寺地はるなのレビュー一覧

  • リボンちゃん

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    常にリボンを身に着けているリボンちゃんこと百花。彼女の考え方や人との距離感が絶妙で、ずっと読んでいたくなる。個性的な生き方だけではなく、常識からはみ出さなかった側の葛藤も描かれているのが良かった。
    テーラーでの手作りの描写や、オーダーメイドの下着のエピソードも面白かったです。

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    2026年01月23日
  • カレーの時間

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    ネタバレ

    ミステリ小説ならば真実は一つと言いたいところなのだが、これはミステリ小説にあらず。
    だからキャラクターの数だけ真実が、正義が、価値観が、信条があり、それがキャラ同士でなかなか重なり合ってくれない。
    例えそれが血族である祖父と孫の間でも、親子の間でさえ。
    相手の背景を心情を知っても、その相手の真実を受け入れられるとは限らない。
    押し付けがましいと突っぱねるも受け入れるも、それもまたその人の自由であり権利なので。
    そんなことをつらつら思った作品だった。
    「カレーが美味しいね」で済む話なら簡単でほっこりできる話だったんだけれども、そんなことは全くなく、何とも奥深い話だった。

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    2025年08月31日
  • こまどりたちが歌うなら

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    主人公茉子に憧れる。しっかり自分の考えを持っているところ。それをしっかり他者へ伝えられるところ。自分の考えは足りていないかもしれないことに自分で気付きながら相手の状況を思いやることができるところ。

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    2025年08月31日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    運とかタイミングじゃなくて自分が行動したから今の結果があるんだよね
    自分次第で環境は変えられる。でもなかなか上手くいかないのが現実だけどね、
    自分ももっと若かったら新しい場所で新しい生活を始めたいな。
    あと蜂蜜食べたくなった
    私は安西みたいな男も嫌いだし、安西の父親が1番大嫌い

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    2025年08月31日
  • カレーの時間

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    主役は桐矢なのだろうけど、クソジジイ小山田義景の人生を家族とカレーを背景に描いた作品といったところでしょうか。
    でも義景の気持ちに心を揺さぶられるような、ちょっと暖かくなるお話でよかったです。

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    2025年08月30日
  • ガラスの海を渡る舟

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    ネタバレ

    ちょっと他の人と違うので才能がある。ではないということが良かったです。

    でも人間はそれぞれ何かしらの良いことはあるんでしょうね。

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    2025年08月30日
  • こまどりたちが歌うなら

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    親戚の会社に再就職した茉子。サービス残業や昼休憩中の電話当番、同じ仕事をしていても顔新卒じゃなければ事務職は正社員にしないなど中小規模の理不尽あるあるが一杯。それに声をあげる茉子は煙たがれるけど経営者側も少しは考えないとね。自分にはどうでもいい人だけど誰かの大切な人、と言う言葉には忘れがちなことを教えられた。

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    2025年08月28日
  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    恋人の故郷の街に移り住んた女性が、養蜂に魅せられ、見知らぬ場所で自分の居場所を作っていく。
    それは決して平坦ではないけれど、自分を助けてくれる人達と、昔蜂蜜をくれた女性との思い出と共に力強く生きていく碧を応援したくなります。
    作中に登場する蜂蜜を使った料理がどれも美味しそう!

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    2025年08月26日
  • みちづれはいても、ひとり

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    再読…
    寺地はるなさんの作品では一番好き!

    夫が突然失踪してしまった39歳の弓子
    ずっと性欲のピークが続いていて、短いスパンで彼氏が変わる41歳の楓
    たまたまアパートの隣同士ということから「ご近所付き合い的な関係」が始まる
    そしてなぜか二人は、弓子の失踪した夫の姿が目撃されたという島に旅をすることになるが…

    二人は正反対の性格だし、それぞれに抱えている問題も違う…
    時にはハメを外してしまうこともあるけど、互いに相手に寄りかかり過ぎない、いい距離感を保っている!
    「他人から際限なく引き出せるやさしさなんてないんだよ」
    でも相手のピンチにはちゃんと助け合う
    何なんだ?この二人は?と思うところ

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    2025年08月19日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    物語に大きな起伏がなくて、ほっこりする話だけれど、主人公の父親が病気になった時とか、所々にグサっと刺さるような場面がありました。

    主人公の男性が穏やかで優しくて、若いけれど達観しているようなところがあって、好感が持てます。

    田舎の閉塞感、男尊女卑など重苦しい空気がある中で、親友の鉄腕の単純な明るさと、ヒロインのレモンちゃんの身軽な可愛らしさが、救いでした。

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    2025年08月17日
  • カレーの時間

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    ネタバレ

    孫である主人公からはどうしようもない老人に映る小山田義景という人間の生涯が、回想により徐々に実体を持って明らかになる構成に引き込まれた。
    読者は双方の考え方や生き方に共感や理解を覚えるが、当人同士は最後まで分かりあうことがなく、すれ違いを抱えたまま終わるのも良かった。
    お互いにわだかまり無く和解するという物語を予想していたが、清々しいまでに裏切られ、家族とはいえ実際のところは他人だよなぁ、という人間関係のやるせなさに、物語の美しさを感じた。

    そしてやはり、読後はカレーが食べたくなる、そんな一冊でした。

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    2025年08月16日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    読み進めるほど、心が締め付けられていく。登場人物の抱える課題が次々と浮き彫りになると同時に、その痛みや葛藤が自分自身にも突き刺さってくる。
    人間には誰しも、良い面と悪い面がある。本来は混ざり合っているはずなのに、それを二極化させてしまうこと自体が、苦しみを生んでいる。自分にはグレーを許せるのに、なぜか他人には理想像を押し付けてしまう。それも無意識に。

