寺地はるなのレビュー一覧

  • 水を縫う

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    不器用な家族が姉のドレスを通じてひとつになってゆく物語。
    柔らかい関西弁が心地よい。
    水や光の描写が綺麗で、特にラストシーンのドレスを着た水青の姿がありありと目に浮かんできて、まるで目の前にいるかのように感動しました。

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    2026年06月29日
  • ぬすびと

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    ちょっとお久しぶりの寺地さん(^^)



    知らぬ間に新刊が出ていて出遅れました(^◇^;)





    とりあえず表紙を見て


    ぬ、ぬすびと??


    と確認してしまうほど
    表紙のイラストと題名にギャップがありますね




    内容読むと納得なんですけどね(^^)





    清掃のバイトをしている鳴海のもとに
    母がそちらに行っていませんか
    と電話があります


    20年も前に子守りのバイトをしていた栄輝からの電話でした


    そして


    泥棒でしょ、あなたは。


    と続きます


    20年前いったい何があったのか、、、、





    200ページないくらいで
    あっという間に読めると思います(^^)


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    2026年06月28日
  • 世界はきみが思うより

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    読み終えてしばらく、ぼーっとしてしまいました。

    父親へのわだかまり、複雑な家族構成、見た目へのコンプレックス。登場人物たちはみんな、誰かに傷つけられた記憶から世界を信じられなくなっていて、心の扉をかたく閉じてしまっている。

    でも、その扉をそっと開けてくれる人と出会って、少しずつ、本当に少しずつ、前に進んでいく。

    読んでいくうちに、「好き」ってこんな形もあるんだって、静かに気づかされます。大きな声じゃなくていい。派手じゃなくていい。ただそこにいてくれる、その温かさ。

    タイトルが「世界はきみが思うより」で終わっているのは、著者自身も結論を出せなかったからなのかな、って。悪くないと思える日も

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    2026年06月27日
  • ほたるいしマジカルランド

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    途中まですごく面白かったけど、佐門さん編以降で失速を感じ積読へ。まだオチを知らない。
    二篇目の焼き鳥屋さんのくだりがとても好き。

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    2026年06月27日
  • 川のほとりに立つ者は

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    読んでよかった!
    結局相手に伝えないと悪い印象を持たれてしまうんだろうなと改めて気付かされた。
    友人にしろ自分にしろ本当の姿を探そうとしてしまったりするけど、確固たるものなんて誰も持ってなくて、良い部分も悪い部分もある。
    最近邪悪な気持ちを抱いてしまう自分に嫌気がさしてたけどそれが自分を偽る行為にはならなくて、みんなそんな姿、心を持ってるんだと思うとそんな自分を認めたくなった。

    相手を知ろうと思えば相手を知ることができるかというとそうではなくて、表面を見ただけではわからない部分もたくさんある

    あなたの明日が良い日でありますように
    このフレーズを大切にしていきたい!

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    2026年06月27日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ネタバレ

    舞台とされる遊園地に馴染みがあるのでより興味深く読めました。遊園地が舞台の小説ですが、この物語で描かれているのはそこで働くそれぞれの人の生き方だと思います。遊園地という華やかな夢のような場所なのに、登場人物達の現実の生活が垣間見える物語にギャップを感じました。客の目線ではなく職員から見た遊園地は、自分の働きを見守ってくれる存在の様に感じられました。

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    2026年06月26日
  • 世界はきみが思うより

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    世界はきみが思うよりちょっとだけ優しくて、ちょっとだけ冷たくて、ちょっとだけあったかい。

    でもね、私が世界をもう少し信用できたら、世界は私が思っているより悪くないのかもよ。

    信頼しない方が生きやすい。でも、少し苦しい。
    信頼したら、楽しい。でも少しのことで裏切られたって感じてしまってしんどい。信頼と依存ってもしかして紙一重?
    でも信頼しているからこその距離感とか、聞かないで知らないふりをして過ごすことが良いこともあるわけで。
    みんなそれぞれ自分の世界を生きている。楽しいことばかりじゃない。楽しく見えても、みんな何かしら我慢したりして何とか生きているんだなあ。

