寺地はるなのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
読んでよかった!
結局相手に伝えないと悪い印象を持たれてしまうんだろうなと改めて気付かされた。
友人にしろ自分にしろ本当の姿を探そうとしてしまったりするけど、確固たるものなんて誰も持ってなくて、良い部分も悪い部分もある。
最近邪悪な気持ちを抱いてしまう自分に嫌気がさしてたけどそれが自分を偽る行為にはならなくて、みんなそんな姿、心を持ってるんだと思うとそんな自分を認めたくなった。
相手を知ろうと思えば相手を知ることができるかというとそうではなくて、表面を見ただけではわからない部分もたくさんある
あなたの明日が良い日でありますように
このフレーズを大切にしていきたい! -
Posted by ブクログ
家族との関係や、自分らしく生きることの難しさについて深く考えさせられた。
主人公の兄妹は同じ家で育ちながらも考え方や価値観が大きく異なり、互いを理解できずにすれ違う場面が多かった。
しかし、それぞれが悩みや葛藤を抱えながらも前に進もうとする姿が印象的だった。
読み進めるうちに、人はすべてを分かり合うことはできなくても、相手を理解しようとする気持ちが大切なのだと感じました。
家族だからこそ難しいこともあるが、
それでもつながり続けようとする登場人物たちの姿に心を動かされた。
読み終えた後は温かい気持ちになり、自分の身近な人との関わり方について改めて考えたいと思える作品です。 -
Posted by ブクログ
性格が正反対な兄妹の関わり合いを描く、長編小説。寺地はるな先生の小説は初めて読んだけれど、とても自分好みの作家さんかもしれないと思った。穏やかで静かに進んでいく話なのに、物語にひきこむ力が凄い。あっという間に読み終えてしまった。
自分は全体的には道に共感できた。でも、道とは違うと思うことも当然あったし、羽衣子の語りに困惑し、共感することもあった。
だから、人は全員「ちがう」のが当たり前で、「普通」なんてないんだっていう道のセリフに、とても共感した。
羽衣子が、他人と真正面から向き合ったり、周囲の人を意識したり、「恥」を認識したりできるのが、眩しく思った。「特別」になりたいともがく気持ちに共感 -
Posted by ブクログ
ああ、これは私の話だ。希和は私だ。自分の気持ちを誤魔化しながら生きてきた。それが大人だと思っていた。よくあろうと、正しくあろうとしてきた。
何が悪い?
子供や夫にも、精一杯の態度で接する。言葉を飲み込むことも多々ある。
ましてや、職場やママ友に対してなんて、思ったことを言えるはずない。
誰もがそんな感じなんじゃないかな?
みんな、希和と同じじゃないかな?
マウントとりたがる意地悪なママ友達の一面も
女はこういうもの、と決めつける夫の一面も
あなたなんかたいした人にはなれないと
娘に言ってしまう母の一面も
自分の中にあったりする。
矛盾するようなんだけどね。
希和は学童で働きはじめる。
-
Posted by ブクログ
かつてなぐも製菓の社長宅で子守の仕事をしていた鳴海。
社長夫人である彌栄子(やえこ)と、5歳の息子・栄輝と過ごした数ヶ月間。
お互いに大事に思うあまり、雇い主と雇われ人という関係性の一線を越えそうになる彌栄子と鳴海だったが、最後は苦い別れとなってしまう。
20年後に再会した彌栄子さんが、鳴海と離れた後の、どれだけ一人で戦ってきたか、どれだけ大変だったかを、その言葉や凛とした態度から感じ取ることができる。
親に振り回される子どもの気持ちは、大人目線だと「ごめん」しか言えなくなってしまう。でも、子どもたちに「大人は信じられない」と思われないように配慮する鳴海の心配りに、頬を叩かれた気がした。
-
Posted by ブクログ
今まで大好きな寺地はるなさんの小説を読んでいたが、どんな人なのかは想像したことがなかった。
読んでみると、とても気さくな方で私とそこまで変わらない主婦なんだと思うとすごく親近感がわいてきた。
そこかしこに溢れている寺地さんの面白さが好きだ。クスっと笑えるところも寺地さんの作品を読んでいて「あーこの人好きだな〜」と思わせてくれる。
ただ、この中にある、ある男性から寺地さんに言った「主婦は家族を養う責任もないから気楽でいいですよね」という言葉にはカチンときた。
この男性に寺地さんの作品を読んでからそれを言えと言ってやりたい。
寺地さんの作品がどれほど素晴らしいか、どれほど心に響くか、どれほど優しさ -
Posted by ブクログ
大切に心にしまっておきたい言葉が、たくさん散りばめられた作品だった。
とりわけ兄の道が語る言葉は、たいへん印象深い。
物語の背景にはずっと死と悲しみがあり、美しい吹きガラスの骨壷がその想いをやさしく包む。
誰かの死や癒えない悲しみに何度となく触れながら、相容れなかった兄妹は少しずつ互いを理解していく。
妹を傷つけた相手に怒る兄、兄を傷つけた相手に怒る妹の、それぞれに思いがけない言動は切ないながらもホッと胸があたたまった。
妹の羽衣子は、“特別になれない自分”と“特別な兄”を比べては嫉妬に苛まれ、それでも懸命に「わたしだけの何か」を模索していく。
その姿に、どこか自分の若い頃が重なり胸が