寺地はるなのレビュー一覧

  • 大人は泣かないと思っていた

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    ネタバレ

    連作短編集
    やはり寺地さんは読みやすい!
    それぞれが涙する理由にこっちもほろり
    心がじわじわ温かくなる作品だった

    翼は密かに職場でモテてそう
    レモンちゃんとの組み合わせ好きだな〜

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    2026年09月27日
  • 雫

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    寺地さんは再生と人との繋がりを描くのがすごくうまいなあと思った。何か劇的な展開があるわけではないけれど日常の中でゆるやかに育まれていく信頼関係、「永遠」をモチーフにした「お守り」を繋いでいくこと。読後感が爽やかで素敵だった。

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    2026年09月27日
  • 川のほとりに立つ者は

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    ​美しい装丁と静謐なタイトルから、穏やかな心温まるヒューマンドラマを勝手に想像してページを開きましたが、いい意味でその予想は裏切られました。

    ​物語が突きつけてくるのは、他人を完全に理解することの難しさ、そして人間の心に潜む表と裏の顔です。「恋人、友人、家族――今目の前にいる人のことを、あなたは本当にどこまで理解できていますか?」という問いが、読者の胸に重くのしかかります。

    ​作中で描かれるのは、綺麗事だけでは生きていけない現実です。「困っている人には手を差し伸べましょう、そして差し伸べられた側は素直に感謝しなさい」「歪みを抱えた人はみんな改心しましょう」といった世間の「正しさ」の窮屈さ。そして、「あの人は良い人」「あの人は悪い人」と、ほんの少しの表面的な情報だけで他人のレッテルを貼ってしまっていた自分自身の傲慢さを、読み進めるうちに痛感させられました。

    ​作中で明かされるタイトルはこう続きます。
    「川のほとりに立つ者は、水底に沈む石の数を知り得ない」

    相手をすべて理解したつもりでいることの危うさや、見えているものの裏側にある深淵を言い得て妙に表しており、作中の台詞の数々がこれでもかと胸に突き刺さります。

    ​万人にとっての分かりやすい答えが出るわけでもなく、ラストも綺麗さっぱりとスッキリ解決するような終わり方ではありません。しかし、読み終えたあとには、読前とは確実に違う視点や気づきをくれる、深く考えさせられる一冊でした。

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    2026年09月26日
  • ぬすびと

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    この年齢になってから読んでよかったなと思えた本。過ぎた時間も欠けた心も決して元には戻らない。でも流れた時間のその時その時に感じたものや欠けた部分こそが自分を自分たらしめているのですね。そして時を経たからこそ再生できる絆もあると思えた

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    2026年09月26日
  • いつか月夜

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    ネタバレ

    寺地はるなさんの作品は2作品目だけど、淡々と物語が進んでいるようで主人公の変化などが感じられていい。
    前作もだけど、他人との絶妙な距離感が良い。
    近すぎずでも遠すぎず。

    近所の人たちと散歩をし始めて、その散歩グループが解散になることに正直悲しさを感じたが、絶妙な距離感の関係だったからこそそこにドロドロ感がなくて良い。

    最後恋愛に集約されると嫌だなと思って読んでいたが、なんとかそれは免れた。

    寺地さんの作品はフェミニスト的な視点が入ってるのも安心して読めると思った。

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    2026年09月26日
  • わたしの良い子

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    寺地はるなさんの本はやさしい。
    読み終わるたびにそう思うし、じんわりとしたハッピーエンドに安心する。
    嵐のような展開の本も楽しいけれど、影響を受けやすいので読んだあとぐったりしてしまうし、数日引きずってしまう。
    自分は穏やかに心に残るような本が好きなんだなと再確認した。
    みんな、幸せになれ。
    そう思える本だった。

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    2026年09月26日
  • やわらかい砂のうえ

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    わーーーー、すごいおもしろかった。
    最高の読後感。

