寺地はるなのレビュー一覧

  • みちづれはいても、ひとり

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    再読…
    寺地はるなさんの作品では一番好き!

    夫が突然失踪してしまった39歳の弓子
    ずっと性欲のピークが続いていて、短いスパンで彼氏が変わる41歳の楓
    たまたまアパートの隣同士ということから「ご近所付き合い的な関係」が始まる
    そしてなぜか二人は、弓子の失踪した夫の姿が目撃されたという島に旅をすることになるが…

    二人は正反対の性格だし、それぞれに抱えている問題も違う…
    時にはハメを外してしまうこともあるけど、互いに相手に寄りかかり過ぎない、いい距離感を保っている!
    「他人から際限なく引き出せるやさしさなんてないんだよ」
    でも相手のピンチにはちゃんと助け合う
    何なんだ?この二人は?と思うところ

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    2025年08月19日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    読み進めるほど、心が締め付けられていく。登場人物の抱える課題が次々と浮き彫りになると同時に、その痛みや葛藤が自分自身にも突き刺さってくる。
    人間には誰しも、良い面と悪い面がある。本来は混ざり合っているはずなのに、それを二極化させてしまうこと自体が、苦しみを生んでいる。自分にはグレーを許せるのに、なぜか他人には理想像を押し付けてしまう。それも無意識に。

    芦田愛菜さんが、「その人自身を信じているのではなくて、『自分が理想とする、その人の人物像みたいなものに期待してしまっているのかな』と感じて〜(略)」と語っていたけれど、この小説はまさにそれを物語に落とし込んだようだ。

    相手に期待してしまうこと

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    2025年08月13日
  • 雨夜の星たち

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    面白かったですよ。特徴的な主人公がいます。
    激情的なことはないです。
    人の距離感とかがテーマかも。

    老人の病院送迎や、入院患者の見舞い代行という仕事をされてる人が主人公です。

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    2025年10月13日
  • 雨夜の星たち

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    自分も察することって苦手だなと思って本を読み始めたけど、主人公とは違うタイプかもと思った。私の場合、ただ勘が悪いだけだけど、主人公は深く考えた上で(無意識のうちに)そうなっている。もともとの性質であり、生きる術でもある感じがした。同じ苦手でも、そこに行き着く理由が違うのは、スポーツや絵だけでなく性格もなんだなーと思った。

    主人公と私は、察することをしない深度も違う。主人公は言われたことをやる、それ以外は(主人公のサービス精神が働くとき以外)やらない、ときっぱりしているところが、尊敬もありつつ、同じコミュニティにいたら上手くやれないのかもしれないと思った。自分は案外、暗黙の了解みたいなところを

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    2025年08月08日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ほたるいしマジカルランドの社員、社長のお話。それぞれに闇を抱えている感じ。
    でも、いま、季節柄、退職代行サービスのニュースをよく見るけれども、サービスされてしまう企業の方にぜひ読んでほしいと思った。売店のおばちゃん上がりの(まるで某ホテルの会長のような)社長が社員を見ているからこそ言えたことば。(引用参照)
    大阪北部の蛍石市にある「ほたるいしマジカルランド」は、願いごとを叶えてくれるという噂のあるメリーゴーラウンドが人気の老舗遊園地だ。ここで働くのは、どこか不器用で悩みを抱えた人ばかり。アトラクションやインフォメーションの担当者、清掃スタッフに花や植物の管理。お客様の笑顔のために奮闘する従業員

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    2025年08月05日
  • ガラスの海を渡る舟

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    ネタバレ


    すぐそこにある日常のお話だからこそ、寺地さんの小説を読んだあとには必ず、自分の価値観や視点にほんのわずかなようで大きな変化がある。変化というか、知っていたはずなのに忘れていたことを思い出させてくれるような感じだ。

    周りに馴染むように、いじめられないように、「普通」が正しいと思って生きてきた。
    私は普通に生きることが得意だと思っていたし、苦痛ではなかった。それなりにいろいろなことができて、怒られることは滅多になかったし、褒められることも多かった。だけど、大人になってから、苦しくなった。自分は何者でもなくて、なににもなれない。何もかも中途半端で、いつの間にか普通の社会人として生きることもできな

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    2025年08月01日
  • わたしたちに翼はいらない

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    前に読んだこの著者の本と同じく不思議な雰囲気の話でした。最初は誰が誰なのかよく分からず、さほど多くもないのに登場人物の一覧を付けてくれよ思いながら読んでいました。復讐劇が始まってからは集中度が高まり、最初と最後の女の子3人組もその母親たちもちゃんと誰なのか分かりました。少し難しく、ストーリーや結末に納得出来ない点もありましたが途中からは一気読みでした。読後感はもやもやが残りあまり良いとは言えません。それほど目立つ子供ではありませんでしたが、私も中学生の頃が最も自分の未来を明るく感じていたと今思います。

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    2025年08月01日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    自分のことも身近な人のことも親しい人のことも本当ってなんだろう
    知る、分かる、なんて言葉では表せない

    誠実と希望の兄弟も互いのことが分からない
    弟が失踪した理由も分からないけど
    探して、分かろうと、知ろうとする
    それ自体が大事なことなのかな、と思う

