寺地はるなのレビュー一覧

  • わたしたちに翼はいらない

    Posted by ブクログ

    学生時代のカーストのことや陽キャ、陰キャの会話がすごくあるあるで共感できた。
    登場人物がそれぞれ個性があって、私は莉子がすごく好きでした。
    いい大人で母親なのにいつまでも少女のように何もかも自分中心な思考が見ていてある意味潔いし、あぁ自分にもこういう部分あるなぁと考えさせられました。
    ママ友が絡む話が好きな私はとても好きな作品でした。

    0
    2024年11月10日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

    Posted by ブクログ

    小学生の山吹の家庭は変。空想の世界に生きる母、それに目を向けず愛人の元に逃げる父、思いつきで動く適当な祖父、そのなかではまともな祖母、全てに嫌気がさし家から出たい姉。

    なかなかヘビーな話かもと思ったけど、意外と山吹が成績がめちゃくちゃ悪かったり、山吹の友人錬司がいい奴だったりすることで、重苦しい雰囲気にならず読み進めれた。

    0
    2024年11月09日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    嶋津輝「漂泊の道」
    葬式の時にしか会わない遠い親戚との話。自分の母親の兄の奥さんの妹の娘、遠すぎてものすごく考えた…その親戚、カナさんと4回顔を合わせ、その後、父親の後妻になっていた、そんな複雑でもあり得そうな話。何度登場してもカナさんはステキで、自分に対してもハッキリ物申す人で憧れていたのに、いつか違う感情を抱くようになっていた。薄く長いスパンの付き合いの親戚ならではの動きのあるストーリーだと思った。

    町田そのこ「六年目の弔い」
    哀しみを共有してくれる人がいて必要と思えば手を差し出し触れ合える、それがありがたかった
    というところ、が身にしみる。
    亡くなった人は、思い出の中でしか生きられない

    0
    2024年11月06日
  • ほたるいしマジカルランド

    Posted by ブクログ

    大阪にある某テーマパーク(ひら◯たパーク)をテーマにして描かれた作品、という触れ込みに惹かれて購入。
     
    テーマパークで働く様々な人が主人公のお話。
    この人はどんな物語を過ごすんだろう…と続きが気になってスイスイ読んでしまいました。
     
    読み終わった時、何故か無性にメリーゴーランドに乗りたくなりました(笑)

    0
    2024年10月29日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

    Posted by ブクログ

    自分として生きる苦しみや楽しみを教えてくれるような一冊でした。田舎特有の息のしづらさや、30代を迎えるまでに誰もが経験するであろう感情の揺れが丁寧に表現されていて、毒にも薬にもなるような不思議な本だと思いました。自分が自分であることに苦しみながら、どうにかこうにかみんな大人をやっているだけなのかもしれないと感じました。

    0
    2024年10月27日
  • みちづれはいても、ひとり

    Posted by ブクログ

    ポンコツ夫と別居中、職探し中の39歳弓子と独身、休職中の41歳楓が主人公。
    ひょんなことから、弓子の逃げた夫を探しに島へ渡る物語。
    人生観、普通とは何ぞやという価値観の描き方が寺地さんは絶妙。島にいたシズがサイコパスなのは初めからなんとなく分かっていたが、あそこまで暴挙に出るとは思わなかった。
    うまくいかず、行き場のない思いを抱える2人だが、最後にはやはり、前向きな気持ちになっている終わり方が素敵。

    0
    2024年10月26日
  • ほたるいしマジカルランド

    Posted by ブクログ

    ほたるいしマジカルランドはひらパー、社長はアパホテルの社長のイメージを頭に浮かべながら読んだ。
    1週間日替わりで、主人公となる従業員が変わっていく。寺地さん、ちょっと影がある普通の人を書くのがやっぱり上手いなと思う。
    楽しい遊園地が舞台だけど、読んでいる間は遊園地自体に気を取られることなく、「人」に意識が向いていた。働く人の目線で描かれ、あくまでそこは職場という風に映っていたからかな。
    こういうバックヤード側からの見せ方が面白いなと思った。
    登場人物それぞれの日常や心の内を、ちょっと覗き見したような気分。
    そこで働く人のタイプはバラバラなんだけど、気がついたらみんな一生懸命仕事をしているし、同

    0
    2024年10月21日
  • 雨夜の星たち

    Posted by ブクログ

    三葉の性格が羨ましくも感じた
    察しないのはラクやけど、
    ラクしすぎても、と思う
    結局人と人が付き合うのは難しい

    0
    2024年10月21日
  • 声の在りか

    Posted by ブクログ

    小学四年生の息子、晴基の母親の希和はPTAや保護者で作るLINEグループ、働き始めた学童でのこと、夫への不満をうまく言葉にできず悶々としている。その瞬間には言えず後になって言いたかったことを見つける。そうすると言えない自分がどんどん出来上がっていく。自分の中にも他人の中にも。なかなかうまくいかない毎日に寄り添ってくれるように本書がある。これでいいんだとか、こうじゃなくていいんだという気づきがたくさんある。何かが解決したわけではないけれど少しずつ声を思い出し、見つけていく希和の心情がラストの晴基とのシーンに表れている。

