感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年04月14日
いい本だった。
人を見て羨ましいという気持ちは誰にでもあるだろうけど、羨ましいと思う人にも色々な思いもある。
隣の芝生は青く見えるって感じかなぁ。
私のように人と比べて落ち込みやすい人にはなかなかガツンとくる小説だった。
Posted by ブクログ 2024年03月23日
ここは自分に似てる。この人は友達に似てる、知り合いに似てる。誰にでも起こりうる日常の中にある、自分では気づけない自分の嫌なところ、本人に自覚のないあの人の嫌なところ。みんなそれぞれ思いがあって行動してるけど、自分にとっての正解は誰かにとっては不正解になるような複雑な人間関係が描かれていました。その中...続きを読むでの葛藤や妥協、相手を許す気持ちなどあちこちから人間味を感じられる本でした。
Posted by ブクログ 2024年02月08日
すごく主人公に自分を重ねてしまった。
田舎出身なので東京にいけば何者かになれるという憧れがあり、田舎特有のコミュニティにもうんざりしていたからだ。
それぞれが表紙のような思いを抱えているが、何者にもなれず、自分のまま生きていくしかなく、そしてなりたいと思う誰かも見えない悩みをかかえているということ...続きを読むを改めて感じた。
Posted by ブクログ 2023年12月29日
読んでいるうちに、どんどん物語の世界に
引き込まれていきました。
昔ながらのしきたりや人間関係がまかり通っている村で、一緒の時を過ごした、中学生の天、ミナ、藤生。
お互いを羨ましく思ったり、妬んだり。
思いはすれ違うばかり。
その後、全く別の人生を歩んだ後、
30代になり再会する場所に選んだの...続きを読むは、
村の神事である「浮立」
そこで、かつてのお互いの思いや、誤解を知る。
嫌な思い出があったはずの「浮立」を通して、
3人が新たな気持ちで前に進んで行く姿が、
清々しい。
人は誰しも、弱くてずるい面も持ってる。
神様は見ているし、そのことを知っている。
そんな駄目な面があっても、いちいち罰を与えたりしない。
神様は見守ってくれている。
そんな村の人の言葉に、私も重みを感じました。
駄目な所があって、自分を卑下したくなる時もあるけど、それでも自分でいていいのかもと感じる小説でした。
Posted by ブクログ 2023年11月23日
「あなたはあなたでしかない」や「大丈夫」といった、一般的に人に寄り添おうとするときに使われる言葉を簡単に登場させるのではなく、その言葉が登場するまでの過程がより言葉の力を強くしてくれている。ただ優しく寄り添ってくれるだけの都合のいい物語ではないところに信頼が置けるなといつも思う。藤生が天に抱く感情を...続きを読む多くの人は恋と呼ぶんだろうけど、それを簡単に定義付けないところも好き。
寺地作品に登場したある人物が出てくるところも、『カレーの時間』のあかつきマーケットであったり『彼女が天使で〜』のクロエ蜂蜜園であったり、ああこの人の人生も同じ世界で続いてるんだと思える描写で良かった。
Posted by ブクログ 2024年04月17日
「ずるくないやつは、どこにもおらんよ」
そう、おらんおらん
30になっても天が天のままで藤生とミナは救われたかも
でもお人形さんのようだったミナが強い女性になって浮立になかば強引に集合をかけたのが面白い
「くだりの階段が苦手な男」がでてくる小説は、たぶん天の衝撃のデビュー作になることはないだろう
そ...続きを読むれでも天は、きっと書き上げるだろう
Posted by ブクログ 2024年03月27日
Audibleにて。
佐賀の片田舎で繰り広げられる三角関係と成長が描かれた感動の長編小説。
閉塞的な村から逃れた主人公の天が、中学時代の友人ミナと藤生との関係に揺れ動きながら、自分と他人、そして過去と現在と向き合っていく…
友情や恋愛に絡んだ思いや、他者への憧れと自己の受容の葛藤が丁寧に描かれ、登場...続きを読む人物たちの心情に共感しながら物語に引き込まれていった。
田舎と都会、自分と他者、夢と現実といった対立する要素に触れながら、三人が歩み寄る姿に勇気と希望を感じさせてくれる。
他者と自分を見つめ直すきっかけとなる心温まる作品。
藤生の恋が特にもどかしかった…
Posted by ブクログ 2024年03月15日
人には必ず、外からは見えない部分があるのだということがよく分かる。
そのくせ、どうせあの人はこう思ってるとか、勝手に人の考えを決めつけて勝手に傷ついたりしてしまう。
私は誰かになれないことと、誰かも私にはなれないことを、ネガティブに捉えると羨ましいとかずるいとかになってしまうけど、
自分は自分なの...続きを読むだから「自分」を生きればいいと思えたら楽になるんだろうな。
ポジティブに捉えることが大事だよなあと。
Posted by ブクログ 2024年02月04日
おもしろかった
ストーリーの運び
それぞれの心情
あのとき本当は何があったのか、
みんなが知りたかったこと、
わたしだけが神様の目線になったかのように
俯瞰で見ているような不思議な感覚、
だけど当人たちは全部を知る必要も、
伝える必要もない
私が強烈に惹かれるだれかは、
他のだれかになりたいと...続きを読む、こころから思っているかもしれない。
逆も、しかり、、
Posted by ブクログ 2024年01月20日
内容は、タイトル通りというか…
