寺地はるなのレビュー一覧

  • 今日のハチミツ、あしたの私

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    仕事や恋人のことで思い悩む主人公・碧。
    ひょんなことから知らない土地で養蜂に挑戦し、人間関係を深めながら成長していく。

    恋人の安西は頼りのない人間だけど、彼の弱さもわかってしまった。
    弱い人は回りの人が輝いていると嫉妬してしまうのだろう。
    そんな気持ち、きっと誰にでもあるに違いない。

    碧の、どんなに悲しい時でも美味しく食事をとる姿勢に感動した。
    碧の考案した料理はどれも美味しそう。
    ハチミツも食べてみたくなる!
    料理に砂糖代わりに使ってみようかしら。

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    2026年07月11日
  • 最後の晩餐

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    最後の晩餐をテーマにした7名の作家によるアンソロジー。

    最後の晩餐というと「死」を想像させるが、どれも重くならずスッキリする心地よい読後感だった。

    角田光代さんの「最後の鰻」はまさに父親がなくなる時という設定なのだが、最後のごはんがお粥になってしまう!と慌てて鰻を買いに行って皆で食べる姿に笑えた。

    好きだったのは寺地はるなさんの「小曾根幸子の送別会」
    「どう思われたってべつにいい」のスタンスで忖度しない小曾根さんがカッコいい。
    不要なものを持たず身軽に軽やかに進んでいく、あんなふうになりたい。

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    2026年07月10日
  • 雨が降ったら

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    洋傘店を舞台に、人生の雨宿りをする40代女性たちの迷いや葛藤・再出発を描いた連作短編集。
    「雨が降ったら傘をさせばいい」というシンプルな言葉が、思い通りにいかない日常を生きる人々に沁みわたる。

    複雑な今の社会に「求められている本」だなーという印象でした。
    劇的な展開はなくとも、孤独や悩みを優しく肯定し、人を頼る勇気をくれる温かさ。読後は心の荷物がすっと軽くなり、お気に入りの傘をさして前へ歩き出したくなるような。

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    2026年07月10日
  • 大人は泣かないと思っていた

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    寺地はるなの作品は毎度読んでいて過去の嫌な気分を思い出させられる。男らしさ、女らしさ、古い価値観、田舎の閉塞感、理不尽な慣習などなど。自分も知らず知らずに無神経なことを言って傷つけてきたこともあるかもしれないとも思う。
    作中では他者と関わる事でこうあるべきだと囚われていたものから解き放たれる人々がでてくるけど、いざ自分もとなったら歳をとるにつれて価値観をアップデートしていけるだろうか?なるべく時代と共に変化していきたい、そんなことを感じた。

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    2026年07月08日
  • ぬすびと

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    25歳の時に「なぐも製菓」でベビーシッターとして働いていた鳴海。20年経って一本の電話をきっかけに再会。
    登場人物それぞれがすこしずつ絡み綺麗なループができあがっていた。暖の人間性が素晴らしかった。

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    2026年07月07日
  • 世界はきみが思うより

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    ネタバレ

    冬真の父の現妻がしたことは、彼女の中では善意の気持ちもあったかもしれないが、相手の気持ちをみていない。紗里のいとこがしたことも、そこに悪意がないことが逆に気持ち悪さを感じた。

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    2026年07月02日
  • ほたるいしマジカルランド

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    山田さんの回で出てくる、照代さんの「鯖豆腐」が美味しそうだなーと思った。レシピをグーグルで検索してみたけど、ドンズバリ!なものは、ヒットせず…メジャーな料理では無いのか!と思うとますます食べてみたくなった。

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    2026年06月29日
  • ガラスの海を渡る舟

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    自分の輪郭をはっきりさせたい、それが人の言葉を歪曲して受け取ったり、比べたりさせる。いろんな経験をしながら、自分自身を認められるようになる。
    そんなことが2人と周辺の話から描かれている。

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    2026年06月28日
  • 雨が降ったら

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    わかば洋傘店を舞台にした短編集。登場人物は40代女性が多い。洋傘店は見たことがないので、自分なりに店の雰囲気を想像しながら読んだ。ほっこりする話もあれば切ない話もある。派手な展開は少なく、全体的に穏やかな物語だった。

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    2026年06月24日
  • ぬすびと

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    登場人物たちはみな少し変わった人。不器用で独特な空気感を持ちながらも、どこか素朴で「愛らしい」人間味に溢れており、自然と親しみを感じさせてくれる。こんな人間関係や信頼関係があったらいいなと思った

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    2026年06月24日
  • 最後の晩餐

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    誰もが一度は妄想したことのある
    「人生の最後に何を食べたいか」という問い…

    一線で活躍する7人の作家たちが紡ぎ出す答えは
    決して豪華絢爛なご馳走ばかりではなく
    日常の片隅にあるささやかな味や
    記憶の底に眠る思い出の味が
    それぞれの登場人物の人生の愛おしさと共に
    鮮やかに描き出されます