    寺地はるなさんの本っていつもこの幸せな気持ちにさせてくれてる気がする。

    半分から全部一気に読んだ。それくらい止まらず、面白かった。

    万智子の思考はわからないでもない。面倒臭い。私も自分が面倒くさいと思うことがよくあるので、それはすごいわかる。

    でてくる登場人物みんな好きだなあ、と思う。何よりもそこがいい。全然性格も年齢もバラバラなのに素敵な人がたくさんでてくる。
    万智子のお父さん、すごくいいな。涙した。

    万智子、了さん、菊ちゃん、早田さん、美華さん、冬さん、本多先生、お父さん。

    いつか鳥取砂丘行ってみたいな。
    「ポラリステキナ」て言葉なんか好き。

    全くまとまらない感想だけど、最高の気分。

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    2026年09月26日
  • きよくしぶとくやかましく

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    地域の青年団、婦人部、老人会…田舎ならではというか、昔からの風習が続いていると感じる部分がたくさんあった。良い悪いではなく、今までそれでやってきてるという事実。染まるでもなく、面と向かって反発するわけでもない江南とマキオの地域との距離感は程良く今どきな感じがした。考え方が全然違う二人がうまくハマっている感じも良かった。

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    2026年09月26日
  • 最後の晩餐

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    ハズレのないアンソロジー!

    金原さんの疾走感のある登場人物がやっぱり好きだ。
    最後の晩餐とあるから、悲しい話が多いかと思ったけど、意外とそんなこともなくてとても読みやすかった。

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    2026年09月25日
  • 最後の晩餐

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    ネタバレ

    3.6
    食がテーマのアンソロジー
    作家ごとに三者三様
    個人的には、最後のうなぎと小曽根幸子の送別会が好きだな
    特に、小曽根さんは、みんなに負け組と軽く見られてたのに、誰よりも人生充実してて読んでるこっちがスッキリした

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    2026年09月25日
  • 雨が降ったら

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    久しぶりの寺地さん、やっぱりいい……!
    温もりのあるストーリーは安心感があるし、連作短編集が好きなので嬉しい。さまざまな境遇の40代女性が描かれており、共感する場面がたくさんありました。
    寺地さんは、作品のなかで言葉にならないモヤモヤした気持ちや人には言いにくい気持ちを代弁してくれている。

    洋傘店をめぐって、登場人物がゆるやかにつながっていくのも良かった。人とのつながり、心地いい関係性に気持ちがほぐれていく。

    私が特に好きだったのは、「走れ杏子」と「みつほとクリームソーダ」。大好きな場所があって、そこでの時間を大切にしている人たち。
    ゆったりとした空気感もいいし、グッとくるシーンもあってちょっと救われたような気がしました。

    私も雨の日が待ち遠しくなるような、お気に入りの傘を持つようにしています。雨の日の満員電車は憂鬱だけど、お気に入りの傘があるだけでちょっと楽しくなる。

    人生も晴れの日もあれば、雨の日もある。
    温かく清々しいラストも良かった。寺地さんのお気に入り作品がまた増えました。


    『ひとりで生きるって、誰の力も借りんこととは違うで』

    『職場での労働以外の人生だって、ぜんぶ「キャリア」だよ。空白なわけがないんだ』

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    2026年09月24日
  • ガラスの海を渡る舟

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    まさに寺地ワールドでした。お母さんや葉山さんも含めた器用ではない主人公たちがとても優しくて好きでした。脇役ではお父さんについては少し素っ気なかった印象ですが、指導係の工房のご夫婦や対立軸のおじさん一家も含めそれぞれがちゃんと役割を果たして存在感を出していました。時々読むのを立ち止まって目を瞑って思いに耽りながら読みました。まぶたの裏側で綺麗なガラスがキラキラと輝いているような本でした。

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    2026年09月24日
  • ほたるいしマジカルランド

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    遊園地で働く個性豊かな従業員たちの話を一つ一つ読んで、いろんな生き方や働き方があっていいよなと思えた。日々考え過ぎて疲れていた心をふわっと軽くしてくれるあたたかくて穏やかな本だった。