    記録になんて残さなくていい。

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    2026年06月26日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    今回は関西の街での、素敵とは思いませんが予想外に沁みる話でした。こんな辛い家族の中で育ったのに真っ直ぐな大人になった山吹くんはすごい。彼を取り巻く人たちも、両親以外は皆んな良い人で羨ましかった。

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    2026年06月25日
  • ガラスの海を渡る舟

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    家族との関係や、自分らしく生きることの難しさについて深く考えさせられた。
    主人公の兄妹は同じ家で育ちながらも考え方や価値観が大きく異なり、互いを理解できずにすれ違う場面が多かった。
    しかし、それぞれが悩みや葛藤を抱えながらも前に進もうとする姿が印象的だった。

    読み進めるうちに、人はすべてを分かり合うことはできなくても、相手を理解しようとする気持ちが大切なのだと感じました。
    家族だからこそ難しいこともあるが、
    それでもつながり続けようとする登場人物たちの姿に心を動かされた。

    読み終えた後は温かい気持ちになり、自分の身近な人との関わり方について改めて考えたいと思える作品です。

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    2026年06月24日
  • 最後の晩餐

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    豪華メンバーの女性作家によるアンソロジー。
    バリエーションの豊かさで、飽きることなく読めた。
    特に気に入ったのは角田光代さんの「最後の鰻」。
    危篤状態なのに、集まった家族のやり取りがどこかユーモラスで温かくて…こんな雰囲気の中で旅立てたら幸せだなと思いながら読んだ。
    この本を読み終えた人の多くは、自分なら最後の晩餐は何にしようか考えると思う。私も考えてみたけどこれは難しい。いつが最後になるかとか、その時元気かなんてわからないし。思わず大まじめに考えてしまうくらい、それぞれの「最後の晩餐」を楽しめた。

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    2026年06月24日
  • ガラスの海を渡る舟

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    性格が正反対な兄妹の関わり合いを描く、長編小説。寺地はるな先生の小説は初めて読んだけれど、とても自分好みの作家さんかもしれないと思った。穏やかで静かに進んでいく話なのに、物語にひきこむ力が凄い。あっという間に読み終えてしまった。

    自分は全体的には道に共感できた。でも、道とは違うと思うことも当然あったし、羽衣子の語りに困惑し、共感することもあった。
    だから、人は全員「ちがう」のが当たり前で、「普通」なんてないんだっていう道のセリフに、とても共感した。
    羽衣子が、他人と真正面から向き合ったり、周囲の人を意識したり、「恥」を認識したりできるのが、眩しく思った。「特別」になりたいともがく気持ちに共感

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    2026年06月24日
  • 声の在りか

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    ああ、これは私の話だ。希和は私だ。自分の気持ちを誤魔化しながら生きてきた。それが大人だと思っていた。よくあろうと、正しくあろうとしてきた。
    何が悪い?

    子供や夫にも、精一杯の態度で接する。言葉を飲み込むことも多々ある。
    ましてや、職場やママ友に対してなんて、思ったことを言えるはずない。

    誰もがそんな感じなんじゃないかな?
    みんな、希和と同じじゃないかな?

    マウントとりたがる意地悪なママ友達の一面も
    女はこういうもの、と決めつける夫の一面も
    あなたなんかたいした人にはなれないと
    娘に言ってしまう母の一面も
    自分の中にあったりする。
    矛盾するようなんだけどね。

    希和は学童で働きはじめる。

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    2026年06月23日
  • 最後の晩餐

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    面白かった 
    丁寧な最後の晩餐にまつわる短編集
    初めて読む作家さんに出会えるから
    アンソロジーは好きだ

    小曾根幸子の送別会
    本当の話

    が好きだったな

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    2026年06月22日
  • ガラスの海を渡る舟