    江國さんの淡い情緒
    金原さんのひりつくような熱量
    寺地さんの静かな優しさ…

    一話一話の味わいが全く異なり
    まるで極上のフルコースを少しずつ
    味わっているかのような贅沢な読書時間でした♡



    漆黒の背景に浮かび上がる
    このミステリアスで耽美な表紙に一目惚れ!!
    「食べる」という営みは、私たちが生きる

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    2026年06月21日
  • 雫

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    実体のない「世間の当たり前」に自分から雁字搦めになっていないか、良かれと思って誰かを縛りつけていないか。形を変えながらも続いてゆくものを自分で選び、自分なりに大切にすればいいのだ。過去へ遡るなかでルーツが明らかになり現代へ戻る構成にも舌を巻く。

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    2026年06月21日
  • 最後の晩餐

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    金原さんの、ギリギリの女たちのパワフルすぎる作品が好きです。痛風鍋を前にして食材たちの死に様?に思いを馳せるくだりとか面白すぎ。変形シスターフッドもの。
    井上荒野さんの仲良し家族の話もほのぼのしました。

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    2026年06月21日
  • 架空の犬と嘘をつく猫

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    ネタバレ

    夕暮れの盆地。どこにも行けないと思っていた拗れた家族の物語。
    現実を見つめるおばあちゃんと紅、目を逸らし続ける母と男たち。
    不覚にも涙しました。

    それにしてもこの表紙と中身の差!表紙に惹かれて手に取ったので裏切られた感あり。
    でも読んでよかったです。

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    2026年06月21日
  • 白ゆき紅ばら

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    善意の皮をかぶった支配と、無意識的な女性蔑視

    主人公の祐希は、施設「のばらのいえ」を運営する実奈子の親族の娘であり、志道と実奈子の夫婦の養子だ。
    祐希が幼い頃に施設にやってきた、親のいない同い年の紘果と、その兄の保。
    祐希と紘果はとても仲が良かったが、18歳のときに祐希は施設から逃げ出し、紘果は残った。

    そして10年が経ち、今は28歳。
    祐希のアパートが火事で焼けてしまったところに、かつての支配者である志道が迎えにやってきて、施設に戻ることになるところから物語は始まる。

    とにかく胸糞の悪い物語である。

    本作は「のばらのいえ」の運営側の子どもである祐希の視点から語られる。
    読み始めると

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    2026年06月20日
  • 川のほとりに立つ者は

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    ネタバレ

    途中まで天音さん好きになれないなと思って読んでいたけれど、環境が違えば、出会うタイミングが違えば変わっていたという言葉に気付かされた。
    それに気づいて手を差し伸べようと理解したいと思った清瀬は偉いし見習いたいなと思った。

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    2026年06月19日
  • 世界はきみが思うより

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    自分の周りの世界への信頼がなくなったら、どうすればいいのかな〜。みんな信頼できる世界があると良いよね。

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    2026年06月19日
  • 雨が降ったら

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    大きな事件が起こるというよりは、日常の中で誰もが抱えるモヤモヤや悩みにそっと寄り添ってくれるような作品だった。短編集でありながら、それぞれの話がゆるやかにつながっていて、一冊を通してテーマに一貫性があったように感じる。

    おそらくこの本のテーマの一つは「自立」と「人を頼ること」なのだと思う。私はこれまで、自立とは人に頼らず一人で何でもできるようになることだと思っていた。しかし、この作品を読んで、自立とは誰の力も借りずに生きることではなく、必要な時には周囲の人を頼りながら、自分らしく生きていくことなのだと感じた。

    人を頼ることは弱さではなく、自分にできないことを認めることでもある。それは簡単な

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    2026年06月18日
  • 雨が降ったら

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    五人の中年女性たちの再出発を、「わかば洋傘店」の傘が受け止めてくれているような印象の短編集。
    女性が「ひとりで生きる」ことを全肯定してくれていた。さまざま呪縛を脱ぎ捨て、自分の足で新たに歩み出そうとする登場人物たちの姿はとても晴れやかだった。
    読み終えると、むしょうに傘を新調したくなる。傘はわりとお気に入りのものを長く使うタイプなので、今も使っている折りたたみ傘はもう十年ものとなって撥水効果が薄れている。もうどれほどの雨を凌いできてくれたんだろうな。
    雨を降らせないことはできないけれど、傘をはじめレインブーツやレインコートなど好きなものを選んで身に付けて、気持ちを明るくすることはできる。
    雨の

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    2026年06月17日
  • 雨が降ったら

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    「初佳は傘を洗う」
    「走れ杏子」
    「みつほとクリームソーダ」
    「ソノミーテルミー」
    「美禰子は遠くへ」
    5話収録の連作短編集。

    様々な境遇にある40代女性たちの過去と現在が描かれている。

    舞台は『わかば洋傘店』。
    雨をしのぐ傘が、登場人物たちを喪失からも守ってくれているようで、心が和らぐ。

    人生は子どものころに思い描いた未来とは違っていて「こんなはずじゃなかった」と立ち止まる瞬間もある。

    彼女たちの迷いや葛藤は誰もが通る道で、だからこそ深く共感できた。

    想定外の人生を受けとめ、楽しめる自分でありたいと思わせてくれる癒しの一冊。

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    2026年06月14日