寺地はるなのレビュー一覧

  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    ネタバレ

    短編集。最近はノンフィクションやエッセイを読んでいたので、久々の小説復帰。

    全体的に、序盤は閉塞感があるが、終盤は開放感を得られる物語だった。マジョリティから少しはみ出た人たちの日常を描くのが上手い。
    コードネームは保留、夢の女の二編が好みだった。現実逃避するために、自らにコードネームをつけて役を演じようとする女性、日常の憂いから逃れるために秘密のSF小説を書いていた男性。、生きるって奥深いな〜。

    夢の女は、どことなく神様のビオトープに近しい雰囲気を感じることができた。
    また、対岸の叔父では、『川のほとりに立つものは』に通じる表現が散りばめられていた。


    小説復帰したが、何かを得ようと思

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    2025年05月16日
  • ほたるいしマジカルランド

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    遊園地で働けるなんて夢みたいな仕事。だけど、現実は夢みたいなことではないけど、一人一人頑張ってる姿がかっこいい。遊園地は、なくても生きていけるものだけど、あるととってもたのしいところ

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    2025年05月12日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    人間ってやっぱり不思議だなと思う。
    それぞれ相手を羨ましく思う部分があるのに、自分の良さには気づけないものなんだな。
    相手のことを言葉に出して褒めることもせずに、ひっそりと羨ましいと思っているから、本当の想いが伝わることもなく、すれ違ったりする。
    物語の世界だと俯瞰して見ることができるから、なんて歯がゆいんだと思ってしまうけど、こういう「うらやましさ」を言葉にできず、でもなくすこともできずにモヤモヤとしてしまうことってたくさんあるなと思った。

    表面的なことはやっぱり表面でしかなくて、人間の多面的な部分が丁寧に描かれていて面白かった。

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    2025年05月10日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

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    冠婚葬祭をテーマにしたアンソロジー。幸せなお話が多いかと思いきや、じとっとした暗さを孕んだお話が多い。お気に入りは、死んだ夫の娘が訪ねてくるお話、町田そのこ「六年目の弔い」。

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    2025年05月08日
  • みちづれはいても、ひとり

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    登場人物が少なくシンプルな物語。賃貸に暮らす弓子と楓は隣同士に住む。上手いこといかないことの多い40代の二人は休息を兼ねて旅に出る。お互いの足りないところをカバーしあいながら自由に過ごす。親友でも親子でも夫婦でも二人は一つになれない。ひとりはひとり。

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    2025年05月08日
  • わたしたちに翼はいらない

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    ☆3.8
    物語としてスッキリしていて読み易かった。
    自分はどちらかというと朱音や園田の側だと思う。
    この2人の心境に共感すると共に、莉子のような人たちの心境に触れることができたことは私にとって大きい。
    地元に残った人たちがあの頃のままキラキラしているように見える時もあれば幼く見える理由もよくわかった。
    人生のピークは人それぞれ違くて、人はそのピークに縋りたくなるのだろう。
    学生時代を引き合いに出すのは幼稚と言いつつ、朱音も園田もそこに囚われている。
    そこから断ち切ろうと思うのか埋もれてもいいと思うのかの違いが大人なのかなと思う。
    読み始めた時は莉子みたいな女に嫌悪感を抱いていたが、最後には莉子

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    2025年05月07日
  • ビオレタ

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    ネタバレ

    心が温まる物語だった。
    千歳さんの人柄について優しさではなく、諦めなのではと書いてある描写があり、心がキュッとなった。
    自分が1人で考えている中でこうなのではないかと漠然と思った事が言葉として書かれていて、自分の考え方の言語化に役に立った。
    的確で、優しさもある言葉を紡いでいる寺地はるな先生の作品にハマりそう。

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    2025年05月06日
  • ほたるいしマジカルランド

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    遊園地「ほたるいしマジカルランド」で働く老若男女を描いた連作短編集。
    アトラクションのキャストをはじめ、清掃のスタッフ、園芸スタッフ等、様々な仕事をする人々が主人公となって描かれている。

    読む前の時点で遊園地で働く人々を描いた作品だということは知っていたつもりだった。
    けれど読み進めるうちに、自分はアトラクションのキャストのみをイメージしていて清掃や園芸のスタッフの物語を想定していなかったことに気づいた。
    仕事内容だけでなく、働く人々の背景も様々であることが描かれている。
    この作品で特徴的だと思ったのは、それぞれの背景や思いを他の登場人物に吐露するような場面が少なかったこと。
    それぞれの思い

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    2025年05月05日
  • 雨夜の星たち

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    ちょくちょく読みで完読!
    ハチミツ以来の寺地さん〜
    寺地さんの作品の主人公は一見愛想が良いわけではないけど 冷静で自立してる女子っていうイメージがあって、読んでてかっこいいなと思う!

    解説の中でもあったけど
    「他人に関心がないのは、相手のことをわかった気になりたくないからじゃない?」
    作中に登場する、この言葉が印象に残ったな

    他人のことを羨んでしまうときも
    悪く思ってしまうときも 
    その人のこれまでの過程とか背景を見てないってことは頭の隅に置いておこうと改めて思えた!

