寺地はるなのレビュー一覧

  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    映画を観てから拝読。
    やはり2時間程で寺地はるなの人々の機微を表現しきるには限界があったと思うくらい原作は深みある小説だった。
    それでも人物のイメージはかなり近く、特に紅と頼は良いキャストだったんだなと。
    嘘と架空。
    嘘で傷つけられる人と架空に救われる人。
    人生に物語が必要である事を書いた小説。

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    2026年01月18日
  • リボンちゃん

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    皆と合わせられなくて学校に行くのを嫌だった。「堂々としていなさい」と、毎朝母が結んでくれたリボン。
    33歳になった今でも嘲笑の種になろうとも「ババアになってもこれで行くつもりよ」と自分の美学を決して曲げない百花。「たどりつけない客は、この店に縁がないってことだ」と商店街の細い路地で無骨にやってきた『テーラー城崎』とどこか呼応しているように見える。

    下着は単なる衣類ではなく、その人の尊厳を守るもの。自分の一番近くにある「お守り」を縫い上げる仕事。

    「百花はスタートが遅いだけで最後には他の子を追い越すんだ」と漏らしたお母さんの言葉通り、我が道を見つけたリボンちゃんに拍手を送りたいと思う。

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    2026年01月18日
  • 世界はきみが思うより

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    これ受け入れられるのかなって思いながら生きてしまうこと、自分や他人を少し尖った目で見て、NOのレッテルを貼って生きてしまうことが多い私にちょっとだけ前を向いて頑張ってみる勇気をくれた1冊
    世界は思うほど悪いもんじゃないなって教えてくれました◝✩

    章によって誰目線かが変わるけど登場人物全員が絡み合った普段の生活を通じ、前を向く登場人物たちに共感したし、この輪に入りたいなと思って、最後はジーンとしながらこの本を読んだ。
    おそらく大学生の子を持つお母さんの心に一番沁みそうだなっておもった!
    私にとってまだ大人かなって思うこともあった

    そしてとってもお腹がすいた☺︎
    藤のバスケットにお弁当入れてピ

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    2026年01月17日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    読みやすく、静かで暖かい読後感がよかった。九州の片田舎で生きる人々の悩み、もがきが切実に描かれている。登場人物全員、一見嫌な奴でも根は悪くないので憎めないのが良いところ。
    生きるのって難しいし面倒くさいけど、先を案じて俯きすぎずに、目の前のことには真剣に生きていきたい。

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    2026年01月16日
  • 川のほとりに立つ者は

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    ネタバレ

    読後、「川のほとりに立つ者は」に続く言葉を考えさせられる。

    作中物語では、「川のほとりに立つ者は、水底に沈む石の数を知り得ない」と書かれている。心に流れる川に沈んでいる数々の石─それは、喜びや悲しみや怒りといった、あらゆる感情のこと─を、内包する川でさえ全て知り得ないのだから、「川のほとりに立つ者」がその石の数や形を知ることができないのは当然である。

    しかし、この物語は、「川のほとりに立つ者」が「水底に沈む石の数を知り得ない」から仕方がないと伝えたいわけではないはずだ。知ることができないからこそ...。ただ、なかなかこの後に続く言葉がなかなか浮かばない。しかし、簡単に答えてはいけないのだろ

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    2026年01月16日
  • こまどりたちが歌うなら

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    1人の働く人間として、とても考えさせられる話だった。他者との関わりの中で、どうしても様々な顔を持たないといけないことがある。そんな中で一環とした態度を貫き、自分の思いを伝える主人公には、凄いなと思いつつ、生きづらさは多少なりとも感じた。見て見ぬふりをする方が生きやすいのでは?と思う亀田の気持ちは分かる。
    数ヶ月前前例のないことと向き合う時があり、もしかしたら未来の誰かの役に立ったのかな?と感じた。この件のお陰で、自分の立場が危ういのだが、他人の反応や期待は置いておいて、自分で自分を認めて過ごしていこうかなと思いました。