あの子みたいになりたいとか、身近にいる人を羨んだり妬んだり、そういうのってやっぱり思春期に強く感じるのかな。
田舎の閉塞感という部分は、痛いほど共感してしまいました。
Posted by ブクログ 2023年11月09日
感想
どうしても妬ましい。あの子と違うのはわかっている。納得はしていない。だけど。自分は自分でいい。そのふてぶてしさは。大人への入り口。
Posted by ブクログ 2024年04月09日
個性的と言われる天、良い子に囚われているミナ、天にひかれる藤生の3人の視点から、誰かを羨む気持ちを描く。読者は3者の視点を客観的に見れるので隣の芝は青く見えるよなあと思えるが、本人たちの心の葛藤に共感できる。(わたしたちだって人生においては客観的になんてなれない)この小説では、登場人物が最後の手紙開...続きを読む封のシーンで客観的視点を持てる構成になっているけれど。
三人全員自分の醜さをきちんと理解しているところがいい。わたしは自分を正当化しちゃう癖があるけど、三人はヒトの狡猾さや気持ち悪さみたいなところを自覚していてすごくよい。
俗に言う自分の弱さを受け入れる的なことだと思うけど、そんな安易な日本語じゃ伝わらない感情が本から伝わってくる。ヒトはいろいろ気持ち悪くてずるくて悪いことがたくさんあるけど、それがわたしを引き受けるってこと。わるくてもずるくてもバチは当たらないらしいからこのままで大丈夫だよ、みたいな話。言葉にすると陳腐になっちゃう。
人は見たいように他人を見る。わたしは理想を人に投影するんじゃなくて、相手のありのままを見れるようになりたい。あと、自分の狡猾さもきちんと理解したい(理解しつつあんまり自己嫌悪にならないように)
あと、他人は自分の孤独を埋めるために存在するわけじゃない的な言葉、すっごいいい。人を自分のために利用しすぎるのはよくない
Posted by ブクログ 2024年03月14日
田舎ならではの、ありふれた生活のお話。
この小説の序盤中の序盤
【たぶん今なら~】に続く一文を読んだ時に「あ、この小説好きだな」って思った。
みんな、ずるわるだよ
Posted by ブクログ 2024年03月06日
だれかの「見せたい部分」だけを見て、あの子がうらやましい、ああいう生活がしたいなどと思ってしまう心情に焦点を当てた物語だと思う。
周りからみて素敵な生活を送っているようにみえる人でも満足できていない部分があるはずで、自分自身のないものばかり数えても仕方がない
Posted by ブクログ 2024年02月25日
さらっと読みやすい。
自分があの人だったらもっと…なんていう人間にありがちな感情に焦点を当てた作品。
簡単にいうと、好きだけど、嫌い。だけど、そんな言葉なんかじゃ表せない関係、感情をもつ登場人物に心惹かれる。
Posted by ブクログ 2024年02月17日
おなじ場所で同じ時を生きていても
みんな事象に対する想いは1つとして同じではない。
学生から大人になって、、、
丁寧に描かれている作品だと思います(*^^*)
次の寺地さんの作品読むの、楽しみです☆彡
Posted by ブクログ 2024年02月08日
ストレートなタイトルで、良くも悪くも想像どおりなストーリー。
「どうしてわたしはあの子じゃないの」
そう思った経験は私にもあるし、きっと誰しもが通る道なのではないかなぁ。
寺地はるなさんの作品って、大きな事件という事件は起こらないのだけれど、登場人物ひとりひとりが自分の人生を必死に生きていて、各...続きを読む々が各々の悩みをきちんと抱えている様が描かれているから共感しやすい。
『今いる場所が嫌なわけではないのに、今の自分は幸せだと知っているのに、なぜかその「どこか」に自分のもうひとつの人生が存在するような気がしてならない。』
分かるー!と思った。
Posted by ブクログ 2024年01月19日
文の表現が好み。
田舎に住む3人の中学生(1人は東京からの転校生)の心情がうまく書かれてて、性格がよくわかる…各々の気持ちに共感できたり寄り添えたり…すんなり心に入ってくる文章。
物語りはありきたりな話で盛り上がりも盛り下がりもなく…ハラハラもドキドキもヒヤヒヤもウルウルもしなかったけど…共感で...続きを読むきる話だった。
Posted by ブクログ 2023年12月27日
タイトルの意味が
誰かをうらやむものだと思っていたが
そうではなかった
自分が誰かになれないように
誰かもまた自分にはなれない
自分がどんなにずるいと悟っても
自分は自分を引き受けて生きていくしかない
ということだった
小さな田舎の村で
多感な思春期を、それぞれの想いを隠し
押しつぶされそうに生...続きを読むきていた子どもたちが
おとなになって悟ったことだ
「いつも漠然と、誰かのことがうらやましかった。
でもやっぱり他人の必死さを笑ったり、心配するふりして気持ちよくなったりする側より、笑われる側にいるほうがいい」
ここが良かった
Posted by ブクログ 2023年12月13日
『わたしが他の誰かになれないように、他の誰かもまたわたしにはなれない。残念だが、わたしはわたしを引き受けて生きていくしかなさそうだった』
その人にしか悩みや苦しみは分からないのに、私たちは他人の利点ばかり見て誰かを羨む。「他人は他人、自分は自分」と分かっていても自分の信じる道を生きるのは難しい。で...続きを読むも、この本を読んで自分の信じる道を進んでいく勇気が少しだけ生まれたと思う。