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    2025年07月23日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ネタバレ

    寺地さんの作品は、何か特別なことが起こるでもなく、何か才能をもった登場人物が出てくるでもなく、ごくありきたりな、当たり前の日常が描かれている。そして登場人物一人ひとりのきれいなだけではない心情が丁寧に描かれている。だからこそ好きなんだと改めて実感した作品だった。
    「なんのためにもならないものが、ごくあたりまえに存在する。存在することを許される。だから素敵なんじゃないか、この世界は。」すごく素敵な言葉に出会えてうれしいな。

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    2025年07月21日
  • わたしたちに翼はいらない

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    人生の選択や価値観について考えさせられる。
    学生時代、莉子側にも園田側にもなったことはないが、そういう人いたかな…と思わせる現実と隣り合わせの物語。
    最後の莉子と朱里のようなベタベタしない関係性が理想なのかな。

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    2025年07月14日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ネタバレ

    遊園地で働くひとたちのそれぞれ。結局みんな仕事に誇りを持ってて、社長の人を見る目がさすがです。
    ちゃんと最後はみんないい方向に向かって終わってくれるので読後感は悪くないです。

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    2025年07月10日
  • ガラスの海を渡る舟

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    初めましての寺地はるなさん。
    素敵な表紙がこの酷暑を忘れさせてくれる。

    “普通”が出来ない兄と“特別な何か”が欲しい妹。
    祖父から譲り受けた二人が営むガラス工房でもぶつかりジレンマだらけ。
    色んな事情を抱えたお客様、周囲の温かな人々に支えられ、でも確かに成長していく不器用な兄妹を気づけば心から応援してました。

    その後の二人が気になるので、続編を期待!

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    2025年07月09日
  • わたしたちに翼はいらない

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    お互いの心のうちを勝手に決めつけて、すれ違ったり困惑したりする、そういう小説が好きで、これもまたそういう話だった。
    時間をかけて読むには少々向いてなくて、もっと一気に読めばよかった。視点が結構切り替わり、関係性を把握したまま読むべきだった。
    ありきたりの美しい結末ではなくて、もっと醜くてもいいという決意。「友だち」という関係性だけではない、もっと異なる関係性。そういうものがしっかり描かれていた。

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    2025年07月08日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ネタバレ

    お仕事小説だけど、「この仕事大好き!!」みたいな人が出てこなくて、逆によかった。
    色んな人が仕事や家族に対して抱えている葛藤、日常の会話で得られるふとした喜び、ちょっと苦手だなと思ってた人が実はいい人だった瞬間などが丁寧に描かれている。
    自分の頑張りを誰かが見てくれているというのは意外と自分では気づかないことなので、自分にもそういう人がいてくれるといいなぁと思った。

    ひらかたパークに行ったことある人は、より楽しめるかも。

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    2025年07月08日
  • 雨夜の星たち

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    変な終わり方をしなくてよかった。自分とは全く違う生活の主人公だが、こういう見方もあるんだ。
    続編出ないかなぁ

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    2025年07月06日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    田舎の閉鎖的な感じや中学生特有の感情がよく描かれている。
    登場人物それぞれの心情、成長が分かりやすく読みやすかった。

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    2025年07月05日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    千尋のようなしっかりとした『自分軸』を持った人になりたいと思う。媚びることなく同調するでもなく、「自分以外の人間の気持ちなんかわからない」と言いきりながらも相手の気持ちに寄り添うことが出来る。上部だけの優しさではななく、言うべきことをしっかり言える。カッコいい!そんな人になりたいけどたぶん一生なれない…

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    2025年07月03日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    あの人になれたらとか、ここじゃなければもっといいはずとか。自分にも身に覚えのある気持ちがギュッと詰まっていて刺さるところもあった。藤生はちょっとヤバすぎでしょ。私だったら友達としてもう信じられないかな。

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    2025年06月30日
  • わたしの良い子

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    ネタバレ

    育児放棄をする妹の鈴菜に代わって子ども(朔)の世話をする主人公。
    この主人公が大変魅力的。
    朔との向き合い方も、セクハラ発言をする上司への言葉も、何もかも、軸があってかっこいい。

    大人の都合で子どもの居場所が奪われていくなんてあってはならない。
    子どもは大人が思ってるよりもずっと聡いし、大人が話していることを聞いている。
    そして自分の意志も持っている。
    朔を尊重する姿勢を保とうとする主人公には尊敬しかない。
    自分も主人公のような良い人でありたい!

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    2025年06月27日
  • 声の在りか

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    ネタバレ

    子どもの世界でも親の世界でも、理由なくふとした拍子にものすごく息が苦しくなるような時があって、そういう“声にならない声”を掬いとって文字にして代弁してくれる寺地さんはやはりスゴいな。
    協力的でない夫や少し距離を感じ始めた小4の息子、あっち側の同級ママたちに抱く希和のモヤモヤとした思いも、息子の晴基の本音も解決することはないのだけど、こういう感情を抱えながら続いていくのが生きることなんだなと思える。
    大人だから完結してることはなくて、大人でも成長途上にいるんだと『声の在りか』を見つけた希和を通して気づかされた。

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    2025年06月24日