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    2026年01月15日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    それぞれの登場人物の視点で語ってあり、その切り替えも面白かったし、全体として暖かいいい話だった
    九州の田舎の県に住む者として、分かる分かるということも多く、楽しんで読めた

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    2026年01月14日
  • 雫

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    中学の同級生4人が卒業制作で出会った「雫」をモチーフに、30年間の人生の「終わり」から「はじまり」へと時間を遡り、物や人とのつながり、そして再生を描く感動のヒューマンドラマです。人生のままならなさや不器用さに寄り添いながら、ジュエリーのリフォームを通して「永遠」の意味を探求し、新たな一歩を踏み出す大人たちの姿を描いた作品です

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    2026年01月14日
  • リボンちゃん

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    レビューにあったとおり「お守り」みたいな本でした。よし!明日も頑張ろう!!とやる気がみなぎるわけではなく、周りの目を気にして好きなものややりたいことを諦めなくていいんだよね、無理に変わろうとしなくてもいい。そっと包み込んでくれるようなあたたかさがある本でした。

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    2026年01月13日
  • 川のほとりに立つ者は

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    初めて読んだ作家さん。
    読み始めた時はADHDとか、ディスレクシアの話かなあ~と思って、既視感もあるし読み始めて少し後悔した。

    けれども後半、一気に読まされた。
    「障がい」の話ではない。人のことはわからない。わからないんだとわかったうえで、その人に手を差し伸べる。「障がい」の有無などの問題ではなくなった。
    上でもなく、下でもなく、手を差し伸べることに酔わず、人にはいろんな背景や感情がある、そのすべてはわからない。でも、それでも困っている人に手を差し伸べる。

    松木の作文がよかった。そして篠ちゃんが素敵。

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    2026年01月13日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    久しぶりに寺地はるなさんの本を読みました。途中はそれぞれの人の行動や言動が何でかな何でかなと思うところがあるけど、読み進めていくと、気持ちがわかってきて、共感できます。面白かった。元気出た。ちゃんとしたご飯食べたくなった。人とちゃんと話したくなった。仕事頑張りたくなった。失敗してもすすめそう。

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    2026年01月13日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    会社勤めで30歳になる碧は、同棲している美大卒のフリーター安西が、いかなる仕事も長続きせず、すぐに辞めてくることを気にかけていた。ある日、安西が「実家に戻るからついてこい」と強制的に碧を故郷に連れ帰る。そこで地代の取り立てに向かった先の黒江のところで、養蜂を手伝うことに…。

    はてなブログのころの、素なのかひねくれているのかわからない、改行無くぐだぐだと書いている頃の寺地はるなしか知らなかったので、読みにくいんじゃないかとずっと敬遠していたが、さすがに書籍にもなるとそうでもない。読みやすいです。

    仕事を強制的にやめさせられ、知らぬ土地で何かをやらざるを得なくなった碧は、それまでの人見知りのキ

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    2026年01月12日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    家族の話は外からではわからない
    本作の家族は外から見ても難がある。

    亡くなった次男をまだ生きている者として暮らしている母
    その母が何かのきっかけで克服して家族みんなでやっと前を見れるようになりました。という話かと思いながら読み進めた
    おおむねは合ってるのかもしれないけど
    本作は、何をきっかけとして母が克服したかは詳しく描かない
    家族の問題ではなく、家族であってもそれぞれ個人の問題として描かれる
    よかった

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    2026年01月12日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    ネタバレ

    羽猫家は嘘つきばかり。計画性もなく羽猫山ランドを作ろうとする叔父、怪しい骨頂店を営む祖母、亡弟の死を受け入れられない母、愛人の元に通う父。母に弟のふりをして手紙を書く主人公、山吹。それぞれの悲しみや孤独を埋めるための嘘は、間違っていても必要なものだった。家族の問題は解決されないが、母に愛されず孤独を抱えた山吹も、破綻した家族に苛立っていた姉の紅も、人生の中で成長し、それを受け入れられるようになる。悲しみを抱えながらも、心がほっこりする物語だった。



