寺地はるなのレビュー一覧

  • カレーの時間

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    ネタバレ

    おそらく、この本のテーマは「愛」と「時間」だと思う。
    たとえ狭くても自分の世界を快適に保ちたい今どきの若者・桐矢と、ガサツで声が大きく、配慮のない昔気質の男・義景。性格も生き方も正反対の二人が、少しだけ一緒に暮らし、義景が亡くなるまでの物語である。
    祖父の義景は、三人の娘や孫たちにまで避けられ、嫌われ、恨まれている。妻は三人の娘を捨てて家を出ていったが、実は別の男性のもとへ行っていたことが後に明らかになる。
    義景は過去にさまざまな経験をしてきたが、それを表に出さないために誰からも理解されない。そして、彼自身も理解されたいとは思っていない。彼の本当の姿を知っているのは、読者だけ。
    実際、物語の中

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    2025年10月21日
  • ビオレタ

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    仮と思った仕事や場所や人とのつきあいに、徐々に自分の居場所を見つけていく女性の物語。

    一時的に関わると思いながら、過ごしていくうちに、自分がその場所に馴染んでいくものなんだなと感じた。そして、その過ごす中で、前向きになれる自分を意識したときに、その場所が自分の居場所とわかるのかもしれない。

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    2025年10月20日
  • どうしてわたしはあの子じゃないの

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    九州の田舎村をいつか出ていくことを夢見る天。
    天に特別な感情を抱いている藤生。
    そんな藤生に恋心を抱く東京生まれのミナ。

    閉鎖的な村で思春期を過ごした3人が、30歳になりふたたび再会する。あのとき、30歳になったそれぞれに宛てて書いた手紙を開封するために。

    「どうしてわたしはあの子じゃないの」というタイトルの通り、何者かになりたくてなれなくて、身近な人たちを羨む中学生たち。
    でも結局自分は自分にしかなれなくて、ほかの誰も自分にはなれない。
    ずるくても悪くても、そうやって生きていくしかない。

    〝神さまはちゃんと見とらすよ。俺たちがすることを、ぜんぶ。でもただ見とらすだけ〟
    〝というわけで、

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    2025年10月19日
  • カレーの時間

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    カレーライフ竹内真以来のお題で食いつく文庫本。カレーがめちゃくちゃ食べたいとならないか〜孫の日常とおじいちゃんの回想と、最後どうなるかと思ったらおじいちゃんが弱って行く 根がとてもいい人で娘と孫思い、と全然無鉄砲とちゃう。孫とおじいちゃんと同居して何かが生まれた筈だけど自分は辿り着けず寺地はるなさんの伝えたいことが見つけられないよう。情け無いってこと

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    2025年10月18日
  • カレーの時間

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    いわゆるジャケ買いした1冊。
    完全にだまされた。題名と表紙の柔らかさに勝手にほのぼのとした物語だと思い込んだ。
    でもこんな騙されかたなら、また騙されたいかもと思える位、テンポも中身も心地よい1冊だった。

    三姉妹の母を持つ「桐矢」はいとこも女性だらけという完全な女系家族に生まれる。

    男だからと古い固定観念を持つ祖父「義景」は
    みんなから嫌われていた。
    桐矢自身も、がさつで何にでもすぐに悪口を言う祖父が苦手だった。

    祖父も高齢となり、1人で暮らし続けていくことを心配する娘たちに祖父「義景」はこう言い放つ。
    「桐矢とだったら暮らしてもいい」

    そんなこんなで始まった、祖父と孫の同居生活。

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    2025年10月18日
  • 雫

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    過去を遡っていく物語が珍しく、あっという間に読んでしまった。水が浸透するかのように、言葉がするする入ってきて、とても読みやすい物語のように思う。
    その人の苦しみや痛みに対して、近くにいても自分の考えを押し付けたり、定義づけてしまわない登場人物の優しさを感じた。だからこそ、読んでいて苦しく感じないのだと思う。その時何があったのかは断片的にしか語られないけれど、他者から見た、その人の人生とはそういうものだろう。その時関わって、また離れて、機会があればまた関わる。そんなことを思った。

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    2025年10月12日
  • そういえば最近

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    現実と小説の境目があいまいで、読みながらとても混乱した。
    でもこうやって小説家は自分の中にあるものを引っ張り出しながら1つ1つの作品を紡いでいるんだと思うと、それを読ませてもらえることへのありがたさを感じた。
    ある人のイメージを聞いても人によって全く異なり、みんなそれぞれのフィルターを通して人を見ている…と分かっていても、普段は意識しないものなんだろうな。いろいろ決めつけとかはしたくないなと思うけど、気づかぬところでやっているんだと自覚するのだけは忘れないようにしたいな。

