寺地はるなのレビュー一覧

  • ぬすびと

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    寺地さん、やっぱり読みやすい。流れるような、すーっと入ってくる文章。どちらかというと重い話だけど、あっという間に読めた。
    鳴海と彌栄子という育ちも性格もまったく違う二人が戸惑いながらも立場の壁を超えて、関係を深めていく姿が心に残った。

    また、ぬすびとというタイトルにもいろいろ考えさせられた。
    傍から見ると鳴海が盗んだものより、与えたもののほうが絶対に多い。
    でも、鳴海はきっとそのことに気づけない。
    私たちはいつだってしてしまったことを悔やんだり気にしたりするけど、与えたものには意外に気づけないものなのかもしれないと思った。

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    2026年06月03日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    寺地はるなさんの『架空の犬と嘘をつく猫』を読んで感じたのは、「人は愛によって少しずつ変わっていくのかもしれない」ということだった。

    主人公の山吹は、愛を知らずに育った。心を病んだ母親の顔色をうかがい、自分の本当の気持ちを押し殺しながら生きてきた。子どもらしいわがままも言わず、誰にでも優しく振る舞う。その優しさは美徳のようにも見えるけれど、同時に、自分自身を守るための生き方でもあったのだと思う。

    一方で頼は、山吹とは対照的な人物だ。自分の感情をごまかさない。ボランティア先で感じた不満も口にするし、山吹に想い人の影を見て嫉妬したときには、友人に愚痴をこぼす。良い感情も悪い感情も含めて、自分の心

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    2026年06月02日
  • カレーの時間

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    世代間の考え方のギャップで面白さを見出していく話で自分自身のところに置き換えたりしてそういえば自分の祖父もそうだったなと思うところがあったりして過去を振り返るいい機会を得られた作品だった。読みやすいけどあまり心揺れる感じは無かったので控えめの評価

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    2026年06月01日
  • ほたるいしマジカルランド

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    遊園地での様々なお仕事で働く人たちのお話。読んでみたら結構登場人物が多くて、脳内相関図が上手く出来上がらず、ごちゃごちゃした感があったかな。何か凄い展開がある!ってお話ではなかったぶん、連作短編集とは言え、読んでて途中でちょっと飽きてしまった‎のが正直な感想(TT)

    みんな悩みを抱えながら、毎日を生きている。遊園地が何のためにあるのか。意味はなくたって、当たり前に存在するものがこの世にはたくさんある。だからこの世界は素敵なんだ。何気ないことに気づくことができた1冊でした。

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    2026年05月31日
  • 最後の晩餐

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    七人の人気作家が“最後の晩餐”をテーマに描いた短編集。

    「コインランドリーの夜/江國香織」
    「ラストサパーフォーエバー/金原ひとみ」
    「最後の鰻/角田光代」
    「小曾根幸子の送別会/寺地はるな」
    「最後に、何を食べたの?/原田ひ香」
    「もうひとりのねえちゃん/藤野千夜」
    「本当の話/井上荒野」

    お気に入りは江國さんの物語。
    離婚を経て一人暮らしを始めた女性がコインランドリーで過ごす短い時間。
    その場面が脳内映像で流れ柔らかな余韻を残す。

    角田さんが描く病室での最後の晩餐は、切なさと可笑しさが共存し泣き笑いしてしまう温かさがある。

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    2026年05月31日
  • 白ゆき紅ばら

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    胸糞話かと思ったら意外と(?)おもしろかった。
    性犯罪、虐待、強い立場を利用した支配。
    あ〜イヤ
    高校時代の祐希が英輔とバイトをして、お疲れ会で本当はファミレスに行きたかったけどお金がなくて行けないと断るんだけど、行きたい気持ちがわかって悲しかったな。
    哀れみの気持ちよさ、でもそれは傲慢。
    紘果は自分の置かれた状況を言語化できてる。祐希も、子どもが子どもの世話をするなんておかしいと気づけているの、すごくない?いつか気づくとして、その気付きにすでにたどり着いている。自分の現状が理解できなくて色々調べたりしたのかもしれない。どこまでがリアルなのかは分からない。

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    2026年05月30日
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)

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    希望って、名前やったんか~と。
    希望という名の弟を探す誠実と言う名の兄。いい人だと言われる希望、とりとめのない兄誠実・・そんな誠実とともに希望がどんな人だったのかと思いながら読んだ。
    いくつか、残る言葉。「いい人でした悪い人でしたと、そんな単純な分類に落とし込んで、彼のことをわかったような気にはなりたくない」「柳瀬さんは柳瀬さんでした」 「他人が欲しがっているものを、ひたすら差し出し続ける人間はきっとどんどん心からっぽになっていく。自分の意見じゃなくて相手の言って欲しいことを勝手に汲み取って口にするような他人の欲求を際限なく受け止めようとする奴は苦し過ぎる」
    本質すぎる。
    もし希望と出会ってい

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    2026年05月28日
  • カレーの時間

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    祖父と桐矢、2人ともそれぞれの信条を持っている。時代背景やこれまでの生き方で染みついたその価値観は互いに受け入れ難いものだろうし、理解できないだろうとうっすら感じではいたのだろう。ただ、互いに分かり合えない存在でも、その中に相手を見捨てきれない、心の深い部分でのつながりは確かにあった。
    甘口のカレー、あらゆるところに残された祖父の殴り書き、戦後幼かった祖父の経験、子どもへの愛情。祖父の本当の一面が見え隠れする描写が、頑固で口が悪くてずんずん突き進む祖父を、憎めない存在として惹きつけさせていた。

