寺地はるなのレビュー一覧
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お金や地位はあるけど家や親に縛られている彌栄子と、お金も地位もないけど何にも縛られていない鳴海。
世の中の両極端にいる2人が、鳴海が彌栄子の息子、栄輝の子守りをすることになって接点をもつようになり、しかしあるきっかけで会えない時期を経て、20年後に再会する。
鳴海の飾らない言葉で綴られるモノローグや、最初の印象からは想像もつかないような終盤の彌栄子の様子がなんとも小気味よく、テンポよく、気持ちよく読み進められる一冊。
人ってこんなに変わるんだ、変われるんだ!と思わずにはいられない。
読後に「ピグミーマーモセット」を調べたけど、なんでピグミーマーモセットだったのか、今もわからない。全部が明 -
Posted by ブクログ
寺地はるなさんの30作目だという本書。
とある出来事をきっかけに他人が作った料理を食べられなくなってしまった高校生の冬真。
そして、「美しいもの」へのこだわりから太ることに強い嫌悪感を抱く紗里。
それぞれに“食べること”に対して“難”を抱え、世界への信頼を失いかけていた彼らが、ある出会いや出来事を通じて少しずつ自分の足で歩み出す姿を描いた連作六編となっております。
高校生の冬真の視点と国際交流プラザで働く紗里の視点が交互に展開する構成。
主人公たちが抱える生きづらさや拒絶反応は、一見すると頑固だったり極端だったりするように見えるかもしれません。
でも読み進めるうちに、それは彼らが自分を守る -
Posted by ブクログ
ネタバレやっぱり寺地さんの本は優しくて癒される。
31才 独身で経理として働いている主人公の椿。
妹は子どもの朔を置いて、新しい恋人と沖縄に行ったので椿は朔を育てている。
変わった環境ということもあり、
周りから「不幸」や「かわいそう」だという前提のコミュニケーションを取られることに違和感を感じている。
それ以外にも、「子どもは作るべき」「結婚するべき」といった社会の前提に違和感を覚えていく。
一方で、穂積が杉尾の事が好きだったという事実を知ったときは、
自分の無神経さに穂積を傷つけてしまったことに気付いたり。
人は傷ついたり、傷つけられたりしながらそれでも人と関わって生きていっていいんだな -
Posted by ブクログ
40代後半から50代を迎える女性たちのいろんな生き方を優しくつつみこんでくれるような話でした。
結婚するしない、子供を産む産まない、仕事を辞める続ける再開する。女性の人生にはたくさんの分岐点があって、どんな生き方をしても後悔や悩みがつきものだけれど、どの生き方も間違いではないし自分のことをしっかり肯定できるようなあたたかい読後感です。
第4話
(結婚や出産で仕事を休む期間はブランクと呼ばれるが、)「違うなって。職場での労働以外の人生だって、ぜんぶ『キャリア』だよ」というテルミーのセリフにぐっときました。
私自身、子育てのため仕事をセーブしている状況で、それを引け目に感じる日もあったりするの