寺地はるなのレビュー一覧
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作中にはっきり出てくるADHD、ディスレクシアだけじゃなく、登場人物それぞれに何かしらあるのだろうなという印象。
なので、割と情報量が多いなというか、発達障害にすごくフォーカスしてるなと思った。ここまでフルメンバー揃う環境も逆になかなか難しい。
発達障害盛りだくさんとはいえ、薄っぺらさを感じることもなく、それぞれの人物像がきちんと見えるものだった。
障害があると先に言っていたら何なんですか?という彼女の言葉は、本当にその通りだと思う。
先に情報を与えられたら、そのフィルターを通してしか見ない、接しない人もいる。
それを知って一緒に手立てを考えてくれようとする人の方が少ないのではないか。
障害 -
Posted by ブクログ
短編のようにエピソードが6つ積み重なり、一つのお話となる展開でした。他の人が作ったものを食べられないような少し神経の細い高校生、冬真(他にも言えない秘密あり)が同級生の時枝と親しくなる。きっかけは高校でよく一緒にいる仲間が、時枝の妹が美少女だったので探りに行って欲しいと言われたこと。
時枝が学校とは全く関係ないイベントでやったことがSNSにあがっているとクラスで話題になるのだが、そのイベント側の紗里から語られるのが2章。紗里もやせていないといけないという縛りを持ち、生きづらいのだが、マッチングアプリで知り合った水田も大きな陰りを持つ者だった。
少しずつ登場人物たちがかかわり合って行くのだけれど -
Posted by ブクログ
ネタバレ子育てに疲れた人、親子関係で悩んでいる人、人と自分を比べてしまう人におすすめって書いてあったので、読んでみた。
物心がつく前に遠い親戚に引き取られ、離島である星母島で暮らす千尋。一度は本土に渡り就職するが、民宿を継ぐために恋人の麦生を連れて戻ってきて託児所を、ひらく。
離島を訪れる、悩みを抱えるお客さんとの出会いと別れの物語。
千尋がすごく芯を持っていて、強いなぁ。私は悩みを抱える客の方に感情移入してしまった。
"子どもを天使にしてはいけない。あなたがここにいて良かった。"私もまた、頑張ろう。とても、考えさせられるお話でした。
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Posted by ブクログ
2025年春、リフォームジュエリーの事業を畳むに伴ってしんみりとビルの退去作業しているところからスタートする。主人公が肩回して憧れのジュエリーデザイナーに明け暮れるお仕事小説かと思っていると、拍子抜けするかも(;´∀`)
5年刻みの副題がついており、だんだん時系列が前に遡っていく。普通なら学生時代を序章にして始まりそうだけど逆順にしてある。体調とか家族とか何かが微妙に変化していて、時の流れを感じるし、意外と4人でドライな関係を構築してるけど学生時代はどうだったんだ?と最後まで興味を持って読むことが出来ました。
『「古代、雨は神々が流す涙であると考えられていました。雨の中の雫はあつまって川とな -
Posted by ブクログ
以前出版社主催の寺地さんのお話会で受けた印象そのもので、実直で嘘のない、お母さんじみてない感じが好きだ。自分の人格を強く保っている感じ、とても素敵だ。
『浮遊霊ブラジル』
p.103 よく、子どもを近所の公園に連れて行ってあそんだ。「遊びにつきあう」ではない。鬼ごっこでは必死のパッチで走り、砂場では地の底目指して穴を掘り、ブラソコは天まで届けと高くこいた。要するに、全力で自分の子どもと遊んでいた。体力的につらいなという日も多かった。仕事で悩んでいる時はとてもじゃないが子どものテンションについていけなかった。それでもこんなふうに一緒に遊べるのは今だけで、「大人と会話ができる」ことよりもずっ