寺地はるなのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
一見とても歪な羽猫家の物語。いわゆる「家族」のイメージとはかなりずれる。でも、やっぱりこれは「家族」の物語だった。これこそかもしれない。
家族だって、個の集まり。何でもかんでも同じ方向向いて足並み揃えてなんていけばいいけどそう簡単にはいかない。
家族だから分かりあえるなんて、愛せるなんて、確定してるものじゃない。
それを、受け入れること、認めること。
家族って、それでいい。
みんな、必死に生きてるんだ。「あー、あの人の頑張りはそっちなんだな…」くらいでいい。
みんなで、「おう、お互いよくここまで頑張ったよね」でいい。
それで十分家族だ。
まあさ、気になるけどね。家族だから。
でも無理に形を整 -
Posted by ブクログ
”生を全うすることが最も重要な仕事”
仕事に行き詰まっていて手にした1冊。
これ!といった閃光が走るような答えは無かったけど、そんなに頑なにちゃんとしなきゃ!とか失敗したらアカン!とか思い詰めて自分のことをがんじがらめにしなくていいのかな?って。
誰かみたいにはなれないし、ならなくていいし、求められてる姿を演じる必要もない。自分が好きとか楽しいとかコレ!って思える石ころをかき集めて光に照らして輝かせて眺めて、綺麗だなあ〜って幸せを感じられたらそれでいいんだと思ったらちょっとだけシンドさが和らいだような気がする。
ひらパーにも一度行ってみたいな。 -
Posted by ブクログ
誰かの日常が誰かの人生に繋がっていると感じる物語。ひとりひとりの抱えている課題や感情に何かしらの共感を抱く。人って自分のことしか見れていなくて、自分のフィルターでしか人を判断できなくて、それが″思い込み″という厄介な判断軸になってしまう。
個人的に、本書に出てくる小さな子どもが昔の自分みたいで微笑ましさと同時に目が潤む。他の子どもたちと同じように出来ない自分。幼いながらに自分は自分で悩んでいたけれど、同時に両親には心配をかけていたんだなぁ。
今の自分は不器用ながら何とか楽しく生きている。それは自分が誰かの日常と混ざり合いながら、少しずつ変化してきた証だと感じた。
-
Posted by ブクログ
めっちゃ面白かった!
めっちゃ好きな終わり方!
まずはそんな心の叫びで。
色々な人が登場します。
そしてゆるゆると繋がります。
このパターン、好物です。
そして安直な方向に行かないあたり、リアリティがありぐっときます。
ラストシーン、大好きです。
良い人ばかり出てくる訳ではありません。
うんざりするお母さんや夫に自分の身上を重ねる事もしばしば。
でも不思議とスッキリしました。
着ぐるみの「あかつきん」はずっと出てはくるものの、あかつきんが主役という訳ではなく、結局は各々が各々で主役なんだと思います。
ティッシュ配りの男の子のお姉さん、幸せになって欲しい。 -
Posted by ブクログ
どう見られているかとか、コミュニティの中での立ち位置とかにとらわれそうな時に読み返したいかも。
よく、学生時代は人間関係しんどかったな…って思うけど、
しんどい人間関係は、職場でも、保護者間でも、旧友でも、学生時代に限らず起きるんだよな、と気付かされた。
誰かと関わるとき、相手の評価を自分の価値だと思うと、誰かに寄りかからないと立てなくなっちゃう。
「え、わたしたち友だちじゃないよ」
「うん、友だちではない」
っていう関係性の方が、相手のことをしっかり見れているのかもってなった。
どう見られているか、相手によく思われるにはどうしたらいいかばかり気にしてしまうので、朱音の考え方や他者との -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直中だるみ感というか、途中で少し退屈に感じる部分もあった。
でも最後、くみ子の章は胸にズーンと来て、読み返した。
何より心に残ったのはくみ子と希望の別れのシーン。大切な家族が亡くなった日のことを思い出し、胸がギュッとなった。
〜〜〜〜
「くみ子さん、お元気で」
どうかお元気でと背を向けた柳瀬の姿が遠ざかっていく。どのホームに向かうのかだけでもせめて見届けようと首を伸ばした次の瞬間に、もう姿を見失った。
そしてひとりになった。
どこに行こうと思ったあと、どこにでも行けるのだと気づいた。もうひとりでどこにでも行ける。人混みの中に一歩踏み出したら頬をぬるいものが伝った。かなしくはないのに、あとから