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    家族や友人、恋人との関係性のままならなさや死という大きな悲しみとの向き合い方を描いた作品。個性を大事にとは言うけれど、「ふつう」から外れた人間には冷たいのが現実である社会。分かり合えないことはあるけれど、相手を理解しようと努力することで歩み寄ることはできる。そんな当たり前にみえて当たり前にできていないことを大切にしようと思った。わたしはわたし、あなたはあなた、わたしの感情はわたしのもの。

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    2026年06月22日
  • ぬすびと

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    かつてなぐも製菓の社長宅で子守の仕事をしていた鳴海。
    社長夫人である彌栄子(やえこ)と、5歳の息子・栄輝と過ごした数ヶ月間。
    お互いに大事に思うあまり、雇い主と雇われ人という関係性の一線を越えそうになる彌栄子と鳴海だったが、最後は苦い別れとなってしまう。

    20年後に再会した彌栄子さんが、鳴海と離れた後の、どれだけ一人で戦ってきたか、どれだけ大変だったかを、その言葉や凛とした態度から感じ取ることができる。

    親に振り回される子どもの気持ちは、大人目線だと「ごめん」しか言えなくなってしまう。でも、子どもたちに「大人は信じられない」と思われないように配慮する鳴海の心配りに、頬を叩かれた気がした。

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    2026年06月22日
  • 水を縫う

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     いい話。家族や男性、女性のステレオタイプの話が題材になったら、この作者の右に出るものはいないのではないか。
     姉と弟のやりとりを見ながら、人をきちんと見る、それが大切だと思った。私にはわからない、自分しか見ていなくて、気付いていないことがたくさんあるんじゃないだろうか。

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    2026年06月22日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    舞台は九州なのでしょうかね。私が住んでいる地域とは少し感覚が異なるお話しでした。かなりの田舎のように思えますがそれでもそれなりに豊かな街、と思いました。2人の関係がどうなることかと思いましたが別れられて良かった。これだけできる女性なのだから、あの様な前時代的な家の子供じみた男と間違っても復縁など考えないように。元に戻るくらいなら独身でいた方がはるかに良いと思います。趣味でミツバチを飼ってはちみつを採取して人からひと瓶もらったことがありますが、原発爆発の後だったので怖くて食べられませんでした。

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    2026年06月22日
  • 雨が降ったら

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    梅雨に読むのにぴったりな一冊。
    わかば洋傘店と関わる5人の女性の連作短編集。日常に寄り添った物語ばかりで、ほっとする。登場人物の名前や設定や関連が混乱してきて、メモをとりながら読んだ。「雨が降ったら傘をさせ」という言葉にも心が温かくなった。
    車移動ばかりのこちら地方では、家族からもらった大好きで大事な傘は、無くすのが怖くて仕舞い込んである。車に積んで、次に雨が降ったらさしてみたいと思った。

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    2026年06月21日
  • 雨が降ったら

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    今の、梅雨の季節に読むのにぴったりな作品で「わかば洋傘店」と繋がる5話の短編集。雨って昔から暗いし鬱々するし気分下がるから苦手。だからこそお気に入りの傘やレインコート、レインブーツで少し気分を上げたくなる。雨が降ったら傘をさせばいいように、人生で嫌なことがあった時に対処できたらいいんだけれどもなかなか難しいよなぁと思う。でも、晴れの日に傘を握りしめて怯えながら過ごすのはやめよう、晴れの日は晴れを楽しもうと思えた。こまどり庵ともちょっと繋がってて嬉しい。今度かわいいポンチョ買って来よう。優しくて癒された。

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    2026年06月19日
  • ガラスの海を渡る舟

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    ネタバレ

    兄妹それぞれが抱えていた複雑な思いは、色んな人との出会いや骨壺作りを通して、互いにコミニュケーションを取ることで緩和されているようで安心した。ニュアンスで分かっている雰囲気を醸し出すのは、日本人特有の良さでもあるけど、大切なことは、言葉を紡いで伝える必要がある。
    死は、みな経験したことがないことでどうしても恐怖を感じるが、それが悪いことだとは思わず毎日をコツコツ積み上げていこう。

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    2026年06月19日