寺地はるなのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
連休明けに仕事するのがしんどくならないよう、お仕事に関する小説を読んだ。
無意識のうちに諦めていたり、傷ついていたり、気にしていたりしたことに沁みる言葉がたくさんあった。
1日1日、自分のできることをしっかり積み重ねていきたいと思えた。
#月曜日 萩原紗英
気付いてない、自覚してない良さがある。
仕事だからあたりまえと思っているところにこそヒントがありそう。
「〜容姿の問題ではない」のフレーズにグッときた
#火曜日 村瀬草
自分のプライドが高くて、相手に色々求めてしまっている時より、素直に相手に感謝することができると、楽しくなるって経験、思い当たるな〜となった。
#水曜日 篠塚八重子
こ -
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Posted by ブクログ
自分が違和感を抱いたことや、考えたことに対して、あいまいに流さず、自分と向き合った上で言葉を紡ぐこと。
波風を立てないことを優先して、いつの間にか自分の言葉を口にできないと気付く希和。
彼女が働き始めた民間の学童保育で働く要とその姉の、自分の考えに真摯に向き合い、自然に言葉を紡いでいく姿に、少しずつ声をあげていけるようになる。
自分の思いをしがらみなく言葉にして、相手に伝えることで、お互いの誤解が溶けることもある。
人間同士である以上、100%お互いを理解することは難しいが、実直に言葉を重ねていきたい。それが、自分自身で腹落ちして生きていくことにもつながると思う。 -
Posted by ブクログ
同じ地方都市に生まれ育ち、それぞれに鬱屈した思いを抱えるアラサーの男女3人をめぐる小説。
自分は子どもの頃にいじめられたりしていたわけではないが、学校の主流層からは外れたポジションにいたので、朱音や園田の思いや考えにはわかるところがあった。一方、莉子は、かわいそうなところはあるが、自己中心的思考に思えてあまり共感できなかった。また、莉子の夫でクラスの「王様」だった中原大樹はまったく関わり合いたくないタイプの人間だと感じた。地方都市に生きる20代~30代の人間を、そのどす黒い内面も含めて、よく描けていると思う。
本書のタイトルにも表れているが、第三者からのいっけん前向きなアドバイスが本人にとって -
Posted by ブクログ
あなたは、こんな思いに囚われたことはないでしょうか?
『どうしてわたしはあの子じゃないんだろう、っていつも誰かをうらやましがってた』。
人は自分を誰かと比較しがちです。それは、繊細な感情に満たされた青春時代はより顕著だと思います。『女の人は常に容姿を評価される。十四年の人生で学んだことのひとつだ』というように、そのひとつが容姿だと思います。これは否定できない現実です。
しかし、そんな現実を変えることなどできはしません。人はそれぞれに与えられた前提の下に、それぞれの人生を生きていく他ありません。とは言え、他人を羨む感情の落とし所はそう簡単に見つかるものでもないでしょう。複雑な思いを抱きつ