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    2026年05月28日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    オムニバス
    親のこととか仕事のこととか歳をとると考えがちな胸がぎゅっとなる出来事について、それぞれの登場人物がどう向き合うのかがおもしろいし、救われる爽やかな作品。
    映像化したら翼役は松下洸平にやってほしい。

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    2026年05月28日
  • ぬすびと

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    サラッと描かれているけど、
    よく考えればドロッドロな状況
    まぁでも歳を重ねるのも悪くないかもしれないね、
    と思えた。
    オクラホマミキサーって、そうだったの!?と
    ビックリしたけど。

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    2026年05月28日
  • リボンちゃん

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    久しぶりの寺地さん
    名前からしてかわいらしく
    主人公 百花ちゃんの愛称だと知りふわふわ可愛らしい女の子の
    お話だと思っていました。
    もちろんかわいいリボンを毎日している百花ちゃんの日々のお話なんだけど、周りにいる
    叔母さんや
    勤めているところの社長 
    また社長の姪っ子でもある同僚、同級生の福田くん
    みんな、
    りぼんちゃんのどこか不思議でそして頼りになるそんな
    キャラを引き立たせるような素敵な人たちがたくさんいて
    そんな人たちに囲まれながら淡々としながらも
    少しずつ自分が今したいと思うことを前を向いて苦戦しながらも実現していく素敵なお話でした。

    下着のオーダーメイド
    下着って自分しか見ないもの

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    2026年05月27日
  • こまどりたちが歌うなら

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    寺地はるなさん、らしくよみやすい文体でした。語り口調もらしいなぁ、なんて、
    口の悪い主人公でしたけど♪(´ε` )

    主人公小松茉子27歳。転職で親戚が経営する
    和菓子屋『吉成製菓』にコネ入社。
    小規模な会社のため、いろいろと古い体質で、
    茉子があれこれ奮闘していくストーリー。

    仕事って、むずかしいですね。
    もちろん、人生の全てではないです。
    でも一番時間を割いていて、悩みの多くが
    仕事といっても過言ではないかも。
    人が悩む要素、仕事、恋愛、健康。
    この3つがうまくいけば、大体は充実している
    のでは?とさえ思ってしまう、私です。

    この作品では和菓子が美味しそうに描かれる
    ことで、主人公の魅

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    2026年05月26日
  • いつか月夜

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    モヤヤンを抱えて散歩してる人たちと勘違い?しながら読んでいたけど、モヤヤン出てくるの序盤だけで気づいたらいなくなってて悩みの根本が解決されていく過程を見た気がする。
    私もひたすら悩む時とかあるけどとりあえず歩いてみようかな。

    優しい人は勝手な人

    2度と行けない店があるのはいいこと
    記憶の中でずっと輝く

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    2026年05月26日
  • 世界はきみが思うより

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    直近で読んだ、女王様の電話番と対極にある。
    セクシュアリティの問題またまたモリモリで、今この瞬間を生きる少年たちの思いは汲み取った。マイノリティには生きにくい世の中だけど、マイペースに生きられそうなキャラだからいいのでは。
    水口さんとセリさんの関係は前述の女王様と性別が逆転してるからこそ成立する恋愛ファンタジーなのではと思ったり。

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    2026年05月25日
  • ぬすびと

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    ワールドワイドなスリル味わった後のほのぼのも悪くはないけど、なんか物足りない。日常身辺雑記でも熱か刺さるものがほしい。寺地作品は好きだが。「ことばは、人を試すために使っちゃいけない」暖、いい味出してる。

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    2026年05月25日
  • 世界はきみが思うより

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    大人だから正しいとか、親だから子供の事を想って言ってる事は正しいのだとか。本当にそうなのだろうか。
    自分が言っている事は、思っている事は本当は自分が楽になりたいからではないのか?
    子供を生きがいにする親子関係は希薄な関係よりも、もっと子供に負担を強いているのではないか。
    大切な人に自分を押し付けないで、自分も幸せでいられる距離感とは。

    人に優しい世の中でありますように。

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    2026年05月24日
  • みちづれはいても、ひとり

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    偶然、アパートの隣同士になった同性の人と友達になったら楽しいかな。
    でも、ちょっと付き合ってみたら変な人だったら困るか…。

    キチンと決着をつけずに姿をくらます弓子の旦那のような人が一番嫌いです。
    逃げんな。

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    2026年05月24日
  • リボンちゃん

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    表紙のかわいさで読み始めた。途中から少しダレてきた感じはあったが、主人公が手芸に興味持ったキッカケと色々物作りする工程は面白いとおもった。

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    2026年05月24日
  • ぬすびと

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    ネタバレ

    『いらない子』として利口じゃないふりをして生きてくるしかなかった彌栄子。
    その息子は落ち着いた振る舞いができないまだ5歳の栄輝。
    その子の子守りとして雇われた主人公の鳴海。

    なかなか個性的な登場人物が盛りだくさん!

    でも、私がすきなのは、鳴海の恋人で夫になった暖。

    暖は顔はいいけど仕事が長続きしない。ダメなヤツと思いきや…。
    器が大きくないから本を読んで小さい器をたくさん用意している。
    大きな器がなくても小さい器が沢山あれば大きすぎる感情も溢れ出さないですむ…と語る。
    なるほど…です。
    何か事件が起こったとき、暖が皆を包み込んでいる感じがする。

    鳴海の存在で自分を取り戻す彌栄子。
    表面

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    2026年05月24日
  • 雫

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    相変わらず、読後感が良かった。
    劇的な山谷があるわけではないのだけれど、そこがいい。
    うまくいくことも、いかないことも、つながる縁も、途切れる縁も、まあ人生ってそういうものだよね、と思える。
    前向きになれるとは言わない。でも受容できる。よかった。

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    2026年05月23日