寺地はるなのレビュー一覧

  • リボンちゃん

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    下着リメイクの話かと思って食いついたけど、
    りぼんちゃんの生き方とかの話だった。
    まぁまぁ緩い人も何人か出てきて
    みんなそれなりに生きてて
    良かった。

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    2025年11月13日
  • 水を縫う

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    〜2025.11.11
    らしさ、って今は嫌われているらしいけど、私は必要だと思っている。男らしいとか、女らしいとか、褒め言葉だとも思っている。ただ、それを敢えて発したりはしないだけ。

    好きを仕事にできなくても、「好き」は強い自分にしてくれるし、自信にも繋がる。そう思えるお話だった。

    全がドレスを作っているシーン、なんか知ってるぞ。そっか、以前、国語の文章問題で読んでいたんだ。前後関係がわかって、良かった。

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    2025年11月11日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    物語全体に、どんよりと暗く重たい空気感が漂う。それでも何か光はあるのか、次はどうなるのかと、どんどん読み進められた。登場人物それぞれの心情が丁寧に描かれていて、感情移入しやすかった。他人の評価や価値観と、自分の価値観は当たり前に違っていて、その違いを認識しながらも、不器用にしか生きられない主人公たちを見ていると、人生ってなかなか上手くいかないことも多いよなぁと感じた。もう少し自分に優しく、過去も許しながら、心の隙を作って穏やかに生きることができたら、また違った未来も描けるのかなぁと考えさせられた。

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    2025年11月11日
  • 水を縫う

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    ネタバレ

    水青は、過去の経験から「かわいい」を生活から削ぎ落とす。
    そんなことで、って言われるのが怖い。
    あなたが悪い、って言われる恐怖から、かわいいを遠ざける。
    でも、その中でも紺野さんとの結婚で気づいたこと。
    「かわいい」は、「好き」ってこと。

    全の世界観はとっても素敵。
    でも共同生活には向かないってこと、そうそう!って思いながら読んだ。
    さつ子の「精一杯」と、もっとやれたんじゃないかという後悔。
    普通、から外れるのを嫌う。それは、傷ついてほしくないから。
    「わかるよ」の共鳴以外が怖い、そんなさつ子。

    男と女、比べちゃならぬと心に決めている段階で、
    その思想は消えてはくれない。
    男と女で分けられ

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    2025年11月10日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    ネタバレ

    この本を読んで、まず心に残ったのは
    「誰かと一緒にご飯食べて楽しかったとか美味しかったとか、そういう記意ってずっと残るから、食べてもなくならないよ。記憶が残るなら、それはご飯も残ってるってことだよ。という言葉。
    気づかないうちに “なくなること” を惜しんでいたけど、なくなるのは形だけで、感じたあたたかさは残り続ける。それに気づけた瞬間、日々の食事にも少しだけやさしい光が差した気がしました。

    もう一つ深く刺さったのが
    「自分の居場所があらかじめ用意されてる人なんていないから。いるように見えたとしたら、それはきっとその人が自分の居場所を手に入れた経緯なり何なりを、見てないだけ」という言葉。

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    2025年11月10日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    良かった。
    じれったいけど、当事者はそんなもんかも。
    私から見たら、20代も30代も、同じくらい若いけどね。

    この作家さんの作品の中では、上位な印象だった。
    表現的には中学生でも問題はないけど、主人公の葛藤や心の揺れは理解できないかもね。

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    2025年11月06日
  • こまどりたちが歌うなら

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    仕事への向き合い方や、昔との価値観の違いを考えさせられたが、やっぱり寺地さんの小説は安心して読めて、優しい感じがあるので好きだ

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    2025年11月05日
  • リボンちゃん

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    ネタバレ

    えみちゃんのエピソードで涙しました。えみちゃんは絶滅動物と仕事に行けなくなった自分を重ねて、でも絶滅動物が絶滅したのはたまたまの偶然と知って、自分を励まし続けてたのかな…と思うと切ない気持ちに。
    誰もが社長のように自分らしく生きたいわけじゃない、というえみちゃんに対しての、リボンちゃんの言葉。社長が人と同じは嫌、というのは凡庸な人だからだよ、とえみちゃんにいうシーン。
    人と違う目立つが偉い、ステキ、かっこいいと思いがちですが、べつにみんなと違っても凡庸だろうと、いいんだよなーと改めて思いました。

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    2025年11月05日
  • こまどりたちが歌うなら

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    古い大勢のブラック企業の体制に立ち向かう勇ましい女子と言うありきたりな物語と思いきや、意外な内容と一見勇ましく正しくみえる主人公の迷いに、すごく共感覚えた。
    「大丈夫って聞く時は、相手の返事はあんまり信用したらあかんし、大丈夫って答える時はほんまに大丈夫な時だけにせなあかんらしいです」

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    2025年11月04日
  • カレーの時間

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    83歳の祖父は絵に描いたような男尊女卑、高圧的で頑固で粗暴で、不器用。
    そんな祖父を苦手に思う25歳の孫 桐矢は潔癖気味、神経質で優柔不断、そして不器用。
    性格も価値観も全く異なる二人の同居生活が始まる。

    初っ端の祖父 義景さんの登場があまりにも強烈すぎてダメージを食らい心折れそうになったけど、戦中から戦後と激動の昭和を生き抜いてきた背景を知ると印象が変わった。口は悪いしデリカシーもないけど、どこか憎めない。対する孫の桐矢は現代的というか押しに弱くどこか頼りないけど、思慮深くて芯が強い。
    義景さんの過去パートは時代背景のせいか割とシリアスめ、対する現代の桐矢視点は真反対のおじいちゃんとの生活

