寺地はるなのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とても好きなお話でした。
とある出来事から他人が作ったものが食べられなくなり「世界への信用をな」くした高校生の冬馬と、美しいものが好きで太ることを恐怖する会社員の紗里。二人の話が交互に語られていきます。
「世界への信用がない」冬馬は同級生の時枝くんと仲良くなっていく中で世界への信用を少しずつ取り戻していき、紗里はマッチングアプリで出会った水田さんと過ごす日々に癒しを感じ愛情を抱くようになる。
自然体でいられる相手と出会えて、お互いに気持ちが通じ合う幸せ。
この世界は辛いことも多い。けれど、自分のことを理解し愛してくれる人たちが近くにいるだけで世界はずっと素晴らしい場所になるのだろうな、と思い -
Posted by ブクログ
兄の道はコミュニケーションが苦手で協調性がなく、妹の羽衣子は何事もこなせるかわりに突出したものがなく、自分の個性が見つけられていない。
はじめは、妹に同情したけど妹も妹でいろいろあるな〜って思ったのが最初の印象。
正直私は何でもこなせるのが羨ましい。私には得意苦手がはっきりしていて、周りにもよく言われていた。私の友達はとても器用で、真似てすぐ習得出来る。とても羨ましかった。でもその友達にも、突出したなにかが欲しいから、むしろ私が羨ましいと最近言われたことをふと思い出した。(私に得意なことって何か私にはわかってないけど)
最終的には、兄妹がめっちゃ仲良し!という訳では無いけどわかりあっていくんだ -
Posted by ブクログ
寺地はるなさんの初エッセイ。言うほど彼女の本をたくさん読んでいるわけではないが、それでも、『こういう人からあの作品たちは生まれたんだなー』となんとなく腑に落ちる感じがした。
共感するところもあれば、変わった人だなと思うところもあり、でもそれを「そうですか」と受け入れてくれる気がする。本書のなかにもたびたび「考え方は自由」「人それぞれ」といった趣旨の記述があるし。ユーモアもふんだんに盛り込まれていて、思わず吹き出してしまう部分もあり。読んでいて、肩の力が抜けていくような、…全部に共感したわけではないのに、それでも不思議な居心地の良さを感じるエッセイだった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ展開が気になり、一気に読めた本。
考え方の根本が主人公に似ている気がして考えさせられた。
自分がこうしていられるのはたまたま運が良かったということ。
清瀬の天音さんとのかかわりが、親切の押し売りみたいで、案の定天音さんに跳ね除けられるわけだけど、そうしてはじめて清瀬の心に「川のほとりに立つ者は」が腑に落ちたのが痛いくらいにわかる。
優しい人であることが正しいわけではないと言う感じがすごく自分に刺さった。私はいかにも上っ面の優しい人なんだなぁと思い知らされる。
川の底の石の数はわからなくても、これからは少しでもわかろうとする人になりたい。