寺地はるなのレビュー一覧
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寺地さんのお話はスーッと心の中に心地よく落ちていく。読み終わると温かい気持ちになれる。
だけど、少しすると
『あれ?あれって結末はどうなったんだっけ?』
と、なる。
読書友達に感想を訊かれてあらすじを答えられない。
これはダメでしょう!
と、思うのですが何か大きな事件が起きるわけではなく色んな人の心に寄り添う形のお話しが多いのでぽわんと終わるから記憶力の悪い私には覚えられないのかもしれません。(言い訳です)
この本もそんな感じ。
とても優しく温かく心の中に落ちていく。
忘れてしまうかもしれないけれど、ちゃんと私の一部になってくれてるのだろうな…って思える大好きなお話しでした。
(Wor -
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今まで大好きな寺地はるなさんの小説を読んでいたが、どんな人なのかは想像したことがなかった。
読んでみると、とても気さくな方で私とそこまで変わらない主婦なんだと思うとすごく親近感がわいてきた。
そこかしこに溢れている寺地さんの面白さが好きだ。クスっと笑えるところも寺地さんの作品を読んでいて「あーこの人好きだな〜」と思わせてくれる。
ただ、この中にある、ある男性から寺地さんに言った「主婦は家族を養う責任もないから気楽でいいですよね」という言葉にはカチンときた。
この男性に寺地さんの作品を読んでからそれを言えと言ってやりたい。
寺地さんの作品がどれほど素晴らしいか、どれほど心に響くか、どれほど優しさ -
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人生最後の日、何を食べたいか?
じっくり考えずにはいられない。
豪華作家陣によるフルコースのような1冊でした。
なかなか手に入らないクッキー缶を
一気に食べ尽くそうか。
お気に入りのチーズにしようか。
と考えているうちに、
会食の手土産で初めてエシレのクッキー缶を
いただいて感動したこと。
その会食での、今となっては笑い飛ばせるトラブル…
どんどん着想がつながって、
思考があちこち色んな方向に旅に出ていました。
今の私は、あの頃の私が作っているんだよなぁ。
「最後の晩餐」をテーマに、
豪華作家陣が描く7篇の物語。
同じテーマでも、
作家によって切り口がまったく違うのが
アンソロジ -
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大切に心にしまっておきたい言葉が、たくさん散りばめられた作品だった。
とりわけ兄の道が語る言葉は、たいへん印象深い。
物語の背景にはずっと死と悲しみがあり、美しい吹きガラスの骨壷がその想いをやさしく包む。
誰かの死や癒えない悲しみに何度となく触れながら、相容れなかった兄妹は少しずつ互いを理解していく。
妹を傷つけた相手に怒る兄、兄を傷つけた相手に怒る妹の、それぞれに思いがけない言動は切ないながらもホッと胸があたたまった。
妹の羽衣子は、“特別になれない自分”と“特別な兄”を比べては嫉妬に苛まれ、それでも懸命に「わたしだけの何か」を模索していく。
その姿に、どこか自分の若い頃が重なり胸が -
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寺地はるなさんの「小曽根幸子の送別会」が圧巻。
小曽根さん以外の登場人物3人の視点から、それぞれの “小曽根像”が描かれていて、中でも秋川の無礼さ、お門違いな考え方、小曽根さんを終始下に見る尊大な態度には読みながら本当に腹が立った。でも、こんな男性が全員ではないといえ一定数存在するのだと思うと実社会への暗澹とした気持ちが立ち込める。
社会と自分の価値観のズレに気づけないのもまた、自覚のあるなしに苦しいことなのだろうなと思う。
私は小曽根さんがかっこいいと思ったし、私もきっと同じことをするだろうなって感じたシーンもあった。
一番印象に残った話だった。
他の作品も切り口が斬新で、読んでいて学び -
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小さな結び目を無かったことにして過ごした鳴海の20年。かつて子守をしていたいる栄輝からの電話をきっかけに、封印していた過去が明かされる。
現在の鳴海は、経済力は低いが常に彼女を見守り支える夫の暖と、精神的には満たされた日々を送っている。「ぬすびと」という言葉が強いが、彼女は何かを盗んだわけではない。栄輝の母彌栄子は、夫との関係に達観した態度を取りつつも傷ついていたが、鳴海とは心を通わせるようになる。鳴海は彌栄子の立場に関わらず、正しいと思ったことを正しいと言えるまっすぐな女性で、彌栄子にとっては憧れだった。だが彼女たちは「ぬすびと」事件から疎遠となってしまった。
再開した鳴海と彌栄子は、20年 -
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高級ジムでパートで働く田原鳴海の元に、
ある日突然、電話がかかってくる。
「泥棒でしょあなたは。だから取り返しに
いったのかと思ったんですよ、昔盗まれた
ものを」
‥‥しょっぱなから不穏な空気。
20年前、南雲製菓会社の社長の息子、
栄輝の子守りに雇われた鳴海。そこで彼の
母親の彌栄子さんと出会う。彼女は無垢な、
少女のような女性だ。まさに箱入りお嬢様。
しかし、彼女が望んでそうなったわけでは
なく、周りが彼女に対して望んだことだった。
「いつの間にかできないふりをしていた。
そのほうが、いろんなことがうまくいくから。
できないふりをしてたら、ほんとうになにも
できなくなっちゃった」彌栄子