    芦田愛菜さんが、「その人自身を信じているのではなくて、『自分が理想とする、その人の人物像みたいなものに期待してしまっているのかな』と感じて〜(略)」と語っていたけれど、この小説はまさにそれを物語に落とし込んだようだ。

    相手に期待してしまうこと

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    2025年08月13日
  • 雨夜の星たち

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    面白かったですよ。特徴的な主人公がいます。
    激情的なことはないです。
    人の距離感とかがテーマかも。

    老人の病院送迎や、入院患者の見舞い代行という仕事をされてる人が主人公です。

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    2025年10月13日
  • 雨夜の星たち

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    自分も察することって苦手だなと思って本を読み始めたけど、主人公とは違うタイプかもと思った。私の場合、ただ勘が悪いだけだけど、主人公は深く考えた上で(無意識のうちに)そうなっている。もともとの性質であり、生きる術でもある感じがした。同じ苦手でも、そこに行き着く理由が違うのは、スポーツや絵だけでなく性格もなんだなーと思った。

    主人公と私は、察することをしない深度も違う。主人公は言われたことをやる、それ以外は(主人公のサービス精神が働くとき以外)やらない、ときっぱりしているところが、尊敬もありつつ、同じコミュニティにいたら上手くやれないのかもしれないと思った。自分は案外、暗黙の了解みたいなところを

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    2025年08月08日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ほたるいしマジカルランドの社員、社長のお話。それぞれに闇を抱えている感じ。
    でも、いま、季節柄、退職代行サービスのニュースをよく見るけれども、サービスされてしまう企業の方にぜひ読んでほしいと思った。売店のおばちゃん上がりの(まるで某ホテルの会長のような)社長が社員を見ているからこそ言えたことば。(引用参照)
    大阪北部の蛍石市にある「ほたるいしマジカルランド」は、願いごとを叶えてくれるという噂のあるメリーゴーラウンドが人気の老舗遊園地だ。ここで働くのは、どこか不器用で悩みを抱えた人ばかり。アトラクションやインフォメーションの担当者、清掃スタッフに花や植物の管理。お客様の笑顔のために奮闘する従業員

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    2025年08月05日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    羽猫家はとても不思議な家族である。

    祖父は夢見がちでとても自由に生きている。
    祖母は適当な嘘をつくようではあるが、観察力はいちばんあって人を見抜く。
    父は浮気ばかりしている。
    母は心がこの世に留まっていない。
    2人の子どもの紅と山吹は、いつも誰かがいない家で成長していく。

    父と母のすれ違いは、紅と山吹のあとに生まれた青磁が4歳で亡くなってからだ。
    現実を見るように言う紅と優しい嘘をつく山吹。
    そんな我が子のことをわかっているのに愛情を向けない父や母。
    残酷でありながらも悲惨さを感じないのは何故なのかと。
    普通ではない家族のようで、だけど落ちていくほどではない…表現し難い家族である。

    大人

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    2025年08月03日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    ネタバレ

    ど田舎を舞台とした人々の連続短編集。
    主人公の翼から始まり、お隣さん、親友、母親、同僚…とさまざまな人の視点から描かれている。

    最初はヒューマン系特有の感動させようとしてる雰囲気が微妙かもと思っていたが、登場人物の性格を読者側が理解するにつれて楽しめる仕様。
    読後に「うわー、この章が良かったな」っていうのはぶっちゃけ無いんだけど、でも読んだことを後悔するような作品では無い。
    おそらく、田舎特有の噂が一瞬で巡る閉鎖的なところとか、亭主関白的な前時代的なものの考えとかに妙な納得感があって読み進めてしまうのだと思う。

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    2025年08月01日
  • ガラスの海を渡る舟

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    ネタバレ


    すぐそこにある日常のお話だからこそ、寺地さんの小説を読んだあとには必ず、自分の価値観や視点にほんのわずかなようで大きな変化がある。変化というか、知っていたはずなのに忘れていたことを思い出させてくれるような感じだ。

    周りに馴染むように、いじめられないように、「普通」が正しいと思って生きてきた。
    私は普通に生きることが得意だと思っていたし、苦痛ではなかった。それなりにいろいろなことができて、怒られることは滅多になかったし、褒められることも多かった。だけど、大人になってから、苦しくなった。自分は何者でもなくて、なににもなれない。何もかも中途半端で、いつの間にか普通の社会人として生きることもできな

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    2025年08月01日
  • わたしたちに翼はいらない

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    前に読んだこの著者の本と同じく不思議な雰囲気の話でした。最初は誰が誰なのかよく分からず、さほど多くもないのに登場人物の一覧を付けてくれよ思いながら読んでいました。復讐劇が始まってからは集中度が高まり、最初と最後の女の子3人組もその母親たちもちゃんと誰なのか分かりました。少し難しく、ストーリーや結末に納得出来ない点もありましたが途中からは一気読みでした。読後感はもやもやが残りあまり良いとは言えません。それほど目立つ子供ではありませんでしたが、私も中学生の頃が最も自分の未来を明るく感じていたと今思います。

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    2025年08月01日
  • ガラスの海を渡る舟

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    兄の台詞で、故人を忘れて前を向こうとするべきではない、その生と死にとことん向き合うべきだ。というのがとても印象に残っている。
    羽衣子にも共感しやすく、物語が一貫していて良かった。

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    2025年07月30日