寺地はるなのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
お母さんってめちゃくちゃ大変だなぁ。
子どもにどれくらい干渉すればいいのか、ママ友とどう付き合うのか、子育てや家事を妻任せにする夫に自分事として考えてもらうにはどうしたらいいのか…今作の主人公の希和は小学4年生の子どもを持つ母として正解のない日々に悩むことばかりです。
物語の最初は、声の大きなボスママに流されてしまいがちな希和でしたが、新しくできた民間学童の『アフタースクール鐘』で働くことになり少しずつ自分の声を発信できるようになっていきます。
読んでいて一番あ〜私も気をつけないとなぁと思ったのは、「頑張りすぎないでね」という言葉。ついつい使いがちなんですが、
「がんばりすぎるあなたが心配だから、という意味がこめられてはいるが、なんの救済にもなっていない。言った側が、その人のがんばらなかったぶんの責任を代わりに負うこともない」
という文章にハッとしました。確かに無責任な言葉だな…と少し反省しました。
うんうんと頷きたくなる言葉が沢山あって、とても良かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ4作目。
明日町こんぺいとう商店街、という架空の町を共通の舞台にしたアンソロジー小説の4作目。
うーん、1番最後の山本幸久さん作の「うさぎや」にはシリーズ1〜3の作品も含めて他の作品のキャラクターがたくさん出てくるけども、どうにもキャラクターの解釈違い感があって、だいぶガッカリ。このシリーズの他の作品にも他の作者さんと物語のキャラクターが出てくることはあったけど、こんなガッツリは出てこなかったから余計かも…シリーズ3作目に出てきた銭湯の孫息子の三助くんのキャラクターが特に解釈違いでガッカリしてしまいました それ以外は他のシリーズ同様ほっこりしたりほろりとしたり素敵な作品でした -
Posted by ブクログ
読んでいる途中はどうも好きになれなかった
田中妙の性格というか考え方なんですが、
こちらのとらえ方の問題でなんだかんだと
不器用で周りからの目が気になるただただ
真面目な子だったのが登場してくる人たちと
かかわることによって気づかされていくのが
面白かった。菫さんや千歳さんもなんだか
とらえどころがわかりにくい感じだったん
ですが読み終えると納得。そして、蓮太郎は
いいやつだ!「相手にばっかり要求するなよ」
って言葉はよかったな!ほんとにそうだよ。
結局は田中妙自身より父や母、兄弟、
ツカサ叔父さんなんかのほうがよっぽど
妙のことがわかっていたんですよね。
いい人たちに恵まれすぎだわ・・・
あと、妙が言った「わたしは庭になります」
の一言に妙の成長というか決意が伝わった。
この作品がデビュー作なんて・・すごいな。 -
Posted by ブクログ
子どもを愛せない母親、愛人に逃げる父親、家族が嫌いな姉、家族を振り回す祖父。
どこの家庭も問題を抱えていて、これらは実際珍しくないことだけど、羽猫家のように全部を抱えて崩壊している状態はしんどいだろうな。
色々あっても親に愛されて育っているだけでまずは幸せだったんだなと子ども時代を振り返って思う。
小説は後半は穏やかな印象はあるけど、可哀想に感じる部分が多かった。
大人になって自立すれば自分で幸せを模索できるし、成長して親の人としての姿が見えてきて家族の関係性も変わってくるわけだから、ほっこり系の話というよりは自然の流れに思えた。
無駄なものが全然ない世の中なんておことわりよ、という祖母の話が良かった。