かないで」「前を向いて」と声をかけがちだけど、その言葉は必ずしも相手に寄り添うものではないということ。前を向けないのなら、まだ前を向くときではないという

    0
    2025年09月20日
  • 雨夜の星たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。やっぱりこのお話が大好きで、「嘘と建前は言わない」主人公の三葉雨音さんが大好きです。毎日まわりの人と話すのが面倒だと思ってしまう、自分のままで過ごしやすい環境でいられたらいいのになぁといつも願っている私にとって、三葉さんは良い雇い主(働き場所)を見つけられてうらやましい!星崎くんとのエピソードも温かくてとても良かった。

    0
    2025年09月18日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

    Posted by ブクログ

    ペットが出てくる本を読みたいと思い手に取りました。
    犬を飼っている妄想をする男の子が主人公で羽猫家の1998年から2018年までの物語でした。

    冴えない男の子。山吹を中心に、問題を抱えた家族の話。常にイライラしている姉 紅。空想の世界に生きる母、愛人の元に逃げる父、思いつきで動く適当な祖父。比較的まともで作り話が上手な祖母。暗い日常の中に、優しく光る瞬間みたいなものが感じられダメだなぁー。って思える人の弱さや悲しみにも惹かれるものがありました。
    自分の日常の中でも、理解不能な生き方や家族なのにわかりあえない、一方的に理不尽な立場に追いやられているとか、人に打ち明けると自分が誤解されそうなので

    0
    2025年09月17日
  • いつか月夜

    Posted by ブクログ

    不思議な話だった
    タイトルの通り眠れない夜に読むとホッとするようなそんな小説だと感じた
    冬至は色々なことに気づきひっかかる
    そして深いことを考えてる
    なんだかじわじわと心をあっためてくれる作品でした

    夜のウォーキングもう少し涼しくなったら私もやってみようかな

    0
    2025年09月14日