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    2025年10月02日
  • そういえば最近

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    これまでの寺地さん作品とは一線を画す印象。
    作者ご自身が小説家としての自分ととことん向き合った痛みみたいなものも感じられる気がした。
    ただ、谷川治氏が書く作中作がどうにも肌に合わず、なかなか読み進められず。

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    2025年09月30日
  • ビオレタ

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    婚約破棄された主人公が拾われた雑貨店で心のわだかまりと向き合っていく話、なのかな。

    寺地はるな節とでもいうか、妙に皮肉っぽくユーモラスな言い回しが散りばめらるていて微笑ましい。
    一方、主人公をはじめ登場人物たちがややエキセントリックすぎるというか、あまりにも普通のやりとりがなさすぎて、全員変じゃね?という違和感がついて回りました。絵空事だからそれでいいのですが、絵空事なんだよな、現実にこんな会話繰り広げるとかありえないもんなと思いながら読んでもあんまり楽しめないとこかあり。

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    2025年09月27日
  • そういえば最近

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    おもしろかった。Audibleで聞いたけど、一人の失踪した作家のことをめぐっていろんな人の視点で描かれている話。他人は本当に想像をして人を作り上げているものなんだなぁと。尾ひれをあれこれつけられて。

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    2025年09月27日
  • タイムマシンに乗れないぼくたち

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    この作家さんの本は文章は面白い。時々いいこと書いてある。
    でも、おばちゃんの世間話みたいだったり、児童文学みたいになったりする変な作品が多い。

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    2025年09月25日
  • やわらかい砂のうえ

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    相手の気持ちを考えるって小学校の時に道徳の授業で教えられたけど、人生経験が豊かになっていくとその分深みや思いの表現の仕方が何通りにもなっていって相手の気持ちを読み解くのが難しい。そこに自分の固定概念も相まってわけがわかんなくなっていく。そんな自分のグルグルする思考に重なる物語で考えさせられた。

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    2025年09月23日
  • 声の在りか

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    ママ友特有のじとりした感じが現実でもよくある。子どもが人質にとられてるような感覚には特に共感した。
    解説も含めて読めて良かった。励みになる。
    私も自分の言葉を使えるようになりたい。

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    2025年09月21日
  • カレーの時間

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    老若男女、それぞれの価値観があるし、口下手なら尚更伝わらないし…。大事なのは“橋“、いや“カレー“か。

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    2025年09月21日
  • カレーの時間

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    激動の昭和時代を生き抜いた不器用で頑固な祖父と平和主義で穏やかな令和男子の孫息子の同居生活の物語。

    他人の価値観や人生をいかに自分のそれと同じように尊重できるか。祖父の想いを知ったとき、きっと涙する―。

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    2025年09月16日
  • わたしの良い子

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    子育てってきっとすごく難しい。
    こうあるべきと言う世間体や、自分の理想を押し付けてしまったり。
    普通であることが良いと言う日本の風潮にはめてしまったり。
    現在妊娠中でこれからまさに子育てに直面するだろう。その子らしくのびのびと育って欲しいのだけれど、どうしても親のエゴが出てしまうのかなあ。
    主人公の妹に関しては、始めは勝手だと思った。だけれど、本人も変わりたいと思っている。今後の明るい未来に期待したくなる作品。

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    2025年09月01日
  • そういえば最近

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    作品と現実が交錯してわかりづらさが最後まであった
    作家が他の作家をこんなにも気にすることって、あるのかなー
    短編ひとつひとつとしてはとても興味深い物語の集まりでした

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    2025年08月18日
  • 彼女が天使でなくなる日

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    天使でなくなる日、て素敵なタイトルだね。

    他の方の感想なんだけど、ああいいなと思ったので記録がてら引用。
    『媚びることなく同調するでもなく「自分以外の人間の気持ちなんかわからない」と言いきりながらも相手の気持ちに寄り添うことが出来る。上部だけの優しさではななく、言うべきことをしっかり言える。』

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    2025年08月17日
  • ほたるいしマジカルランド

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    ネタバレ

    ガーデナーの山田さんの退職日に奥さんが見届けにくる場面と、清掃のおばさんの息子が大きくなって遊園地に来たときに2人だけの合図であるおにぎりのサインをしてくれた場面が良かった。萩原紗英の食べるのが遅いところ、夜更かしできないところ、本が好きなところが同じで共感した。

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    2025年08月17日
  • そういえば最近

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    ネタバレ

    寺地作品全部読んでるわけじゃないけど、今回何か雰囲気違った。作中作の「令嬢ルミエラ」が好き。"美しくない人間はいない"と言い切る滝谷が良い。

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    2025年08月17日