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    2025年11月03日
  • 川のほとりに立つ者は

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    日々生きている中で調子が良い悪いで判断しがちである。また、自分の出来る事は、世の中の人も当然に出来ると思ってる。標準基準を比べるのは自分のレベルだからだ。そんなイイ加減な基準は、自分勝手な基準だと思い知らされた。自分のレベルが何様!もっともっと素晴らしい人も沢山いるのに。人間二人いれば、上と下をつけてしまう、嫌な性格を持った差別的な生き物なんだろう。もっといろいろな角度からの視野を持つ人にならねばならない、と思った。 この本もふっと我にかえらさせる本である。ちょいと心が痛まされ物語でした。

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    2025年11月03日
  • リボンちゃん

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    私の体験を書かせていただきます。
    この本は、はっきり言って、「サイン本」というのに惹かれて購入しました。(勿論、寺地はるなさん気になっていました!!)なぜかスラスラ読めて、きれいな文章であっという間に読み終えてしまいました。それに下着に関しての本なんて聞いたことありましたか。
    読みづらい内容だと思ったら間違いです!!皆さんにもぜひ読んでみてほしいです。
    私は、最後の一文が大好きなので、ここに記しておきます。(3文あります)
    「ほら、リボンちゃん。『すすめ』だよ」
    「うん。そうだね」
    私は頷いて、アクセルペダルを踏んだ。

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    2025年11月03日
  • 川のほとりに立つ者は

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    ネタバレ

    途中まで、最近流行りの「不幸全部盛り」なのかと疑っていたが、あまり極端なドラマに走らず、恥ずかしさと卑屈さを抱えて最後まで丁寧に描かれていたように思う。「川のほとりに立つ者」に見えない、川底の石。

    月並みだが、誰もが痛みを抱えて、そして痛みを抱えているからといってそれは見えたり見せたり隠されたりし、それを知っても知らなくても、果たしてすべてが同情できるものでもなく、正しくないことを言い、正しくなれない。そしてイキがって正しさとは何だ、という問いを立てたとしても、答えはないか、もしくはたくさんある。

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    2025年11月01日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    自分のためにもう少し頑張ってみようと思える本。
    知らない土地でも、少しずつ周りと関係を築き、養蜂の楽しさを見つけて、自分の居場所を自分で作る碧は逞しくて憧れる。

    それに対し、恋人の安西は、人生そんなに甘くないという現実から目を背ける弱さがあったが、根から悪い人でなくてよかった。彼は自分と対象的な、碧の強さが眩しかったのだと思う。

    「蜂蜜をもうひと匙足せば、あなたの明日はきっと今日より良くなる。」
    不思議と力が湧いてくる言葉。碧のように、悲しい時こそ、食べることを大切にしたい。

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    2025年11月02日
  • 雫

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     「永遠」とは、ずっと続くと言う意味でとらわれやすいが、答えが分からない物について考え続けるは体力がいる 事であり、分からないと言う思いをとどめておくのは体力 がいるが、本当は美しいことであり愚直なまでに問いと向 き合う姿は美しい事であると言う考えは素晴らしいと思い ました。 また、今迄ジュエリーショップはある程度でき 上った宝石付きの指輪やネックレスを売るだけの店だと思 っていたけれど、親や親せきが亡くなった後形見として受 け取った物を加工し直して自分の物として使う事もあるの だなと思いました。

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    2025年11月01日
  • 水を縫う

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    ただ好きという純粋な気持ちだけで、自分の好きなことを貫くことができる人は素敵だなと、私もそんな風になりたいと思える話でした。

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    2025年11月01日
  • カレーの時間

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    あー⋯この祖父みたいな人、私も苦手だし嫌いだし関わりたくない。

    でもそんな祖父にも経験して積み重ねてきたものがあって、いろんな気持ちもあって。
    善人でもないけど、悪人でもないってことも分かってくる。

    知ったからと言って、受け入れられるわけでも好きになれるわけでもないけど。それでいいんだと思う。

    前半は少し退屈に感じてなかなか読み進められなかったけれど、後半は一気読み。
    やっぱり寺地さんの作品、好きだ。

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    2025年10月31日
  • 水を縫う

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    これができるから「男っぽい」
    これができるから「女っぽい」
    そういう決めつけは良くないけど、無意識に心のどこかで決めつけをしているところがあるかもしれない。気をつけようと思った。
    苦手とか得意とか関係なくて、好きだからする。個人の趣味は人それぞれ。それを否定するような人にはなりたくないし、自分の趣味を否定されたくないな。
    と思った1冊でした。

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    2025年10月28日
  • ガラスの海を渡る舟

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    兄と妹2人の目線で描かれていて
    両者の気持ちが分かりやすかった。
    兄の身になって考えると、ずっと理解されず生きづらい人生だったと思うし、家族にもなかなか理解してもらえない世の中の現状を、何とかならないものかと考えさせられた。
    でもこの話の中では良い方向に向かうような終わり方だったので、良かった。

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    2025年10月23日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ふんわりした雰囲気のあたたかい小説。
    解説を読んで更に深まった。よくいる、仕事をしながらその仕事は日々流れるように。特に仕事が好きでもなく、何か特徴があるわけでもなく(村瀬さんは特徴あったけど笑)そういうどこにでもいる人が仕事を通して感じたことや成長したことを感じ取ることができた。
    それを知ってまた読むのもいいなと思った。

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    2025年10月21日