    0
    2024年10月21日
  • わたしの良い子

    Posted by ブクログ


    普通ってなんだろう。良い子ってなんだろう。
    世の中溢れている普通という呪縛や偏りに向き合い続ける椿さんお茶したいと思った。

    投げ出したりせず自分なりの尺度で頑張れていればそれでいいと、周りに合わせずともいいのだと。

    ゆとりの私はものすごく共感した。

    0
    2024年10月20日
  • 雨夜の星たち

    Posted by ブクログ

    寺地はるなさんの本を読むのは初めてです。
    最初はあまり面白くないかなと思いましたが、話が進むにつれて、淡々とした話の中にも主人公の変化が少しずつあり、読み終えたときは面白かったと感じました。

    相手の気持ちを考えて発言・行動する、空気を読む…当たり前のように求められているけれど、主人公のような考え方もあっていいのだと目から鱗でした。
    「一度わかった気になると、それ以上のことをわかろうとしなくなる。だから相手がどうしてほしいとか、どう思っているかとか、決めつけるのは嫌だ」

    わたしも相手の言葉の裏を読んでしまうことが多いのだけれど、素直に受け止める強さもほしいと思いました。

    次は「ほたるいしマ

    0
    2024年10月18日
  • 雨夜の星たち

    Posted by ブクログ

    寺地さんの描く世界は日常。そこらに埋もれている日常に光を当てて掘り出すことで、読者にとって、日常がなんと愛おしく、刹那的なものであるかに気付く。三葉も、「特殊」なようでいて、実は普通の人。大勢の側ではないだけで、普通にいる。誰しもが自分を抑えつけて大勢の中に紛れて 生きている。その加減がうまくいくかいかないかなんだろうな、生きやすさ、生きにくさって…と思った。

    0
    2024年10月06日
  • わたしたちに翼はいらない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    母親の心の内がダダ漏れだった。と同時に私も子育て中で共感する事が多々あった。一度傷ついた心はずっとそのまま。忘れるか、逃げるか、向き合い捉え方を変えるかしかできない。自分の心も守りながら、相手を傷つけないよぅに接する難しさを感じた。

    0
    2024年10月03日
  • やわらかい砂のうえ

    Posted by ブクログ

    田舎から都会へ出てきたマチコ。同郷の同級生、年上の人たちとの出会い。柔らかい砂の上を一歩ずつ進んで行く。

    0
    2024年09月29日
  • 私たちの特別な一日 冠婚葬祭アンソロジー

    Posted by ブクログ

    寺地さんの作品を、何作か読んでいますが、初めて爆笑しながら読んだ。ほんとに寺地さんのだよね こんな面もあるんだーと、楽しくなりました。それから、勝手に騙されてしまった。ネタバレしちゃうので、詳しくは書きませんけど。

    0
    2024年09月28日
  • 声の在りか

    Posted by ブクログ

    最近は、言葉を発する前に考えることがおおいですよね。こんなこと言ったらどうなるかなって、想像してみたりしないとね。一方で、めんどくせーって思ってる自分もいる。そのひとつひとつを、言い当てられたようなお話でした。はぁーって、ため息でます。

    0
    2024年09月23日
  • 正しい愛と理想の息子

    Posted by ブクログ

    正しく愛せているか、愛せたか、これから愛せるか、って結構自分で不安になることが多いから、そこをまるっと肯定された気がして少しホッとした。

    原田ひ香さんのあとがきが、堅苦しすぎなくて、読者に寄り添った思いやりある文章で良いなあと思った。

    0
    2024年09月22日
  • 白ゆき紅ばら

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    のばらのいえで何もできないと言われ続けた紘果、召使いのように扱われた祐希、祐希が本当の思いを春日先生に話したことでのばらのいえから逃げることが出来た。そこから祐希の人生が大きく変わっていく。
    紘果、祐希の二人がちゃんと自分の道を歩いて行けるよう、頑張って生きてほしい。

    0
    2024年09月22日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

    Posted by ブクログ

    身勝手な大人達ばかりの中で子供達は現実にしっかり向き合っている…
    そんなお話です。
    主人公の男の子は理不尽な事ばかりがおきている中でなんとかしようとする優しさに、周りの大人が甘えているように思えて腹ただしさを感じます。
    そんな主人公が大人になりまた彼の優しさに甘えようとした相手に、自分を見くびる事に対して怒りを表します。
    頼る方は優しさに甘えているつもりかもしれないけれど、これは甘えではなく優しさを利用しているのではと思えてしまいました。
    色んな理不尽な事に合ってきたのにそれでも彼は大切な人へ優しさと守ろうとする気持ちは変わらず持っている事に優しさだけではなく強さも持っているのだと気付かされま

    0
    2024年09月22日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    希望って書いてのぞむ、彼は自分が空っぽだと思うからこそ、周りの人が自分に勝手に投影する願望に全部イエスで応えてた。私も過去に、人に自分の願望を投影してたなあって思うことあるから、これからは絶対そうしないようにしなきゃーーーーって思った。

    0
    2024年09月21日