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    2026年09月23日
  • いつか月夜

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    寺地さんの作品がとても好きです。
    読後は穏やかな気持ちになりました。
    登場人物の性格や考え方に、共感したり、驚いたり。1人1人丁寧に描かれているなと感じました。

    普段自分も感じる様々なもやっとする違和感を、實成さんが違和感をきちんと自分の言葉にして伝えていることに、できた人だなぁととても感心しました。

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    2026年09月23日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    ネタバレ

    寺地はるなさんの本。
    30代公務員の父親と二人暮らしの時田翼と、20代ファミレス店員おばあちゃんの介護を引き受けた小柳レモン、そのほか翼の友達の鉄腕や職場の同僚の平野さんなど、複数の登場人物の人生や人間関係が重なりながら進んでいくお話。

    この本を読んで
    ・一般的にはこう(目下は目上にお酌するべき、女性は男性のサポートをするべき,,)といった枠から自由になってもいいんだ
    ・自分の考えや感情を表現することは、好ましくないことだと思っていたが、魅力的だし素敵なことなんだ
    と感じた。

    小柳レモンや鉄腕の彼女の玲子は、思わず’一般的’から外れた行動をする。
    ・レモンは店長から義父との関係を面白おかしく言われたことに腹を立て、頭突きしてクビになった。そのことに全く後悔せず、「自分の尊厳は自分で守らねばならない」と言っていた。
    ・玲子は鉄腕の家族との顔合わせの際に、鉄腕の父がお母さんが転んだことを心配せず、バカ扱いしたことに意見をして、顔合わせが台無しになった。
    鉄腕はその行動でより好きになっていた。

    私は世間の当たり前に合わせることが大人であることだと思っていたし、穏便に済ませることが好ましいことだと思っていた。
    でも違う。
    もちろん身近な人が自分の行動に賛同してくれない可能性もあるが、それはそれだ。

    大人であっても、自分の気持ちや感覚に正直になって、許せないことは許せないと表現し、好きな人には好きだと表現していいし、そうすることが真に魅力的な人だよなと思った。

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    2026年09月23日
  • こまどりたちが歌うなら

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    労基法違反、パワハラ、問題から目を逸らす社員たち……問題だらけの中で、それでももがき、改善していこうとする所謂「融通の利かない」主人公の姿が描かれる。個人的には「悪人にも事情がある」というようなオチは好まないが、しかし現代社会では個々人が色々な事情を抱えて生きているのだということを丁寧に描いている点には好感が持てた。今回も中小企業の解像度が高く、筆者の観察眼あるいはリサーチ力想像力に脱帽。

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    2026年09月23日
  • 雫

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    雨の雫は空から地へと降り注ぎ、やがてあつまり、川となり、海に流れつき、また空に帰る。なにかが終わって、なにかがまたはじまる。

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    読みながら気持ちが凪いでいくの、心地良い。

    個人的にはこの雰囲気なら関西弁ではなく標準語であってほしかったけど...!そして過去に遡っていくからちょっとごっちゃになる

    「大切な日に、勇気が必要な日に、泣かずに終わりたい日にだけ、そっと箱から取り出す」ようなアクセサリー、、素敵だ、私もいつかどこかで巡り逢えたらいいな。

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    2026年09月24日
  • こまどりたちが歌うなら

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    職場環境や人間関係
    その場その場での暗黙のルール
    なんだかリアルで身近で、読んでいてヒリヒリしてしまうところもありました。
    それでも前に進んでいこうとする姿に、自分も出来ることをやっていきたいと思わせてもらえました。
    それと季節の和菓子を食べたくなりました。

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    2026年09月23日
  • ガラスの海を渡る舟

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    『人間は自分の都合にあわせて物事の善し悪しを決める』
    『そうだったらいいという願望を都合よく真実と思い込むのはずるい』
    『ひとりひとり違うという状態が『ふつう』であり、『みんな同じ』は不自然』

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    2026年09月22日
  • ほたるいしマジカルランド

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    『ともに生きていくものに、重要な意味なんてなくていい、価値なんかなくていい』
    『自分を幸せにできるのは自分だけ、『なんのために』なんてくだらない』

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    2026年09月22日