寺地はるなのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ友人Aの勧めで読んだ本。
寺地はるなさんの本はおそらく初めて手にしたが、書き振りがその友人のかんじがすごくて、好きな小説を自分で手繰り寄せるってこういうことかーすごいなあって思った。文学作品が中に出てくるところや、「川のほとりに立つ者は」の続きの言葉。
全体的に、その面から見ただけじゃ知り得ない事情だったり、見えない思いがあるんだよね、それを想像できますか?できたとして、どうしますか?っていう問いがずっとあった。それは、男だから、女だから、努力不足だから、発達障害だから、恵まれてるから、恵まれないから、など、川のほとりに立つ者から見ればそうやって決めつけられることも、川底の石の本音とは違うこ -
Posted by ブクログ
ネタバレ2026.02.21
きっと無限に時間があったら、この本の良さを長々と書き連ねていたと思う。
あらすじとタイトルから勝手に、レトルトカレーが売れるまでのサクセスストーリーで、その過去の栄光を知ることにより祖父と孫のわだかまりが消えていく、、のようなストーリーを想像してしまっていたので、これからこの作品を読む人には全く別物だと言いたい。
カレーが幾度となく登場するのだが、それはこの作品にそっと花を添えているような、この物語を縁取るような枠のようなものだ。
主軸は『ガンコで「昭和の男」をまさに具現化したおじいちゃん』と、『潔癖症の孫』がひょんなことから一緒に住むことになり、関わることにより -
Posted by ブクログ
ある出来事がきっかけで他人の料理を受け付けなくなった高校生の冬真は、同級生の時枝くんに難病を抱えた美少女の妹がいるという噂を聞き、見に行ったことで仲良くなる。
時枝くんのある画像から国際交流プラザで働く紗里が原因だとわかり…。
冬真を中心に周りの人たちとの関わりで繋げる連作短編集になっている。
みんなが真っ直ぐだから繊細だから少し生きづらく感じるのだろうか…
だが冬真を見ていると時枝くんと親しくなってから強くなったような気がする。
誰かを守ろうとするからだと思うとその優しさがときには悲しくさえ感じてしまう。
どれにも愛はある。
それは確かに感じられた。
-
Posted by ブクログ
作中にはっきり出てくるADHD、ディスレクシアだけじゃなく、登場人物それぞれに何かしらあるのだろうなという印象。
なので、割と情報量が多いなというか、発達障害にすごくフォーカスしてるなと思った。ここまでフルメンバー揃う環境も逆になかなか難しい。
発達障害盛りだくさんとはいえ、薄っぺらさを感じることもなく、それぞれの人物像がきちんと見えるものだった。
障害があると先に言っていたら何なんですか?という彼女の言葉は、本当にその通りだと思う。
先に情報を与えられたら、そのフィルターを通してしか見ない、接しない人もいる。
それを知って一緒に手立てを考えてくれようとする人の方が少ないのではないか。
障害 -
Posted by ブクログ
短編のようにエピソードが6つ積み重なり、一つのお話となる展開でした。他の人が作ったものを食べられないような少し神経の細い高校生、冬真(他にも言えない秘密あり)が同級生の時枝と親しくなる。きっかけは高校でよく一緒にいる仲間が、時枝の妹が美少女だったので探りに行って欲しいと言われたこと。
時枝が学校とは全く関係ないイベントでやったことがSNSにあがっているとクラスで話題になるのだが、そのイベント側の紗里から語られるのが2章。紗里もやせていないといけないという縛りを持ち、生きづらいのだが、マッチングアプリで知り合った水田も大きな陰りを持つ者だった。
少しずつ登場人物たちがかかわり合って行くのだけれど -
Posted by ブクログ
ネタバレ子育てに疲れた人、親子関係で悩んでいる人、人と自分を比べてしまう人におすすめって書いてあったので、読んでみた。
物心がつく前に遠い親戚に引き取られ、離島である星母島で暮らす千尋。一度は本土に渡り就職するが、民宿を継ぐために恋人の麦生を連れて戻ってきて託児所を、ひらく。
離島を訪れる、悩みを抱えるお客さんとの出会いと別れの物語。
千尋がすごく芯を持っていて、強いなぁ。私は悩みを抱える客の方に感情移入してしまった。
"子どもを天使にしてはいけない。あなたがここにいて良かった。"私もまた、頑張ろう。とても、考えさせられるお話でした。