寺地はるなのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
父親の不倫が原因で世界を信頼できなくなってしまったと思っていたけど、世界じゃなくて、ただ父親が信頼に値しない相手だった。それだけの話だった。
と、父に言い放つところが印象的で何度も読み直した。高1の男の子がそのことに気付けることの重大さよ。これからの人生がぐんと広がっていくことが爽快だ。
菜子さんが高下駄を履いていた理由も素敵で。誰がなんと言おうと好きな格好をするという姿勢を、綱くんに見せたかったというのが。
3ヶ月に一度の面会の時だけ父親然として「離婚はしてもずっと冬真の父親であることに変わりはないよ」だなんて言ってくる不倫男とはまさに正反対。かっこいい。
言葉じゃなくて、態度で証明する。 -
Posted by ブクログ
誰もが一度は妄想したことのある
「人生の最後に何を食べたいか」という問い…
一線で活躍する7人の作家たちが紡ぎ出す答えは
決して豪華絢爛なご馳走ばかりではなく
日常の片隅にあるささやかな味や
記憶の底に眠る思い出の味が
それぞれの登場人物の人生の愛おしさと共に
鮮やかに描き出されます
江國さんの淡い情緒
金原さんのひりつくような熱量
寺地さんの静かな優しさ…
一話一話の味わいが全く異なり
まるで極上のフルコースを少しずつ
味わっているかのような贅沢な読書時間でした♡
漆黒の背景に浮かび上がる
このミステリアスで耽美な表紙に一目惚れ!!
「食べる」という営みは、私たちが生きる -
Posted by ブクログ
善意の皮をかぶった支配と、無意識的な女性蔑視
主人公の祐希は、施設「のばらのいえ」を運営する実奈子の親族の娘であり、志道と実奈子の夫婦の養子だ。
祐希が幼い頃に施設にやってきた、親のいない同い年の紘果と、その兄の保。
祐希と紘果はとても仲が良かったが、18歳のときに祐希は施設から逃げ出し、紘果は残った。
そして10年が経ち、今は28歳。
祐希のアパートが火事で焼けてしまったところに、かつての支配者である志道が迎えにやってきて、施設に戻ることになるところから物語は始まる。
とにかく胸糞の悪い物語である。
本作は「のばらのいえ」の運営側の子どもである祐希の視点から語られる。
読み始めると -
Posted by ブクログ
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傷こそが、欠損こそが、その人をその人たらしめる。
この言葉はいいですね。
物語は終始重々しい感じでしたが、それぞれの登場人物が前に進んでいく姿はいいですね。
192ページで字は大きいので、サクッと読み終わります。
ほんと、淡々と重々しく物語が展開していく感じでした。
私も、傷だらけ、失敗だらけ、ほんと、恥ずかしいぐらい多くありますが、今の自分を作ってきたものだと思うと、まぁ、仕方ないなと、諦めることができます。
歳をとるごとに、理想の自分に近づいている気がしているので、まぁ、仕方ないかと。
何が良いか、悪いかは人それぞれ。