寺地はるなのレビュー一覧

  • きよくしぶとくやかましく

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    地域の青年団、婦人部、老人会…田舎ならではというか、昔からの風習が続いていると感じる部分がたくさんあった。良い悪いではなく、今までそれでやってきてるという事実。染まるでもなく、面と向かって反発するわけでもない江南とマキオの地域との距離感は程良く今どきな感じがした。考え方が全然違う二人がうまくハマっている感じも良かった。

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    2026年09月26日
  • 最後の晩餐

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    ハズレのないアンソロジー!

    金原さんの疾走感のある登場人物がやっぱり好きだ。
    最後の晩餐とあるから、悲しい話が多いかと思ったけど、意外とそんなこともなくてとても読みやすかった。

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    2026年09月25日
  • 最後の晩餐

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    ネタバレ

    3.6
    食がテーマのアンソロジー
    作家ごとに三者三様
    個人的には、最後のうなぎと小曽根幸子の送別会が好きだな
    特に、小曽根さんは、みんなに負け組と軽く見られてたのに、誰よりも人生充実してて読んでるこっちがスッキリした

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    2026年09月25日
  • 雨が降ったら

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    久しぶりの寺地さん、やっぱりいい……!
    温もりのあるストーリーは安心感があるし、連作短編集が好きなので嬉しい。さまざまな境遇の40代女性が描かれており、共感する場面がたくさんありました。
    寺地さんは、作品のなかで言葉にならないモヤモヤした気持ちや人には言いにくい気持ちを代弁してくれている。

    洋傘店をめぐって、登場人物がゆるやかにつながっていくのも良かった。人とのつながり、心地いい関係性に気持ちがほぐれていく。

    私が特に好きだったのは、「走れ杏子」と「みつほとクリームソーダ」。大好きな場所があって、そこでの時間を大切にしている人たち。
    ゆったりとした空気感もいいし、グッとくるシーンもあってちょっと救われたような気がしました。

    私も雨の日が待ち遠しくなるような、お気に入りの傘を持つようにしています。雨の日の満員電車は憂鬱だけど、お気に入りの傘があるだけでちょっと楽しくなる。

    人生も晴れの日もあれば、雨の日もある。
    温かく清々しいラストも良かった。寺地さんのお気に入り作品がまた増えました。


    『ひとりで生きるって、誰の力も借りんこととは違うで』

    『職場での労働以外の人生だって、ぜんぶ「キャリア」だよ。空白なわけがないんだ』

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    2026年09月24日
  • ガラスの海を渡る舟

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    まさに寺地ワールドでした。お母さんや葉山さんも含めた器用ではない主人公たちがとても優しくて好きでした。脇役ではお父さんについては少し素っ気なかった印象ですが、指導係の工房のご夫婦や対立軸のおじさん一家も含めそれぞれがちゃんと役割を果たして存在感を出していました。時々読むのを立ち止まって目を瞑って思いに耽りながら読みました。まぶたの裏側で綺麗なガラスがキラキラと輝いているような本でした。

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    2026年09月24日
  • ほたるいしマジカルランド

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    遊園地で働く個性豊かな従業員たちの話を一つ一つ読んで、いろんな生き方や働き方があっていいよなと思えた。日々考え過ぎて疲れていた心をふわっと軽くしてくれるあたたかくて穏やかな本だった。

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    2026年09月23日
  • いつか月夜

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    寺地さんの作品がとても好きです。
    読後は穏やかな気持ちになりました。
    登場人物の性格や考え方に、共感したり、驚いたり。1人1人丁寧に描かれているなと感じました。

    普段自分も感じる様々なもやっとする違和感を、實成さんが違和感をきちんと自分の言葉にして伝えていることに、できた人だなぁととても感心しました。

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    2026年09月23日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    ネタバレ

    寺地はるなさんの本。
    30代公務員の父親と二人暮らしの時田翼と、20代ファミレス店員おばあちゃんの介護を引き受けた小柳レモン、そのほか翼の友達の鉄腕や職場の同僚の平野さんなど、複数の登場人物の人生や人間関係が重なりながら進んでいくお話。

    この本を読んで
    ・一般的にはこう(目下は目上にお酌するべき、女性は男性のサポートをするべき,,)といった枠から自由になってもいいんだ
    ・自分の考えや感情を表現することは、好ましくないことだと思っていたが、魅力的だし素敵なことなんだ
    と感じた。

    小柳レモンや鉄腕の彼女の玲子は、思わず’一般的’から外れた行動をする。
    ・レモンは店長から義父との関係を面白おかしく言われたことに腹を立て、頭突きしてクビになった。そのことに全く後悔せず、「自分の尊厳は自分で守らねばならない」と言っていた。
    ・玲子は鉄腕の家族との顔合わせの際に、鉄腕の父がお母さんが転んだことを心配せず、バカ扱いしたことに意見をして、顔合わせが台無しになった。
    鉄腕はその行動でより好きになっていた。

    私は世間の当たり前に合わせることが大人であることだと思っていたし、穏便に済ませることが好ましいことだと思っていた。
    でも違う。
    もちろん身近な人が自分の行動に賛同してくれない可能性もあるが、それはそれだ。

    大人であっても、自分の気持ちや感覚に正直になって、許せないことは許せないと表現し、好きな人には好きだと表現していいし、そうすることが真に魅力的な人だよなと思った。

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    2026年09月23日
  • こまどりたちが歌うなら