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    2026年01月12日
  • 世界はきみが思うより

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    ひまわりめろんさんの本棚から

    「大丈夫」この言葉がまた私に鋭く刺さる
    「こまどりたちが歌うなら」でも私が気になった言葉

    本書でも注目の的になった高校生時枝くんに、クラスメイトたちが声をかける
    「だいじょうぶやで」
    「ぜんぜん恥ずかしがることちゃうし」……

    気遣うように明るく優しく
    いったい何が「だいじょうぶ」なのだろう
    時枝くんを傷つけようとした人はいないのに
    優しく温かい世界にも刃は存在する

    この小説に悪意のある人は登場しない、と思う
    でも登場人物ひとりひとりの生きづらさの中に、時として悪意なく人を傷つけていることがあり、自分自身の言動を考えさせられる



    自分の今思っていることを

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    2026年01月12日
  • ガラスの海を渡る舟

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    祖父が亡くなった後、物事をはっきり言わないと通じない、人の気持ちがわからない発達障害気味の兄と、そんな兄が嫌いな妹がガラス工房を引き継ぐ事に。
    はじめは喧嘩ばかりでうまくいかないが、少しずつ、お互いがお互いを認め合い、成長していく。
    兄:道は普通とは違うからこそ、何が特別かを知っていたり、空気を読まない発言が誰かの支えになってたり、不思議な存在だし、兄らしく妹を守る一面があったりして、カッコイイ。
    妹:羽衣子は兄への嫉妬を拗らせて兄が嫌いだが、認めていく過程や、特別な人になりたい願望などは、女子ならわかるかも。

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    2026年01月11日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    九州のド田舎で暮らす人たちと、そこを去った人たちが織りなす、さまざまな涙の物語。

    古い価値観と新しい価値観。みんなその狭間で戸惑ったり迷ったり、あるいは吹っ切れたり切り拓いたりしている。どの時代にも価値観の移り変わりはあっただろうが、最近はそのスピードが速くなっている気がする。

    男は泣くな、女は黙ってろ…いまだにそんなこと本気で言う人がいるんですか?と笑いたくなるが、山あいにある田舎が舞台の本作ではよく登場する。
    そんな時代遅れの人の考えには全く共感できないと感じる場面がたくさんあった。あったはずなのに、読んでいるうちに彼らと同じ感情に陥って、一緒に涙したくなるから寺地さんの作品は不思議だ

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    2026年01月10日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    表紙に惹かれて買いました。
    着ぐるみが盗まれた!って、あんな大きな物を?と思ったのだけど、ところどころ活躍するあかつきんと、なぜあかつきんは盗まれたのか?という人の気持ちと、ささやかなことで日々は続いていて、
    私とか私の横の人とかの話が、暗く、時にほっこりとしつつ、しみじみと続いていきます。

    ミステリーなのかな?と思って読んだので、ちょっとだけ違ったなぁって思いました。

    どんな人の人生にも波があって、ストーリーがあるんだよって、そんな感じの作品。
    深いです。

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    2026年01月10日
  • ナモナキ生活はつづく

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    寺地さんの作品が好きなのはこの人のものの感じ方が共感しうるものがたくさんあるからなんだなって感じました。

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    2026年01月10日
  • 水を縫う

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    手芸好きの男の子、清澄とその家族の物語。
    世間も家族も『らしさ』を押し付けてくる。それに合わせて生きようとすると窮屈だけど、もっと自分の好きを大切に生きたらいいじゃないか。というメッセージが清澄の家族それぞれの短編で語られる。
    生活能力のない父が、水青と清澄のために考えた、流れる水であって欲しいという願い。それを受けて姉のウェディングドレスに刺繍する清澄に感度した。
    また、おばあちゃんが時代に負けてきた過去がありながらも、今からでも好きな事に挑戦しようとする姿が良かった。

    一冊前の『皇后の碧』とこの本ともに、愛情とは、慈しむとは、例え愛情だとしても一方的にこちらの思いを押し付けるのではなく、

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    2026年01月09日