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    2025年05月02日
  • みちづれはいても、ひとり

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    ・私はいつも正しいわけではない。私の生きかたはきっと美しくはない。何度も間違え、何度も他人を傷つけ、罪と穢れを炎にくべて赦されようとする。でも、自分が正しくも美しくもなく生きていることを知っている私はせめて、他人が心から欲するものを価値がないと嗤ったり否定したりはすまい
    ・人間の思考ってそんなに整理されてないし、めちゃくちゃなのがむしろ基本設定なのかも

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    2025年04月28日
  • わたしの良い子

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    自分の子供に当て嵌めて読んだ。
    出来ない事や、感情のコントロールが難しい事など、どうしてと思う時は沢山あった。
    この頃友達に認められる事があって自信がついたようだ。
    この物語と同じで、難しいけれど信じて待つという事は大事だと気付かされました。

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    2025年04月27日
  • ビオレタ

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    人それぞれ。
    人って自分が思ってるより色んなことを考えてるし、
    色んなことを心に抱えてる。

    私が最近より強く思ったことであり、
    このビオレタを読んで、さらにそう感じた。

    妙、菫さん、千歳さん、皆の世界が広がりますように。
    少し幸せになれますように。

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    2025年04月25日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ”生を全うすることが最も重要な仕事”
    仕事に行き詰まっていて手にした1冊。
    これ!といった閃光が走るような答えは無かったけど、そんなに頑なにちゃんとしなきゃ!とか失敗したらアカン!とか思い詰めて自分のことをがんじがらめにしなくていいのかな?って。
    誰かみたいにはなれないし、ならなくていいし、求められてる姿を演じる必要もない。自分が好きとか楽しいとかコレ!って思える石ころをかき集めて光に照らして輝かせて眺めて、綺麗だなあ〜って幸せを感じられたらそれでいいんだと思ったらちょっとだけシンドさが和らいだような気がする。
    ひらパーにも一度行ってみたいな。

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    2025年04月23日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    兄の誠実(まさみ)が、失踪した弟の希望(のぞむ)を探す旅。誠実と希望の母親、希望と一緒に逃げるくみ子の父親、希望の保育園の先生で実花子の母親である敦子も、揃いも揃って近づきたくない人々。でもそのひとつくらいは自分に当てはまりそうで、見たくない気持ちになる。
    寺地はるなの作品は、私にとってはなんとも心がえぐれる。

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    2025年04月23日
  • ほたるいしマジカルランド

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    けしてキラキラしている人の話ではないけれど、いろいろな思いをかかえながら毎日生きている。遊園地という特別な場で、それぞれのもつ悩みや寂しさが、小さな優しさや親切にすくわれていく。「なんのためにもならないものが、ごくあたりまえに存在する。存在することが許されている。それこそが豊かさだ。」のことばに集約されるような、ささやかで美しい作品だと思った。

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    2025年04月16日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ネタバレ


    「何のためにもならないものが、ごくあたりまえに存在する。存在することを許されている。それこそが豊かさだ。」というセリフが、この物語の根幹だなあと思いました。おもしろかった。

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    2025年04月15日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    学生時代に抱いたことのある"どうしてわたしはあの子じゃないの"のタイトルに惹かれ読み始めたけど、登場人物3人それぞれの葛藤と苦しみの中には、確かにそこに私もいて、この物語に出会って、少しあの頃の私が救われた気持ちになった。

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    2025年04月14日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    生きづらさを抱えた人達を描いた短編集。年齢も性別の違うそれぞれの孤独に寄り添い、足元を照らしてくれるような7つの物語。
    リバー・フェニックスに憧れる少女が主人公の「深く息を吸って、」がよかった。

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    2025年04月06日
  • 夜が暗いとはかぎらない

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    誰かの日常が誰かの人生に繋がっていると感じる物語。ひとりひとりの抱えている課題や感情に何かしらの共感を抱く。人って自分のことしか見れていなくて、自分のフィルターでしか人を判断できなくて、それが″思い込み″という厄介な判断軸になってしまう。
    個人的に、本書に出てくる小さな子どもが昔の自分みたいで微笑ましさと同時に目が潤む。他の子どもたちと同じように出来ない自分。幼いながらに自分は自分で悩んでいたけれど、同時に両親には心配をかけていたんだなぁ。
    今の自分は不器用ながら何とか楽しく生きている。それは自分が誰かの日常と混ざり合いながら、少しずつ変化してきた証だと感じた。

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    2025年04月05日
  • ほたるいしマジカルランド

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    何かしらの悩みを抱える登場人物が、働く中で気づきを得て少しずつだけれど変化していく過程が良かった。人はいきなり変化するのでなく、少しずつ変化していくのだと感じた。そのキッカケはやはり人との関わりの中でしか得られない。仕事も人間関係も目の前にあるものから目を逸らさず、向き合っていこうと思う。結局それが前を向くための一番の近道。パートの八重子さんとバイトの三沢くんの回が特に好き。

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    2025年03月30日