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    労基法違反、パワハラ、問題から目を逸らす社員たち……問題だらけの中で、それでももがき、改善していこうとする所謂「融通の利かない」主人公の姿が描かれる。個人的には「悪人にも事情がある」というようなオチは好まないが、しかし現代社会では個々人が色々な事情を抱えて生きているのだということを丁寧に描いている点には好感が持てた。今回も中小企業の解像度が高く、筆者の観察眼あるいはリサーチ力想像力に脱帽。

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    2026年09月23日
  • 雫

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    雨の雫は空から地へと降り注ぎ、やがてあつまり、川となり、海に流れつき、また空に帰る。なにかが終わって、なにかがまたはじまる。

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    読みながら気持ちが凪いでいくの、心地良い。

    個人的にはこの雰囲気なら関西弁ではなく標準語であってほしかったけど...!そして過去に遡っていくからちょっとごっちゃになる

    「大切な日に、勇気が必要な日に、泣かずに終わりたい日にだけ、そっと箱から取り出す」ようなアクセサリー、、素敵だ、私もいつかどこかで巡り逢えたらいいな。

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    2026年09月24日
  • こまどりたちが歌うなら

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    職場環境や人間関係
    その場その場での暗黙のルール
    なんだかリアルで身近で、読んでいてヒリヒリしてしまうところもありました。
    それでも前に進んでいこうとする姿に、自分も出来ることをやっていきたいと思わせてもらえました。
    それと季節の和菓子を食べたくなりました。

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    2026年09月23日
  • ガラスの海を渡る舟

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    『人間は自分の都合にあわせて物事の善し悪しを決める』
    『そうだったらいいという願望を都合よく真実と思い込むのはずるい』
    『ひとりひとり違うという状態が『ふつう』であり、『みんな同じ』は不自然』

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    2026年09月22日
  • ほたるいしマジカルランド

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    『ともに生きていくものに、重要な意味なんてなくていい、価値なんかなくていい』
    『自分を幸せにできるのは自分だけ、『なんのために』なんてくだらない』

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    2026年09月22日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    とても面白かった。
    感情のあらわし方や、関係性の表現がいつも素敵だなと思います。
    これは共有したい本だな✨

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    2026年09月21日
  • 水を縫う

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    自分の殻を破る。
    一歩踏み出してみる。
    そんな勇気をもらいました。

    素直になれない、不器用な家族の形にも共感。

    〇〇らしさに悩む人に読んでほしい。

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    2026年09月20日
  • 川のほとりに立つ者は

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    自分も「川のほとりに立つ者」ではないか、と顧みてしまった。
    良い・悪いで割り切れるものはなくて、誰もがどちらの側面ももっている。
    それを片側からだけみてわかったような気になり、勝手にジャッジしている。

    寺地はるなさんの作品は「水を縫う」でもそうだったように、普通とは?と価値観や偏見に問題提起するような物語だな〜と思う。すごく良い作品でした。

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    2026年09月20日
  • いつか月夜

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    いつも月夜ではないけれど。読み終えてまずタイトルが秀逸で美しいなと思った。
    立場も年齢もまったく違う5人の夜の散歩から、それぞれの在るべき日常に、守るべき新たな生活に戻っていく。「可能性が少ないって、もう何者にもならなくていいって自由だね」可能性は無限だし何者にでもなれる、そういうことばかり叫ばれる現代でも、視点をかえると気が楽になる捉え方ができるなあ。素敵な作品だった。

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    2026年09月20日
  • 雨が降ったら

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    わかば洋傘店で繋がる縁、なんかいいなぁ。母と息子のキャラがいい。ちょっとクセがあるというのか
    。これだと、用事がなくてもついついお店に立ち寄ってしまいそうになるわな。

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    2026年09月19日
  • 雨が降ったら

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    特別大きな出来事は起こらないけど、何気ない人とのつながりと傘が、時には比喩としての傘…困難から身を守るもの…が、キッカケを与えて気持ちを変化させていく。主人公がいずれも40代女性で個人的に近いという事もあるが、いちいち共感できてスラスラ読めた。
    当初、あらすじ聞いて勝手に、傘店の店主の快活なお婆さんが軽快に解決のヒントを与えていく話?と思ったが、お婆さん自身も実は心に傷を負っていて、登場人物たちが心上向けるキッカケに関わりつつも自分も助けられていた…という事が終盤で判る。
    主人公達は同じアラフォー、アラフィフながら立場や性格は違うものの、どの話も、関わる男性を内心バッサリ批判する言葉など、エッセイやXでの軽快なつぶやきを見ているような場面もいちいち共感し面白かった。

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    2026年09月19日
  • いつか月夜

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    ネタバレ

    少しシーンが飛んで分かりづらいところがあったけど、夜の散歩をここまで壮大な物語にしてしまうのはすごいなと思った。
    最初一人で始まった夜の散歩が集団になり、また一人(いや二人?)に戻っていくというお話だった。みんなそれぞれの道を歩んでいく結果に収まったが伊吹さんのいうように二度と見られないものがあるって素敵だなと思った。その伊吹さんの考えが散歩全体と重なって、感動した。
    みんないろいろ抱えているものがあり、1人では解決できないかもしれない。そのときは手を取りあって乗り越えて、不必要な干渉はしない。この距離感が心地よくて、事件など少し感情が揺さぶられるシーンはあったが癒された。

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    2026年09月19日